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75歳以上の窓口負担2割導入/現状でも年収に対する負担率、40代の3倍

・自公政府は、75歳以上の医療費窓口負担について単身世帯で年収200万円以上、夫婦ともに75歳以上の世帯は年収計320万円以上で、現行の1割から2割に引き上げる。対象者は、約370万人。2022年度後半から実施する方針を決めた。

75歳以上の年収に占める患者負担額の比率は、40代の3倍以上となっており、負担率だけで「公平」とか判断できない。しかも、介護も含めて子が親の支援をしている、という例も少なくない。

・もともと、収入が年金だけとか低く、高齢から様々な疾病を抱えている高齢者だけを集めた制度が成り立つはずがない。

◆そのため、財政構造は、〇公費:約5割(国が25%、都道府県と市町村が12.5%ずつ) 〇若人の医療保険(健康保険組合や市町村国保)からの支援金:約4割 〇高齢者自身の保険料:約1割。 

~ 9割が公費・支援金のため「保険」との名称も使用していない。

◆高齢者医療の財政を悪化させてきた元凶は、政府による国庫負担の削減

1983年に老人保健制度を導入 / 国庫負担は449%(1983年度)から373%(2007年度)へ。後期高齢者医療制度の導入でさらに354%(2008年度)と低下。

【コロナ禍の下~75歳以上の窓口負担2割導入の自公「合意」に抗議する 20/12/10 保険医団体連合会】

【不公平拡大 コロナ禍追い打ち  75歳以上の窓口負担2割化は中止を 全国保険医新聞20/12/5号】

志位さんの談話。

【血も涙もない冷酷政治 75歳以上医療費2割負担 撤回求め、たたかいぬく 志位委員長が会見 赤旗12/11

【血も涙もない冷酷政治 75歳以上医療費2割負担 撤回求め、たたかいぬく 志位委員長が会見 赤旗12/11

  日本共産党の志位和夫委員長は10日、国会内で記者会見し、政府・与党が75歳以上の医療費の窓口負担を単身世帯で年金収入200万円以上を対象に現行の1割から2割に引き上げる方針を決めたことについて、「約370万人の方々の窓口負担が一気に2倍になる。わが党は断固反対し、撤回を求めて、たたかいぬきたい」と述べました。

  志位氏は「高齢者の受診控えを深刻にする」と批判し、「現行の1割負担でも医療費の窓口負担が心配で、受診控えが起こり、その結果、重篤な病気や手遅れになってしまう例が後を絶たず、社会問題となっている」ことを指摘。そのうえ、新型コロナウイルス感染症による受診控えが重なり、二重の意味で受診控えが起こっているとして、「社会全体でいかに高齢者の命と健康を守っていくのかということに取り組んでいるさなかに、受診控えに追い打ちをかけるような政策を決めるのは、血も涙もない冷酷な政治といわなければならない」と批判しました。

  そのうえで志位氏は、政府が2割負担の導入を「現役世代の負担軽減のため」と説明していることについて「全く成り立たない詭弁(きべん)だ」と批判。後期高齢者医療制度を導入した際、高齢者の医療費のうち45%が国庫負担だったものを35%に切り下げ、それを現役世代に肩代わりさせるとともに高齢者自身の負担に転換する仕掛けをつくったとして、「後期高齢者医療制度は、国庫負担=公助を減らし、現役世代に肩代わり=共助に頼らせる。そして、高齢者自身の負担=自助に求める。この矛盾がいま噴き出している。公助=国庫負担を引き上げ元に戻すことが唯一の解決策だ」と述べました。

  さらに志位氏は、1割負担を維持するのに必要な国費負担はわずか880億円だとして、「政治の姿勢一つで財源はつくれる」と指摘。この問題は、お年寄りだけの問題ではなく全国民の問題だと述べ、「撤回を求める国民的な運動を起こしていきたい」と決意を表明しました。

 

 

【談話】75歳以上の窓口負担2割導入の自公「合意」に抗議する~新型コロナウイルス感染拡大の下、負担増を続けるのか

20201210日 全国保険医団体連合会 会長 住江 憲勇

  報道によれば、75歳以上の医療費窓口負担を原則1割から2割に引き上げることについて、年収200万円以上を対象にすることで自民党、公明党が合意したとされる。これが事実であれば、約370万人もの高齢者の窓口負担が2割になる。高齢者のいのちと健康を脅かす負担増をコロナ禍の下でも続ける自民党、公明党に強く抗議する。

 ◆新型コロナの教訓は高齢者ほど早期治療が大切

 新型コロナの感染拡大が続く中、受診控えによる疾病・心身の状態悪化も多数報告されている。新型コロナ感染者で重症化する割合が高いのが高齢者である。さらに、高齢者ほど高血圧、糖尿病などの基礎疾患を抱えている。窓口負担の引き上げは高齢者の早期治療の機会を妨げることになる。

 ◆高齢者の負担割合は3分の1でも不公平ではない

 そもそも75歳以上の年収に占める患者負担額の比率は、40代の3倍以上となっている。高齢者の負担割合が1割で、現役世代の3分の1であっても、決して不公平ではない。

 ◆現役世代の負担軽減は国庫負担の増額で

 政府は現役世代の負担軽減を負担増の理由にあげているが、年収200万円以上を対象に2割負担を導入しても現役世代の負担軽減は年約880億円、一人当たり約800円の減額である。新型コロナ対策で投じた補正予算を考えれば国が負担できない金額ではない。

 現役世代の負担軽減は、後期高齢者医療制度への国庫負担割合の引き上げを検討すべきである。

  今、必要なのは、感染拡大の防止と医療体制の確保に全力を挙げるとともに、医療や介護の負担を軽減し、すべての人が安心して医療と介護が受けられるようにすることである。75歳以上の医療費窓口負担2割導入の自公「合意」撤回を強く求める。

 

 

 

【不公平拡大 コロナ禍追い打ち  75歳以上の窓口負担2割化は中止を 全国保険医新聞20/12/5号】

  75歳以上の窓口負担2割化は、具体的方針のとりまとめが年末にも行われようとしている。具体化を阻止するため、急速な世論の広がりが必要だ。政府内では対象の「線引き」をめぐる議論が続くが、受診抑制や高齢親族を支える現役世代の負担増にもつながるため、提案自体を撤回すべきである。

 200万~605万人対象

 政府の全世代型社会保障検討会議の中間報告では、現役並みの所得者を除く75歳以上の後期高齢者で「一定所得以上」について、窓口負担割合を1割から2割負担に引き上げるとしている。団塊の世代が75歳以上になり始める2022年度より実施を狙う。

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  既に、75歳以上で年収383万円以上の場合、現役並みの所得があるとして3割負担となっている。今回、議論されているのは、中低所得となる年収383万円未満を対象に2割負担を導入しようというものだ(図1)。
 国の社会保障審議会には、「一定所得以上」をめぐり、後期高齢者(単身世帯)の所得の上位20%(年収240万円)以上から同44%(同155万円)以上を5区分に分けて一定所得基準の線引きを図る案が示されている。夫婦世帯では上位20%(年収360万円)以上から上位44%(同290万円)が対象となる。対象者数は1815万人の後期高齢者のうち約200万~605万人を見込む。

◆外来6割で負担額2倍

 厚労省が社保審に示した資料では、75歳以上のほぼ全てが外来受診する中、1割から2割負担になると、外来の窓口負担額(年間・1人あたり)は4万6,000円から7万6,000円に3万1,000円(端数あり)の負担増となる。
 75歳以上では慢性疾患を多く抱えるなど、外来受診者の5割弱が毎月受診している。
 2割負担にした場合、外来受診者の約6割が、高額療養費の限度額に達せず、窓口負担額は文字通り2倍になる。3割の外来受診者も年に平均10.2カ月受診しており、大幅な負担増になる者も多い。ただでさえ負担が重い入院患者も16%で負担が2倍になる。外来に加え、入院ともなればダブルパンチだ。
 厚労省が示す負担増を抑制する「配慮措置」にしても、外来で年4,000円程度の軽減に留まる。依然、外来で年2万7,000円、入院も含め年3万1,000円の負担増になり、焼石に水にもならない。「配慮措置」も2年間の経過措置にすぎず、原則2割化を見据えた弥縫策に近いものだ。

 ◆生活破綻招く

 生活実態を見ても、高齢者に窓口負担増を受け止める余裕はない。総務省の家計調査(2019年)によれば、高齢夫婦(世帯主が無職で7579歳)で主に構成する世帯(平均)は、実年収280万円(月233,000円)に対し、年307万円(月256,000円)の実支出となり、年27万円の赤字である。国民生活基礎調査(2018年)によれば、75歳以上の世帯(18歳未満の未婚者も含む)で年収200万~300万円の世帯では、貯蓄額300万円以下が3割前後を占め、貯蓄なしも13%前後に及ぶ。平均的な暮らしでも家計は大幅な赤字であり、大病ともなれば生活自体が破綻しかねない。
 収入の大半を占める年金が目減りする中、75歳以上の約1割、7074歳では3人に1人が働いている。雇用される約215万人の7~8割は条件が良くない非正規が占める。消費税や各種保険料が上がる中、貯蓄を切り崩し、働きながら必要な消費をさらに切り詰め、どうにか生計を成り立たせているのが実態だ。
 また、「貯蓄があるから負担増すべき」という議論があるが、75歳以上の世帯で貯蓄額が2000万円を超えるのは14%前後とごく一部に過ぎない。これらの高齢者は既に3割負担となっている可能性も高い。そもそも、高齢者から貯蓄を巻き上げるようなやり方は、現役時代の勤労に対するペナルティ付与にほかならず、本末転倒である。

 ◆1割でも高い窓口負担

 高齢になるほど収入は低下する一方、さまざまな疾病を多く抱えざるを得ず、医療費は当然多くかかる。高齢者に特有の複数・長期・重度など疾病上の特性があるからこそ、高齢者の自己負担は軽減されてきた。

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  2008年の後期高齢者医療制度の開始後、当時の麻生太郎首相(現財務相)は、原則1割負担について「高齢者が心配なく医療を受けられる仕組み」と国会で説明し、「ぜひ維持したい」と表明している。
 財務省などは、高齢者の窓口負担が「軽い」かのように描くが、日本医師会も指摘するように75歳以上の高齢者は、原則1割負担の今でも、年収に対して窓口負担額が占める割合は現役世代(3050歳代)の2~6倍近くとなっている(図2)。2割負担への引き上げは、原則3割の現役世代に比べ公平性を図るどころか、逆に不公平を拡大することとなる。受診回数が増える高齢者にさらに重荷を強いることは、必要な受診を妨げることになる。
 また、2割負担により年3万円を超える負担増を高齢者に課す一方、かりに上位44%を2割負担にした場合でも、現役世代(被保険者と事業主)の保険料増の抑制効果は年1,300円程度(2022年度)に過ぎない。社保審では「微々たる(財源)効果のために高齢者の生活を苦しめるべきなのか」と疑問視する声も出ている。

◆現役世代も直撃

 高齢親族の生計を支える世代や親の介護を担う世代、育児と介護を同時に担うダブルケア世帯なども増える中、高齢者の医療費負担増は、現役世代も直撃し、その影響は高齢者本人よりもはるかに多く及ぶ。来年8月から月10万~13万円程度の年金収入のある介護施設入所者に月2万2,000円もの負担増が予定されるなど、高齢者やその家族の生活困難は一層深まる。
 親族間での高齢者虐待は増加の一途を辿り、年1万7,000件と2007年度より4,000件以上増加し、虐待等で死亡した事例も年2030人に及ぶ。
 虐待発生の要因には介護疲れや介護ストレスが最多を占めるなど、雇用悪化や医療・介護サービス削減など生活困難の深刻化も伺える。窓口負担増は、家族の生活困難を増し、さらなる虐待の増加が危惧される。

 ◆コロナ禍で健康悪化

 早期の疾病の発見・治療が最も重要である以上、窓口負担に「(収入・資産)能力に応じた負担」を持ち込むことは問題である。
 応能負担は、保険料・税にこそ求めるべきである。大企業の内部留保は459兆円と12年連続で最高額を更新している(法人企業統計、2019年度)。社会的責任を率先して果たすべき大企業が税・保険料を応分に負担することが必要である。
 コロナ禍が続き、高齢者は受診抑制を強いられ、疾病・健康状態の悪化も見られる中、窓口負担増は高齢者に更なる追い打ちをかけることとなる。75歳以上への窓口負担2割導入は中止すべきである。少なくともコロナ禍の今、2割負担導入をめぐる審議は凍結・見送るべきである。

 

 

 

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