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「マイナンバーカード」固執~ 利用制限なし 電子証明証の「発行番号」がカギ

 黒田充「あれからどうなったマイナンバーとマイナンバーカード」からのメモ。

 

①マイナンバー  活用領域は着実に前進

・マイナンバーのベースは、11桁の住基ネット。  個人識別番号として、各分野のデータと紐づけが可能に

・住基ネットは、「失敗」と言われるが、「マイナンバー」の土台として生きている。

・マイナンバーカードの普及が進まなくて「失敗」と言われるが、マイナンバーを使って紐づけできる領域は着実に前進。

 

②マイナンバーカードへの固執   電子証明証の発行番号による制限のない官民活用

・マイナンバーカードの電子証明証の発行番号は、マイナンバーと11の関係で、有効期限による番号の更新も追える仕組みとなっている。この発行番号には、マイナンバーのような利用制限がなく、官民での活用を推奨している。

・マイキーID   官民での利活用のプラットフォームの活用 自治体のボランティア・健康ポイントを施設利用料、地元商店での買い物に使える、クレジットカードのポイント、マイレージなどに変換できる/これも「発行番号」が活用

 ~これで一生涯、個人の様々な行動・情報が蓄積され、選別・差別=プロファイリングに利用され、「きめ細かすサービス・商品情報の提供」就職・融資などでの「信用スコア」、「真に公助が必要な人への支援」など利用される

~ 中国のような強権国家にしたい?(自民党憲法草案の建付けは中国の憲法とよく似ている。)

 ★野放しの「発行番号」を活用するためには、カードを取得させることが必要。そのために、健康保険証との一体化を進められようとしている。しかも、最初は「任意」を入り口に・・・・

/しかも、これは「顔認証システム」とセットであり、本格的な監視社会へのツールとなる。

 ★日本には、EUのようなプロフィリングされない権利とそれを担保する法制度がない。EUの法制度は、ナチスドイツの帝国個人識別番号計画など国民監視・弾圧の反省が根底ある。

 

*下段に、電子証明証の部分のメモ、昨年12月「赤旗」連載の「塩川議員に聞く」のメモ

◆「公的個人認証」の電子証明書   カードのICチップに登録

(1)  署名用電子証明書 と 利用者用電子証明書

 

①署名用電子証明書

基本4情報(氏名、住所、生年月日、性別)、発効日・有効期限・発行番号(シリアルナンバー)    確定申告、各種申請

利用するには、英数字6-16桁のパスワード

基本4情報は、住基ネットから提供⇔ 転居、婚姻等で4条件に異動があった場合、「電子証明書」は失効

 

②利用者用電子証明書

発行日、有効技研、固有の発行番号だけ

マイナポータルの閲覧、 コンビニ交付サービスなどで活用

利用するには、数字4桁のパスワード必要 /基本4情報に異動があっても失効しない

 

2つの電子証明証の発行番号は、J-LIS で関連づけられている。/有効期限  発効から5回目の誕生日

*ネットサービスなどで電子証明証を利用すると、

   サービス提供者に、発効番号が伝わる → サービス提供者は、発行番号を、J-LIS に送り、電子証明証の有効性を確認  /サービス提供者は、J-LIS  に手数料を払う

 

(2)利用範囲の拡大   根拠法なし

  電子証明証の利用は公的分野だけではない/総務省は、民間での使用を積極的に推進

 

①独自のカード発行の省略可能と推奨

 

②プロファイリングが可能に

総務省「発行番号と顧客データを紐づけて管理することで、様々なサービスに活用が可能」

→ 発行番号には、マイナンバーのような利用制限がない 

*発行番号とマイナンバーは一対一の関係/5年毎の更新で番号が変わっても J-LIS で経歴管理サービスも提供

→ マイナンバーカードの利用者は、発行番号と履歴で、一生涯特定される

 

◆マイナポータル   

・自分の個人情報がどう閲覧されたか、を見ることでき、濫用を防ぐとしている。が、番号法の付則の設置規定だけしか、法的規定はなく、利用制限など、特段の規定はない

・政府は、健診結果、投薬記録などの医療記録も自己情報としてマイナポータルで閲覧できるようにすすめている。

→ 行政機関の持つ自己情報を本人が見られる、というが、見るのは「本人」だけなのか

・政府は、「あなた」にあった情報をきめ細かく提供できる、と宣伝するが、それは、あなたのことをついも見て分析しているということ。 

・「あなた」が見ることができる情報は、他者(例えば公安、税務署など)もみることも可能ということ。

~ しかも、この閲覧記録には、犯罪捜査などで活用された場合は、記載されない

◆マイキーID

 自治体の健康・ボランティアポイントをクラウド化し、クレカのポイント、マイレージなども、全国家畜の地元商店の割引、公営施設の利用料割引なとに活用できる、というもの。個人ごとの官民データの網羅したプラットフォームをクラウド上に構築される。

  このマイキーID 取得にも「発行番号」が活用される。マイキーIDには、根拠法もなし、利用制限もない

 

【「行政のデジタル化は何をもたらすか 塩川鉄也衆院議員に聞く」よりメモ 】

20年12月に5回連載されたもの】

 

.自助優先の社会保障

  •  「デジタル庁」の新設  目的は何か

 

・デジタル庁の創設を、菅首相は、規制改革の断行の「突破口」と位置付け ~菅政権の基本方針は、「われわれの目指す社会像は『自助・共助・公助、そして絆』」であり、「行政の縦割りや前例主義を打破して、既得権益にとらわれずに規制の改革を全力で進める」

・デジタル庁の創設によって ---  ▽国、自治体のシステムの統一・標準化 ▽マイナンバーカードの普及促進を進め、各種給付の迅速化やスマホによる行政手続きのオンライン化 ▽民間等のデジタル化支援とともに、オンライン診療やデジタル教育などの規制緩和―などをめざす

・通常国会は、多方面にわたる法改正を一括で行う法案を提出。IT基本法の抜本改定、来秋のデジタル庁設置を目指す

 

★個人データの国家管理進む ~「データ戦略」を策定

・デジタル化によって生み出された個人や産業の巨大なデータ(ビッグデータ)が「競争力の源泉である」として、成長戦略とするもの

「国内最大のデータホルダー(保有者)である行政機関は最大のプレイヤー」と位置付け、行政のデジタル化によって個人データの利活用を推し進めようとするもの。安倍政権から引き継がれた路線

 

  • 行政のデジタル化、「デジタル・ガバメント(電子政府)」の問題点

 

  • デジタル化によって個人データの管理を進め、社会保障費削減が狙い

 

・あらゆる分野でマイナンバーカードの公的個人認証やマイナポータルを利用することを目指している

学校や職場等の健診結果を含む医療・介護の個人データ、国税還付・年金給付・各種給付金・緊急小口資金・被災者生活再建支援金・各種奨学金等の公金、障害者手帳や在留カード、各種免許・国家資格、学校教育における学習データなどを対象にしている。

 

・マイナンバーカードは、全国民が2022年度末までに取得することを目標とし、来年3月から健康保険証としての利用を開始、運転免許証との一体化も計画

~ 任意であるマイナンバーカード取得を、実質的に強制とする危険 /この結果、国民の所得や資産、さらに医療、教育など、個人を丸ごとスキャン(読み取り)した膨大なデータが政府に集中。国家による個人データの管理が進む

 

★最大の狙いは給付抑制徹底

 

・もともと財界の要求であった「共通番号」制度の導入の意図~  各人が納めた税・保険料の額と、社会保障の給付額を比較できるようにし、「公正な給付と負担」の名で徹底した給付抑制を実行し、国の財政負担、大企業の税・保険料負担を削減していくことが最大の狙い 

→ 社会保障を、納めた税・保険料に相当する“対価”を受けとるだけの仕組みに変質させ、「自助」が優先され「自己責任」に後退させるもの。

 

.情報集約 漏えいの危険

 

  • 個人情報の集約  プライバシー侵害の恐れ。

 

マイナンバー制度~  社会保障・税・災害対策の3分野についてのみ共通番号を導入 /情報漏えいやなりすましの防止のため、個人情報を一元管理せず、年金の情報は年金事務所、地方税の情報は市町村と、分散して管理

・が、法的に利用制限のかかるマイナンバーと、1対1の関係となっているマイナンバーカードの認証「発行番号」(法的利用制限なし)を利用して、情報をまとめ、官民共通で利用することを目指している。分散管理による安全対策を骨抜きにする脱法的やり方・マイナンバー制度を大本から変えることになる。

 

★本人知らぬ間 不利益使用も

 

  • ・利便性の高さはセキュリティーレベルの低さと表裏一体 ~ドコモ口座の不正引き出し事件であらわに

マイナンバーカード~ 行政機関が「国内最大のデータホルダー(保有者)」/情報は集積されるほど利用価値が高まり、攻撃されやすくなる。情報漏えいを100%防ぐ完全なシステム構築は不可能で、一度、漏れた情報は流通・売買され、取り返しがつかない。

 

  • これらの個人データが捜査機関へ照会されない保証はなく、監視社会へ導く危険もある

 

 現在のIT(情報技術)社会では、国家や企業などに集積された個人データが、本人の知らないところでやりとりされ、プロファイリングやスコアリング(格付け)され、本人に不利益な使い方をされる懸念がある

 

* 19年、学生就職支援サイト「リクナビ」を運営するリクルートキャリア社が、就活生の閲覧履歴などから採用試験の合否を左右しかねない内定辞退率を勝手に算出し、採用企業に販売していた問題が発覚 ~ 成績優秀な学生が友人が内定が次々決まる中、一次で落とされつづけたという被害が発生

* 通販大手のアマゾンではAI(人工知能)を用いた人事採用システムが過去の傾向などから女性の求職者に不利な評価を行うといった差別が発覚

 

~ビッグデータやAIを利用して、個人にレッテルを貼り、信用力を点数化してサービスや取引から排除するといったことも行われています。プロファイリングやスコアリングが、個人の人生に大きな影響を与える事態を引き起こしている

 

★個人情報保護 ルール強化を ~ EUと比べても、極めてお粗末な現状

 

・ デジタル化の時代に相応しい個人情報保護のルールを強化する必要がある /が、極めて不十分

~ 政府は、私の質問に対し、リクナビ事件のような事例は起きないと答弁できなかった。

 

日本の法律~  、インターネット上に残る個人データの削除・消去、利用停止権(いわゆる「忘れられる権利」)の保障からは程遠く、EUの一般データ保護規則(GDPR)で保障されている「忘れられる権利」や「プロファイリング」に関する規程が明記されてない。

 

個人情報の定義は狭く、閲覧履歴など端末情報も保護されてない。利用目的が公表されていれば本人に自覚がなくても同意したとみなされる。

 

・個人情報は、「個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきもの」。プライバシーを守る権利は、憲法が保障する基本的人権/ どんな自己情報が集められているかを知り、不当に使われないよう関与する権利、自己情報コントロール権、情報の自己決定権を保障することが、いまこそ必要

 

. 役所のサービス低下

  •  行政手続きのデジタル化・オンライン化の問題点

 

 デジタル化・オンライン化のみでは、多様で多面的な国民ニーズに応えられないということが問題

 

◆利用できぬ人 置いてきぼり

 

 コロナ禍のもと給付金のデジタル申請をめぐって、さまざまな問題が起きた。政府が、遅れているマイナンバーカードの普及のために、制度上無理のあるオンライン申請を押し付けたことが混乱の原因。

 また、原則デジタル申請とした持続化給付金で、手続きができない、遅れるなどという問題も

 (即日で給付金を国民に届けたドイツは、共通番号制がない。納税者の権利を守る立場から、税の申告制をとっており、口座を通じた納税・還付を実施。その税申告のシステムを利用した)

 

・災害時ではデジタルよりもアナログ手続きの方が安定的な手段に

デジタルの最大の弱点は、電源・電波と水没。この間の災害時に、電源の確保の問題、情報通信機能のマヒ、自治体のサーバーの水没などが問題となっている。

 

デジタル化の大前提はデジタル・デバイドの是正

が、政府の対応は、障害者や高齢者などデジタルを使いこなすことが困難な条件や環境にある人、経済的事情でIT機器が利用できない人などへの具体策はなし。/ サポートセンターなどでデジタルを習熟せよと求めるだけ

→ デジタル化に対応できない人/ 利便性を感じないどころか、従来の書面申請や、相談しながら申請を行う対面による窓口手続きがなくなり、利便性は後退し、行政サービスが低下することに

 

*コンビニなどでマイナンバーカード利用による住民票の写しの交付が可能となったことを理由に、窓口削減

(東京都北区は区民事務所7分室撤廃、東京都練馬区は17の出張所廃止)

*群馬県前橋市 移動困難者対策のタクシー運賃助成制度「マイタク」について、2022年度に紙の登録証と利用券を廃止し、マイナンバーカード利用へ完全移行する方針を発表/ マイナンバーカードを所持しない高齢者などの利用者を排除するもので、批判の声が上がっている。

 

◆対面サービス向上こそ必要

 

 国には国民の命と暮らしを守る責任~ 「自助」「効率化」といって、その責任を放棄することは許されない

→ 多様で多面的な住民ニーズに応えるには、対面サービスの向上、住民の身近な窓口である自治体業務の拡充こそ求められている。

→ 自分の状態を的確に把握し、利用できる制度を的確に選択し、申請できる人は稀有 / そこを対話を通じて、真のニーズを把握し、福祉部門や他の機関につなくなど「窓口」は、自治体職員の総合力か求められるところ

/が、国、地方の公務員が減らされ続け、職務遂行に支障。災害やコロナ禍であらわに。

.自治体を鋳型に収め、自治を否定

 

  • システムの統一・標準化とは  ---自治の本質にかかわる重大問題

 

・菅首相 、「2025年度末までに自治体の業務システムの統一・標準化を目指す」

~そのため政府は、複数の自治体の情報システムを集約し共同利用し標準化する「自治体クラウド」の導入を推進

 

◆標準化強要しサービス抑制

 

*富山県上市町  日本共産党町議の「3人目の子どもの国保税免除、65歳以上の重度障害者の医療費窓口負担免除」との提案に対し、町長が「自治体クラウドを採用しており、町独自のシステムのカスタマイズ(仕様変更)はできない」と答弁

→「自治体クラウド」によって、「システムに行政の仕事内容を合わせる」ことが目的となり、自治体独自のサービスは抑制へ

 

・システムの統一で情報共有がしやすくする?  が、実際には情報抑制に

コロナ感染情報の公表  /内閣官房のIT総合戦略室が統一化を図ろうと、東京都のコロナ情報サイトのシステムを各道府県に押し付け。が、公開情報が少ない東京モデルを受け入れず、各道府県は別サイトでも情報を公開

→ 政府は、「個人保護条例が厳しい自治体があるため、政府のシステムに乗らない」と、条例の統一化も狙っている

 

★自治体への統一・標準化の押し付け~ サービス低下、地方自治の多様性否定、自治体の自立性を破壊 

→ 「住民の福祉の増進を図ることを基本」とした地方自治体の住民自治・団体自治を侵害するもの

 

・コネクテッド・ワンストップの推進~引っ越しや死亡の際、民間を含め、複数の手続き・サービスを一括で実現させる仕組み

が、決められたメニューから利用者がサービスを選ぶことになり、選択肢が減り、一概に利便性が向上するとは言えない。

 

◆国会審議なし強力な支配も

 

・急ピッチでの推進~が、デジタル化をどのような機能・権限を構築していくのか、設計の段階が極めて重要~特にデジタル技術は強力な支配をもたらす懸念

*デジタルコンテンツの違法コピーを防止策の例・・・複製を不可能とするプログラムをメディアに埋め込めばいいとなり、著作権法は実質不要となる/が、複製を拒むプログラムは、著作権法上合法な私的複製まで不可能に

→ 国会審議を通じて行われる立法過程を飛ばして、システム設計によって、法的に認められている権利まで制約する、法を超えることを可能にする、という危険性

.特定企業の利益重視

  • デジタル庁-- 官邸直結の司令塔機能を設置し、財界・特定企業の利益重視へ向かう

 

・安倍政権下 /個人情報の利活用を進め、個人情報をもうけの種にした「ビッグデータ利活用」を成長戦略に掲げ、行政手続きや業務のオンライン利用の原則化、国や自治体保有の個人情報を民間企業が活用できるようにしてきた (財界の要求にもとづく「官民データ活用推進基本法」はその柱の1つ)

→ 菅首相がいう「改革」/ この間、官邸機能強化を最大限に活用した財界・特定企業の要求に応えた「改革」。

 

◆権限・業務…徐々に明らか  民間から大量登用

 

・検討中のデジタル庁の権限・業務 ~ 政府はなかなか公表せず

・報道では・・・ デジタル庁は、「強力な司令塔機能を有し、官民を問わず能力の高い人材が集まり、社会全体のデジタル化をリードする強力な組織とする」 

~平井デジタル改革担当相 「民間人材の登用」を主張。デジタル庁設置準備室にも民間から12人採用。デジタル庁の体制は、500人のうち100~150人を民間から登用、事務次官級の「デジタル監」も民間から起用する方針、と報道

 

◆癒着排除必要 政治の転換を

 

・デジタル庁による国の情報システム統合にり、2025年度までに運用経費などを3割削減する、と主張

→が、ICT化する業務が増えれば、関連予算増加は当然のこと/この5年間、情報システム関係予算は増加/各省庁のIT・情報システム予算は、今年度から順次内閣官房のIT総合戦略室(IT室)が予算査定から執行段階まで一元的に管理することに。デジタル庁発足前から、すでにIT室が予算配分・執行に直接口出しできるようになってる。

 

★官民癒着の観点から見る~ 現在のIT室は、約半数の76人が民間企業出身の非常勤職員

・私の追及に対し、政府答弁・・・これらの職員は、出身企業からの在在籍出向、給与補てんを否定せず

→ 民間企業の社員が、非常勤の国家公務員として、直接、政府のデジタル政策策定に関与。予算配分にまで関与 /一部大企業は「IT特需」にわき、国民には負担がのしかかり続けるということ。

 

・デジタル庁になれば、その弊害はさらに拡大。 政治の転換が必要

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