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デジタル関連法案の問題点~一部企業の利益確保と中国化への道(メモ)

デジタル関連5法案が27時間の審議で衆院で可決した。

 「デジタル社会形成基本法案」や「デジタル庁設置法案」など4本の新法と個人情報保護法改定案など59本の法改定案を束ねた「整備法案」。関連する法律217本。「情報システム標準化法案」を含めると222本。

 これだけ多岐にわたり、多くの問題を含んだ法案をひとまとめにし、国民的な議論もなしに強行することは到底許されない。

 菅政権がめざす「デジタル化」とは何か、どんな問題があるか、文献、各種レポートから整理したメモ

デジタル関連法案  国会審議で明らかになった問題点

◆はじめに  「デジタル化」戦略とは

・菅政権の基本方針「われわれの目指す社会像は『自助・共助・公助、そして絆』」であり、「行政の縦割りや前例主義を打破して、既得権益にとらわれずに規制の改革を全力で進める」→デジタル庁創設は、規制改革の断行の「突破口」と位置付け

 ・目的1/デジタル化によって生み出された個人や産業のビッグデータが「競争力の源泉である」として、成長戦略に位置づけ

→「国内最大のデータホルダー(保有者)である行政機関は最大のプレイヤー」と位置付け、行政のデジタル化によって個人データの利活用を推し進めようとするもの。安倍政権から引き継がれた路線

 ・目的2/ 財界の要求であった「共通番号」制度の導入の意図~ 各人が納めた税・保険料と、社会保障の給付額を比較し、「公正な給付と負担」の名で給付抑制を実行し、国の財政負担、大企業の税・保険料負担を削減していくことが最大の狙い 

→ 社会保障を、納めた税・保険料に相当する“対価”を受けとるだけの仕組みに変質させ、「自己責任」に後退させるもの

 ・目的3/監視社会、国家統制の強化(地方自治の形骸化)

 ◆デジタル関連法案と その国会審議であきらかになった問題点

(1)国や自治体が事務処理に使う情報システムの「共同化・集約」/(2)マイナンバー制度の情報連携等の拡大/(3)個人情報保護法制の一元化 /基本法案の基本理念に、「個人情報保護」の文言がない/(4)強力な権限をもつデジタル庁の設置  という四つのツールが柱

 ・デジタル化を利用して、あらゆるデータを集積しながら、行政が持つ膨大な個人情報を、企業などが「利活用」しやすい仕組みをつくるもの。/そのために、マイナンバー制度による情報連携が広げられる。

・個人情報保護法制の一元化・・・自治体の先進的な保護条例の規定が「いったんリセット」(平井デ担当相)

・国と自治体の「情報システムの共同化・集約の推進」~自治体の独自施策が抑制され、住民サービスの後退の恐れ

・民間出身者や企業在籍者の兼業などを可能とするデジタル庁・・・特定企業に都合のよい制度、予算など官民癒着の危険

 ★デジタル関連5法案・・・「デジタル社会形成基本法案」や「デジタル庁設置法案」など4本の新法と個人情報保護法改定案など59本の法改定案を束ねた「整備法案」。関連する法律217本。「情報システム標準化法案」を含めると222本。

~これだけ多岐にわたり、多くの問題を含んだ法案をひとまとめにし、国民的な議論もなしに強行することは到底許されない

 

1.「個人情報の保護」が欠落/本人の同意もなく「利活用」

1)根本的問題

①利便の高さはセキュリティーレベルの低さと表裏一体 

・行政機関が「国内最大のデータホルダー(保有者)」/情報は集積されるほど利用価値が高まり、攻撃されやすくなる。情報漏えいを100%防ぐ完全なシステム構築は不可能。一度、漏れた情報は流通・売買され、取り返しがつかない。

*東京商工リサーチ 個人情報漏洩・紛失事故 12~20年 460社、1億1404万人分

*情報処理推進機構(IPA) 毎年「情報セキュリティー10大脅威」を発表/デジタル化経営とともに、経営情報の外部漏洩(ろうえい)、サイバー攻撃、予期せぬICT基盤の故障など、セキュリティー上の脅威が増大すると警告

 ②ラこれらの個人データが捜査機関へ照会されない保証はなく、監視社会へ導く危険もある

 現在のIT(情報技術)社会では、国家や企業などに集積された個人データが、本人の知らないところでやりとりされ、プロファイリングやスコアリング(格付け)され、本人に不利益な使い方をされる懸念がある

~ビッグデータやAIを利用して、個人にレッテルを貼り、信用力を点数化してサービスや取引から排除するといったことも行われています。プロファイリングやスコアリングが、個人の人生に大きな影響を与える事態を引き起こしている

 *就職情報サイト「リクナビ」が就活生の閲覧記録を分析し、内定辞退率を本人の同意なく採用企業に販売していた問題/現在の社会では、本人の知らないところで個人情報がやりとりされ、ビッグデータやAIを利用したプロファイリング(人物像の推定)やスコアリング(点数化)によって、個人の人生に大きな影響を与える事態を引き起こしている

*通販大手アマゾン AIを用いた人事採用システムが過去の傾向などから女性の求職者に不利な評価を行う差別が発覚

2)デジタル法案の問題点

①現状/個人情報保護法制~2015、16年の法改悪で、匿名加工などをすれば、個人情報を本人の同意なく第三者に提供できる制度が設けられた。

→独立行政法人の住宅金融支援機構から民間の住信SBIネット銀行へ、年収・家族構成・職業・郵便番号など約118万人分の加工された個人情報が、住宅ローンのAI(人工知能)審査モデルの構築のために、本人の同意もなく提供されていた実態を明らかに。個人が特定されかねない情報である。 (3月24日の衆院内閣委と総務委行動審査、本村質問)

 ②法案の問題 匿名加工した個人情報の利活用案の募集を都道府県や政令市に義務付ける「オープンデータ化」と、自治体の条例による個人情報のオンライン結合(情報連携)の禁止を認めないこと。

→ 現在、条例で匿名化条項をもっている自治体はわずか/一方、多くの自治体の条例では、オンライン結合による個人情報の提供を原則禁止しつつ、必要な場合は各自治体の審議会などに諮問する規定を設けている

~ これらがデータの利活用を求める企業等にとって面倒な仕組みだと、排除。

 3)個人情報保護の問題

・プライバシー権は基本的人権・・・個人情報は個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきであり、プライバシー権は憲法が保障する基本的人権/ デジタル化の時代に相応しい個人情報保護のルールを強化する必要がある /が、極めて不十分  ~ 政府は、国会質疑で、リクナビ事件のような事例は今後起きないと答弁できず

 ①日本の法律~  、インターネット上に残る個人データの削除・消去、利用停止権(いわゆる「忘れられる権利」)の保障からは程遠く、EUの一般データ保護規則(GDPR)で保障されている「忘れられる権利」や「プロファイリング」に関する規程が明記されてない。

②個人情報の定義は狭く、閲覧履歴など端末情報も保護されてない。利用目的が公表されていれば本人に自覚がなくても同意したとみなされる。

EUのようにパソコンのIPアドレス、メールは含まれない。台湾は保護の対象を、氏名、家族、連絡先、指紋、特徴、病歴、社会活動歴など18項目を具体的に列挙

③ 違反の罰則が極めて軽い。情報漏洩に対する個人への賠償規定なし

違反/日本1億円、EU26億円か年間総売上の4%までの高い方(実際に250億円の清算金の例)/情報漏洩 韓国 30万円までの請求権、損害額の3倍の賠償制度/日本 ベネッセの流出 500円 

 

2.自治体を鋳型にはめ込む~ 独自の施策を抑制

・菅首相 、「2025年度末までに自治体の業務システムの統一・標準化を目指す」

~そのため政府は、複数の自治体の情報システムを集約し共同利用し標準化する「自治体クラウド」の導入を推進/「システムに行政の仕事内容を合わせる」ことが目的となり、自治体独自のサービスは抑制へ

 ・デジタル社会形成基本法案・・・国と自治体の「情報システムの共同化・集約の推進」を掲げ、デジタル庁が整備し統括・監理する全国的なクラウドの仕組み(「ガバメントクラウド」)を、全省庁だけでなく全国の自治体に使わせる /情報システム標準化法案と相まって、自治体の業務内容を国のシステムに合わせてることを押し付けるもの

*標準化17業務 児童手当、住民基本台帳、選挙人名簿管理、固定資産税、個人住民税、法人住民税、軽自動車税、就学、国民健康保険、国民年金、障害者福祉、後期高齢者医療、介護保険、生活保護、健康管理、児童扶養手当、子ども・子育て支

 → 現在、総務省が推進し複数の自治体が共同で使っている「自治体クラウド」でも、住民の多様なニーズに応えるためのカスタマイズ(仕様変更)を認めないことが問題になっている

 *中核市市長会 昨年11月「住民サービスを考慮し、自治体の規模の相違等による機能選択や一部カスタマイズ(単独事業の存続)の可能性を残した柔軟なシステムとすること」と提言

*富山県上市町(かみいちまち)の町議会では、「3人目の子どもの国保税免除」などを求めた町議の提案を、「自治体クラウド」を使っていることを理由に、システムの仕様変更はできないと町長が拒否した

 →事例を示して追及した質問(3月12日、内閣委)に、平井担当相 「自治体の政策判断を制約するものではない」。が、政府は昨年「カスタマイズを無くすことが重要」とした方針を閣議決定カスタマイズを抑えた自治体に助成金を出す仕組みを構築

 ◆地方から国へ  1970年代の公害対策の拡充、現在のコロナ対策

・四日市ぜんそく・・・当初は「謎の風土病」と言われたが、研究者らが原因はコンビナートの排出ガスと突き止める/さらに医師会や自治会から無料診断、医療費救済の要望が出される。当時は保守市政だが、住民運動の高まりで、市独自の公害被害者の救済制度創設/さらに全国市長会と連携して国と交渉し、公害対策基本法、患者救済・補償が実現

・この一連の過程とコロナ対策で積極検査に取り組む世田谷区などの地方自治体の動きはとてもよく似ている。

~コロナ禍で苦しむ住民の課題を解決するのは、住民に最も身近な自治体の現場しかない/そこで創意工夫して制度をつくり全国に普及する。そして、国が法制度を大きく変えるという流れは歴史の必然

・ 明治憲法には「地方自治」条項はない。戦前の県や市町村は国の出先機関、戦争動員機関

→ 現政権が目指している方向も、情報化によって自治体を国の出先にするもの。これでは住民の命も生活も守れない。

 

..自治体の対面サービス後退の懸念

 菅首相、行政のデジタル化で「住民サービスの向上を徹底していく」というが・・・

 1)利用できぬ人 置いてきぼり

①コロナ禍を「口実」に

・特別定額給付金の混乱 マイナンバーカード普及のために、制度上無理のあるオンライン申請を押し付けたことが原因

・原則デジタル申請とした持続化給付金で、手続きができない、遅れるなどという問題も発生

 *即日で給付金を国民に届けたドイツ~ 共通番号制がない(憲法違反)~ 納税者の権利を守る立場から、国民に税の申告制をとっており、口座を通じた納税・還付を実施。その税分野のシステムを利用)

 

② デジタル化の大前提はデジタル・デバイドの是正

・障害者や高齢者などデジタルを使いこなすことが困難な条件や環境にある人、経済的事情でIT機器が利用できない人などへの具体策はなし ~ サポートセンターなどでデジタルを習熟せよと求めるだけ

→ デジタル化に対応できない人/ 利便性を感じないどころか、従来の書面申請や、相談しながら申請を行う対面による窓口手続きがなくなり、利便性は後退し、行政サービスが低下することに

 *コンビニなどでマイナンバーカード利用による住民票の写しの交付が可能となったことを理由に、窓口削減

東京都北区は区民事務所7分室撤廃、東京都練馬区は17の出張所廃止

*群馬県前橋市 移動困難者対策のタクシー運賃助成制度「マイタク」について、2022年度に紙の登録証と利用券を廃止し、マイナンバーカード利用へ完全移行する方針発表/ 高齢者など利用者を排除するもので、批判の声。

 2)対面サービス向上こそ必要

・国には国民の命と暮らしを守る責任~ 「自助」「効率化」といって、その責任を放棄することは許されない

多様で多面的な住民ニーズに応えるには、対面サービスの向上、自治体業務の拡充こそ求められている。

 ・自分の状態を的確に把握し、利用できる制度を的確に選択し、申請できる人は稀有 / そこを対話を通じて、真のニーズを把握し、福祉部門や他の機関につなぐなど「窓口」は、自治体職員の総合力か求められるところ

⇔ 国、地方の公務員が減らされ続け、職務遂行に支障。災害やコロナ禍であらわに。

 ★災害時ではデジタルよりもアナログ手続きの方が安定的な手段に

デジタルの最大の弱点は、電源・電波と水没。この間の災害時に、電源の確保の問題、情報通信機能のマヒ、自治体のサーバーの水没などが問題となっている。

 

.なりふり構わずマイナンバー普及と利用拡大、  (後述)

・全国民が2022年度末までに取得することを目標 ~ 任意であるマイナンバーカード取得を実質的に強制とする危険 

・ポイントの付与、自治体のクーポン券など、税金で取得推進/が、それでも3割未満

・健康保険証と利用/3月下旬からの本格運用は、患者の情報を確認できないという根本的なトラブルにより、半年間先送り

/免許証との一体化も構想されている ⇔ 警察がすべての情報を握ることが可能に

(健康保険の資格確認なら、保険証にQRコードをつければ済む話。実際提案されたが、政府は無視)

 

・「マイナポータル」(政府が管理・運営)を入口とに、行政だけでなく民間サービスも含めた個人情報の連携を推進

→このサイトの利用にはマイナンバーカードのカギ機能が必要/法案は、このカード機能のスマホへの搭載を可能に

 

5.デジタル庁で官民癒着拡大 

・法案で設置をうたうデジタル庁は、データ利活用を強力に進めるための司令塔で、国の省庁にとどまらず、補助金を出している自治体、医療機関、教育機関といった準公共部門に対しても予算配分やシステムの運用について口を挟むことができる。

・発足時の人員約500人のうち100人以上を民間出身者。兼業・副業・リモートワークも可能/特定企業に都合のよいルール作りや予算執行など、さらに官民癒着が広がる恐れ。

・国が整備して各省庁や自治体に使わせようとしているガバメントクラウドのデータに対するデジタル庁のアクセス権

→内閣官房の時沢忠内閣審議官 「データを所管する各行政機関がアクセス権を設定する。データの領域を論理的に分離して管理するので、デジタル庁職員が見るのは不可能だ」としつつ「法文上に(禁止の)規定はない」(3/19衆院内閣委)

 

「マイナンバーカード」~利用制限なし 電子証明証の「発行番号」

1.マイナンバー  改めてそもそも

・マイナンバー12桁の個人識別番号  ベースは11桁の住基ネット。

~マイナンバーカードの普及が進まなくて「失敗」と言われるが、マイナンバーを使って紐づけできる領域は着実に前進。/「失敗」と言われる住基ネットも「マイナンバー」の土台として生きている。

 ・マイナンバー制度~  社会保障・税・災害対策の3分野についてのみ共通番号を導入 

~情報漏えい、なりすまし防止のため、情報を一元管理せず、年金情報は年金事務所、地方税情報は市町村と、分散管理

 ・が、法的に利用制限のかかるマイナンバーと、1対1の関係となっているマイナンバーカードの認証「発行番号」(法的利用制限なし)を利用して、情報をまとめ、官民共通で利用することを目指している(マイナポータル、マイキーID 後述)

→ 学校や職場等の健診結果を含む医療・介護の個人データ、国税還付・年金給付・各種給付金・緊急小口資金・被災者生活再建支援金・各種奨学金等の公金、障害者手帳や在留カード、各種免許・国家資格、学校教育における学習データなど

 ★分散管理による安全対策を骨抜きにする脱法的やり方・マイナンバー制度を大本から変えることになる。

 

◆どこまで「紐付けされているか」・ 内閣府HP具体的に明記されていない

① 現状から判断・・・年金、健康保険、所得税、雇用保険はまちがいない。今後、特定健診、予防接種歴も視野に

②自治体は、詳細かつ膨大な個人情報/税、福祉、教育など・・・これら情報の多くはデジタル化され、情報処理システムにおいて住民票と関連する形で記録

⇔ 転出、転居、婚姻、離婚、死亡など住民票に異動があった場合に、直ちに、税、福祉、教育などに反映させるため

住民票には、マイナンバーが記載されているので、理論上は紐づけが可能 (が、これら個人情報がすべて、マイナンバーを使い,他の行政機関に提供されているわけではない。固定資産税は、番号法に規定がなく提供されてない)

・現在は多くの自治体で、オンライン結合による個人情報の提供を原則禁止/デジタル法案は、これを禁止

→マイナポータルでの活用に道を開く

 

◆戸籍情報のアクセス   戸籍副本センター(全国2カ所)との接続/親子関係など把握可能

 戸籍の付表に住民票コードがあり、住民票には住民票コードとマイナンバー記載。マイナンバーと戸籍と紐づけ。海外移転しても戸籍があるかぎり名寄せ可能

→副本作成以前に除籍したものは画像データのため、一番利用の多い相続関係では使えず。使うとしたら、生活保護抑制のための扶養紹介か? /日弁連意見書 「目的不明。多額の費用」

 

◆預金口座へのひもづけ  現在は任意  (株取引、配当金の口座は義務) 全口座の1%未満

・金融資産で、医療・介護などの負担軽減策を制限することを狙っている

・現に介護保険の補足給付(低所得者へ部屋代、食事代の軽減)に、金融資産要件を導入/現在は通帳のコピーで対応

・が、口座と紐付けされたとしても、行政側で預貯金の内容が確認できるわけではない。銀行に照会文書を送り、返事をもらう仕組みは変わらず。/紹介件数は年6000万件

→ 行政と銀行を結ぶ商法ネットワークのオンライン化を模索 /民間事業者のサービス等を活用し、・・・オンライン・ワンストップ化」(「金融機関×行政機関の情報連携検討会」19.11.18「とりまとめ」/この組織、委員の氏名不明)

直接ではなく、間に民間事業者を入れる構想が狙われている/新たな市場、儲け先に

 

.マイナンバーカードとは

・マイナンバーカードへの固執   電子証明証の発行番号による制限のない官民活用

・マイナンバーカードの電子証明証の発行番号は、マイナンバーと11の関係で、有効期限による番号の更新も追える仕組みとなっている。この発行番号には、マイナンバーのような利用制限がなく、官民での活用を推奨している。

~これで一生涯、個人の様々な行動・情報が蓄積され、選別・差別=プロファイリングに利用され、「きめ細かすサービス・商品情報の提供」就職・融資などでの「信用スコア」、「真に公助が必要な人への支援」など利用される

~ 中国のような強権国家にしたい?(自民党憲法草案の建付けは中国の憲法とよく似ている。)

 ★野放しの「発行番号」を活用するためには、カードを取得させることが必要。そのために、健康保険証との一体化を進められようとしている。しかも、最初は「任意」を入り口に・・・・

/しかも、これは「顔認証システム」とセットであり、本格的な監視社会へのツールとなる。

 ★日本には、EUのようなプロフィリングされない権利とそれを担保する法制度がない。EUの法制度は、ナチスドイツの帝国個人識別番号計画など国民監視・弾圧の反省が根底ある。

 

◆「公的個人認証」の電子証明書   マイナンバーカードのICチップに登録

(1)  署名用電子証明書 と 利用者用電子証明書

 ①署名用電子証明書

基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)、発効日・有効期限・発行番号(シリアルナンバー)    確定申告、各種申請

利用するには、英数字6-16桁のパスワード

基本4情報は、住基ネットから提供⇔ 転居、婚姻等で4条件に異動があった場合、「電子証明書」は失効

 ②利用者用電子証明書

発行日、有効技研、固有の発行番号だけ

マイナポータルの閲覧、 コンビニ交付サービスなどで活用

利用するには、数字4桁のパスワード必要 /基本4情報に異動があっても失効しない

 

2つの電子証明証の発行番号は、J-LIS で関連づけられている。/有効期限  発効から5回目の誕生日

*ネットサービスなどで電子証明証を利用すると、

   サービス提供者に、発効番号が伝わる → サービス提供者は、発行番号を、J-LIS に送り、電子証明証の有効性を確認  /サービス提供者は、J-LIS  に手数料を払う

 

(2)利用範囲の拡大   根拠法なし

・電子証明証の利用は公的分野だけではない/ 総務省「発行番号と顧客データを紐づけて管理することで、様々なサービスに活用が可能」、「独自のカード発行の省略可能」と推奨  ~ プロファイリングが可能に

 

.マイナポータル

・アカウントを作成し、マイナンバーカードとパスワードでアクセス

・行政によるマイナンバーが活用されている自治体情報などの利用状況を確認できる/発行番号に紐づけられる

~政府は、健診結果、投薬記録などの医療記録も自己情報としてマイナポータルで閲覧できるようにすすめている。

 

・自分の個人情報がどう閲覧されたか、を見ることでき、濫用を防ぐとしている。

→ が、番号法の付則の設置規定だけしか、法的規定はなく、利用制限など、特段の規定はない/しかも、この閲覧記録には、犯罪捜査などで活用された場合は、記載されない

 ★ 行政機関の持つ自己情報を本人が見られる、というが、「あなた」が見ることができる情報は、他者(例えば公安、税務署など)もみることも可能ということ。

★政府は、「あなた」にあった情報をきめ細かく提供できる、と宣伝/それは、あなたのことを常に見て分析しているということ

 ◆歯止めのないのよう拡大

平井大臣/マイナポータルは「個人情報保護法やマイナンバー法に提供の根拠となる具体の規定があるわけではない」。、マイナポータルを通じて行政機関から本人に提供された個人情報の民間事業者への提供は、国民が「本人同意に基づき、国民が利便性を感じるものにどんどん広がっていく」と拡大を当然視。連携に歯止めなし(3月19日質問

 →今、本人同意のあり方自体が問われている  /  利用者情報が中国の委託企業で閲覧できる状態になっていた対話アプリLINEでは第三国へのデータ提供がありうると規約となっている

細かい規約にまるごと同意しないとサービスが利用できない問題 / サービス提供者の都合優先で、本人同意が形式的なものになっている問題/事業者への規制を緩め、個人情報保護法をデータ利活用法に改悪してきたことが原因

 

.マイキーID

・アカウントをつくりマイナンバーカードで暗証番号でアクセス/マイキーIDが自動で付与~マイナンバーと1対1の関係

・このマイキーID 取得にも「発行番号」活用。マイキーIDには、根拠法もなし、利用制限もない

・政府は、「広く行政、民間で利用可能」/自治体の健康・ボランティアポイント、クレカのポイント、マイレージなども、全国各地の地元商店の割引、公営施設の利用料割引などに活用できる/( 図書館の利用カードのIDとマイキーIDを紐づける等)

→ 個人ごとの官民データの網羅したプラットフォームをクラウド上に構築される。/プロファイリングが可能に

 

◆おわりに  

1.政府への信頼がなければ、デジタル化は進まない

2020 年版 総務省「情報通信白書」・・・サービスアプリ利用にあたって、パーソナルデータを提供することへの不安が、「とても不安」「やや不安」を合わせると8割。米国、ドイツ、中国と比べても一番高い。

*デンマーク 国連の「電子政府調査」で201820年と連続で世界一発達してる国と認定    (日本14位)

    ISSP(国際社会調査プログラム)の2017年調査「人を信頼できると思う人の割合」

     1位 デンマーク81.7%   24位 日本 35.1% (30国中)

 ⇔個人の尊厳を支える高福祉制度/個人情報の取り扱いを監督する独立行政機関「個人データ保護局」設置

 

2.基礎研究・人材育成の軽視  デジタル化はすすまない

・ワクチン開発できず、COCOAの不具合、機能しなかった新型コロナ感染情報を集約する「ハーシス」、09年新型インフルの「疑い症例調査支援システム」も2か月で運用中止 

・日米の銀行でITエンジニアの比率、米国29.7%、日本3.7%、JPモルガン、ビッグデータの専門家を含めて5万人のエンジニア。ITに年百億ドル投資。他方システム障害のみずほ、システム制御の人材を減らしてきた(日経21.4.5

・企業の新規採用(18)うち博士号3.7% 「科学技術研究調査」→日本の企業は、博士号取得者の採用に後ろ向き。

・人口100万人あたりの博士号取得者(2014年度)

日本118人、アメリカ272人、ドイツ348人、フランス177人、イギリス353人、韓国279

08年度比で、日本だけが減少 131人→118人/大学運営交付金 04年 12415億円→21年 1兆0790億円 13%減

・国際学術誌であるネイチャー(2017/3)「日本の科学研究が近年失速している」、政府の科学技術白書2018年版、2019年版「研究力に関する国際的地位の低下の傾向」

 

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