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各国比較でわかる マイナの異常(メモ)

 トラブル続きで、国民の不安が広がり、保険証廃止の延期、中止を求める声が広がっている。それに対し、経済界が、「デジタル化が遅れている」と言い、「納期を守れ」など、政府を叱咤しているが、あらためて、世界はどうなっているのか、という情報を整理したもの。

「赤旗」「東京新聞」、以前の資料だがアメリカの状況を詳しく記した「税経新人会」の配信など。

 

さらに、以前紹介した、以下の2つの内容も本質に迫るものと思う。

≪ 世界1位 デンマークの電子政府」 カギは政府・社会への信頼感 2020/11  ≫

マイナ保険証めぐる混乱も、もとをただせばここに根っこがある。

 ≪ 菅政権のデジタル戦略と「超監視社会」 大門実紀史 経済2020/12 ≫

 ビックデータとAIの関係、スノーデン氏の暴露による「マス・サーベランス」の実態、米国が日本政府に提供した監視システムとそのもの。秘密保護法、共謀罪の強行、トランプ陣営のFBデータを利用した「マイクロターゲティング」戦略と人心の誘導、政府と巨大資本がひとつになれ監視と誘導で「従順な国民づくり」の最先端をゆく中国、そして世界で進められる対合軸の話と・・・  本質論にせまった論稿。

 

≪ 各国比較でわかる マイナの異常 ≫  赤旗 7/20

 ・加藤勝信厚生労働相 7/5国会  「G7(主要7カ国)各国の状況を申し上げますと、異なる行政分野に共通する個人番号制度を有したうえで、個人番号を確認できるICチップ付きの身分証明書となるカードを健康保険証として利用できる国は、わが国以外にないということは確認しています」

・各国の状況~ コンサルティング会社アクセンチュアがデジタル庁から受注した調査研究の報告書(22年5月)など

 

〇 ドイツ 共通番号は「違憲」  異なる番号使う

・行政分野ごとに異なる番号(税務識別番号、医療被保険者番号など)を用いて行政事務を実施

・1970年代に、行政事務の効率化を目的として行政分野横断の個人識別番号導入を検討。が、プライバシー侵害に対する国民の懸念が大きく、成立せず。

・83年、個人を識別する汎用的な番号を利用することは連邦憲法に違反する可能性があると示唆した判決~判決に基づいて連邦議会は、複数の行政分野間で共通する個人識別番号(=共通番号)を導入は違憲であるという見解が有力→このため長らく共通番号の検討はされず、行政分野ごとに異なる個人識別番号が2000年代に導入され、その番号を用いて行政事務が行われるに至っている

〇 フランス  70年代検討も、国民の反対で撤回

・行政分野ごとに異なる番号(社会保障番号、税務登録番号など)使用

・72年 社会保障番号を活用し、行政分野を横断して個人情報を集約・管理する計画を政府内で検討~ が、70年代半ば ル・モンド紙が「フランス人を狩るためのプロジェクト」と呼んで批判するなど、大きな社会的反対が沸き起こり、政府は同プロジェクトを撤回

〇イギリス 2度の廃止 IDカード   監視社会を懸念

・基本的には行政分野ごとに異なる番号が使用~国民保険番号は社会保険分野と税務分野で共通的に利用。が、複数の行政分野を所管する一つの官庁(歳入関税庁)に閉じて利用。複数の行政機関で同一の識別番号利用ではない。

・39年に、国民登録法に基づき、身分証明書となるIDカードが導入。が、51年、警官に理由もなく身分証明書の提示を求められて拒否したハリー・ウィルコック氏が起訴された事件を契機に、個人の身元を証明する行為は強制されるべきではないという世論が高まり、53年に国民登録法とIDカードは廃止。

・2004年には労働党政権によってIDカード法が提出され、06年に成立~ 16歳以上の国民の個人情報を国民ID登録簿に登録し、ID登録番号を付与してIDカードを発行するもの / が、10年5月に政権が交代。同制度に反対してきた保守党・自由民主党の連立政権が発足 ~政府による管理・監視社会に対する危機感や個人情報流出への懸念などから、IDカード法は廃止に 

〇イタリア  共通番号の仕組みなし

・あらゆる機関で共通して使われる番号(共通番号)を国民一人一人につける仕組みはない

・出生時に付番される納税者番号~税、社会保障、住民登録分野で利用。納税者番号が記載された国民健康保険証(ヘルスカード)が発行 /また別途、本人認証手段として01年から内務省管轄の国民電子IDカードが発行

〇アメリカ  社会保障番号カード

・社会保障番号で行政分野のほか、民間分野でも使用 /社会保障番号カード(SSNカード)は、ICカード化はされておらず、発行形態は紙。氏名、番号のみが記載。生年月日などの個人情報や顔写真は記載がなく、身分証明書にはなりえず、運転免許証が一般に使用 /SSNカードは持ち歩かないことを注意喚起

・1929年の世界恐慌の中、ニューディール社会保障計画の一環として36年に社会保障番号が導入。60年代以降、段階的に利用範囲が拡大され、運転免許や自動車登録などの行政分野や民間分野でも利用拡大 /同時に個人情報の流出やなりすましなどの犯罪が社会問題化 ~21年には社会保障番号を対象に含む連邦データプライバシー法案が提出されるなど、個人情報保護に向けた動きが進んでる。

〇 カナダ 社会保障番号 安全な場所の保管を、注意喚起

・社会保険番号(SIN)が個人番号として利用~個人情報漏洩、なりすまし犯罪の懸念から14年3月31日をもってプラスチック製のSINカードは廃止。登録時にはSINが記載された書類だけが渡される。

・SINを管轄するカナダ雇用社会開発省のHP~「あなたのSINは機密です。身分証明書として使用しないでください」という警告 /悪意のある人の手に渡ると、▽プライバシーの侵害▽なりすまし▽政府給付、税金還付、銀行クレジットの喪失―などにつながる恐れがあると注意を喚起し。「誰かがあなたのSINを使用して詐欺を犯した場合、あなたの信用格付けが台無しになる可能性があります」と指摘 / 「あなたにはSINを守る責任がある」として、▽SINを財布などに入れて持ち運ばず安全な場所に保管する▽法的に義務付けられている場合にのみSINを提供する―ことも呼びかけ

➡マイナンバーカードの使用をあらゆる分野に広げ、常に持ち歩かざるを得なくしようしている日本政府とは対照的

〇オーストリア

・加藤厚生労働相は「オーストリアではほぼわが国と同じようなやり方をとっている」(7/5、衆院地デジ委)

・カード媒体が05年から発行。健康保険証(eカード)や学生証など複数の種類のカードの中から本人が選択したカードに市民カード機能を具備することができる。

・が、市民カード機能付きのカードの発行率は低迷。14年時点で、有資格人口に対するカード媒体の利用割合は約2%。eカードへの市民カード機能の搭載も19年末に終了。

 

* 主要7カ国(7)を見ても、同一の個人識別番号を複数の行政機関で利用し、それぞれの行政機関の持つ個人情報を1枚のカードにひも付けようとしている国は日本だけ。日本政府のマイナンバーカード利用拡大政策は世界の主要な国々の流れに逆行

 

 

■情報守るデジタル先進国

〇エストニア デジタル先進国になった一番の理由は政府の「透明性」

・政府がどのようにデータを扱っているかが明確 ~ 国民は、政府機関の誰が自分のデータにアクセスしたかを調べ、アクセスした人に対して自分のデータを見た理由を問い合わせることができ、その問い合わせには回答することを義務づけ/ 警察の捜査であっても事後報告が必須

→ 多くの国民が「自分自身で自分のデータを管理できている」と認識し、不適切な目的で個人データが渡されたり、売られたりすることはないと信頼している/情報の扱いに関する透明性と機密性を確保し、責任を持って個人情報を守る仕組みをつくっているのがエストニア

〇台湾  カード発行低迷

・個人情報の提供を求めるうえで行政への信頼と理解が基礎だとして、政府のさまざまな情報を公開。それでも個人番号カード(自然人証明書)の普及は進んでない。

・電子的な個人認証として自然人証明書を使った認証を使用~ 自然人証明書は、電子政府化の推進を目的として2003年に導入されたICカード。

・政府は景品を配るなどして普及を推進。が、21年9月29日時点における累積発行数は約818万件。有資格人口に対する累積発行率は41・1%程度。

(オードリー・タン 「もっとも弱い立場の人にあわせて設計」)

 

*以上の例をみても、デジタル化の大前提は個人情報を保護し、国民の安心と信頼を確保すること。それでも紛失や盗難の恐れがあるカードを取得しない人は多くいる

→が日本では、強制的に持たせようとしているマイナ保険証に他人の情報が登録されるなど、個人情報が漏えいする重大なトラブルが多発し、不信と怒りが広がっている。

 

 

≪ 「マイナンバーカード+保険証」一体化はG7で日本だけ なぜ独自路線?各国の現状と比べてみた 東京7/11

https://www.tokyo-np.co.jp/article/262212

 日本はデジタル後進国だからと政府が進めているマイナンバーカード普及策。だが、マイナンバーカードのような国民ID(身分証明書)と、健康保険証を一体化させている国は、先進7カ国(G7)では日本だけということが分かった。そもそもマイナンバーのような国民共通番号制度を否定する国もあれば、個人の自由を重んじ制度導入後に政権交代でカードが廃止された国もある。なぜ日本は強引に独自路線を歩もうとしているのか。(中山岳、山田祐一郎)

 

◆「他の国はやっていないということでよろしいか」

 「てっきり(G7の)他の国もみんなやってて、日本も遅れないようにやっていると思った。他の国はやっていないということでよろしいか」。5日にあった衆院特別委員会の閉会中審査。長妻昭氏(立憲民主)はマイナ保険証について、こう政府をただした。

 加藤勝信・厚生労働相は「G7では、異なる行政分野に共通する個人番号制度を有した上で、個人番号を確認できるICチップ付きの身分証明書となるカードを健康保険証として利用できる国は、わが国以外はない」と答弁。マイナ保険証が日本独自のものだと認めた。

 そもそも、他国で個人番号や身分証明の制度はどうなっているのか。デジタル庁が公表している、コンサル会社が各国の共通番号制度を調べた報告書を読み解いてみる。

 

◆ナチス負の歴史が一因、ドイツは番号共通化せず

 まずは、ドイツ。行政手続きで使う番号には、税務識別番号、医療被保険者番号など分野別に複数ある。こうした番号とは別に国民の身分証明書もあり、2010年にICチップ付きの「eIDカード」を導入した。16歳以上に取得義務があり、年金情報や運転免許証登録情報の閲覧、銀行の口座開設などにも使える。行政が個人を識別するさまざまな番号と、eIDカードのような身分証は分野ごとに管理している。

 番号の共通化を巡っては1970年代に西ドイツで検討されたものの、プライバシー侵害を懸念する声が強く実現しなかった。南山大の実原隆志教授(憲法・情報法)は「71年に東ドイツでは共通番号を国民に割り振ったが、西ドイツでは反対に導入を断念した」と指摘する。断念の一因には、第2次世界大戦中にナチスが強制収容所でユダヤ人に番号を割り振って管理した負の歴史も影響しているとみる。

 一方、2021年には行政事務の効率化のため、税務識別番号の利用範囲を拡大する「登録現代化法」が成立。税務以外で法律が定める行政サービスにも使えるようにした。ただ同法は、個人情報保護の方策も定めた。実原氏は「ドイツでは一つの番号でさまざまな情報をひも付けることに対し、漏れた場合に思想信条などが丸裸にされるとの危惧は根強い」と述べる。

 

◆フランスは「デジタル保険証」身分証との統合は議論中

 次にフランスでは、医療を受ける際に必要な社会保障番号や、税申告義務のある人に割り振られる税務登録番号など、ドイツと同様に複数の番号がある。社会保障番号は国勢調査や徴兵の調査を実施するため1941年に導入された。

 自治体国際化協会パリ事務所の元所長補佐の岩瀬穂(みのり)氏によると、社会保障番号は医療費の払い戻し、納税者の本人確認、年金や選挙人の管理などにも使われる。「コロナ禍では、社会保障番号を利用して国民に給付金が早く支給された」

 98年には社会保障番号が付いた電子健康保険証(ビタルカード)が作られ、16歳以上の国民に自動発行されるようになった。ただ、これとは別に国家身分証明カードもあり、別々に運用されている。統合に向けた動きはあるものの、機密情報のセキュリティー対策への懸念などから議論になっているという。

 

◆イギリスは政権交代で廃止、アメリカは民間企業がID提供

かつて試行された英国の国民IDカードを手にする女性。政権交代で同カードは廃止された=2005年、ロンドン市内で(松井学撮影)

 英国では、第2次世界大戦中の1939年に戦時措置として、国民登録法で身分証明書として使用できる共通番号とIDカードを導入。戦後、個人の身元を証明する行為は強制されるべきではないとの反発が強まり、53年に廃止された。

 その後、2000年代にテロ防止などの観点から国民IDの導入が検討された。06年、ブレア労働党政権がIDカード法を成立させたが、10年に保守党に政権交代すると、同法は廃止された。白鴎大の石村耕治名誉教授(情報法)は「生体認証付きのカードの取得を求める内容で、国民の監視につながるとの懸念が強かった」と説明する。

 米国では、社会保障番号が行政分野のほか、民間でも利用されている。1960年代以降は個人情報の流出やなりすましが社会問題となった。自身も社会保障番号を持っているという石村氏は「多くの情報は、社会保障番号にひも付けられている。だが、紙のカードは持ち歩くことはない」と話す。米国では、民間企業が提供するデジタルIDが公的な認証として使われているという。政府がIDを提供するのは好ましくないという考えが強い。「世界では対面ではなくモバイル端末で行政サービスを受けることが一般的になっており、デジタルIDの活用が進む。マイナカードのようなICカードはデジタルトランスフォーメーション(DX)に逆行する」

 

◆目指すのは「シンガポール並みのデジタル化」?押し付けに懸念

 デジタル庁が公表している報告書は、共通番号制度のモデルとして3つの形態を紹介している。税や社会保障などの個人情報をひも付けする日本のマイナンバー制度は、各行政機関が個別に管理している情報の番号とマイナンバーは別で、連携する際はマイナンバーを番号変換して接続する。

 これに対し、河野太郎デジタル相は、かつて自身の動画チャンネルでの配信でシンガポールの行政のデジタル化の状況を紹介している。一つの共通番号をすべての分野で利用できる方式の同国では、個人のスマホが番号にひも付けられているとし、その利便性を強調。日本でも将来、マイナポータルやマイナカードによって「シンガポール並みの行政のデジタル化ができるようになる」と言及した。

 これに対し、自治体情報政策研究所の黒田充代表は「民主的とは言い難いシンガポールをモデルにしてもらっては困る。上から押し付ける改革を進めることがすばらしいと考えているのだろうか」と危ぶむ。「マイナカードは本来、米国の社会保障番号の紙のように、自分のマイナンバーを証明するためのものだった」とする黒田氏。だが、いまは性格が異なるものになっているという。

 

◆説明なく制度と実態にズレ

 今月、河野氏がテレビ番組でマイナカードの名称変更に言及したことに触れ、こう強調する。「マイナンバー制度と、マイナンバーを使った公的個人認証制度と言えるマイナカードの実態がどんどんずれている。なのに説明が足りない。政府もよく分からないまま進めているということであれば、恐ろしいことだ」

G7諸国には、共通番号そのものへの批判や、国が国民にIDを与え、管理することへの抵抗感からマイナカードのような制度は存在しない。保険証廃止によって事実上、義務化を目指す日本は異端に映る。

 名古屋大の稲葉一将教授(行政法学)は「医療DXが、国会での議論なく、推進本部という行政の会議体で進められている」と政府の姿勢を批判する。昨年6月の「骨太の方針」で保険証の将来的な廃止に言及し、同年10月には河野氏が24年秋までの廃止の方針を公表、今国会で関連法案が可決した。「本来、何のためにどのように進めるか、もっと議論が必要のはず。法治主義や国会を軽視した結果、いまになってさまざまな混乱が起きている」

 

 

≪ パスワードを頻繁に変える時代に生涯不変の「見える共通番号(国民背番号・マイナンバー)」を導入する愚策 時代は、共通番号から分野別番号への流れ 石村 耕治(白鴎大学教授)20136/30 税経新人会全国協 ≫

http://www.zsk.ne.jp/zeikei/ronbun.html

 

〇アメリカでは、共通番号を止めて分野別(個別)番号に転換の方向

 

アメリカでは1930年代から久しく、フラット・モデル(方式)の共通番号を採用してきた。このモデル(方式)のもと、個人の共通番号である社会保障番号(SSN=Social Security Number)を見える化(公開/ オープンに)し官民で幅広く使ってきた。しかし、今日、共通番号(SSN)は成りすまし犯罪ツールと化し、被害が極めて深刻である。

 アメリカ連邦司法省の統計によると、20062008年ベースで、成りすまし犯罪の被害者が1,170万件(16歳以上の全人口の約5%)にのぼっている。また、同時期の成りすまし犯罪による損害額は、約173億ドル【1ドル= 100円換算で、17,300億円(年5,000億円超)】にのぼっている。こうした成りすまし犯罪の最大の原因が、フラット・モデル【一つの番号をオープンにして多目的利用/ 汎用する共通番号】である「社会保障番号(SSN)」にある。

アメリカの社会保障番号(SSN)が導入されたのは、1936年である。パソコンとインターネットを使ったサイバー取引などまったくなかった時代である。現実空間の取引だけの時代である。ところが、今日は、現実空間の取引に加え、パソコンとインターネットを使ったサイバー取引網が縦横に走り、グローバルな広がりを見せるICT(情報通信技術)全盛の時代である。こうした時代にあっては、犯罪対策からパスワードはできるだけ頻繁に変えるように求められる。生涯不変の共通番号(SSN)の汎用は時代に合わない。

◎米国防総省は共通番号を止め独自の番号を採用
 アメリカでは、見える共通番号(SSN)を悪用した成りすまし犯罪に手を焼いている。ついに、昨年(2012年に)、国防総省(DOD Department of Defense)は、国家安全保障対策から、共通番号(SSN)から離脱し、軍務に独自の分野別番号「DOD ID 番号」への一斉転換、利用に踏み切った。

◎米国税庁も一部分野別番号採用へ転換

また、20111月から、連邦課税庁/ 国税庁(IRS Internal Revenue Service/ 内国歳入庁)も、成りすまし不正申告の被害を受けた個人納税者向けに「身元保護個人納税者番号(IP PIN=Identity Protection Personal Identification Number)」の発行を開始した。

◎高齢者医療保険(メディケア)でも分野別番号へ転換の方向
 さらに、アメリカでは、「メディケア(Medicare)」という名の高齢者向けの公的医療保険制度を維持している。メディケア(高齢者医療)カードには、健康保険請求番号(HICN=Health Insurance Claim Number) が記載されており、HICN には、共通番号である社会保障番号(SSN)が転用されている。このHICN/SSN が成りすまし犯罪のツールと化している。多くの高齢者が多発する成りすまし犯罪に巻き込まれ、深刻な社会問題となっている。

連邦議会下院は、201281日に、共通番号(HICN/SSN) を悪用した成りすまし犯罪に対処するねらいから、下院歳入委員会の社会保障小委員会(Social Security Subcommittee) と保健小委員会(Health Subcommittee)が共同で、「メディケア(高齢者医療)カードから共通番号(SSN)を削除することに関する合同公聴会」を開催した。今後、メディケア(高齢者医療)カードから共通番号(SSN)を削除し、分野別(個別)番号を採用する方向で検討をすすめている。

 このように、アメリカでは成りすまし犯罪対策から、他の官民のさまざまな機関で共通番号(SSN)から分野別番号への転換を検討している。しかし、国防総省(DOD)のような血税で対応できる機関は別として、大多数の機関は、膨大な手間とコストがかかることから転換に二の足を踏んでいる。

 

 

≪ずさんすぎるマイナンバー 防御の秘策とは 堤未果 幻冬舎plus 6/5 ≫

https://www.gentosha.jp/article/23560/

・・・・

アメリカとロシア、2つの例を紹介しましょう。

9・11の後、ブッシュ政権が「落ちこぼれゼロ法」という法律をスピード導入しました。

「全国テストで学校同士を競わせ、成績の悪い生徒の個人情報を軍に提供させる」

(メモ者 「愛国法」の成立で、全国民の個人データへのアクセスを可能にした)

これで、かなりの公立校が淘汰(とうた)され、入隊率もアップする一石二鳥でしたが、多くの親や教師がこのカラクリに気づいたのはずっと後でした。貧しい落ちこぼれ組を狙い、入隊特典の健康保険やボーナスをちらつかせて自主的に入隊させるこの「経済徴兵制」は、国の強制にならないよう、個人情報を巧妙に利用した911ショック・ドクトリンだったからです。

 もう一つの例は、ウクライナ戦争中のロシアです。反戦デモが拡大する中、紙の召集令状を受け取らずに逃げる国民が増えてきたので、プーチン大統領は法改正して「デジタル赤紙」を導入しました。これが公共サービスのマイページに送信された瞬間に「受領」とみなされ、即出国禁止です。よくある「メールに気づきませんでした」は通用しません。

もしも無視して徴兵事務所に出向かなければ、運転免許停止など、次々に社会生活を止められ追い詰められていくという、まさに「おそロシア」な世界。

アメリカとロシアのこの事例は、果たして日本の私たちにとって他人事でしょうか?

 

■メモ者  強引な手法は、デジタル社会推進に逆行

・それでもマイナンバーカードの推進に固執するのは、政府・財界が国民の所得・資産・社会保障給付を一体的に把握し、徴税強化と給付削減の押し付けをねらっているから /また、個人情報をビジネスに利用して大企業の利益を拡大することをもくろんでいるから。デジタル事業そのものも巨額の事業であり、マイナカード関連の受注企業が8年間で、自民党に5.8億円の献金。

こうした癒着関係のもとで、で強引に姿勢が混乱と不信を生んでいる。カードを強制し、個人情報保護をないがしろにすれば、国民の安心と信頼は得られず、デジタル化の推進に逆行する事態を生み出す。国民的な議論のもとでマイナンバー制度の廃止を含めた再検討を行うべきである。

 

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