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COP28総括 :不十分な「脱化石燃料」〜気候正義のさらなる連帯を  FoE Japan

昨日に続いてテーマは「気候正義」。FoE Japan による「COP28」の総括が簡潔でわかりやすい。

“「私たちは、記録的な気温上昇に対し、画期的な行動で対応しなければならない」

 世界気象機関WMO )が「2023年は観測史上最も暑い年」だったことを確認する中、グテーレス 国連事務総長は、今すぐに行動を起こせば、最悪の気候の惨事はまだ避けられると述べました。 (24/1/12 国連広報センター FB)”

 

COP28総括:不十分な「化石燃料からの脱却」〜求められる気候正義のさらなる連帯 | 国際環境NGO FoE Japan

2024.1.16

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気候正義 残余カーボンバジェット あと数年? 

昨年は、もっとも暑い1年となった。しかし、温暖化ガスの排出はとまらず、カーボンバジェットは、あと数年しかないのではないか・・・。それにしては、政治の世界では危機感がないし、マスコミもさわがない。

もっとも被害をうける国・地域、階層の人々が、国際政治の舞台から遠い位置に追いやられているからだ。

温暖化は、森林火災、永久凍土の融解、氷河消滅などでさらに加速されるにもかかわらず・・・。未来への責任からいっても、全体としては今最も力をいれるべき課題ではないか。強くそう思う。

2021 年に公表された IPCC 6 次評価報告書(第 1 作業 部会)によると、1850 年から 2019 年までの世界の CO2 の累 積排出量は 2 3900 億トンで、今後、気温上昇を 67%の 確率 1.5℃以内に抑えるための残余のカーボンバジェットは 4000 億トンとされている。

今と同じペース(年間約 336 億トン) で CO2 を排出し続ければ、約 10 年(2029年)で使い切ってしまう、とされていた。

一方、著名な気候科学者50人が昨年68日に発表した新しい研究結果は、残余のカーボンバジェットは、わずか3年で半減したと報道された。2020年、IPCCでは残余のカーボンバジェットをCO2t換算5000億トン(50%確率)とだったが、2023年初頭には約2500億トンに。世界の年間温室効果ガス排出量の約5700億トンであり、4年5カ月分しかない。2027年半ば、ということ。

*カーボンバジェットは、1.5度目標達成の確率の違いやメタンなど含めたC02換算か、C2のみかの数字による試算かで、多少のずれがある。

 

共通だが差異ある責任・・・

◆CO2累積排出量(17502020年)」

1位は、米国の41672308万トンで、世界の累積排出量(169652417万トン)の24.6%。2位はEU17.1%)、3位は中国(13.9%) 

◆2020年、世界で二酸化炭素(CO2)  世界の排出量(348725万トン)

中国 1066788万トン(30.6%)、米国が471277万トン(13.5%)、EU7.5%)、インド(7%)、ロシア(4.5%)、日本(3%) ・・・10位  韓国1.7

◆2.8兆トンのカーボンバジェットを公平な分配すると・・・現在の人口比で算出

日本   455憶トン    1.3億人/80億人 

中国  5005億トン   14.3億人

米国  1190億トン    3.4億人

 

◆累積排出量  2.4兆トン

日本 排出累積の5.1%  1219億トン   

中国        13.9%   3336億トン   残余  1669億トン   101/年  ➡  16

米国        24.6%   5904億トン

 欧米など先進国は、すでにカーボンバジェットを使い切っており、現在排出量世界一の中国は、約16年分のこっている。

 

◆2019年、世界の所得・財産上位1%(約7千万人)の1人当たり年平均110トンのCO2を排出。世界の炭素排出量の17%を占めた。上位10%(7億7100万人)は1人当たり年平均31トンのCO2を排出、世界の炭素排出量の48%。

下位50%(38億人)の1人当たりの年平均CO2排出量は1.6トン。世界の炭素排出量の12

◆消費ベースの排出量

 経済のグローバル化は、中国など低賃金の国で生産され、米国など先進国に輸入されるようになった。他国で生産された消費財を、輸入している国は、炭素排出も輸入しているとカウントするのが、より正確かつ公平である。が、統計上、計算が複雑となり、数値ができるのに、5年くらいかかるとのことで、生産ベースの数字が使われている。

 スウェーデンは、消費ベースでの目標をもっている。

 OECDの推計によれば、2018年における我が国の消費ベース排出量は約131,200万トン(CO2換算)。生産ベース排出量(約115,100万トン)を約16,000万トン上回っている

◆統計にのらない数字がある。

 国際的な移動――航空機、船舶の排出量は、各国の排出量にはカウントされていない。もう一つが軍事部門。95年の京都議定書の際に、アメリカの要求で除外され(パリ協定で報告免除は撤廃されたが義務とはなっていない)。米軍だけで中規模の国の排出量に匹敵すると指摘されている。アフガン、イラク、ウクライナ、カザと戦争自体が巨大な排出源。

 

 

【カーボンバジェットとは?CO2はあとどれくらい排出できる?  shishido  2023/11/30

カーボンバジェットと2030年までに急ぐべきこと  22/1/27 安田 陽・京大大学院特任教授】

【温室効果ガスのバケツ?カーボンバジェットとは ゼロカーボン板23/12/7

COP27、足踏み許されぬ1.5度目標達成、「炭素予算」の残り わずか!    日本海事新聞22/12/2

【カーボンバジェットとは?炭素予算は残り何年分?カーボンニュートラル実現のための取り組み具体例を解説 offsel.blog 2023/12/26

【消費ベースの温室効果ガス排出量もネットゼロへスウェーデンが世界で初めて消費ベース排出量の削減目標を設定  MUFJ  2022/05/27森本 高司 】

気候安全保障の観点から見たCOP28の成果と課題 | 公益財団法人日本国際フォーラム (jfir.or.jp)

関山 健 京都大学大学院准教授 24/1/9 】

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創造と管理、心理的安全と恐怖  組織の自己改革

 29回党大会が目前となっている。1つの焦点は、80年の社公合意を契機に、90年代の小選挙区制導入もあいまって、この40年低迷・後退している党勢をどう上向きに転換できる組織に成長できるかにある。

 その点で、若き頃、尊敬する先輩から、人のわかり方。変わり方、日本人のものの見方・文化的特徴の話をよく聞かせてもらい、それをきっかけに、発達心理学・教育学、日本文化論、トラウマ、ジェンダー論など、最近ではケアの論理やコミュニティオーガナイジング、心理的安全性とか、気が赴くままに本を読み――人がその力を発揮できる集団の在り方をずっと問題意識として持ってきた。

一定数の組織を運営するにあたって、人のわかり方、変わり方などについて、科学的な知見、試され済みの方法、最新の到達点など、系統的に学ぶ場をつくることが必要ではないか、と事あるごとに話してきたが、この間の出来事を見るにつけいっそう強くおもうようになった。

以下の内田樹氏の「X」のポスト内容・・・・ こうした文化の中で、生きている以上、その内容は、われわれの中にも浸透している、として乗り越えていく自覚が必要だし、一方で、新しいアクティビストが次々と生まれている時代でもあり、そうした人々との共同がますます重要になる。 

〇震災の話と管制官の話と教育の話。 内田樹 1/10X

なぜ日本はこんなにダメになったのか、それは「創造」より「管理」を優先したからという「いつもの話」をしました。「何を産み出すか」より「どう管理するか」に資源を集中すれば集団はどんどん衰退する。当然のことです。

「管理する人」は基本平時モデルで動きます。ですから、非常時でも平時モードに居着いて、非常時モードに切り替えられない。非常時は、現場に自由裁量権を委譲することなしには対応できません。でも、「管理者」はそれだけは絶対にしたくない。だからシステムがフリーズしてしまう。

それに現場の人たちは日常的に「上位者の指示なしに何もしてはならない」と命じられているので「非常時には現場が自己裁量してよい」という常識が身体化していません。でも、組織の存在理由を熟知していれば「自己裁量でしたことが結果的には最適解になる」はずなんです。日本ではそれが許されない。

 

以下は、「指導」に関して、大切な視点・・・

【 学級におけるパワハラ的指導は「恐怖条件付け」である 帝京平成大学現代ライフ学部児童学科 講師 鈴木 邦明】

https://www.manabinoba.com/tsurezure/016120.html

【なぜ学校で体罰や指導死が起こるのか?――社会に蔓延するダークペダゴジー(闇の教授法)  教育社会学・教育科学 、山本宏樹氏インタビュー】

https://synodos.jp/opinion/education/19720/

 

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