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アニミズム対二元論 脱成長の社会

 ジェイソン・ヒッカル  資本主義の次にくる社会、リチャード・リフキン レジリエンスの時代、グレーバー、ウェングロウ 万物の黎明を読んでの感想的メモ。

 

はじめに

・2019年 世界の科学者たちの気候危機への警鐘」  150か国11000人超える科学者が各国政府に提言

GDP成長と富の追求から、生態系の維持と幸福の向上にシフトすること」 /数年前には考えられなかった事態

GDP  市場価格で測定された総生産の指標~最も裕福な1%の年収が世界のGDPのほぼ1/4

 → 人々の生活向上のために成長は必要ない。必要なのは資本蓄積でない人々の幸福のための経済のくみ直し

・脱成長  経済と生物界のバランスを取り戻すために、安全・公正・公平な方法でエネと資源の過剰消費を計画的に削減すること/ 経済を成長させないまま、貧困をなくし、人びとをわり幸福にしよい生活を保障できる

・どうやって・・・ 必要性の有無にかかわらない経済一般の成長から

  成長させるべき分野  再エネ、公的医療・介護・福祉、安全と衛生に係る公共事業、環境再生型農業など

  根本的に縮小する分野 化石燃料、プライベートジェット、武器、利潤追求の生産様式(計画的陳腐化、広告戦略)

・その結果  労働時間短縮しながら、富をより公平に分配し、医療・教育・住宅など公共サービスへのアクセスの確保

★際限のないGDPの拡大の追求は、もはや人類ふくめた生命の存在にとって危機的レベルに。

資本の蓄積が目的でなく、使用価値を充たす経済への転換を「脱成長」というのだと思う。

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地方議員学習交流会2025年11月

202511地方議員学習交流会資料

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2026年度予算概算要求の焦点

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「搾取をなくす」とは何か  その理解のために

様々な論考からの独習のためのメモ

1. 搾取とはなにか

・労働者が剰余労働を行なっている  ≠  搾取されている

➡ どんな社会においてみ、生産の拡大、インフラの整備、労働できない人びとの扶養などを行なおうとすれば、剰余労働は絶対に必要である。 共産主義社会においても必要

問題は、どれくらい剰余労働を行なうのか、剰余生産物をどのような使途にあてるのかなどについて、労働者(正確には、共同体の構成員)がその決定を行なう場合は搾取はない / 誰か他の人びと(資本家、封建領主など)が決定し、労働者が従わねばならないとき、労働者は搾取されている。

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2025年8月 地方議員学習交流会 資料

 参院選を終え、9月議会にむけた地方議員さんむけの勉強会の資料。

 1つは、両院で自公少数のもと、消費税減税、介護職の処遇改善、コメの生産価格の保障、企業団体献金見直し、日米地位協定見直しなど少なくない分野で政党間の大きな合意が存在する。一歩でも二歩でも前進させる共同の取組みが重要

 その運動の中で結局問題になるのは財源=大企業・超富裕層優遇税制の是正やアメリカいいなりでない主権国家としての矜持

 2つは、高額療養費の上限引上げ、OTC類似薬の保険はずし、が現役世代、子育て世帯を直撃する点を資料にした

  これを阻止する運動は、とりわけ「手取りを増やす」「子育てに10万円」などの願いと一致する運動であり、政治の真の姿を明らかにする

 3つ 不登校の支援など県内の議会論戦の紹介 高知市の介護休業・休暇は「子どもの見守り」「学校への付き添い」も対象など・・・

 4つ 多文化共生社会、医療介護福祉の充実など私達の願いと一致する内容を地方団体が積極的に提言している、力になる。 

 5つ 「追加資料」の日赤、時事、世論調査会の平和に関するアンケートが興味深い

    戦争に巻き込まれる危機感、侵略戦争への意識の薄れ、憲法はかえなくてよいや台湾有事での参加への拒否感など・・

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資本論 児童労働と教育・考  労働時間の制限がテーマ

「ゴータ 綱領批判」 (1875年)・・・ 「それ (児童労働の一般的禁止一引用者)を実施することは一 よしんばできる として動的であろう」といったうえで「種々な年齢の段階におうじて労働時閤を厳格に規制し、またその他の児童保護の予防手段を実行しさえすれば、少年時代から生産的労働と教育を結合することは、今日の社会を変革する最も有力な手段のひとつである」

➡、マルクスの時代以後、少なくとも先進諸国では児童労働が一般的に禁止され公教育制度が歴史的に成立していっ たことを歴史的進歩として肯定的に捉える歴史認識が存在している。

が、上にみたようなマルクスの言説に即するならば、児童労働の一般的禁止を与件とした公教育の成立は「反動的」と評価されるべき事態であるはずである。

 問われるべきは、先行研究が暗黙に前提してきた児童労働の一般的禁止を歴史的進歩として肯定的に捉えて しまう歴史認識から、マルクスの言葉を解する方法論である

 

そのためには、資本論第一巻の仕上げの時期に開催された国際インター・ジュネーブ大会の議論、マルクスの「指示」の意味を読み解くことがカギを握る。この「指示」は、マルクスが教育について最も語ったものとして注目されてきた。

以下は、このテーマで一番納得がいった解明をしている青柳宏幸氏の論稿からのメモである。

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2025年5月 地方議員学習交流会・資料

6月議会にむけて、県議・高知市議団、東部・高吾・幡多地区で開催した地方議員学習交流会の資料

 その後も、名古屋市の生活保護行政めぐり、「申請主義」に風穴をあけた「調査義務」違反の判決、内閣府の「生理の貧困」調査(24年)の結果、世田谷・渋谷区での国保被保険者全員への資格確認書送付などは、追加情報として、地方議員のラインで情報共有した。

 また、議会をまたず、重点交付金の未消化分に対する申入れなどが重要となっている。6月議会後には、最大の要求実現の機会・国政選挙がある。それを要に据えた取り組み、論戦が大事になっていると思う。

 学習交流会・資料(「追記」にも全体を張り付けている)

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2502地方議員学習交流会資料 新年度予算案の特徴

25年度当初議会にむけた地方議員学習交流会の報告レジメ。国の当初予算案の内容がメイン。

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 自治財政局の旧内かんや各省庁の予算案説明資料などを見て、使えそうな内容や問題となりそうな点などを列挙したもの。気になる項目は積極的に職員に聞いてください、と言っている(行政には施策の具体的内容、条件などを示した通知が来ているから。)

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基礎控除引上げ、消費税減税…絶対額でなく負担比率の変化で見る 

 赤旗が、国民基礎控除引きあげに対し「下に薄く上に厚い」と批判したことに驚き、これまでのたたかいの歴史を、地方議員の学習会で取り上げた。(12/2ブログに資料あり)

国民民主党の減税案/「下に薄く上に厚く」  赤旗10/24

 この記事の批判のポイントは、1巨額の財源があるのに示されてなく無責任。2.減税は上に厚く下に薄い。というもの。

 現在は、赤旗では、基礎控除引上げが当然だが、生計費非課税の原則に反する消費税の減税、大企業・超富裕層優遇税制の是正という税制全体の改革の中でとり上げるべき、と批判の角度が修正された。これはよかった。

ただ、「“上に厚く下に薄い”論はまちがい」とたたかってきた論拠と歴史が語られていない。

 これまで、小泉政権、民主党政権での「金も持ち優遇」とか言っての「控除縮小」論に対して、絶対額でなく収入に対する比率で見ないとダメだと、たたかってきた。そこはもう一度明確にしないと。新しい議員さんとか、原理原則を学べないのではないか、と心配する。

なぜなら、生計費課税の典型である消費税。その減税も、額だけ見れば「上に厚く下に薄い」。ここで原則が大事になる。

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2024.11地方議員学習交流会・資料

12月定例会にむけた地方議員の学習交流会の資料。計4回開催。

 今回は、「103万円の壁」問題が話題になっているが、日本共産党が、基礎控除についてどう位置付けて来たか、小泉政権や民主党政権が「金持ち優遇」と削減しようとしたことにどうたたかってきたか、新しい議員さんも少なくないので取り上げた。

 女性差別撤廃委員会の勧告、医療・自治体DX、教育予算、不登校とコロナ後遺症、介護事業所・農業で過去最多の倒産、フリーランス法、防災(重要施設の上下水道耐震化率の低さ、2000年基準の耐震化の有効性)、中山間地直接支払制度の急落加算の廃止などの問題や9月県議会、高知市議会の論戦での成果などを情報提供した。

 なお、意見書議案については、9月議会から「意見書」に特化したラインを作成し交流につとめている。

〇資料(下段にもアップ)

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「賃上げ・時短」政策と「人手不足」問題~ カギは、持続可能な働き方

 待たれていた政策だと思う。 賃上げと時短をセットで提起したことである。その意義を若者の現状や「人手不足」問題の角度から論点を整理したメモ (経済24.10 特集「人手不足」を考える )

賃上げと一体に、労働時間の短縮を 働く人の自由な時間を拡大するために力を合わせましょう│労働・雇用│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp) 9/20

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