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2021年03月高知市議会の特徴と党議員団の活動(メモ)

2005年から毎議会、メモとして市政の特徴、党議員団の動きを個人のメモとしてまとめてきた。

折角なので、先の3月議会のまとめをアップ(アップするとどこにいてもネット環境があれば資料として取り出せるので「書庫」として便利)。

1.全体的特徴 

  • 市政の闇と対決する日本共産党
  • コロナ対策、暮らしを守り、奮闘。前進きづく、

2.質問、細木代表質問、迫、はた、島崎、下元、下本市議が一般質問

3.予算、条例  。

  ・国保・介護保険料などで修正案を提案、市民負担増と対決/原案に反対

  ・市税1%・共生社会予算  付帯決議の合意を与党会派が反故 

  ・シティFMと連携した防災放送関連事業 白紙撤回 

 .意見書・請願

  ・選択的夫婦別姓の意見書可決

【全体的特徴 】 

① 鏡石灰開発、西敷地、市税1%・共生社会など、 市政の闇を徹底追及

鏡石灰開発に関係し、見直し中の都市計画マスタープランの素案から「森づくり」に関連する記述をばっさり削除。西敷地の利活用では利益確保できる土地代、市の負担増の提案、埋蔵文化財調査の開発者負担の原則の歪曲への懸念。制度設計もあやふやな市税1%共生社会関連予算など・・・不透明な事業の実態を明らかにした党市議団の論戦。小松の沼の違法埋め立てでは市に「法的手段を検討している」とまで姿勢をただしてきました。また、土地改良区での浄化槽設置の同意協力金の強要問題なども追及。

アクア展の強行、白紙撤回されたとはいえシティFM支援が目的の「防災放送」計画など、浦戸「道の駅」構想、仁井田工業団地から続く市政の闇をチェックする党市議団の役割は市民にとって不可欠です。

②コロナ対策、暮らしをまもる論戦で奮闘、前進つくる

高齢者施設のRCR検査は「極めて有効」、国保短期証の発行継続などコロナ対策の充実、パートナーシップ条例にもとづき利用できるサービスを洗い出し4月に公表、市営住宅の空き家活用の検討など前進を築くとともに、国保の限度額引上げ・介護保険料引き上げに修正案を提案し対決。

窓口センターの縮小再編につながるマイナンバーカードを使ったコンビニでの住民票発行業務に反対。一方で、行政と地域の各団体が連携した要支援者の個別避難計画づくりの取組を評価。行政が地域でがんばる役割に光を当てました。

また市民からの請願された「選択的夫婦別姓制度の導入を求める意見書」の可決に力をあわせました。

【 2.質問戦より 】

・細木 コロナ対策、放流同意金、動物愛護センター、個別避難計画、ジェンダー平等

・迫  介護保険料、コロナ対策・西敷地・かるぽーと長寿命化・住民票コンビニ交付・こども医療費助成

・はた 市住空室活用、介護・国保値上げ・共生社会市税1%補助・かるぽーと長寿命化・コロナ検査など

・島崎 西敷地、選択制夫婦別姓・決裁文書偽造・弥右衛門公園、コロナ対策、パートナーシップ制度
・下元 土地保全条例、土地改良区放流同意・生活保護、市営住宅空き家活用

・下本 都計マスタープラン見直し・鏡石灰開発・特別障碍者手当・マイナンバー・土地改良区放流同意金

 

【細木・代表質問】

◆老人福祉施設のPCR検査  24名に実施、1名の感染者発見 「極めて有効」

党市議団は、クラスター防止のため医療機関・老人福祉施設での定期的検査を求めてきた結果、老人福祉施設への新規入居に対する検査が導入されました。この間の実績とそらなる対象拡大を求めた質問に対し、部長は「24名に実施し、1名の感染者を発見し、クラス手―発生を未然に防ぐなど実効性が高い施策」「感染所対策として聞褒めて有効」と評価しました。新年度から対象をサ高住、軽費老人ホームに拡大しています。

大規模な検査を実施するためには、行政検査を圧迫させないよう民間検査機関の利用が検討されなければなりません。

◆ワクチン接種 高齢者・障害者への配慮求める

これから本格化するワクチン接種について、外出が難しい高齢者や障害者に対して施設での集団接種など配慮が必要ではないか」と質問。 市側からは、かかりつけ医での個別接種を基本とし、外出できない入院患者や入所者、中山間地域のみなさまには巡回接種を検討している、と答弁がありました。

◆コロナ対策 市民の孤独対策

コロナ禍のもとで、地域の催しものがなくなったりし、人と触れ合う機会が減っている。高知市がめざす地域共生型社会づくりの重要課題である孤独解消問題について、取り組みの充実を求めました。

市側からは、自殺防止はじめ、支援が必要な市民を孤立させないよう「重層的支援体制」構築など地域における包括的支援体制整備をすすめ、地域におけるつながり強化など全庁あげて取り組む、と決意がかたられました。

◆コロナ禍 国保の短期証発行は継続。減免について国と直接協議中

  コロナ禍のもとで実施された資格書となっている世帯への一律に短期証を発行と特例減免について、新年度の取り扱いをただしました。

短期証の発行について、新年度も継続することを明言。また、コロナ禍で導入された特例減免については、前年との収入比較では、減免の対象となっている市民の多くが、減免から外れる恐れがあり、市として直接、国と協議をしている、との説明がありました。

◆生活保護・扶養紹介  「丁寧に聞き取りし、扶養紹介の可否を検討」

  生活保護の利用が進まない原因に扶養紹介がある、と追及した小池晃参院議員の質問に対し、厚労大臣が「扶養紹介は義務ではない」との答弁を引き出しました。それを受け、高知市での運用について質しました。市長は「従前から、機械的に運用するわけでは、親族等の関係を丁寧に聞き取りし、その状況を十分考慮したうえで、扶養紹介の可否を検討している」と答弁。

◆無駄つがいアクア展3.75億円    「グッズの販売480万円が市内業者に還流」と強弁

党市議団は、早くからコロナ禍での観光誘致ではなく直接業者支援を、と批判してきました。1月30日付地元紙が「アクアリウム展閑散」の見出しで報道。記事の中で「採算がとれるのか」との市民の疑問に、市側が「総事業費3.75億円は、国の臨時交付金で市の持ち出しはなく、入場者数が少なくても赤字にならない」と説明と、記者の「貴重な税金にかわりがない」とのコメントが掲載され、コロナ対策の貴重な交付金を使ったことに疑問、怒りの前があがっていると指摘。

「臨時交付金なら採算度外視でもよいのか」の追求にさすがに、財務部長も「いずれも貴重な財源」と述べ、経済活性化に効果があった、と強弁。商工観光部長は、入場人数は目標8万人をほぼ達成、昨年開催した「高知城夜の祭」にも迫るものだったと「一定の観光・宿泊需要が創出されたのではないか」とし、会場内の地域の商店とコラボしたグッズ販売など、2月末で480万円の売上があり「直接、市内事業者に還流する仕組みもつくった」と強弁。

コロナ収束こそ、最大の経済対策です。

◆放流同意金  国の通知を無視してきた市の責任は重大 指摘にも、市は責任認めず

  土地改良区での浄化槽設置に協力金が求められている問題で、国はずいぶん前に根拠がないと自治体に通知を出しているにも関わらず、市は通知を無視し、建築業者から「協力金を払わないと市が建築許可を下ろさない」という異常な対応を続けてきた責任は重大だと指摘。市民への情報開示と今後どう解決するのか、ただしました。

市は、責任を認めず、任意的な協力金が強制的なものと受け止められていた、と強弁。今後は改善するとして、浄化槽設置手続きにおいて同意書添付が必要ない旨の文書を業者に送付、ホームページ等を通じ、市民への周知も図る、と答弁しました。

◆防災 個別避難計画「マイプラン」の策定支援を

 災害時の避難をスムーズに実施するためには、比較的元気な高齢者を対象に、自ら個別避難計画「マイプラン」作成を進めているが、そのためにも「マイプラン」づくりへのきめ細かな支援を求めました。

市側からは、記入方法を簡素にし、地域の支援者と行政、関係機関が連携し、個別に支援を行っていく、との答弁がありました。

◆コンビニで住民票発行・・・窓口センターの再編をただす

市はマイナンバーカードを利用し、コンビニなどで住民票、印鑑証明が取得できるシステムを導入します。市はコンビニでは発行できない書類もあり、窓口センターを「全てなくすわけではない」が、「窓口での証明書発行業務は確実に減少していく」ので、「地域の窓口センターの在り方を検討していく」と説明。その際、郵便局と協定し、特定の郵便局で住民票や戸籍などの交付が受けられるようにするなど代替手段についても連投するなど「慎重に検討していく」と答弁しました。

★マイナカード 5年毎の更新、2種類の暗証番号が盲点

 マイナンバーカードは有効期間が5年で、使い続けるには更新が必要です。現在、カードをつくると5千円、1万円の商品券がもらえるという異常な取り組みで取得が28%と10ポイント以上伸びましたが、こうした人が更新するかどうか、また電子証明書は2種類(署名用、利用者用/署名用は転居、婚姻などで失効)あり、それぞれに暗証番号が必要です。使おうと思った時に使えない、とうことが発生しそうです。

◆ジェンダー平等  「森発言」を教訓に、どう市のプランに活かすか、ただす

女性を蔑視した「森発言」の教訓を市の「男女共同参画推進プラン2021」にどう生かすのか。と質問。

市側からは、女性への偏見、差別意識が日本社会に根強く残っていることを国内外に知らしめることになった。プランでめざす将来像を「ジェンダー平等社会の実現」とし、誰もが社会の対等な構成員として互いに責任を分かち合い、個性と能力を発揮できる社会を目指して取り組みを進める、と答弁。

◆動物愛護センター 早期設置に知恵と工夫を

設置することが決まっている「動物愛護センター」は、財源確保と建設場所の選定・確保が課題となっており、有利な補助金や寄付=クラウドファンディング等を活用し、民間の土地を含め広く適地を検討し、設置を急ぐべき、と提案しました。市は、財源確保が最重要課題。早期の完成に向けて候補地が決まり次第、鋭意整備を進める、と答弁がありました。

 

【迫てつろう】
◆介護保険料  残余基金は「次年度の保険料軽減に使える」と部長

介護保険料値上げが提案されているが、介護保険事業は一貫して黒字で、基金(計画していたサービス量まで利用が進まず、結果として保険料が余ったもの)が22億円にものぼっています。そのカラクリとは、保険料を決める3年毎の計画期間の ①最終年に、高額の基金からの繰入を予算化。②少なくした基金だけを活用し、次期の介護保険料を決定  ③決算において、高額の繰入は必要なかったと、基金に戻し、積み増しする という手法です。

 しかし、市は、高齢化、要介護認定者増加による重度化により値上げは避けられない、という一般論だけで、高すぎる保険料が基金=黒字の累積を招いていることには認めようとしませんでした。

しかし、決算が終わり、前年度の黒字分を基金に積みました場合、次年度以降の保険料軽減に使えることを健康福祉部長が答弁。22年度以降のも下げに道を開きました。

◆西敷地  業者優遇か、「検討中」と不透明さ次々 

市民が広場利用を求めている西敷地の利活用事業。実施計画や募集要項策定等の支援業務を受託する三菱UFJリサーチ&コンサルティングから、固定資産税の減免、事業の継続性を担保する地代設定と公的部分で市が支出する賃料設定が提案されていることを取り上げ、市の「土地の賃貸料によって歳入を増やし市民サービスに活かす」との基本方針にも反すると、その内容について質しましたが、いずれも「検討中」と具体的答弁なし。また前回の補修で事業者負担となっていた埋蔵文化財の調査費用も「賃貸なので検討中」とのことで、ブラックボックスで、市民の財産を、事業者のために使わせる、との疑惑がますます深まっています。

 また、今議会では、特定地域の容積率などを緩和する建築基準法の一部改定も強行されました。

 

【はた愛】
◆コロナ対策 介護施設 自前検査へ支援 5施設で実施/ワクチン 一般の方に優先し接種
 介護施設が自前で行う検査費用の支援として国の介護サービス継続支援事業費補助金があり、利用者、職員に感染者や濃厚接触者が発生した場合に、サービスを継続して提供できるよう支援するもので、その中に検査費用も含まれています。この3月まで7法人12事業者から申請があり、5事業所で独自に実施した検査費用を支援したこと。また同事業は、新年度より県事業として引き継がれることから、県とも連携し、適切に事業者への情報提供を行い感染防止に努めていくと答弁がありました。

 またワクチン接種は、医療機関、高齢者の接種後に、一般の方に優先して接種すると説明しました。

◆市住空家が1割強、改修し活用を/市は、予算確保に努めると言う一方、戸数削減に言及
 今でも市営住宅には募集の7倍もの応募があるなど、市民からの強い要望があるにも関わらず、退去後の修理がされず、活用されていない市営住宅が多数あることを指摘。リフォームを進めて活用するよう、市の認識をただしました。

市側からは、4971戸のうち545戸が空き家で、率にして11%にものぼっていることを明らかにしました。その要因として、老朽住宅が多くリフォーム費用が多額になっていると説明。今後については、リフォーム予算確保に努めるとする一方で、人口減の中、公共施設マネジメント計画で、公共施設の床面積を40年間で32%削減する目標となっており、「市営住宅再編計画」を見直し、適正な管理戸数にすると、市営住宅の削減に言及。

◆国保    国による一財投入のペナルティ 1500万円 
 国保の限度額、2万円引き上げ案に対し、「値上げによる増収は2千万円であり、回避できない額ではないと」と質問。市長は、県単位化にむけた国との折衝で公費3400億円投入が決定される際に、赤字補填の解消を強く求められたと述べ、一財を投入すれば「赤字解消計画」の策定をもとめられ、現在獲得している「保険者努力支援制度」のインセンティブ交付金800万円を失い、解消年度を定めなければさらに700万円交付金が削減される、と説明。「一年遅れの実施、国基準の3万円を下回る2万円にとどめている」と釈明しました。

 国保も介護も財政的なアメとムチによる自治への介入が年々ひどくなっており、大きな問題です。

 

【島崎やすおみ】

◆パートナーシッフ制度で利用可能なサービスは?  「全庁的に洗い出し4月目途に公表」

昨年11月の「にじいろのまち宣言」、2月のパートナーシップ制度の実施をうけ、利用できるサービスについて、市の対応をただしました。市民協働部長は「サービスとその手続きを順次拡大していく予定」の述べ、今議会には市営住宅の一部を改訂する議案を提出、全庁的に洗い出しをしており、介護保険、高齢者福祉サービス、障害者福祉、子育て等に関する申請や相談に係るサービス等に対象を広げる見通しであり、利用可能なサービスの一覧を、四月を目途に公表すると答弁。

また、民間サービスへの普及については、宣言への賛同、広報媒体の設置などで、理解の広がりの見える化をすすめていくと答弁しました。

◆西敷地  「事業着手までは引き続きイベント等で活用」

西敷地の、今後の利活用の方向性をただすとともに、市民が敷地内を自由に通行できるように改善を、と求めました。
 市からは、「事業が着手するまでは引き続きイベント等で活用する」との回答。しかし、自由に出入りすることについては「高齢者やこどもが転倒し、ケガをする。また無断駐車も想定されることから 管理方法は変更しない」と、自由な広場として市民が体感する機会の提供には後ろ向きの答弁に終わりました。

 

【下元ひろし】

◆小松の沼の違法埋め立て 毅然とした対応を 市「法的措置も視野に入れ対応」と答弁

小松の沼の違法な埋め立て問題を何度となく取り上げ、土地保全条例改正の必要性を示してことにより、ようやく条例改正が実現しました。問題は、その実効性です。「保全条例は罰則等改正されたが、違法工事に対する強い抑止力となるのか」と、市の取組をただしました。 市長は「造成工事の期限を5年、罰金20万円から50万円と罰則強化した。さらなる指導徹底により強い抑止力が発揮できると考える。」と答弁。

また、市の行政指導に対し、事業者が造成計画の変更とあわせ工期変更すると回答しているが、毅然とした対応が必要だ、と指摘。市長は、その際には、排水同意書とともに17年の条例改正で義務付けた土地諸州者の工事承諾書の添付など書類は誤りがないか審査し、必要に応じ補正命令書を出すことになると説明したあと、この間、是正状況を現地確認しているが、土砂搬入が続けられ、造成区域が拡大しており、12月、1月に指導するも是正されてないので、「法的措置を視野に入れて対応をおこなっている、と答弁。

◆市営住宅空家  緊急避難的なシェルターとして活用を 部長「検討可能。研究する」 

ホームレスや失業で住居を失うと、各種制度が活用できず、一時的であっても住居確保が必要となめことから、生活自立支援センターによる一時的な宿泊場所の提供に取り組んでいるが、市営住宅の空き家を緊急避難的なシェルターとして活用できないか、協議・検討してほしいと質問。

健康福祉部長からは、公営住宅法は、住宅に困窮する方々に、生活安定と社会福祉の増進に寄与することを目的としており、住居を喪失した方々への支援について、既存の福祉サービスのみならず、これと連携した公営住宅の活用も検討可能と思われる、と述べ、居住支援全体を検討する中で、都市建設部とも協議し、市営住宅の活用について研究していく、と答弁がありました。

 

★生活保護申請 利用しやすく   扶養紹介、HPの改善もとめる

 生活保護申請をためらう理由に扶養紹介があることを指摘し、改善を求めました。市長は、丁寧に聞き取りをして紹介を実施するかの可否についても検討している、と説明する一方、コロナ禍のもと、精神的支援も孤立化を防ぐ点で重要であり、「一律又は全面的な廃止は、より慎重な判断が必要」との答弁にとどまりました。また、市の生活保護のホームページが、資産要件、扶養義務など、申請することも諦めさせる文言になっていると改善を求めた質問に、部長は厚労省のHPも参考に「早急に見直しを検討する」と答弁。

 

【下本ふみお】

◆災害時の避難行動要支援者対策モデル事業  「高く評価する」とその意義を市長に問う

市職員が、社会福祉関係機関と、地域の支援者が連携して個別計画策定を推進するため、沿岸5地区をモデル地区とし、自主防災組織、町内会、民生委員、地域包括支援センター、ケアマネジャーなどが連携した同事業について、質問の中で、「行政への信頼も高まっている」「高く評価する」と紹介し、その意義を市長に問いました。市長は、「行政と地域の役割を明確にし、それぞれの団体の地域のつながりを活かした活動としたことで、顔なじみの方の個別訪問で、個別計画の策定率が向上したことや、自力避難が可能な方が多くおられたこと、地域のコミュニティによる新たな要支援者の掘り起こしにつながった」と成果を評価。「地域での連携の重要さが改めて確認できた」とさらなる推進について述べました。

★沿岸地域の避難計画のモデル事業 2015年12月議会で提起、

党市議団が「津波到達の早い沿岸部などでは,県内では,黒潮町や四万十町などで実践されている,大学教授や防災の専門家との協働,子供を巻き込んだ実践的な避難訓練を,繰り返し行うことが重要と考えます。 こうした実践例に学び,専門家を交えた避難訓練の実施及び避難計画モデル地区を選定する取り組みの意義について伺います。」と質問。「モデル地区を設けて,策定済みであります地区別津波避難計画を検証する取り組みなどにつきまして,検討してまいりたい」答弁がなされていたもの。

◆鏡石灰開発  マスタープラン見なおし素案で「森づくり」をばっさり削除 

今秋までの都市計画マスタープラン見なおし作業の素案が2月19日の特別委員会に示されましたが、素案は、鏡石灰開発との関係で、原案から重大な後退があるとの党市議団の指摘に、市側は「うっかり抜かっていた」と強弁。そのことを2月28日付の高知民報が報道。その直後に、市側は「脱落カ所があり、訂正したい」と申出がありました。

しかし、脱落されていたのは一か所ではなく、鏡川上流の「森づくり」に関連する箇所が複数、削除・修正―― 鏡川上流にある自然林保護に関係する部分が全て削除されていました。自然林には、市が税金で購入し手入れをしてきた森もふくまれ、開発計画のど真ん中にあります。

市か復活した記述は「水資源の環境保全に取り組む」との一般的な記述で、「森づくり」の削除はそのままです。

質問では、見直しの目的をただしましたが「基本理念・非ジョンは引き継ぐ」とのべ、専門家、各分野の有識者に委員になってもらい、順次報告しもながら見直しを進めると、「火消し」に終始しました。

また石灰開発について、事業者が自ら実施するという環境調査への対応などをただしました。
◆知らされてない「特別障害者手当」  「反省している」「綿密に周知する」と部長 

在宅で寝たきりなどの状況にある方を介護する家族の負担を軽減するため月額27350円の手当を支給するもので、障害年金、介護認定をうけていても、全くべ制度のため要件に該当すれば支給されます。

しかし、ほとんど知られておらず、対象となるであろう要介護4.5の在宅介護者は2000名に対し、手当の支給者は256名にとどまっており、介護保険との連携がされていないと指摘。

健康福祉部長は「指摘のとおり、介護保険との連携が非常に重要だが十分でなく反省している」「綿密かつ細やかな周知にと努める」と約束させました。

 

【 3.予算、条例など 】  

◆修正案提案、原案に反対

3月議会は26日、採決・閉会しました。日本共産党市議団は、来年度予算については、国保料や介護保険料値上げ、「広場」を望む市民の願いに背く西敷地利活用事業、いの町に毎年拠出している7500万円の取水協力金、窓口センター廃止につながるマイナンバーを活用したコンビニでの住民票交付事業、高層ビル建築の基準を緩和する建築基準法改正手数料改正などは容認できないとの理由で修正案を提出し、原案に反対しました。

〇市民に役立つ新たな事業も

・PCR検査  サ高住、経費老人ホームにも拡充

・喫茶、エステなど客の滞在が必要不可欠な店舗(中小業者) 感染対策補助  率3/4 上限60万円

・テイクアウト、宅配に取り組む飲食店支援 宣伝費など上限60万円、3/4補助

・感染時の休業補償  来店型店舗で休業した場合に、消毒費10万円、休業2万円×最大10日、

・多胎家庭支援 1歳未満の多胎児をもつ家庭にサポーターを派遣。家事・買物を支援。自己負担なし

・北部子育て支援センター 22年4月開所へ。塩田町の保健福祉センター南棟1階を改修

 

★市税1%「共生社会」関連予算   内容に疑義、付帯決議のはずか、与党会派一夜で寝返り

 市長公約の「共生社会」の実現に市税の1%、新たに1億円を割り振るというものですが、そり試行予算200万円を計上。現在ある補助金の関係など課題整理や制度設計もあやふやなもので、「このままでは予算は認められない」との指摘が多数だされ、付帯決議を出すことが総務委員会で確認されましたが、一夜にして与党会派が態度を変更。市民無視の姿勢が浮き彫りになりました。

★コミュニティFM利用した臨時災害放送 ~不可解な事業者支援  白紙撤回に

 この事業は、南海トラフ地震時の災害臨時放送に利用するため、視聴範囲を拡大する新たなアンテナ設置を事実上市の負担で実施、しかも放送局が市庁舎から遠く離れ、水没し孤立する中央高校にあるために役にたたないのではないか、と一年前の当初議会で予算が削除されたというものです。しかし、その後も市は、FM側も負担をするといいながら、その分は市の広報をしてもらうことで相殺させるなど、姑息な延命策動をつづけていましたが、高知民報の報道もあり、市民の中にも疑問がひろがるなか、とうとう白紙撤回となりました。浦戸「道の駅」構想は言うに及ばず、アクアリウム展、西敷地活用など、不可解な事業が多すぎます。

 

【4.意見書・請願】

◆「選択的夫婦別姓」の導入求める意見書提出の請願  賛成多数で採択!

市民のみなさんが提出した請願「選択的夫婦別姓制度の導入を求める意見書提出の件」は、賛成23反対8(自民・保守中道ほか)の賛成多数で採択されました。

陳情「消費税負担の軽減を含めた税制の公平化、地域経済を立て直すことを求める意見書提出の件」に対する賛成討論を細木市議が行いましたが、賛成少数で不採択となりました。
また、党市議団は7本の意見書を提案--「大学等の科学研究を振興するため基盤的経費の拡充を求める」「中国・海警法の撤回に向けた外交的対応を求める」「海上自衛隊そうりゅう事故に関する原因究明と再発防止を求める」「国民の暮らしを支えるコロナ対策の支援策延長と拡充を求める」「再審法の改正を求める」「デジタル関連法案の慎重審議と修正・撤回を求める」「東京五輪・パラリンピックの開催再検討を求める」を提出しましたがすべて賛成少数で否決されました。

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