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21年ぶり  当初予算に反対 日本共産党高知県議団

 322日に閉会した高知県議会で、日本共産党県議団は、21年ぶりに反対した。

 90年代、自民党と対決した誕生した橋本県政。政策的には2期目の途中から「非核港湾条例」や不当な圧力排除の姿勢を評価して、3期目の途上から、当初予算に賛成し、自民党の攻撃を防いだ。07年に誕生した尾崎知事は、選挙選が進む中で「橋本県政の継承」を言い出し、当選直後の12月議会で質問にも「継承」の立場を表明した。

 それ以降、是々非々の立場で対応した。あの国政のもとで、高知県の実態をふまえでの政策展開、国への提言などを、限界はあってもその努力の方向性を総合的に評価し、当初予算には、修正案を提案しつつ、賛成してきた。

 が、今回は、反対した。

知事がどう県政を導こうとしているか、後ろ向きり変化を見過ごせないとの判断。 以下は、反対討論の全文

20212月議会 塚地佐智議員による令和3年度高知県一般会計予算等に対する反対討論

  • 塚地議員 私は、日本共産党を代表し、ただいま議題となっています議案第1号「令和3年度高知県一般会計予算」ならびに第52号、第59号議案に反対の立場から討論を行います。

私たち日本共産党は、当初予算に対する態度は、その予算の具体的中身と同時に予算に反映されてない県民の願い、また知事の政治姿勢による方向性など、その総合的な評価に基づき判断をしてまいりました。

2020年は、新型コロナ感染症のパンデミックで、ケア労働や海外依存でない生産の大切さなど社会のあり方が問い直されることとなりました。また、2020年は、気候危機に対するパリ協定のスタートの年であり、これもまた従来型の生活や経済、そして土地利用と食料生産のあり方の変革がまったなしで迫られることにもなっています。とりわけ、この10年が決定的に重要であり、「未来への分岐点」と指摘されており、政治がどう向き合うかが今回の判断の大前提です。

 しかし、菅政権は、パンデミック、気候危機にまともに向き合わず、目の前の利益優先、格差と貧困を拡大してきた新自由主義の従来路線を見直すこともなく、個人情報保護の制度も不十分なままデジタル化を強行し、惨事便乗型で加速させようとしています。

そのもとで編成された2021年度高知県一般会計予算案は、私たちが県民とともにもとめてきた少人数学級の前進、第44連隊跡地の購入、事業規模別減収補助など前進面はありますが、浜田県政誕生以来の1年余の議会論戦を通じ、国直結の県政に変質しつつあると判断し、その流れと対峙し、県民の命と暮らしを守る取り組みをいっそう強めていく決意を新たにしています。

反対理由の第一は、新型コロナウイルス感染症対策です。新型コロナ感染症を収束させ、社会活動を再開するには、無症状の感染者の発見と保護、社会福祉施設など定期検査が不可欠であることをわが党は早くから提案をしてきました。高知県の検査の取組は当初は先進性があったものの、多くの自治体が積極的検査に踏み出しているなか、社会的検査を頑なに拒む姿勢が改まっていません。すでにいくつかの県内市町では、独自に検査を行い無症状の陽性者を発見し、その効果を評価していますが、県の対応は、社会的検査に終始後ろ向きな国の姿勢に追随をしています。

第二に、医療介護問題です。「日本一の健康長寿県構想」では、県民の「意識醸成・行動変容」が3つの柱のトップにすえられ、2番目の体制づくりに、「地域でささえあう」の文言がはいるなど自助・共助を強調するものに転換しています。コロナ医療危機をへても公立病院の再編統合、今後5年間で急性期病床を約2000床も削減する地域医療構想路線を継続させ、病床も削減させる「病院のダウンサイジング」を明記し、予算化をしています。また、2000人を超える多数の特別養護老人ホーム入所待機者がいるもとで、「在宅療養」推進を目玉政策とし、数値目標化、推進課まで新設しているのは、医療費や介護保険施設・居住系サービスの一人あたりの給付費が高いことを問題視している国の介護保険の改悪、社会保障切り捨て路線と軌を一にするものです。また、「厳しい環境の子どもたち」への対応が柱から消えていることも重大です。

第三は経済産業対策です。インバウンド観光、海外輸出などコロナ危機以前の路線の踏襲であり、特にギャンブル依存症を生み出すカジノを含むIRに「期待」を表明し、関西圏の活力を取り込むと体制・予算を拡大している点は看過できません。

世界的な食糧危機が言われるもと、一部の稼げる農業だけでなく、今ある生産を守っていくことが重要です。ミニマムアクセス米の輸入削減をもとめない、政府によるコメの買い上げを求めない姿勢では、高知の約97%を占める家族経営体農業はまもれません。全国知事会が地方の人口流出を止め、地域経済を活性化させるとして提言している「全国一律の最低賃金制」も政府と同様に否定。最低賃金の改善をせずに外国人労働者を積極的に受け入れようとすることは、国内外を問わず労働者の環境悪化につながると言わざるを得ません。誰の方を向いて政治をしているのでしょうか。

福島第一原発事故から10年を迎えましたが、未だ事故の収束が見通せず、県民の多くは原発のない日本を願っています。しかし、今議会での知事の答弁では「原発ゼロに向かう」という言葉すらも聞くことができませんでした。

第四は、デジタル化の無批判な推進です。昨年12月議会の質問で自治体デジタル化が窓口でのサービスの切り捨て、また事務の標準化が自治体の独自性を奪う懸念を指摘したさいにも、知事はメリットのみを語りましたが、中核市市長会が「住民サービスを考慮し、自治体の規模の相違等による機能選択や一部カスタマイズ(単独事業の存続)の可能性を残した柔軟なシステムとすること」と提言していることと対比してもあまりにも自治体の長としての意識が欠如しています。

第五に、これは従来から県政の最大の問題としてきた、学力テスト偏重の教育行政、教壇にたたない教員が全国比でも異常な多さとなっている事態も一向に改まっていません。デジタル化による学びの「個別最適化」政策が、いっそうの孤立した学び、競争主義的な学びにつながる危険性があることも指摘しておきます。

以上が一般会計予算についての主な反対の理由です。 

 

52号議案の部局再編では「人権課」と「男女共同参画課」を1つにし、女性相談支援センターの業務とともに改変した「子ども・福祉政策部」に設置した点は、SDGsの中で、ジェンダー平等があらゆる目標に共通する土台と位置付けられている国際的基準からみて、「福祉」部門に位置づけることは納得できるきるものではありません。また、第59号は、容積率の緩和などで市民の住環境が守れなくなる懸念があることから反対するものです。

この間の県政は、国に対して県民の実態から出発し、自助や共助の偏重ではなく、公としての役割をいかに果たすことができるかと「課題解決先進県」を自覚し取り組みを進めてきました。県民の実態への共感こそが前進の源であり、国に共感するばかりの県政では、コロナ危機を乗り越え、県勢を前進させることはできません。医療・介護・保育などの抜本強化と充実、地域に根付いた農林漁業、安心安全な県土づくりに取り組んでいただくことを求めて、私の討論といたします。

 

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