基礎控除引上げ、消費税減税…絶対額でなく負担比率の変化で見る
赤旗が、国民基礎控除引きあげに対し「下に薄く上に厚い」と批判したことに驚き、これまでのたたかいの歴史を、地方議員の学習会で取り上げた。(12/2ブログに資料あり)
国民民主党の減税案/「下に薄く上に厚く」 赤旗10/24
この記事の批判のポイントは、1巨額の財源があるのに示されてなく無責任。2.減税は上に厚く下に薄い。というもの。
現在は、赤旗では、基礎控除引上げが当然だが、生計費非課税の原則に反する消費税の減税、大企業・超富裕層優遇税制の是正という税制全体の改革の中でとり上げるべき、と批判の角度が修正された。これはよかった。
ただ、「“上に厚く下に薄い”論はまちがい」とたたかってきた論拠と歴史が語られていない。
これまで、小泉政権、民主党政権での「金も持ち優遇」とか言っての「控除縮小」論に対して、絶対額でなく収入に対する比率で見ないとダメだと、たたかってきた。そこはもう一度明確にしないと。新しい議員さんとか、原理原則を学べないのではないか、と心配する。
なぜなら、生計費課税の典型である消費税。その減税も、額だけ見れば「上に厚く下に薄い」。ここで原則が大事になる。
日経のHPに、10%への引上げ前の議論の材料として試算を公開している。
年収でこんなに違う 所得・消費税、あなたの負担は:日本経済新聞 (10%は、軽減税率なしの試算)
それによれば、10%→5%への減税で、
年収1500万円以上 45.7万円→23.6万円。 22.1万円減税。
年収300-400万円 19万円→9.4万円の 9.6万円減税
年収200万円未満、 10.9万円→5.8万円 5.1万円減税。
と、年収が高いほど消費支出も多いので、消費税の減税額も、「上に厚く下に薄い」となる。
■年収に占める消費税の負担割合
年収1500万円以上 2.0%→1.0% 1.0%減
年収300~400万円 5.4%→2.9% 2.5%減、
年収200万円未満 8.9%→4.7% 4.2%減
➡負担割合の低下では、下に厚く、上に薄い
★基礎控除引上げも同様。 絶対額でなく、負担割合の低下で見ることが大事
ここが論建ての立脚点。
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