「賃上げ・時短」政策と「人手不足」問題~ カギは、持続可能な働き方
待たれていた政策だと思う。 賃上げと時短をセットで提起したことである。その意義を若者の現状や「人手不足」問題の角度から論点を整理したメモ (経済24.10 特集「人手不足」を考える )
賃上げと一体に、労働時間の短縮を 働く人の自由な時間を拡大するために力を合わせましょう│労働・雇用│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp) 9/20
待たれていた政策だと思う。 賃上げと時短をセットで提起したことである。その意義を若者の現状や「人手不足」問題の角度から論点を整理したメモ (経済24.10 特集「人手不足」を考える )
賃上げと一体に、労働時間の短縮を 働く人の自由な時間を拡大するために力を合わせましょう│労働・雇用│日本共産党の政策│日本共産党中央委員会 (jcp.or.jp) 9/20
「共産主義と自由」が取り上げられているので、科学的社会主義の「自由論」について遅まきながの学びのメモ。
その前に、最初に、この間の「講義」についての感想的意見。その後にメモ。
・今回メモしたのは、マルクスの自由論について、少し前に出た「いまここにある社会主義」の著者である松井暁さんの2011年の論稿 https://core.ac.uk/download/pdf/71785313.pdf そして、ヘーゲル研究に詳しい広島労教協の高村是懿氏の「科学的社会主義の自由論 『資本論』「三位一体的定式」の自由論 」からは自由と必然の関係を中心に・・・
議論になっているマルクスは『資本論』第三部第四八章の「三位一体的定式」の記述
「自由の王国は、事実、窮迫と外的な目的への適合性とによって規定される労働が存在しなくなるところで、はじめて始まる。したがってそれは、当然に、本来の物質的生産の領域の彼岸にある。野蛮人が、自分の諸欲求を満たすために、自分の生活を維持し再生産するために、自然と格闘しなければならないように、文明人もそうしなければならず、しかも、すべての社会諸形態において、ありうべきすべての生産諸様式のもとで、彼〔人〕は、そうした格闘をしなければならない。彼の発達とともに、諸欲求が拡大するため、自然的必然性のこの王国が拡大する。しかし同時に、この諸欲求を満たす生産諸力も拡大する。この領域における自由は、ただ、社会化された人間、結合された生産者たちが、自分たちと自然との物質代謝によって——盲目的な支配力としてのそれによって——支配されるのではなく、この自然との物質代謝を合理的に規制し、自分たちの共同の管理のもとにおくこと、すなわち、最小の力の支出で、みずからの人間性にもっともふさわしい、もっとも適合した諸条件のもとでこの物質代謝を行なうこと、この点にだけありうる。
しかしそれでも、これはまだ依然として必然性の王国である。この王国の彼岸において、それ自体が目的であるとされる人間の力の発達が、真の自由の王国が——といっても、それはただ、自己の基礎としての右の必然性の王国の上にのみ開花しうるのであるが——始まる。労働日の短縮が根本条件である」
(24/11/30加筆)
岡野千代さんの「ケアの倫理」を読んでいる。ロールズの自立した個人を前提にした「正義論」に対し、依存せざるをえない存在(典型的には、乳幼児)とケアを担う人との関係性、そのケアする人をケアするという連鎖の中で、求められる「正義」との差異、見逃され、ケアをする人の存在を無視・軽視した政治・社会制度の偏狭さなどなど(不正確で、すいません。まだまだ学習も緒についたばかり)
それ以前から、活動の中で「ケア」の視点が大事だと指摘され、「なるほど・・」と認識が深まっている。
このところ赤旗1面や3面で、オーストリア共産党の躍進について続けて取り上げられている(下記は一例)。
“音楽の都”(ザルツブルク)で大躍進 オーストリア共産党 赤旗3/13
昨日の志位議長の学生オンラインゼミの冒頭に「社会主義への関心の高まり」の例としてもとりあげられた。
これだけ重視しているので学ぶべきものがあるのだろう、とオーストリア共産党のウェブサイトを見てみた(自動翻訳ですが)
オーストリア共産党は、1990-2004年まで党内対立があったようで、1994年3月19日の第29回党大会で、「方向転換の基本原則」という文書を採択---「東ヨーロッパの崩壊は歴史の終わりを意味するものではありません。また、それは社会主義の思想そのものの失敗を示すものではなく、社会主義の特定の歴史的モデルの失敗を示すものである。この経験を批判的に評価することは、社会主義運動の再生に必要な前提条件の一つである」とし、ソ連に対する評価、共産主義の再定義、党組織の運営に関する問題についての総括し、歴史的な転換に踏み出し、その後も発展させているようだ。
注目点なのは・・・
(1)「意見の多様性と意見のオープンな討論を約束し、アプローチと視点の多様性、党内の批判の完全な自由、少数意見を尊重します」とスターリン型の党組織を総括し、個人を主体にした組織に努力していること。
規約前文には「KPÖの最も重要な資源はKPÖの枠内で政治を作りたいと思う活動家の責任である。選出されたすべての統治機関の最も重要な仕事は、これらの活動が最適に発展できるようにこの枠組みを設計することです。」と組織の在り方がしめされてる。
(2)規約の内容は、法制度のように、恣意的解釈が入るスキをなくすよう細かく規定され、相互に活動をチェック、改善できるような仕組みをつくっているのが大きな特徴
(3)党の基礎組織も、地域、専門性、テーマなどのグループや期間限定の作業部会の設置など、複数に参加し行動できるような、ネットワーク型となっている。
志位議長は、ゼミの中で「民主集中制」をとっていると説明していたが、こういう「民主集中制」もある、ということを示したかったのだろうか? 以下、いつくか注目した記述・・・
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谷本諭の「論考」について、理解促進ために、ぜひ解明・展開してほしい部分がある。批判を受け入れて、より豊かに論を発展させ、多くの人々の理解と共感をえることが、何より重要と思う。とりあえず2点。
〇ドイツ左翼党について /以下にwikからの資料
〇民主集中制についての論述の組み立てについて
積極的な理論展開を期待したい。
以下資料
私が党専従になって、しばらくして素敵な先輩からいろいろ教えてもらった。私もその当時の先輩の年齢になった。その財産を、思い出しまとめてみた。(わすれていることも多々あると思うが・・・)
気候正義の運動は、システムチェンジ、グローバルノースの脱成長、ミュニシパリズムの取り組みをよびかけている。コモンをとりもどす運動。格差・貧困・差別、ジェンダー、平和、生物多様性、食料・食品の安全・・・様々な運動があり、多くの研究者やアクティビストが参加し、SNSを通じ、交流・ネットワークを広げている。そうした激動的な時代の中で、日本共産党は、そうした運動の1セクターとし連帯し、学び成長しあう仲間としてある、という立ち位置感が大切に思う。
その関係で、不破哲三さんが著書「激動の世界はどこに向かうか―日中理論会談の報告 – 2009/9/1」で語っていることが、15年経った今とても重要になっていると感じる。引用したい
29回党大会が目前となっている。1つの焦点は、80年の社公合意を契機に、90年代の小選挙区制導入もあいまって、この40年低迷・後退している党勢をどう上向きに転換できる組織に成長できるかにある。
その点で、若き頃、尊敬する先輩から、人のわかり方。変わり方、日本人のものの見方・文化的特徴の話をよく聞かせてもらい、それをきっかけに、発達心理学・教育学、日本文化論、トラウマ、ジェンダー論など、最近ではケアの論理やコミュニティオーガナイジング、心理的安全性とか、気が赴くままに本を読み――人がその力を発揮できる集団の在り方をずっと問題意識として持ってきた。
一定数の組織を運営するにあたって、人のわかり方、変わり方などについて、科学的な知見、試され済みの方法、最新の到達点など、系統的に学ぶ場をつくることが必要ではないか、と事あるごとに話してきたが、この間の出来事を見るにつけいっそう強くおもうようになった。
以下の内田樹氏の「X」のポスト内容・・・・ こうした文化の中で、生きている以上、その内容は、われわれの中にも浸透している、として乗り越えていく自覚が必要だし、一方で、新しいアクティビストが次々と生まれている時代でもあり、そうした人々との共同がますます重要になる。
〇震災の話と管制官の話と教育の話。 内田樹 1/10・X
なぜ日本はこんなにダメになったのか、それは「創造」より「管理」を優先したからという「いつもの話」をしました。「何を産み出すか」より「どう管理するか」に資源を集中すれば集団はどんどん衰退する。当然のことです。
「管理する人」は基本平時モデルで動きます。ですから、非常時でも平時モードに居着いて、非常時モードに切り替えられない。非常時は、現場に自由裁量権を委譲することなしには対応できません。でも、「管理者」はそれだけは絶対にしたくない。だからシステムがフリーズしてしまう。
それに現場の人たちは日常的に「上位者の指示なしに何もしてはならない」と命じられているので「非常時には現場が自己裁量してよい」という常識が身体化していません。でも、組織の存在理由を熟知していれば「自己裁量でしたことが結果的には最適解になる」はずなんです。日本ではそれが許されない。
以下は、「指導」に関して、大切な視点・・・
【 学級におけるパワハラ的指導は「恐怖条件付け」である 帝京平成大学現代ライフ学部児童学科 講師 鈴木 邦明】
https://www.manabinoba.com/tsurezure/016120.html
【なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延する“ダークペダゴジー(闇の教授法)” 教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー】
https://synodos.jp/opinion/education/19720/
・『日本共産党の百年』を発表 歴史への貢献と自己改革貫く 2023.7.25 - YouTube
(電子版では7/26に配信された記者会見のテキスト版が、HP上で紹介されてないのが残念)
・座談会『日本共産党の百年』を語る(上) 23/8/16
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2023-08-16/2023081603_01_0.html
・座談会『日本共産党の百年』を語る(下) 23/8/17
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik23/2023-08-17/2023081703_01_0.html
101年の激動の時代を、社会発展の促進体、国民の護民官とあらんとして苦闘してきた歴史。戦前の天皇制、戦後の対米従属-- 社会発展の障害物と真正面からむきあった歴史であり、ゆえに時の支配勢力が弾圧・抑圧の対象とされてきた。それと闘いながら道を切り開く努力を続けた歴史である。また、スターリン主義の呪縛と格闘し、その克服を進めてきた歴史でもある。
社会発展の促進体、国民の護民官とあらんとした歴史を未来につなげるために、深く学び、感性をみがき、より柔軟で、多様性を重んじ、市民の運動とフラットにつながる---そんなことを思うこのごろである
なお、「百年」は全体のボリュームを抑えたために、記述がコンパクトになっている。それだけに、重要な部分--その時々で強調されたことが、さらっと書かれている部分もあり、・・・ どんな判断があつたのかも気になる。以下、「座談会」の内容、深めたい部分のメモ
研究者の資本論・草稿の読み方、概念把握の厳格さ・・・谷野氏の論文もあるが、原点である不破氏の「再生産論と恐慌」を誤読、結論に結び付けるための概念の曖昧化、方法論の問題まで極めて丁寧に展開している。おかしいと思っていたことの本質が理解できた(著者の何分のⅠかだろうげど・・)
そして、他の見解を批判的検討することで、みずからの認識も発展する・・そうした営みが科学的社会主義の発展にとって重要と語っている。今後も批判的研究するというので期待大。
政治の世界でなく、学問の世界から批判がでているので「社会科学研究所」は、誠実に対応してほしい。真理を、どこかが独占するなんてことは私の信条にはない。
なお、谷野論文は以下
谷野 勝明 (2020-03 (関東学院大学経済経営研究所年報 第42集).
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