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植民地主義の過去を問う世界の流れから取り残される日本(メモ)

 永原陽子・京都大学名誉教授  前衛2021/7 の備忘録

 BLMの運動の広がり、人種・ジェンダー差別、格差の根源を問う動きの顕在化、植民地主義など過去を問う取組の広がり。これは1990年代から始まっていた動き、21世紀に顕著になった植民地主義、奴隷貿易の歴史の見直しの流れの中にあるもの。昨年の出来事は、歴史の不正義にいかに向き合うか、世界的な問題になっている流れの1つの大きな頂点と捉える必要がある。

 昨年、グテーレス国連事務総長によるネルソン・マンデラ記念講演(7/18)「不平等というパンデミックへの取り組み: 新時代のための新しい社会契約」 で、新型コロナパンデミックの中で、世界の不平等がパンデミックのように広がっていると、社会の不正義を指摘。ワクチン1つとっても先進国が独占し、グローバルサウスにはいきわたらないような、地球規模での不平等・不公正がある。現代の不平等・不公正の構造をもたらした歴史的要因が「植民地主義」と「家父長制」にあると喝破した

国連事務総長という立場の人が、植民地主義とジェンダー関係を世界の中心課題と言い切った=世界の座標軸が大きく変わっている。

 歴史的な不正義に向き合おうとしている世界の流れの中で、日韓関係、「慰安婦」、徴用工の問題をとらえないといけない。歴史に向き合うことは、その社会の道義的な高さを示すことになる。

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司法にジェンダー平等を ~選択議定書批准、最高裁判事の1/3を女性に

 日本の裁判所は一貫して、女性差別撤廃条約の「直接適用可能性」を否定。だからこそ、個人が通報できるよう選択議定書の批准が必要。未批准は「法はつくるが守らない」と公言しているようなもの。

 1933年まで女性が弁護士になることを禁じられていた。女性の経験が反映されない司法判断の偏向(「強姦神話」)など長く間、大きな問題だった。その改善にむけ、最高裁判事15名中女性は2名。せめて5名に。

 女性差別撤廃条約が日本で発効した日、725日を「女性の権利デー」に、というアクションに参加を。

 
【「司法にジェンダー平等を」  浅倉むつ子さん(早稲田大学名誉教授・女性差別撤廃条約実現アクション共同代表) 2021/5/31  法学館憲法研究所 今週の一言】

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パートナーシップ制度 利用可能サービス一覧  高知市

昨年11月の「にじいろのまち宣言」、2月のパートナーシップ制度の実施をうけ、利用できるサービスについて、市の対応をただしていました(3月高知市議会、島崎やすおみ市議)

市民協働部長は「サービスとその手続きを順次拡大していく予定」の述べ、今議会には市営住宅の一部を改訂する議案を提出、全庁的に洗い出しをしており、介護保険、高齢者福祉サービス、障害者福祉、子育て等に関する申請や相談に係るサービス等に対象を広げる見通しであり、利用可能なサービスの一覧を、四月を目途に公表すると答弁。介護、高齢者福祉、障害者福祉、住宅など一覧が発表されたので、紹介。

また、民間サービスへの普及については、宣言への賛同、広報媒体の設置などで、理解の広がりの見える化をすすめていくと答弁しました。

◆利用可能サービス一覧

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◆パートナーシップ登録制度 案内

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◆にじいろのまち 職員ハンドブック

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生理の貧困~要望書  一例

 人権問題であり、人権教育の重要なテーマ・・・

◆学校等における生理用品の無償提供に関する緊急要望

今、世界各国で女性の月経に関する「生理の貧困」が問題となっています。「生理の貧困」とは、生理用品を買うお金がない、また、利用できない、利用しにくい環境にあることで、発展途上国のみならず格差が広がっている先進国においても問題になっています。この「生理の貧困」解消のために、例えばイギリスでは全国の小・中・高校で、生理用品が無償で提供されていると報道されています。また、フランス、ニュージーランド、韓国などでも同様の動きがあります。

この問題は日本でも無関係ではなく、先日、任意団体である「#みんなの生理」が行ったオンラインアンケート調査によると、5人に1人の若者が金銭的な理由で生理用品を買うのに苦労した、他の物で代用している等との結果が出ています。また、貧困で購入できないだけでなく、ネグレクトにより親等から生理用品を買ってもらえない子どもたちがいるとの指摘もあります。

国際的には、生理に関する経済的課題や社会的偏見は、約半数の人類が直面する公衆衛生上の課題であり、女性にとっての基本的権利および尊厳である。これはリプロダクティブ・ヘルス・ライツと呼ばれる、性と生殖における個人の自由および法的権利の1つとして重視されています。

コロナ禍のもと、より深い犠牲をしいられている女性に対し、生理用品の無償提供は、自治体の任務である「福祉の増進」に応えるものであるだけでなく、人権教育としての「包括的性教育」につながるとともに、一人ひとりを大切にする、誰一人とりのこさない、というSDGsを体現する取り組みだと考えます。

 よって、以下のことを要望します。

     記

1 義務教育校、高校に、トイレにトイレットペーパーと同様に生理用品を備えつけるなど、無償提供について検討すること。

2.経済的な困窮者に対する無償提供を、検討すること。

3. 生理用品無償化の世界的な動きを、包括的性教育の一環に位置付けること。

 

◆生理用品の無料配布等、女性の貧困対策を求める要望書

  コロナ禍で女性の貧困が深刻さを増す中、「生理の貧困」が社会問題化しています。全国の自治体のなかには、更新時期を迎える防災備蓄用の生理用品を無料配布するなど迅速な取り組みが広がり、少なくない自治体で実施しています。

 こうした自治体の動きを受け、国が交付金の対象に生理用品の無料配布も加える措置を講じました。

早急に生理用品の無料配布等に取り組むよう、以下、要望します。

     

  1.行政として生理用品の無料配布を行うこと。

2.生理用品とともに食料品等の必需品も配布すること。

3.無料配布の際に、女性の様々な相談を受けられるようにすること。

4.NPO等が行うフードバンク等でも生理用品の無料配布ができるよう支援すること。

5.小中学校においても、女子トイレに生理用品を配置し、保健室で生理用品の無料  配布を行うこと。

 

ヤングケアラー 20~25人に1人 進路など影響

  埼玉県が実施した調査で、高校生の4%が病気や障害、依存症などのある家族の世話をしており、44名が進路を諦めたとの報告が衝撃を与え、文科省が支援策を検討しているという。

 これも「子どもの貧困」の1つであり、支援策は必要だろう。

が、介護などのケア労働が低い評価しかされず、さらに介護サービスの切り捨てが進められてきた現状、病気や障害を持つと、安心して暮らせない貧弱な福祉制度、非正規雇用の拡大、高い学費と貧弱な給付型奨学金という、「ケア」を粗末にあつかい、一部企業の目先の利益に奉仕する「新住主義型政治」の根底にある。

昨年からのいくつかのレポート、記事など・・・ 地方議会でも課題となってくる。

 【ヤングケアラー支援へ 厚労・文科省のプロジェクトチーム、5月に報告書 福祉新聞4/2 

【「ヤングケアラー」家族の介護で進路諦めた生徒が44人 埼玉県4/6

【埼玉県の高校生の4%がヤングケアラー!相談窓口の整備や情報提供で早急な支援を みんなの介護2020/12/07

【家事や介護に14時間 中高生の5%がヤングケアラー 4/12

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夫婦別姓制度の導入を~日本企業、日本社会の国際的な信用や競争力を高めるために不可欠  JILA

 企業・官公庁に勤務する弁護士の任団体「JILA」。

「夫婦別姓制度の導入により、経済界における真の意味での男女共同参画型の経営が後押しされ、日本企業の競争力が強化されます」「日本企業ひいては日本社会の国際的な信用や競争力を高めるためにも、もはや「通称使用」では上記問題が解決できないことを理解しなければなりません。」~ 経済・社会活動面からの意義を説く。「声明」本文は下段

 

【プレスリリース  夫婦別姓の導入について】

組織内弁護士(企業および官公庁の組織に勤務する弁護士)の任意団体である日本組織内弁護士協会(JILA)は、基本的人権の尊重擁護を使命とする弁護士の団体として、また、組織の価値向上に貢献し、組織における両性の平等や人権を尊重した環境整備のために重要な役割を担うビジネスパーソンの集団として、公平な職場環境の実現を目指し、夫婦別姓制度の導入を提言いたします。

【提言要旨】

  1. 【氏の意義】 氏は、人が個人として尊重される基礎であること。
  2. 【国際協調】 世界の中で夫婦同姓制度が義務付けられているのは日本のみ。いまだGender 後進国であり、まずは法制度における平等の実現が急務であること。
  3. 【世論の変化】 2015 年は約 5 割の賛成に留まっていましたが、2020 年には約 7 割にまで増加し、今や社会の多数意見を反映すべきという観点からも、夫婦別姓制度の早期の導入が望まれること。
  4. 【通称使用】 通称使用によるプライバシーの問題、二つの姓の使用による混乱・煩雑さ・コスト増など、通称使用では、問題の解決にならず、むしろ別の問題が発生すること。

以上の理由により、夫婦別姓制度の導入を提言いたします。

【JILA理事長榊原美紀(さかきばらみき)のコメント】

今年中にも最高裁大法廷はこの問題を再度審理予定ですが、日本はいまだ Gender 後進国であり、まずは法制度における平等の実現が急務です。夫婦別姓制度の導入により、経済界における真の意味での男女共同参画型の経営が後押しされ、日本企業の競争力が強化されます。今後、夫婦別姓制度に向けた機運がますます高まり、2021 年が「男女平等元年」として記憶されることを願ってやみません。

 

 【夫婦別姓制度の導入に関する理事長声明3/10

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東海第2 運転差し止め 深層防護5層  避難計画は実行不可能

  日本の原発は「格納容器はこわれない」ことを前提にし「止める、冷やす、閉じ込める」で十分対応できるとしてきたことで、仮に放射性物質が漏れても原発敷地内に留まるとし、人口密集地に近くにも原発を建設してきた。

それが福島事故で根底から崩壊。既存原発が存続できなくなり、原発立地審査指針を放棄せざるをえなくなった。無視してきた深層防護についても採用せざるを得なくなったが、過酷事故がおこった際に住民の安全を守る第5層は、そもそも「格納容器はこわれない」という偽りの前提で原発を建設したため、実行ある避難計画は不可能。規制庁の審査の対象から事実上外した。当初から、ここが最大の弱点であった。

深層防護は、5つのレベルが互いに独立して実効性を保てなくてはならない。4層までが、仮に徹底的した対策をとっていても、5層に穴があれば、なりたたない。

難しい専門的な技術論ではなく、避難計画の実効性は、極めてよくわかる話。よって、この判決の意味するところは大きい。

ちなみに、先の「同性婚」の判決といい、命、個人の尊厳に向き合う時に、ジェンダー平等が果たす役割の大切さを実感させてくれる。

 【東海第2 運転差し止め  水戸地裁「防災極めて不十分」 赤旗3/19

【東海第 2 原発差止訴訟団・弁護団  声明 2021.03.18

【原子力安全文化は存在しない。あるのは経済エゴのみだ。―柏崎刈羽原発核物質防護措置機能喪失と東海第二原発差し止め勝訴をうけて― 原子力資料情報室 3/18

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財界の春闘方針~「経労委報告」を読む 21.02 (メモ) 

 労働総研事務局長 藤田実さん による経団連が春闘の財界側指針となる「経営労働政策特別委員会報告」を読むからのメモ(赤旗 2021021920232426 連載)

 連載の最後には「21春闘の課題」として“正規労働者と非正規労働者の本格的な格差是正、1500円を視野に入れた全国一律の最低賃金制度の確立、社会保障の拡充による生活保障の確立、人権と生活を保障する外国人労働者政策への転換 などの課題への取り組みこそポストコロナ時代の労働運動となる、と結んでいるが、これらの課題に、財界がどう臨もうとしているか、対決点がどこにあるか、よくわかる内容となっている。

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〈全国行動声明〉 日本政府および日本メディアは日本軍「慰安婦」訴訟判決を正しく受け止めよ 1/14

人権にかかわる国際的合意の前進を無視し続け、そして決して事実を認めて謝罪しない日本政府の姿勢に最大の問題がある。韓国地裁が日本軍「慰安婦」被害者12名による日本国への損害賠償請求を認めた判決について、日本軍「慰安婦」問題解決全国行動の声明。

なお、関連記事で、韓国の司法は、国内問題でも韓国政府に先進的な判決をくだしていることを知った。

 国際的な合意の前進については以下のブログで紹介したことがある。

【人権侵害の「救済」とは―事実を認め人間の尊厳を回復し、教育に活かし繰り返さないこと  国連の基本原則2020/02

 桜「前夜祭」で、ウソをつき続け、時に相手を恫喝しながら、事実をつきつけられると、知らなかった、と反省もせず、証拠となるホテルの明細書もしめさない前・現政権の姿勢と共通している。

コロナ対策でも、科学を無視し、後手後手・逆行政策で、東アジア・沿岸諸国の中で最悪レベルの感染拡大をもしらしたことに無反省の姿とも共通する。

 【〈全国行動声明〉 日本政府および日本メディアは日本軍「慰安婦」訴訟判決を正しく受け止めよ 1/14

【太平洋戦争慰安婦強制動員、日本政府に賠償責任を認めた理由は...1/18

リーガルタイムス キム・ドクソン記者(dsconf@legaltimes.co.kr)

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性売買禁止 ジェンダー平等のための北欧モデル

 ジェンダー平等社会の実現にとって必要なのは、“セックスワーク論”の掲げる性売買の合法化と対局として注目される「北欧モデル」

  ~ 論稿の土台として、政府が合法として風営店を持続化給付金の対象からはずことに根拠はない。同時に、届出制のあと違法行為があれば、「指示」、営業停止ができるにもかかわらず、貧困と格差社会の「安全弁」として性搾取・人権侵害が蔓延している実態を事実上放置されていることが問われるべき。

 以下、「北欧モデル」のスケッチ  (前衛2020.12メモ)

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