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補正予算案にみる「新しい資本主義」 ~「違い」は見せかけ、路線継続と新たな危険

 「赤旗」12/8.9などのから作成したメモ。 岸田政権が看板政策とする「新しい資本主義」とは何か。その最初の具体化が2021年度補正予算案から考察したもの。

 ❶補正予算案にみる「新しい資本主義」

❷首相の所信表明演説 ・・・ 「違い」を強調するが実態は安倍・菅継承と新たな危険

❸正反対に見せかけて 予算基本方針、財政審建議

【補正予算案にみる「新しい資本主義」】

1.「成長」口実に国民監視 

岸田首相「世界各国において、持続可能性や人を重視する、新しい資本主義の構築を目指す動きが進む」「我が国においても、成長戦略によって生産性を向上させ、その果実を働く人に賃金の形で分配することで、広く国民の所得水準を伸ばし、次の成長を実現していく、成長と分配の好循環が重要」(「新しい資本主義実現会議」第1回会合あいさつ)

→ 「新しい資本主義」が「成長と分配の好循環」を通じてつくられるというもの

 ・2021年度補正予算案~ 「未来社会を切り拓く『新しい資本主義』の起動」 8兆2532億円 /特定産業・企業への優遇策とデジタルなど先端技術を利用した国民監視と個人情報収集

→ 「成長戦略」の3分野 (1)科学技術立国の実現 (2)デジタル田園都市国家構想 (3)経済安全保障

 ◆科学技術立国の実現

・EV推進~車載用蓄電池の製造・リサイクル拠点の国内立地を推進1000億円。EVなどの購入費用や燃料電池自動車に不可欠な水素ステーションの整備費などへの補助375億円(経産省) /事業用自動車におけるEV購入支援として10億4200万円(国交省)  /メモ者 ~巨額の内部留保があるのに支援。しかも将来性のない水素(燃料電池)者支援のバラマキ

 ・「衛星コンステレーション(複数の人工衛星を連携)の利用実証等の宇宙開発利用の加速推進」=新たに小型SAR衛星コンステレーションというマイクロ波による地上監視を可能とするシステムのデータ利用を実施。70億円。

・「イノベーション創出・国土強靱化等に貢献する基幹ロケット・人工衛星の研究開発等」425億円(文科省)。うち先進レーダー衛星の開発 40億円(この衛星は、災害対策のほか、安全保障=スパイ衛星として使われる)

2. ケア労働差別の分配 

・「起動」の分配戦略 1兆9552億円 / 成長戦略の3分の1未満

・分配戦略の副題、「安心と成長を呼ぶ『人』への投資の強化」~ 「賃上げ支援が中心」と報道されるが・・・

→低予算のため収入増の幅が小さく、対象者が狭い。一方、「『人』への投資」という文言を利用して、特定産業に税金を投入

 ◆ 「看護、介護、保育、幼児教育など現場で働く方々への収入の引き上げ」

・2600億円(内閣府、文科省、厚労省)

・「子ども・子育て支援新制度」で認定されている保育園、幼稚園、認定こども園に勤務する保育職員や幼稚園教諭を対象899億円(内閣府)。

・「子ども・子育て支援新制度」の認定を受けていない幼稚園教諭を対象に36億円(文科省)

・児童養護施設や障害者施設等に勤務する保育職員や介護・看護職員を対象 1655億円(厚労省)

 ・保育職員、介護職員 収入を3%程度(9000円)引き上げる/ 全産業平均と比べ低賃金は解消されない

・看護職員  コロナ医療など一定の役割を担う医療機関(「救急医療管理加算を算定する救急搬送件数年間200台以上の医療機関および三次救急を担う医療機関」)に勤務する看護職員が対象 月4000円程度の引き上げ

→ コロナ対応は地域の医療機関が連携し対応。また、コロナ禍での収入減で、一時金などを引き下げた医療機関も多数あり、引き上げ額が「一桁違う」という低水準の上、医療機関の間に分断をもたらす愚策

 ◆「IT分野への重点化によるデジタル人材の育成等」

・216億円(厚労省) /メモ者 中小企業・事業所に重点化すべきと考える

・「学習システム間のデータ連携等を可能にするデジタル教育プラットフォームの実現」 1億6000万円(総務省)

~ 児童生徒に1人1台の端末が用意されているもとで、異なる学習システム間でのデータ連携や利活用を可能にする共通基盤実現に向けての準備を進めるもの

→ 学習データなどの個人情報が一元管理され、個人の特徴を推定、選別するプロファイリングに使われる危険性/なぜこれが「経済対策」なのかも不明

 

【 首相の所信表明演説 ・・・ 「違い」を強調するが実態は安倍・菅継承と新たな危険】

・岸田首相 冒頭、「信頼と共感を得ることができる、丁寧で寛容な政治」を表明

→ が、森友・加計・「桜を見る会」問題、河井夫婦大量買収事件などには一切触れず、反省なし/日本学術会議の会員任命拒否問題にも触れず。/辺野古新基地建設も「唯一の解決策」と安倍政治を継続

 ・「多様性が尊重される社会」

→ が、ジェンダー平等の言葉なし。

・新型コロナ対策~「国民の命と健康を守り抜く」「医療提供体制の確保」「感染拡大に備える」

→が、実際は病床削減を推進。PCRなど戦略的な検査体制を築かずに感染を拡大させた安倍・菅政治への反省もなし

 ・18歳以下への給付金。 クーポンの事務経費だけで967億円を計上

→が、困窮学生への支援金 675億円、事業者向けの給付金は1回目の半額 

・新自由主義の「弊害」「是正」、賃上げに言及

→が、労働法制の規制緩和は容認。「一億円の壁」「金融所得課税の見直し」の言葉なし

 ・気候危機対策も、COP26の際に「化石賞」を受賞した低い目標と石炭火力固執を繰り返すだけ

 ・外交・安全保障 歴代首相の中で初めて所信表明で「敵基地攻撃能力の検討」を明言/補正予算案を含めた軍事費は年間6兆円を超える大軍拡路線、いっそう危険な道を推進

→ さらに改憲にむけては章を設けて、「国民理解のさらなる深化が大事だ」「広く国民の議論を喚起しよう」と呼びかけ。

 

【予算案に対する2つの文章 正反対に見せかけて】

・12月3日、2022年度予算案に関する2つの文書の公表

財務相の諮問機関である財政制度等審議会(財政審)の建議と閣議決定された「予算編成の基本方針」

・財政審建議 新型コロナウイルス感染拡大に対処するための財政支出を「戦後最大の例外」として、収束後は「正常化」することを強調= 緊縮による「財政健全化」が基軸に

・基本方針 「経済あっての財政」として、「必要な財政支出は躊躇なく行う」 

 ⇔ 一見、正反対に感じる両文書。が、詳細に見ると共通点

❶ 国民生活への財政支出を敵視する一方、特定産業を優遇する姿勢

・基本方針・・・22年度予算案を「メリハリの効いた予算」と主張/年金や医療・介護分野で負担増・給付減を行い、「グリーン、デジタル、地方活性化、子ども・子育て」には重点配分

・財政審建議 医療を中心とする社会保障などでの削減を迫る。一方、グリーン分野については、「検証」や「見直し」など注文を付けながらも「重点化」を求めている。

 ❷ 軍事偏重

・基本方針  「これまでにない速度で厳しさを増す国際情勢」を口実に「外交力や防衛力を強化する等、安全保障の強化に取り組む

・財政審建議  軍事費についてこれまで「手厚い増額を確保」。中国が軍事力を質・量ともに急速に強化していることを危険視し、兵器などの「調達改革」で、財政が厳しい中でも軍事力の「質・量を適切に確保」する

 ★両文書・・・国民生活軽視、特定産業優遇、軍拡への執念という岸田文雄政権の姿勢が反映

 

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