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核兵器禁止条約 批准50カ国歓迎、政府に批准を求める声明10/25  ビキニ核被害救済に取組む「太平洋核被災支援センター」

1024日、ホンジュラスが核兵器禁止条約への50番目の批准書を寄託し、同条約は来年122日に発効することが確定しました

 ビキニ核実験被害の真相解明と救済で大きな役割を発揮している「太平洋核被災支援センター」の声明。

ビキニ事件では、放射線量が高い魚を廃棄した漁船は、全国で延べ約千隻。1万人近い関係者がいるが、日米政府は、『第五福竜丸』1隻の問題に矮小化した。その事実を、地道な調査であきらかにし、法廷闘争で、地裁・高裁判決に、被災者の救済の必要性を示させた。

まさに、発効する核兵器禁止条約の第6条「被害者支援と環境改善」と直接リンクする問題である。

【ビキニ核実験被害 今年のたたかい 行政・立法の対応急務 赤旗2020/1/15

以下、「声明」

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核兵器禁止条約批准50カ国達成を歓迎し、日本政府に批准を求める声明

 2020年10月25日 

太平洋核被災支援センター

 「核兵器禁止条約」は2017年7月7日、国連で圧倒的多数の賛同(賛成122、反対1、棄権1)により採択され、202010 24日、ホンジュラスが 50番目の批准書を寄託し、同条約は来年 122日に発効することが確定しました。

 広島・長崎への原爆投下から 75 年 、ビキニ水爆実験から66年経 て、核兵器が違法化される時代が幕開けします。「核と人類は共存できない」 ことを体験した私たちにとって待ちに待った歴史的進展であり、心より核兵器禁止条約の発効を歓迎します。同時に、ヒロシマ・ナガサキ・ビキニ・フクシマと4度の核被災を体験し、核兵器禁止条約採択に積極的役割を担うべき日本政府に直ちに批准し、締約国会合への参加することを求めます。

 条約第 6 条「被害者支援と環境改善」に次のように記されています。

 一、締約各国は、核兵器の使用や実験に伴って悪影響を受けた管轄下の個人に関 し、国際人道・人権法に従って、医療ケアやリハビリ、心理的な支援を含め、年齢や性別に適した支援を十分に提供する。社会的、経済的な面についても同様である。

二、締約国は管轄・支配下の地域が核兵器の実験や使用に関連する活動の結果、汚染された場合、汚染地域の環境改善に向け必要かつ適切な措置 を取る 。

 1954 3 月から 5 月に かけて アメリカが太平洋・ビキニ環礁で実施した 6 回の水爆実験で第五福竜丸はじめ日本のマグロ船が被ばくした事件は広島、長崎への原爆投下に続く「第3の被ばく」として国際的に注目されました。日本政府は 3 月~ 12 月までに帰港した漁船を対象に魚の放射線量を検査し、約 500トンのマグロが廃棄され、汚染マグロを廃棄した日本漁船は延べ約1000隻に上りました。放射性降下物はビキニ環礁から日本・フィリピン・メキシコなど北半球を中心に地球規模で広がり、アメリカ中西部には日本の5倍も降っています。 6回の実験の総核威力は 48.3 メガトン 広島原爆の約 3220倍 、放射性降下物総量は100日後で 22.73 メガキュリー(2273 万キュリー、84万テラベクレルとアメリカエネルギー省公文書は記録しています。

 日本政府はビキニ水爆被災を損害賠償でなく「対外工作資金」から支出する見舞金で解決することと戦犯の早期釈放、ガリオア貸与金返済問題が相互に関係ある案件(取引材料)として外務省交渉をすすめ、帰港時のマグロの放射線検査を12月で中止し、 1955 1 月、アメリカに「損害賠償」を求めず「見舞金」として200万ドルを受け取り、これで最終解決とする政治決着をしました。アメリカが公海で一方的に行った核実験は国際法違反であり、マグロ漁をしていた日本漁船に責任はありません。この政治決着によって放置された被災船員・遺族が62年を経て2016年の59日に日本政府の責任を問う訴訟を起こしました。

高知地裁・高松高裁では、国の責任は問われませんでしたが、核実験被災を認め、司法・立法による救済の検討立法による救済の検討を求めました。求めました。

 アメリカはその後も大気圏核実験を繰りかえし太平洋で105 回もの核実験 を実施しました 。アメリカ、旧ソ連、イギリス、フランス、中国などの核保有国の大気圏核実験 は 合計488回にも及び、地球の放射能汚染、放出される放射線の影響は地球全体に広がりました。

「部分的核実験停止条約」により1963年8月、主な大気圏内核実験は中止されましたが、しかし、核実験を行った核保有国はいずれも、その被害の実相を明らかにせず、その後も地下核実験を続け、1998年までに合計2000回以上の地下核実験を行いました。核実験実施国はこれまで核実験場周辺の住民やマグロ漁船員などの被ばく者の救済に背を向けてきました。

日本政府 は、4度の核被災を体験した国として、核問題を総合的に検証し特に核保有国に対して、自国の核実験について検証するよう提起すべき役割を担っています。

核実験による被災は地球規模に広がっていながら、核保有国の国民は核被災の実態を核実験参加兵士の問題として過少に伝えられています。核兵器禁止条約が核保有国の参加をえるためにも、世界が共同して、核兵器の使用と核実験、原発事故がもたらした地球規模の環境汚染と人類の生命への長期的な脅威を示すべきです。

 1、被ばく者・被災者の皆さんとともに核兵器完全廃絶をめざす世論を高め、核の傘の下にある日本政府に条約の批准と 締約国会合 への参加 を求める運動を発展させましょう。そして、韓国、北朝鮮など東アジア非核地帯化をめざしましょう 。

 2、核汚染から地球を守るために「条約」をわかりやすく教材化し、世界各地で市民レベルの学習・討議を進め、とくに青年・子どもたちの参加・交流を広めましょう。太平洋核被災支援センターもDVD「核被災と核兵器禁止条約」(日本語・英語・韓国語・ロシア語版)を作成し活用を呼び掛けています。

 3、世界の核被災地域で核保有国の核使用・核実験の実相を科学的に検証し、核被災ネットワークを形成し、被ばく者・被災者に対する補償制度の確立を進めましょう。日本弁護士連合会は、核実験被災船員の救済を国際的人権問題として意見書を提出しています。そのためにも、世界の核実験被災救済の取り組み中である高知県に、国際的な視察団が来られるよう要望します。

 

 

【ビキニ核実験被害今年のたたかい 行政・立法の対応急務 2020/1/15赤旗】

  米国が太平洋ビキニ環礁などで1954年に強行した水爆実験で被災した第五福竜丸以外の元マグロ漁船乗組員が原告となって政府の責任を問うビキニ国賠訴訟。原告らは上告せず、一審・二審判決の成果を生かして救済のたたかいに全力をあげることを昨年12月19日、記者会見で明らかにしました。二審までの成果と、ことしのたたかいの展望をみました。(阿部活士)

  裁判は、ビキニ核実験被害者の救済という大きなテーマでは、前進面がありました。一審の高知地裁判決に続き、二審の高松高裁判決は、元漁船員らの被ばくの事実は認定し、救済の必要性に言及しました。

 

◆「未解決」と認める

  高松高裁判決は「本件被ばく者と原爆被害者との間には…共通性があり、本件核実験で使用された水爆の方が原子爆弾よりも遥(はる)かに強力で広範囲に放射性降下物の被害を発生させたことが判明しているのであるから、これらによる健康被害を等閑視することなく、その救済が同様に図られるべきという主張は理解でき、長年にわたって省みられることが少なかった漁船員の救済の必要性については改めて検討されるべきとも考えられる」としました。

  また、救済については「立法府及び行政府による一層の検討に期待するほかない」としています。

  ビキニ核実験被害者を支援してきた太平洋核被災支援センター事務局長の山下正寿さんは「一審、二審の裁判長もビキニ核実験被害は救済されていない『未解決』だということを認めたものです。提訴後、原告の元漁船員5人が死去した。ほかの原告も高齢化し体調不良を訴えている。ビキニ核実験被害者の救済は急務です。司法から2度にわたって救済を促された立法府と行政府の責任は重いと思います」と語ります。

 

◆船員保険新訴訟へ

  一方、元漁船員への船員保険の適用(労災認定)をめぐっては、本人と遺族11人が、2016年2月に全国健康保険協会に船員保険の適用を申請しましたが認められませんでした。厚生労働省の審査・再審査も昨年9月に棄却されました。

  この裁定を不服として、ことし3月をめどに、国賠訴訟の原告団長で亡くなった増本和馬さんの妻・美保さんら遺族と計13人が高知地裁に保険適用を求める訴訟を新たに起こします。

  「ビキニ核被災訴訟を支援する会」(仮称)が結成される予定で、「元船員の医療保障と健康の回復、名誉の回復、さらには豊かな漁場と自然を守ることを求めたい」と、全国的によびかけたいとしています。

 

◆禁止条約に照らし

  2017年に国連で採択された核兵器禁止条約は、「核兵器使用の被害者(ヒバクシャ)および核実験の被害者にもたらされた容認しがたい苦難と損害に留意し」としています。

  ビキニ国賠訴訟をたたかった元マグロ漁船員は、条約でいう「核実験の被害者」です。核保有大国は核実験大国でもあり、世界各地に「容認しがたい苦難と損害」を受けた「核実験の被害者」がいます

  核兵器禁止条約は、核保有大国の圧力や妨害にもかかわらず、発効に必要な50カ国の半分をこえる34カ国(1月13日現在)が批准。発効は時間の問題となっています。

  条約として発効されれば、「核実験の被害者」への救済や補償が国際的な課題に浮上します。4月には、ニューヨークの国連本部で核不拡散条約(NPT)再検討会議が開かれます。核兵器禁止条約や「核実験の被害者」の救済についても問われます。

 

◆高知は健康相談も

  行政のとりくみでは、元漁船員らが大勢暮らす高知県が先行しています。

  ビキニ水爆実験に関連し、健康不安を抱いている高知県在住の元漁船員を対象にした地域の医師などによる健康相談(無料)を昨年12月から始めています。地理的・身体的事情から移動できない人には医師の自宅訪問もおこないます。担当する健康対策課では、2月末まで電話やメールで受け付けるとしています。

  また、地方議会で地方議員による高知県の条例や市の条例づくりを求める活動も活発になっています。

 

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