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AI(人工知能)による「個別最適化された学び」は可能か(メモ)

 梅原利夫・和光大学名誉教授 (前衛2020.12)の論稿。副題は“中教審「中間まとめ」に至る学び論の迷走”

 そもそも経産省、教育情報業界マターであったAIを活用した教育産業の振興が、コロナ禍での遠隔授業を余儀なくされる中で、文科省の取組によこすべりしてきたもの。

  そもそも、画一化した暗記ものの反省から、「主体的・対話的な深い学び」へ軸足が移る中で、学習ログにもとづきAIによって個別に提示された「最適化のプログラム」がどう関係するのか、あらたな混乱をうむのではないか・・・

 そういう問題意識もあってまとめたメモ。

  なお「中間まとめ」に対し全教が意見を提出しているので、あわせてそれも(「個別最適化・・・」だけで全般にわたるもの)

 【中央教育審議会「中間まとめ」に対する全日本教職員組合の意見  2020/11/2

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コロナ感染症拡大と社会保障 生健会「学習会」(メモ)

11月21日、高知生活と健康を守る会の総会で、“上司”からいわれ、学習で話した際のレジュメ

各分野にわたり、様々な学習会があるので、さらに先週、花園大の吉永先生の講演会もあった!。それで違った目線として、社会保障の経済的な意味、資本主義がもたらした気候危機・感染症拡大の位置など語らせてもらった。「おまけ」の資料は、それこそおまけ。ちょっとさわっただけ。

「コロナ危機と社会保障」というタイトルで・・・下段にレジュメ

ダウンロード - e382b3e383ade3838ae6849fe69f93e79787e68ba1e5a4a7e381a8e7a4bee4bc9ae4bf9de99a9c2020.11.docx

 

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コロナショックの被害は女性、特に子育て中の女性に集中 JITP調査

 労働政策研究・研修機構(JILPT)主任研究員・周 燕飛の調査レポート「コロナショックの被害は女性に集中」とインタビュー記事。

 女性の中でも子育ち中の女性、特にひとり親世帯への被害が顕著となっている。

 現在、世帯収入のうち女性が占める割合は、正規雇用で4割、非正規でも2割となっており、加えて全世帯のうち貯金が月収3か月未満が約1/4をしめており、女性の収入減が、家計破綻にむすびつく危険がましている、と指摘する。

 その矛盾の深まりは、真の男女平等にむけての「好機となる可能性を秘めている」と、期待をつなぐ

  以下、レポートから気になる部分の抜粋

【コロナショックの被害は女性に集中】

  • 働き方改革でピンチをチャンスに─ 6.26

・労働力調査 4月の休業者数 597万人 過去最大 / 就業者総数(6,625万人)の約9%、失業者数(178万人)の約3.4倍/求職活動をやめる人も急増・・・非労働力人口 3月から94万人増 /4月時点、労働者の1割が休業または職探しを諦めている状態 = 潜在的失業者

◆女性の休業者比率は男性の3倍以上/特に、18歳未満の子どもを育てている女性雇用者は不利な状況に

・シングルマザーに特に大きな影響/休業者割合・・・男性1.6、未成年子のいない女性4.7%、未成年子のいる女性7.1%。母子世帯の母親8.7%

◆労働供給を一時的に減らさざるを得ない子育て女性・・・通常の景気減速時とは大きく異なり、今回は自ら就業を控える子育て女性が多いことは特筆すべき /臨時休校、登園自粛により、一時的とは言え、子どもの保育と教育という新たな負担が、労働者に重くのしかかったため。新たな負担は、夫婦間でフェアに配分されるわけではない

◆子育て女性の平均労働時間15.5%減、平均月収8.8%減/下落率は、男性の2倍以上

◆テレワークの効果・・・男性で顕著、女性での効果は限定的。特に子育て女性には、思ったほどの効果が発揮されなかった。この背景には、コロナ禍の影響で、食事づくり等の家事負担の増、小中学校や保育園の臨時休園・休校に伴って子育て負担の増加が考えられる。/つまり、テレワークだけでは対応しきれず、休業を選択せざるを得ない女性が多かった。

◆コロナショックは男女の雇用格差を縮める好機

・コロナ禍は、女性が男性よりも大幅に就業時間を減らし、休業している。その状況が長引く場合には、女性のキャリアに深刻な影響が及ぶことが懸念される。

・仮にコロナショックによって大きな「働き方革命」が起きた場合・・・・出産・子育て期も正社員として働き続ける女性が増え、夫婦完全共働きモデルが専業主婦流のライフスタイルに取って代わることも空想ではなくなる。/その意味で、コロナショックは、男女の雇用機会平等を実現する好機となる可能性を秘めている。

 

②雇用回復の男女格差─  20.9.2

・保育園・小中高校が再開、経済活動も制限緩和~ 雇用市場全体/持ち直しの兆し。が、女性雇用の回復は遅々として進んでいない。7月の男性雇用者数は増、女性は減少を継続。/特に子育て女性・・・休業率の高止まり、労働時間回復の鈍さが目立っている

"She-cession"とも言うべき女性の雇用危機・・・リセッション(recession)に伴う雇用喪失が、女性に集中していることから生まれた造語/ 一般的な不況・・・雇用減少は主に男性の側に現れる /今回のコロナショックでは、主に宿泊・飲食、生活・娯楽等のサービス業に壊滅的なダメージ = 女性雇用者が多い産業

◆通常の不況時とは異なり、今回は自ら就業抑制する女性が多い点も特徴的

・「仕事か家庭かの二者択一」に迫られている女性が増加・・・ 通常の男性不況時に観察される「追加的労働力効果」-夫の収入減を補うために主婦が就業を増やすという現象が、現れにくくなっている。

・回復の鈍さが目立つ子育て女性の雇用状況 /67月の労働時間は通常月比12.3%減、月収6.6%減。7月末時点、労働時間は通常月88.9%、賃金93.9%/男性はもちろん、女性全体と比較しても雇用回復が芳しくない/分析結果から、コロナ禍によって増えた家事と子育ての負担が、女性の側に集中していることがうかがえる。

女性収入減が、家計破綻につながる恐れ・・・・日本の多くの家庭=男性(夫)が主たる稼ぎ手と位置付けられ、男性の雇用が守られている限り、女性の雇用減少が家計に与える影響は少ないとみられがち/が、現在の家計の収入構成比を改めてみると、それは大いなる誤解である

→ゆうちょ財団2018年全国調査・・・世帯総収入に占める割合。正規規雇用の妻 約4割、非正規雇用の妻 約2割。未婚・離婚女性等の女性世帯主 帯総収入の7割を超える→ 収入減で、家計は大きな打撃を受ける

加えて、金融資産残高がゼロまたは少額で、3カ月を超えない程度の生計費しか賄えない世帯の割合は24%

→ 約4分の1の現役世帯が、失業や収入減となった場合に、半年以内に生活資金が底をつく/女性の収入減が、家計の破綻につながる恐れがある

◆女性収入の減少家庭の2割が食費切詰め

8月調査から・・・女性の収入が1割以上減った家庭  5世帯に1世帯が食費を切詰め、1割弱が公共料金等を滞納

女性の収入があまり減っていない家庭との比較  食費切詰めと料金滞納の発生割合は、2倍~4倍もの高さ

・家計消費が冷え込む中、女性雇用の減少が状況悪化に拍車をかけている可能性が高い→ 生活困窮者の家庭を救い、所得と消費減少の負のスパイラルから抜け出すため、女性雇用の回復が日本経済回復のカギを握っていると言える。

◆女性の雇用回復をめぐる諸課題 

・問題は、女性の雇用回復は、政策的に容易なことではないということ

  ① コロナ禍による子育て負担増が続いており、元の水準に戻っていない。母親の就業時間が元に戻せない可能性。

  ②テレワーク(諸種の在宅勤務を含む)の定着があまり進んでいないこと

緊急事態宣言中の5月第2週・・・3割近くあったテレワーク比率 7月最終週時点 1割強へ落ち込み/男性や正規雇用者、高所得者のテレワーク比率はコロナ前より38ポイント高い状況を維持。が、女性や非正規雇用者、低所得者のテレワーク比率は、ほぼコロナ前の水準に回帰。女性のテレワークを日本社会に根付かせることは容易ではない

◆男女格差改善の好機を逃さないために

少子高齢化で構造的な労働力不足に直面する産業界にとって、女性活用は長期戦略であり、コロナ禍でも、その方向性が変わるわけではない → 現在講じるべき対策 雇用ミスマッチの解消、所得格差対策、生活困窮者対策

~具体的には、アフターコロナ時代に生き残れない構造的不況業種から好況業種への転職支援、職探し期間を活用した職業訓練の強化、生活困窮者への生活支援策を拡充すべき

 ・中長期的には、コロナショックは男女の雇用格差を縮める好機となる可能性を秘めている。コロナ禍で男性の在宅時間が長くなったため、夫が家事、育児を担う機会は多少なりとも増加したはず(メモ者 子どもが一人増えに等しい、という声も記事もよく目にする)である。それが新たな生活習慣として定着できれば、「男は仕事、女は家庭」という旧来の社会規範も変わっていく可能性がある。

【コロナ禍、子育て女性に負担集中  休業高止まり、求職活動断念も 2020.11.13 全国新聞ネット】

【コロナショックの被害は女性に集中 /JILPT  働き方と雇用環境部門 主任研究員 周 燕飛】

≪─働き方改革でピンチをチャンスに─ 2020.6.26≫

≪─雇用回復の男女格差─  20.9.25≫

 

 

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生活基盤の脆弱な家族をどう支えるかが重要(メモ)

 松本伊智朗・北海道大学教授の論稿 「前衛2020.12)のメモ

 ・貧困研究者として子どもの虐待問題に長くかかわってきた松本教授が、現代の子育てはますます親に責任が集中・・親戚・近隣などの支えあいがなくなり、「教育が個人への投資」の文脈でかたられるなか、新自由主義・「自己責任」論が、支援となる資源を利用する資源も奪っている現実を明らかにし、“生活基盤を安定させることが虐待の防止・予防には不可欠”と解く。

 またそのための自治体の相談窓口の常勤化・専門性の向上、生活保護の敷居の高さの改善と子育て支援機能の強化、制度の穴となっている若年女性への支援制度の整備、分離保護と地域保健との連動など・・・具体的に提案する。

 コロナ禍が、女性の中でも、子育て中の女性、とりわけひとり親世帯に、負担と犠牲が集中しており(JilPT調査など)、対策の強化が急がれる。

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2020年11月 地方議員学習交流会(メモ)

 議会前に地区委員会毎で実施している学習交流会。市民と野党の共同進める無党派の議員さんも数名参加している。

 各省の概算要求の特徴と当面の課題、この間の国会論戦での成果、地方自治否定へむかうデジタル化戦略の問題、県内のとりくみ(高知市で来年2月パートナーシップ制度が施行となる等)

 メモ者も新たな刺激をうけ、学習課題・意欲を醸成する場である。

 以下、レジュメ・資料 

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抑止力に替わる戦略はあるか  柳澤協二氏・論稿 (メモ)

柳澤協二氏(共著「抑止力神話の先へ」)の論稿「抑止力に替わる戦略はあるか」のメモ

論稿は、抑止とは、戦争とは、戦勝と解決の関係は、平和とは、抑止の成り立つ条件とは、抑止が成立しない領域とは・・をきちんと定義し、実例--ミサイル防衛、島しょ防衛、南シナ海・台湾海峡、ホルムズ海峡のケースで検証。

そのうえで、これからの平和の構築について考察。

その際、いまある「抑止の成功体験」は、冷戦という特殊条件--米ソを互いに相手を核で滅ぼす意志をもった状況でのこと。現在は、グローバル市場のもとでの米中の覇権争い。「相互確証破壊」ではない抑止の不確実性、そのもとでアメリカが戦争に慎重になる背景-- 勝利しても、勝利後の真の目的を達成の不透明性の増大。

そして、力の相対的低下から、自由社会のリーダーでなく、自国の利益第一と変化したアメリカ。そのアメリカは、ついてくるものが同盟で、ついてこないものは敵というスタンス

日本は、戦争に巻き込まれる危険性を承知で、米国に見捨てられないよう一体化をすすめるのか・・・もはや「居心地のよい同盟関係」は存在しない。/ それゆえ、大国の抑止力にたよらない、違う道の模索が必要、と指摘する。

(メモ者は、核・気候危機などで発揮されている市民社会と非同盟諸国の大きな流れと連帯する道と思う。)

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ジェンダーとケアとハラスメント ~ 日本の労働運動に期待する(メモ)

 朝倉むつ子・早稲田大学名誉教授 「経済」2020.10 の備忘録

 短い論稿だが、パンチ力がある。

 「らしさ」を刷り込み、自ら選択したかのように、支配と搾取のための枠組みを内面化させる「ジェンダー秩序」に対し、どう生活や様々な運動の内部で「解放」する意思的努力がとりくまれるか。  身に迫る提起!

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「MMT(現代貨幣理論)」 格差・貧困の拡大する経済体制を免罪する危険性(メモ)

  鳥畑与一・静岡大教授の論稿 「MMT(現代貨幣理論)」は、積極財政の根拠たりうるか(経済2020.10)のメモ

 MMTについては、一国が、財政赤字支出を拡大して需要を喚起しようとしても、それは国際的な見れば通貨価値の低下をもたらし、輸入に頼る日本では、インフレと不況をもたらし、とても通用する「論」ではない、ということ直観していたが、論稿は、MMTの「理屈」の解説とその批判を丁寧にしてくれている。

 貨幣が生れてき歴史的必然性、富の源泉としての労働、そして剰余価値の生産などを無視した、極めて現実世界を「単純化」した俗論であることがわかる。

 重要なのは、MMTは、格差と貧困を拡大している現在の経済体制に切り込まず、政府が財政赤字支出は増やせば上手くいく、として、富裕層・大企業への増税ももとめない論であり、国民の不満をミスリードし、「体制擁護」にむかわせるイデオロギーではないか、との認識を強くした。

以下メモ

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再エネだけでなく、省エネも遅れている日本 (メモ)

  明日香壽川・東北大学教授 “今こそ「エネルギー転換戦略」が必要”より  経済2020.07

 再エネも省エネもなぜ遅れるのか。北村俊郎氏(元原子力産業協会参事、元日本原子力発電理事)がコラムの中で

「何故、潰れそうな原発を支えているかと言えば、支えている仲間たちが原発に潰れてもらっては困るからだ。」と直球

「原発が運転可能な期間を残して潰れて(停止、廃炉)しまうと、大きな資産の償却不足が明らかになり、たちまち電力会社のバランスシートは危うくなる。そうなると株価は急落し、融資した金は不良債権化し、大株主であるとともに貸し手でもある金融機関や保険会社が大打撃を受ける。」と。他にも地元の仕事などあげているが本丸はここ。

 そして「それは一種の粉飾であるが、経済誌などメディアも報道しないのは見て見ぬふりの仲間なのだろう。東芝の粉飾破綻や関西電力の会社ぐるみのガバナンス不全が思い出される。」と述べている。

【原発はなぜ潰れないのか 北村俊郎         2020.5.27  日本エネルギー会議】

 

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ポストコロナ政策 政府・財界が狙う「地方制度改革」の倒錯(メモ)

「コロナ禍で問われる国と地方自治の在り方」  岡田 知宏 「議会と自治体」2020.10から、政府・財界が目指す地方制度改革の部分についての備忘録。

 地制調答申では、圏域行政の法制化は見送られたが、実践的に基盤整備する仕掛けが提示されている。圏域行政は、地方自治の根幹をなす「住民自治」と「団体自治」を解体にもちこむものである。それがデジタル化の名の下で個人情報の管理・集約と利用という人権棄損の政策と一体にすすめられようとしている。

 

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