2023年8月地方議員学習交流会・資料
8月、各地区の地方議員さんを対象にした学習交流会の資料
下段に、資料全文の紹介(グラフなど略)
2023年8月 地方議員学習交流会 資料 岡田和人
【 新型コロナ対策 】
〇状況
・7/28 高知県が会見、コロナ第9波入りを公表。以前の警戒強化レベル、病床専有率は43.3%に。救急搬送困難も増加。「定点数の35倍程度が患者実数と考えられるので1日に700人台ではないか」(健康政策部長)
・8/2 県定例会見を再開。当面は8月一杯、週一のペース。
救急搬送先が4回以上決まらなかった事例は昨年7月が5.9%、今年7月は6.5%で悪化しており、昨年8月のような医療逼迫が「今後の新規感染者の数によるが、その可能性はある」(健康政策部長)
*東京 30週 定点調査 高齢者(60歳以上)の感染は第8波のピークにほぼ並ぶ
〇懸念されること
・病院・高齢施設のクラスター 高齢者の死亡。医療ひっ迫。高齢者施設での留め置き /医療・介護従事者の負担
・後遺症の拡大 ~ 広島・山梨の調査 日常生活に支障 感染者の5~7%
睡眠障害・倦怠感 デルタ株の2~1.3倍、嗅覚障害・味覚障害 同1/4 岡山大病院(読売1/16)
患者の1割が10代。就学している患者の56%(28人)が学校にいけないほど重い 岡山大
*米国では生産年齢人口の約8%にあたる約1630万人が後遺症に悩まされている(ブルッキングス研究所22/9)
*独 後遺症患者 推計100万人以上 医療・研究に62億円 23/7
・5.6波以降 若者、10代以下の死亡者の増加
*COVID-19の年代別死者数の推移 平石明 国立大学法人豊橋技術科学大学名誉教授、 7/24
2.各流行波における年代別の死者数
死者数の推移パターンの特徴の一つとして、当初ほとんど亡くなることはないと言われてきた20代以下の若年・子ども世代において、流行波を経るごとに死者数が増えていることです(図7)。もちろん、総死者数のなかでは圧倒的に70代以上高齢者が占め、20代以下のそれは微々たる数字であるわけですが、それでも第8波でこれらの世代の最多の死者数になっていることは注視すべき事実
○コロナと共存のために…①無料のPCR検査の実施 特に医療機関・高齢者施設 ②早期治療 抗ウイルス薬の処方/無料化の継続 ③適切なマスク、換気 ④情報発信の改善 ⑤医療・介護・保育など処遇改善、財政支援 ④後遺症・ワクチン副作用対策(より安全なワクチン開発)
【マイナ保険証~ 現行保険証の存続を】
*マイナカード、マイナ保険証の問題点の基本は、「5月の資料」を見てください。
1.現場の混乱ぶり ・・・・ 日々更新されるので「略」
・保険資格の確認で、「マイナ保険証」利用は、「いまだ6%前後」(7/26参院デジタル委 保険局長答弁)の状協のもで、これだけの不都合が発生。100%使用なら、20倍近い数字となる
2.マイナ保険証の「メリット」は誇張
○高額療養費制度の確実な実施 ➡患者が申し出れば確認できる/多くは医療機関が案内
○診療報酬の請求~現行では転職などで新しい保険証発行に時間がかかり、請求が差し戻されることがなくなる
➡オンライン資格確認システムを活用すれば、現行保険証で可能
○写真付き保険証で、他人の不正利用防げる ➡なりすまし不正、17~22年で50年(国保)
○過去の診療、投薬の記録が、別の医療機関、薬局で確認できる? / 政府答弁 7/5衆院閉会中審査より
・特定健診情報は5年分 *現在は3年強(2020年度以降が対象のため)
・レセプト(薬剤情報)は3年分 *現在は2年弱(2021年9月以降が対象のため)
・レセプト(診療情報)は3年分 *現在は1年強(2022年6月以降が対象のため) /カルテではない
→レセプトの反映 「月末締めで、それが支払金等に回って、それからになりますので、最短で1ヶ月半ぐらい」(厚労相)
昔の大病などは反映しないし、直近の情報も反映しない
※ 高知県安心ネット 医療機関・薬局・介護施設をつなぎ、病歴、検査結果、投薬などの情報共有/すでにある
3.現行保険証を残すのが一番合理的
○ 見直しすればするほど、「今の保険証残せばいい」となる袋小路
・「1年」と説明してきた確認書の有効期限を一律に定めず、5年を上限に保険者が設定できるよう改める
・「マイナ保険証」を持たない人全員に、申請しなくても職権により確認書を「プッシュ型」で交付する
・認知症などの高齢者等に対応するため、暗証番号のないマイナ保険証を発行する
・マイナ保険証を一度選択しても、登録を解除できる運用に変える
○膨大な事務と経費 ~ 被用者保険 年間発行コスト 241億5900万円増(山井和則事務所作成)
4.失業給付、生活保護、 奨学金まで課税を検討 政府税調が例示
・政府税制調査会が今後の税制のあり方を示した中期答申を首相に提出(6/30) ~・答申は所得税について、「個人が稼得する経済的な価値を、できる限り広く、包括的に捉えるという考え方」が基本だと強調。非課税所得は「そのあり方について検討を加えることが必要」と見直しを提起 ~現在非課税の例として、通勤手当、失業等給付、生活保護給付、遺族基礎年金、遺族厚生年金、給付型奨学金などを例示
・現在でも、失業給付や生活保護の水準は低く、給付型奨学金の対象は一部のみ~こうした分野の課税は、個人の尊厳や生存権、教育権をはじめとする憲法原則を政府自身が乱暴に踏みにじることになる。
★その把握にも、デジタル化が必須 ~ 財界要望 「社会保障個人会計」
「社会保障の各制度から同じような趣旨で行われている給付を合理化する」「個人ごとに給付と負担を把握して、運営上、こうした重複給付をチェックし、効率的な給付を行おう」「社会保障受給額(特に年金給付)のうち本人以外が負担した社会保険料相当分と相続財産との間で調整を行なう仕組みも検討すべきである」(04年「社会保障制度等の一体的改革に向けて」 経団連)
5 諸外国の状況については、「土佐のまつりごと」にアップします
【介護・高齢者】
◇「老老介護」6割超す 過去最高 女性に負担が集中 国民生活基礎調査 7/4公表
・要介護者とそれを支える家族が同居している世帯 ~ 要介護者・家族とも65歳以上の世帯の割合が初めて6割を突破。75歳以上同士も35・7%と、20年でほぼ倍加。
・介護を受ける側から見た「主な介護者」~ 同居している家族等45・9%、別居の家族等11・8%、事業者15・7% /同居、別居とも主な介護者の7割が女性。
・同居者の介護時間~要介護度が重くなるほど長い。要介護3以上は「ほとんど終日」との回答が最多、要介護4で4割超、要介護5で6割超
〇健康や心に影響
・介護者への深刻な負荷~睡眠時間が5時間未満 全体の8%に対し、介護時間が「ほとんど終日」で16%、「半日程度」では19%。
・合計得点が9点以上あると、うつ病や不安障害の可能性が高いとされる「こころの状態」で10点以上となった割合~全体の9・2%に対し、介護時間が「半日程度」で18%、「ほとんど終日」で20%。
〇利用負担も重く
・介護費用の月平均 ~要介護1、2が2万円台、要介護3で4万6千円、要介護4で5万7千円、要介護5では7万5千円。
・介護費用の負担~年金収入を充てたとの回答が多いものの、要介護者(配偶者を含む)の貯蓄を充てたが12%、要介護者以外の貯蓄を充てたが8%。
・介護保険制度を全く利用していない理由 ~ 家族や本人自身で「なんとかやっていける」との回答が多い。が/「受けたいサービスがない」(4%)、「サービスを受ける手続きがわからない」(3%)、「利用者負担が払えない」(2%)の回答も
*介護保険の利用者負担 連続改悪で一定所得以上には2~3割負担が導入。利用料が払える範囲でしかサービスを利用しない「利用控え」が問題になっているが、同調査では調査対象になってない。
〇家族頼みの制度の欠陥
全日本民医連の林泰則事務局次長の話 「老老介護」が調査のたびに深刻化するのは、家族がいることを前提に設計された介護保険制度の欠陥が表れ。介護保険でしっかり要介護者の生活を支えるのではなく、基本は家族が担い、その家族介護を介護保険が限定的に支援する、という制度になっているから。利用者負担を廃止し、利用者の実態に見合った給付を保障するなど制度の抜本改革が必要。
→来年度、保険料改定(9次計画)にむけ、保険料負担軽減など支援策を求めるうえで、「使えるデータ」
◆介護保険 利用料 1割負担の原則破壊 政府 2割対象 大幅拡大狙う 7/24
・現在 一定所得以上の世帯を対象に15年度に2割負担、18年度に3割負担を導入/利用者の約1割が2~3割負担
▽3割負担になる人
本人の合計所得金額が220万円以上で、年金収入とその他の合計所得金額が340万円以上ある単身者
2人以上の世帯では本人の合計所得220万円以上で、年金収入とその他の合計金額が463万円以上
▽2割負担になる人
本人の合計所得金額が220万円以上で、年金収入とその他の合計所得金額が240万円以上340万円未満の単身者
2人以上の世帯では本人の合計所得220万円以上、年金収入とその他の所得金額が346万円以上463万円未満
・本人の合計所得が160万円以上220万円未満の場合、年金収入とその他の合計所得金額が280万円以上
・2人以上世帯では、年金収入とその他の合計所得金額が346万円以上
・厚労省 昨年、社会保障審議会介護保険部会に2割負担の対象拡大を提案。7/10の部会で議論を再開し、75歳以上の世帯の家計状況について資料を提出→ 単身世帯の場合、年収220万円では収入が支出を平均9万円、年収280万円だと同22万円上回っているとし、利用者負担割合を引き上げる余地があるとしている
・財務省 75歳以上の人のうち所得が多い上位30%の医療費窓口負担を1割から2割に引き上げた改悪を根拠に、介護も上位30%を2割負担にすべきだと主張 ~ 厚労省が示した年収220万円は65歳以上の所得上位30%に、280万円は同20%に当たりる /同省は「資料はあくまで参考」というが、議論で目安になっていく危険
〇利用控えに拍車
・要介護2 支給限度基準額19万7050円 1➡2割になると、月1万9705円の負担増 年24万円
・高額サービス費負担限度額 市町村税課税~課税所得380万円未満 44000円/ 一端支払。返金は数カ月先
*・しかも、同試算は厚労省自ら「粗い」と認めるように、議論の前提にはなり得ないもの~サンプル数が少なすぎるうえ、サンプル世帯の年収幅があまりにも大きい ・・・・年収220万円のサンプルは年収170万~270万円の103世帯、年収280万円のサンプルは年収230万~330万円の49世帯 /また年収220万円のケースで住居費が月約1万3000円しかなく、賃貸住宅でくらす高齢者が度外視 ⇔ 部会でも「平均値で一律に判断するのは困難だ」などの意が相次ぐ
・社会保障審議会ではほかに、一定所得以上の65歳以上の保険料引き上げ、介護老人保健施設などの多床室(相部屋)の有料化についても検討が進んでいる。夏から、秋が正念場となる。
★来年の診療報酬・介護報酬・障害福祉サービス報酬のトリプル改定 富山県議会の意見書 23年6月
医療・介護施設現場で働くケア労働者の勤務環境改善及び処遇改善を求める意見書
国は2022年10月から診療報酬と介護報酬の臨時改定を行い、「看護職員処遇改善評価料」と「介護職員等ベースアップ等支援加算」を新設した。4年目に突入したコロナ禍において、自らの感染リスクや様々な行動制限に耐えながら奮闘してきたケア労働者に対し、政府が新たな賃上げ補助を行った姿勢を歓迎するものである。
一方、今回の賃上げの対象が限定されたこともあり、ケア労働者の賃金は、依然として全産業平均の所定内賃金よりも低い水準に置かれている。改めてケア労働者の実態を直視し、ケア労働者全体の処遇改善を行うことが必要であり、そのためには、医療・介護施設へのさらなる物価高騰支援策や診療・介護報酬の引上げを含む様々な検討が必要である。
よって、国会及び政府におかれては、医療・介護現場で働くケア労働者の勤務環境改善及び処遇改善を図り、現場の実態に応じた持続可能なサービス提供体制を確保するための適切な対策を講じることを強く要望する。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
◆医療・介護・保育 人材紹介業 手数料の上限規制こそ 厚労省 悪質「お祝い金」調査へ 7/18
・厚生労働省~ 紹介業者が「就職お祝い金」を出して転職を促し、複数の施設から手数料を得るなど悪質な違反行為にかんする調査を年度内に始めることを決めた。また、紹介業者の認定基準の見直しについても検討へ。
・国会質問などを通じ、3分野の高額の紹介手数料が施設の経営を圧迫しているとして、対策を要求したもの/が、手数料の上限設定について政府は、「人材の供給に支障が生じかねない」などと後ろ向きの姿勢を続けている。
〇人手不足の中
3分野では慢性的に人手が不足するなか、人材紹介手数料が高騰~有料職業紹介事業の1件あたりの紹介手数料は、2016年度から21年度の間に介護職で19万円から42万円に、保育士では24万円から54万円へと倍増。
・人材紹介業者が、高額な「お祝い金」を出して転職を促す行為 21年4月に見直された人材紹介にかんする指針で禁止 ~ が、罰則はなく不十分 /5月末の財務相の諮問機関・財政制度等審議会の建議では、介護職員の人材紹介に関し「現行の規制の徹底に加え、一般の人材紹介よりも厳しい対応が必要」「ハローワークや都道府県等を介した公的人材紹介を強化すべきである」。
・政府 6/16閣議決定した規制改革実施計画 ~「お祝い金」の禁止などの指針が順守されるよう、紹介業者への集中的な指導監督と、そのための調査が明記 /3分野の紹介手数料の平均や職種別離職率について地域ごとや職種ごとに毎年公表することも検討。また、適正な紹介業者を選択できるための認定基準の見直しについて検討することや、ハローワークの利用推進も盛り込まれた。
〇根源に自由化、低処遇
・有料職業紹介が1999年に労働者派遣と同時に原則自由化され、紹介手数料の上限も撤廃された
3分野の手数料の原資は税金や保険料であり、本来であれば、処遇改善などに使われるべきお金 ~それが高額手数料に流れてしまっている実態を改めるには、手数料の上限規制など公的な規制が及ぶようにすることが必要
・厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2021年)~ 介護分野の賃金はケアマネジャー月額24万円、訪問介護従事者同22・3万円、施設職員同20・8万円と、全産業平均(27・9万円)を下回る。介護報酬が低く抑えられているから
→結果、介護分野は人手不足が常態化し、介護事業者は人材紹介会社に頼ることに。
◆認知症基本法が成立 6/14全会一致 当事者・家族団体会見 「一人の人」として当たり前に 6/15
認知症の人が尊厳を守り希望を持って暮らせるよう、国と自治体が関連施策に取り組むことを求めた「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」が成立。議員立法。
・政府は、当事者・家族らの意見を反映させた基本計画を策定。都道府県と市町村にも推進計画を作成する努力義務
・認知症施策の「基本理念」~ すべての認知症の人が基本的人権を有する個人として自らの意思で日常生活や社会生活を営める ▽認知症の人が社会のあらゆる分野の活動に参画する機会の確保 ▽認知症の人と家族が地域で安心して日常生活を営める―など7項目
・具体的施策~ バリアフリー化の推進 ▽意欲や能力に応じた雇用の継続、就職に資する施策 ▽保健医療・福祉サービスの切れ目のない提供 ▽早期発見、早期診断、早期対応の推進―など。
*日本認知症本人ワーキンググループの藤田和子代表理事 「認知症の本人が希望と尊厳を持って暮らせる社会を実現する法的根拠が整備された」と評価。名称に「共生社会の実現を推進する」との文言が入ったことを「認知症対策の法律でなく、認知症の本人、国民一人ひとりがよりよく生きるための法律となった」。基本的人権を掲げ、政府・自治体が認知症の人や家族の意見を聞きながら計画を推進するとしていることを評価しました。
*自治体で対策、施策をもめる場合の「根拠」となりえます。当事者など参加しての「推進計画」つくりがポイントに!
概要 https://www.mhlw.go.jp/content/12300000/001119099.pdf
◆孤独・孤立対策推進法 賛成多数で可決、成立 5月
・2024年4月1日に施行。推進法に孤独や孤立を「社会全体の課題」と明記。目標に「孤独・孤立の状態から脱却して社会生活を円滑に営むことができるようにする」。
・21年に策定した重点計画を改定 /自治体ごとに「孤独・孤立対策地域協議会」を設置(努力義務)。行政や社会福祉協議会、NPO等で構成。当事者への支援内容を協議し、支援を実施する
*自治体で対策、施策をもめる場合の「根拠」となりえます。自治体に課題意識など確認を!
概要 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/suisinhou/pdf/gaiyou.pdf
◆身寄りない高齢者増加 政府、身元保証の実態把握へ 神奈川新聞6/18
・身寄りのない高齢者が増える中、病院への入院や施設への入所の際に身元保証人が用意できないケースが増えている。現場ではケアマネジャーや職員らが家族に代わって身元保証を担うケースが急増しているが、有料の身元保証会社を利用する場合もあり、政府は実態把握に乗り出す考え。
○総務省関東管区行政評価局が昨年3月に公表した調査結果~身寄りのない高齢者の緊急連絡先としてケアマネジャーや生活保護担当者に連絡したケースのほか、医療行為を行う際に患者の同意確認が困難として、自治体職員やケアマネジャーらを病院に招き本人意思を推定するための情報提供を受けた事例もあった。
・厚労省は身元保証人がいないことを理由に入院や入所を拒否しないよう通知を出している~ が、ケアマネジャーの女性は「身元保証に関する相談が増えている。職務外で権限もないが、他に担う人がいないため無償でやるしかない」
・調査結果では、認知症や知的障害がある人の生活を支える成年後見制度や身元保証会社の利用を求めるケースもあるとしているが、成年後見制度は手続きが煩雑で費用負担があるため、利用が伸び悩んでいる。/一方、身元保証会社は業界団体や監督官庁が存在せず「業者を選ぶための情報が不足している」ため、トラブルを恐れて利用を勧めにくい事情もあるという。
*地元でも同様の困りごとはありませんか? 行政の課題意識や国に要望すべきことなど確認を!
【 ジェンダー 一連の法改正など 当事者はじめ国民の声が動かす 】
※国連「人権とビジネス」作業部会・声明 8/4 11分野で重要な指摘。全文「土佐のまつりごと」で紹介
①精神的暴力にも保護命令 改正DV防止法成立
・保護命令の対象 精神的暴力など非身体的暴力の被害にも広げる/保護命令の期間は現行の6カ月から1年に延長 。
・保護命令制度の禁止行為に、連続した文書送付やSNS送信、性的な電磁的記録の送付なども加え、子どもへの電話等禁止令も設けた。命令違反への罰則も強化。
②刑法改正案 不同意性交等罪を創設
改正案 ~ 現行の強制性交等罪と準強制性交等罪を統合し、「不同意性交等罪」に変更。▽暴行・脅迫 ▽アルコール・薬物の摂取 ▽恐怖・驚がく ▽地位の利用―などにより、被害者が「同意しない意思」を形成・表明・全う(実現)することを困難にして性交などを行った場合、処罰の対象とする。/公訴時効 性犯罪全般で5年延長、不同意性交等罪の時効は15年に。被害時に未成年の場合、18歳までの期間を時効に加算 /性的目的で子どもを懐柔する罪や性的部位の盗撮などを処罰する規定も新設。
・ 性行為を自ら判断できるとみなす「性交同意年齢」は現行の13歳を16歳に引き上げ、16歳未満への性行為は処罰対象に。13~15歳の場合は、5歳以上の年齢差がある相手を処罰対象とする。
・付則には5年後の検討・見直し条項
・日本共産党 「不同意性交等罪が創設されるのは一歩前進だが、まだ足らざる点が多々ある」と修正案を提出~ 施行後3年以内に ▽「イエス・ミーンズ・イエス」(イエスのみが同意)規定の創設 ▽「5歳差要件」の見直し ▽公訴時効の撤廃・停止期間の延長―などを検討し、必要な措置を講ずるよう付則で求めている。/また、法案に盛り込まれた、被害者の聴取結果の録音・録画記録媒体を証拠として認める例外規定の対象は、性犯罪被害者の18歳未満や障害者に限定し、冤罪の危険を減らすためにも聴取は中立的な専門家が行うよう求めている。
* 学校や若者対象に、「同意」の意味などの学びを含んだ包括的性教育の推進を求めよう!
◆生理休暇取りやすく 学校でも、安心して休めるように 7/19
労働基準法で定められた生理休暇。生理のときに労働者が休む権利です。小中高大生も、生休が取れるように若者団体が各党に要請。日本共産党都議団は昨年、初めて都に導入を提案しました。
〇都立高校 党都議団が導入を提案
日本共産党都議会議員の米倉春奈さんは、22年2月の代表質問で、都立高校への生理休暇の導入を提案しました。
質問では、日本若者協議会と「#みんなの生理」が、2021年にとりくんだアンケート結果を紹介
・9割以上の生徒・学生が、生理によって学校・授業・部活・体育を休みたいと思ったことがある。うち7割が休むのを我慢。
・その理由~ 最多は「成績や内申点に悪影響が出ると思った」/ 休めなかった結果、9割以上が「体調が悪化した」「授業などに集中できなかった」「我慢して倒れた」「学校で吐いた」など、大変な経験をしています。
・一方で、授業や部活を休んだことで困ったこと~ 「欠席扱いにされたことで、成績や内申点が下げられた」。「3日以上休むと、1日休むごとに補習でプールを10往復泳がなければならない」「生理が重くておなかが痛いのに、泣きながらプールの授業に出る子もいた」などの実態も。
・米倉さんは都に対し、生休の導入を検討し、生理中の体育の対応について児童生徒の声を聞きながらガイドラインをつくること、児童生徒や教員に包括的性教育を行うことを求めました。
・日本共産党都議団 10日から「#プールと生理」のアンケート調査を開始~「生理は人によって重さも状況もさまざまです。無理せず必要な時は休んだり、病院にかかったりできるようにしたい。生理について生徒も教員も学ぶことで、配慮のない対応が変わると思います」(米倉)
★学校での生理休暇】 生理による欠席が理由で高校入試が不利にならないように文科省が通知
2023年6月16日には、文部科学省から各教育委員会らに対して、生理に伴う欠席が高校入試で不利に取り扱われることのないよう、通知が発出された。
*「今後の高等学校入学者選抜等における新型コロナウイルス感染症の影響等を踏まえた配慮等について(通知)
各実施者の実情により、調査書において出席等に係る日数(「出席日数」「出席停止・忌引等の日数」「授業日数」「出席しなければならない日数」など)の記入欄を設ける場合には、臨時休業や分散登校、出席停止等に伴う当該欄への記載内容によって、特定の入学志願者が不利益を被ることがないよう、御配慮をお願いいたします。また、欠席日数欄を設ける場合には、欠席の理由を記載できる欄を設けたり、入学志願者が自ら欠席の理由について申告できる機会を設けたりするとともに、入学志願者が本人に帰責されない身体・健康上の理由(病気・事故等※)により、やむを得ず中学校等を欠席したと認められる場合、そのことのみをもって合理的な理由なく選抜において不利に取り扱うことがないよう、御配慮をお願いします。
例えば、新型コロナウイルス感染症のいわゆる罹患後症状と考えられる症状や月経随伴症状等も含む。
【農業・食料】
◆有機米普及は給食から 転換掲げる自治体相次ぐ 農業新聞7/1
学校給食に地元産の有機栽培米を導入する動きが、全国の自治体に広がっている。国は将来的に有機農業を大幅に拡大する目標を掲げる。有機農業を推進する自治体も増えており、その核となる目標として給食への提供を掲げている。JAが全面的に協力する例もある。
〇茨城県の常陸大宮市
JA常陸と協力して2027年度から、小・中学校15校の給食の米を全て有機米にする方針。23年度はJAの子会社、JA常陸アグリサポートと農家1人が3・9ヘクタールで有機栽培。10月下旬から9トンを供給する予定。 市内15校の米の使用量は年間約37トン。15ヘクタールでの有機栽培で実現する。将来的に給食向けの全面積で有機JAS認証を取得する予定だ。同社の鈴木康成大宮営業所長は「有機栽培は難しい部分もあるが、子どもたちのために取り組みたい」
鈴木定幸市長とJAの秋山豊組合長が子どもたちにより良い食材を提供したいと考え、主導する。22年度はジャガイモやニンジンなど6品目計4トンを有機栽培して提供した。
〇兵庫県豊岡市 JAたじまと連携し、27年度までに市内の全小・中学校で給食の米を全量有機栽培米にする方針。23年度は3学期の給食で有機栽培米を提供する。同市は有機農産物の栽培面積・戸数の拡大を掲げ、有機農業を推進。
〇京都府亀岡市 23年度、学校給食向け有機栽培米の確保に向け、生産者から対象の米を精米30キロ当たり2万4000円で買い取る。27年度までに、全小学校の給食の米の半分を有機栽培米とすることを目指す。
〇千葉県木更津市 22年度、市内30校の小・中学校給食での有機米の割合を53%に高めた。19年に農家5戸やJA木更津市などとプロジェクトを発足。23年度は14戸25ヘクタールに広がる。年4回の栽培研修を行い、所得向上や新規参入を後押しする。市は26年度に提供率100%を掲げ「達成後は市外にも売り込みたい」(農林水産課)
〇全国組織が6月発足 全国32市町村とJAや生協などが参加する「全国オーガニック給食協議会」。
事務局を務める、千葉県いすみ市は「給食への提供を起点として有機農業を広げることができる」(農林課)と意義を強調。「教育や農業振興、移住促進などへの波及効果が大きく、地方創生にもつながる」と広がりに期待する。
* 22年5月学習交流会 有機農業・「みどりの食料システム戦略」 参照
◆「このままでは日本の農業は壊滅してしまうんやなかろうか」…離農、農地消失歯止めなく 読売 7/27
前段略・・・
食料は国家の根本だが、日本の食料自給率はカロリーベースで「38%」(2021年度)にとどまる。1965年度より35ポイントも下がった。なぜ、こんなことになってしまったのか。
農水省は「食生活の欧米化が進み、国民1人あたりのコメの年間消費量は60年で半減した。代わりに肉類と、おかずの調理に使う油脂類の消費が増えた。これが大きな理由」とする。
日本ではコメと野菜以外は、海外への依存度が大きい=図表参照(赤色が自給部分)=。牛、豚、鶏などの家畜の餌となる輸入飼料を自給として計算しない場合、畜産物の自給率は16%しかない。多くの日本人が食べるパンや、ラーメン、パスタなど麺類に使用される小麦も17%にとどまる。油脂類はわずか3%だ。
国際情勢に翻弄
「農政の転換を進めていく」岸田首相は6月に首相官邸で開かれた食料安定供給・農林水産業基盤強化本部で強調した。世界人口増加に伴う需要拡大や、中国の経済成長による「爆買い」で食料争奪が激化していることなどを踏まえ、政府もようやく食料安全保障の強化に本腰を入れる。
・・・・・
課題は山積みだ。日本の農地面積はピーク時の61年以降、岩手県よりも広い約176万ヘクタールが失われた。主な仕事が農業の「基幹的農業従事者」は2022年に約123万人と20年で半減。平均年齢も68・4歳となった。
「所得の低さ原因」
「畜産や農業が生業の集落は年寄りばかりになってしまいました。農畜産業の所得の低さが原因です」
・・・・・・
「お金を出せばいくらでも外国から食料を買える時代は終わった」。鈴木宣弘・東京大教授(農業経済学)はこう指摘する。そのうえで、「日本人は海外から食料が入ってこなくなったら命が守れない『砂上の楼閣』に住んでいる。食料危機に備え、国産と備蓄でしのげる態勢づくりを急ぐべきだ」と警鐘を鳴らしている。
◆食料自給率=国内で供給される食料のうち、国内の生産割合を示す指標。人が生きていくために必要なエネルギー量に着目した「カロリーベース」と、経済的な価値から算出した「生産額ベース」の2種類がある。2021年度の日本の自給率はカロリーベースで38%、生産額ベースでは63%。政府は30年度にそれぞれ45%、75%に上げる目標を掲げている。
★同日付け記事 「日本の食料自給率は先進国で極端に低い水準…」~海外での生産費を賄う補助制度に言及
https://www.yomiuri.co.jp/local/kyushu/news/20230727-OYTNT50083/
* 政府よりの「読売」ですら食料自給にむけた農政の転換を求めるような記事を掲載した点で注目! 使える内容。
【 気候危機 】
◆「地球沸騰化の時代」 国連総長が警告 気候危機対策強化求める
グテレス国連事務総長は27日、世界気象機関(WMO)などが今年7月が観測史上最も暑い月となるとの見通しを示したことについて、「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と警告。各国政府や企業に対し、気候危機対策の強化を求めました。 欧米やアジアなどの大部分で観測されている猛暑について「過酷な夏になっている。地球全体にとって大惨事だ」と強調。「パリ協定」の目標達成は「まだ可能だ」と指摘。「特に温室効果ガス排出の8割に責任を負っている20カ国・地域(G20)が気候危機対策と気候正義の実現へさらに力を入れねばならない」と強調。
排出削減の面ではG20に新たな野心的な目標設定を要請。またすべての政府や企業に対して、化石燃料から再生可能エネルギーへの転換を進めるよう求めた。 特に金融機関が化石燃料事業への融資を中止すること、化石燃料企業がクリーン・エネルギーへ方向転換することを要求。
グテレス氏は、途上国を支援する「緑の気候基金」について、主要7カ国(G7)のうち追加拠出を表明したのはカナダとドイツだけだと懸念を示し、先進国に行動を促した。
【解説】 2050年実質ゼロ目標ですが 2030年までの取り組みが「決定的な10年」で45%削減(2011年比。国の目標46%は2013年比で、国際基準の11年比では42%と極めて低い)を達成できなければ、氷河や永久凍土の誘拐などで、温暖化を加速化する要因が強くなり、それ以降の温暖化対策が有効に機能しない「限界点」ととらえられています。
そのため30年目標が極めて重要ですが、県の計画も「中間目標」と曖昧表記で危惧しています。
→3/20 「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」 第6次統合報告書 1.5度目標達成のためには「35年60%減が必要」と指摘。 日本社会は大幅な目標の引上げと、取り組みの抜本的強化が求められている
*住民と自治 7月号 「地域・自治体の協働で進める脱炭素社会の形成」 の記事など参考に!
*2023/5 学習会資料より さいたま市立芝川小学校。長野県白馬高校の取り組み+神奈川県高校生の取組
〇猛暑の教室を冷やせ!子どもたちが手がける小学校の断熱改修 2023.04.26 /赤旗8/13
https://miraimedia.asahi.com/takahashi_04/
〇「暑い、寒いはもう嫌!」子どもたち自身が手がける教室の断熱プロジェクト - https://megaphone.school-voice-pj.org/2022/11/post-2156/?fbclid=IwAR0_2XGWRNl92wV_B-KkQn1yi2NlQdN2CXtQz1ZMFj2Piq3yRqbHBogC7Lo
○学校の電気を再エネに!学生の声が県を動かした|神奈川県立高校135校の電気を再エネに!オンライン署名を立ち上げた学生にインタビュー! https://www.youtube.com/watch?v=7QChJSwiWTI 赤旗7/14
【地方自治体の取り組み】
◆広がる「お悔やみ窓口」 行政手続き集約 茨城県内18市町導入、遺族「便利」 茨城新聞7/8
家族や親族が亡くなった後の行政手続きをワンストップで行う「お悔やみ専用窓口」が茨城県内で広がっている。当事者が亡くなった後の手続きは死亡届をはじめ、年金や相続関係など幅広く、窓口一本化で家族らの負担を軽減。既に18市町で導入されており、利用者から「便利で助かる」と好評だ。
県内では2020年4月、小美玉市が初めて導入。「おくやみデスク」と銘打った窓口の開設後は、遺族の約9割が窓口を利用して手続きするという。 同窓口では死亡届の受理後、故人の名前などを各部署へ通知して必要な手続きを集約。約1週間後には、来庁時の持参品リストや手続き内容、窓口の予約案内などが記載された書類が届出人に送られる仕組みとなっている。
市によると、これまでは喪主など家族が、故人の市税や固定資産税、土地の相続、年金関係などの手続きで庁内各部署を訪れねばならず、半日かかることも珍しくなかった。窓口導入後は、職員1人が各手続きのリストに従って対応。家族は庁舎内の移動が不要になり、手続き時間も約1時間~1時間半で済むようになった。
同窓口を利用した女性(48)は「(手続きについて)何も分からなかったので、1カ所で済んで助かった」とほっとした表情を見せた。市職員にとっても、家族からの問い合わせ先が一元化されたことで、当該部署の負担軽減につながっているという。
窓口サービス一本化の取り組みは同年、取手市が7月、日立市も10月にそれぞれ導入。県内44市町村のホームページ(HP)によると、小美玉市の導入以降、3年余りの間で17市町が同種サービスを展開。専従職員を配置したり、各課の担当者が入れ替わりながら対応したりするケースが多いという。
電話中心の予約方法が多い中、複数の選択肢を設ける自治体も。古河市と常陸太田市は市HPから申し込み可能で、龍ケ崎市はメールと無料通信アプリ「LINE(ライン)」から予約できる。 同市は「電話と異なり、ラインやメールなら24時間いつでも予約できる。忙しいご遺族が利用しやすくなるよう導入した」としている。
◆ドローンで救援物資 大分 大雨孤立住民に初投入 時事7/18
記録的な大雨による被害が出た大分県由布市で、県が大規模な地滑りで孤立した住民に大型ドローンを活用して、救援物資を輸送していた。離陸から物資投下までの所要時間は約3分。災害時の物資輸送にドローンが投入されたのは全国でも初めてとのこと。
県は、日田市のドローン運航会社「ノーベル」などに出動を要請。その日のうちにトランシーバーや水、レトルト食品などを敷地に投下。操縦した同社の野元善州さん(40)は「離陸地点は近くに障害物があり、非常に狭かったので大変だった。訓練で同じ機体を操縦した経験が役立った」。
・投下地点までは直線距離で約120メート。が、人の足なら回り道などで最低2時間は要する道のりを約3分で届けた。
被害状況の把握にもドローンが活用。被害現場の映像を撮影し、2次被害の危険度判定などに生かされました。
★県内の大豊町、香南市でも配達、防災活用で、実証実験を行っている
◆県議会 相次ぐ教育現場のパワハラ・セクハラ 正面から追及する共産党に「信頼」広がる
教育実習生へのパワハラ行為で教員への夢を奪った問題を追及した2月議会に続き、今議会では、新たに判明した土佐清水市の学校で教頭が新人教員への執拗なセクハラ行為で退職に追い込んだ問題で、県教委の責任を追及。どちらの問題も被害者からの聞き取りもしていないなど県教委などの不適切な対応に困りはて、党県議団に相談が寄せられたものです。土佐清水市の件は、2月県議会の吉良質問の報道を見ての相談でした。相談者からは「『困ったことがあったら共産党へ』ともっとアピールしてください」と要望されました。
◆高知市 女子トイレの混雑解消 格差是正の視点で整備計画を 市長「格差是正に取り組む」
・赤旗 5/20主張、5/17井上参院議員質問 3/22トイレ格差 の報道をもとに質問)
・現行のトイレの整備方針は、男女の面積を同一としているところが多く、便器の個数に差があり、また利用時間が女性の方が長いとの調査もあり、これらが公共施設、大規模施設などでの女性トイレ混雑の原因となっていると指摘し、インバウンドの推進というなら、実質的な格差是正のために、萩市のような男女のトイレの個数を1対2とするような整備方針を定める必要があるのではないか、とただしました。
市長は、駅、サービスエリアでの女性用トイレが大変混雑していることに「課題意識をもっている」とのべ、21年に国交省から示された「共生社会におけるトイレ整備」の調査研究報告書にもとづき、考え方を含めた整備内容を検討している、一律の方針ではなく施設の用途、利用状況などに応じて個別に検討をしている、「女性用トイレの混雑解消、格差是正、ジェンダー平等の視点」で取り組むことを答弁させました。
◆高知市 医療ケア児・家族支援 検討会のアドバイスのもと保育園の看護師配置など実施
・前回、学習会資料 米田県議質問を紹介。6月高知市議会での藤木市議の質問と答弁。
・こども未来部長~、市では、きめ細かいニーズに対応するため、保険・医療、障害福祉、保育、教育などの機関と保護者などを含めた協議の場「医療ケア児及び重度の障害のある子どもの支援検討会」を19年度に設置し、取り組んできた。家族の会からの要望書の内容についても検討会からアドバイスをもらいながら取り組みをすすめ、保育施設の専任看護師の常駐配置、教育施設への訪問看護師の覇権、保育士への専門研修の実施、在宅レスパイト事業などの実施、災害時個別避難計画の策定推進をすすめていると報告。
◆高知市 有料道路の障害児寄り引き 「障害福祉のしおり」 「あかるいまち」で周知する
今年3月から、割引車両は「一人一台」の要件が緩和されています。その周知について、市は、申請時の個別説明にとどまっており「不十分」と認め、市広報や「障害福祉のしおり」などで周知に努めると約束させました。
◆県議会 「ジェンダー平等の実現に向け男女賃金格差の是正を求める意見書」が全会一致で可決 /以下本文
“ 世界経済フォーラムの2023年版「ジェンダーギャップ・レポート」が公開され、日本は、過去最低の.125位となったことが報告されている。ジェンダーギャップ(男女の格差)を表す指数自体も0.647と前年度比で0.002ポイント下げ、 1位のアイスランドが指数を0.912へ0.004ポイント伸ばしたことと対照的な結果となった。平成11年に男女共同参画基本法が施行されておよそ四半世紀が経過し、令和4年7月より、男女賃金差異の情報公表が、常用労働者301人以上の企業に義務づけられるなど、この間、一定の進展が見られるものの、我が国のジェンダーギャップの現状は依然として厳しく、一層の取組強化が求められる。
同レポートは、政治、経済、教育、健康の4分野のデータを総合したもので、日本の順位後退は、特に、政治と経済における男女格差が依然として大きいことが原因となっている。
日本における、経済分野のジェンダーギャップは、男女賃金格差に表れている。一例を挙げれば令和3年度の平均年間給与所得は男性545万円、女性302万円と年間240万円、仮に40年勤続として試算すれば1億円近い格差を生じている。
本来、女性であることを理由とする賃金差別は労働基準法において明示的に禁止されている。しかしながら、女性に非正規雇用が多いこと、また、女性管理職割合が低い等により、結果として男女の賃金格差が生じている。
林伴子・内閣府経済社会総合研究所次長らの報告(令和4年9月15日)によれば、女性の賃金上昇が消費を喚起する効果について「女性の平均給与が男性並みに増加した場合、給与総額は約25. 1兆円、消費は約13.8兆円増加。労働者数、正規・非正規の割合、男女間賃金格差の全てが解消された場合、消費は約44.5兆円増加する可能性」があると報告されている。経済におけるジェンダーギャップの解消は、日本経済を立て直し、成長軌道に乗せる観点からも喫緊の課題といえる。
よって、国におかれては、男女同一賃金を現実のものとするため、男女賃金差異の情報公表義務が課される企業の対象拡大、企業による男女賃金格差是正の取組を促進し、ジェンダー平等を実現するよう求めるものである。”
【 市町村アラカルト 23年6月議会 高校までの医療費無料化広がる 】
・高知市 小中学校給食費値上げ分免除、保育の副食費・保育・学童の保護者負担2カ月免除、診療所・薬局に3~80万円支援、介護・障害者支援施設に10~35万支援、農業資材・資料、漁船燃油の高騰分支援に13億円。保険証廃止の延期・意見書 14対19で否決
・室戸市 18歳以下の医療費無償化・9月提案
・安芸市 1人5千円のクーポン。現庁舎に出張所。パートナーシップ制度6/1実施。にじいろまち宣言
・香美市 高校など奨学金廃止へ
・香南市 予約式乗り合いタクシー10月運行へ。認知症サポーター養成講座、12年度から高校生に実施、15年度から要望のあった小中でも実施。
・南国市 小中給食の2学期分無償。豪雨災害で十市に避難タワー。30歳未満の奨学金返済支援新設
・須崎市 省エネ家電買い替え支援 3~5万円。好評で400件追加。
・土佐市 小中学校給食費の2学期分無償化、
・四万十市 食肉センター建替え、1年遅れ28年度稼働めざす。大学誘致頓挫 市負担 7.6億円
・宿毛市 水道基本料7か月無料。市外の学生にふるさと便471万円。22年度実質収支7.7憶円黒字。陸上競技場改修6.5憶、県50%、宿毛25%、幡多5市町村25%。台風2号被害・シマアジ5.5万匹、同稚魚4万匹、真鯛3万匹が被害
・土佐清水市 電子通貨一人5千円。ヤングケアラー調査 中高生10人、小学56年 12人、専門相談員を教育C内に配置。出生数最低の26人。高校卒まで医療費無料化・おむつ購入支援に加え、今年度から保育完全無償化。開票所となっている体育館の熱中症対策・スポットクーラーの積極活用で効果検証する。
・安田町 一人8千円の地域商品減。
・奈半利町 本年度学校給食費無償に。一人5千円の商品券。中学ヘルメット購入補助。狩猟免許取得に補助新設
・馬路村 一人5千円の地域商品券。理学療法士・介護士が訪問し個別に助言する「運動機能向上事業」モデル実施。村内事業所に就職した訪問介護士に10万円支給、22年度24人雇用・数人退職。特定地域づくり共同組合に県外の2名雇用し、馬路温泉、農協に派遣~人手不足対策・移住促進に期待
・田野町 一人5千円の地域商品券。医療費助成18才へ。町外の高校に通う定期代の一部補助、
・芸西村 一人1万円のクーポン。グランピング建設中・ふるさと納税のCFで資金確保。
・大豊町 議員発議・農の郷づくり条例可決
・本山町 一人5千円の地域商品券、飼育牛一頭につき1万円支給
・大川村 移動販売継続に燃料代補助検討。GS維持にタンク更新支援
・土佐町 太陽光・蓄電池設置に補助金
・いの町 医療費無償化18才 伊野中に県教委の不登校支援モデル校・サポートルームを設置し加配教員が常駐
・仁淀川町 一人5千円の地域商品券。火災対策などスマート電気メーター
・日高村 肥料10万円以上購入に5万、100万以上の法人に50万円支援。
・越知町 医療費無償18才・24年度より。校則のHP10月公開・制服選択制の検討。教員の時間外 小14.3%、中3.6%短縮
・佐川町 医療費無償、高校生の実施検討。新文化拠点7.1億円。佐川小に学童新築
・梼原町 医療費無償化18才、10月より
・津野町 1人6千円商品券 初の正副女性議長
・中土佐町 路線バスの無料利用が可能な65歳以上がマイナカードを無料パスとする県の実証事業
・四万十町 社会減4名、林業分野に地域協力隊(会計任用職員)
・黒潮町 全世帯に「脱炭素カルテ」。国の脱炭素事業の指定。昨年7月避難道を一斉点検・今年度修繕実施。議員立候補しやすい環境へ、宣伝カーなど公費助成を拡大へ。4年ぶり社会増15人
・三原村 第一子10万、二子20万、3子40万支給。18才医療無償化に加え、空き家30戸をオール電化に改修
・大月町 宅地造成の検討でまちづくり検討会議設置。来年1月、樫の浦にグランピング施設
◆高齢者補聴器購入補助
土佐清水市、四万十町
非課税世帯・65歳以上 購入費2分の1のうち、上限5万円
仁淀川町 65歳以上 購入費2分の1のうち、上限2万円
いの町 65歳以上 上限3万円.
◆図書館 資料費 高知新聞6/30付け
日本図書館協会「目標基準例」 全国の市町村のうち各人口段階で貸出密度(住民一人当たりの貸出資料数)上位10%の市町村の平均数値を算出したもの。その1つに「人口一人あたりの資料費」がある。専任職員数、司書数などもある。
図書館の設置及び運営上の望ましい基準の見直しについて(報告書) (mext.go.jp) の「資料編」に数値が示されている
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