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コロナ禍にも医療・社会保障抑制は「着実に推進」 骨太方針2020

 コロナの影響について、先日の医労連の実態調査~防護具・人員不足、給与カットの不安などの声につづいて、開業医の団体の調査~受診抑制で健康悪化、経営も深刻と・・・。

 が、政府の骨太方針は、あいかわらず医療・社会保障抑制。

「自助、共助、公助」と、自己責任を国民、医療関係者にはおしつける一方、巨大企業・日産の借金には1300億円の政府保証(焦げ付けば1000億円の税金投入に)。動いてない原発に10兆円の国民負担とか・・ やることデタラメ! 

 【コロナ禍にも医療・社会保障抑制 骨太方針2020 「デジタル化」強調、経済界の要求加速 保団連8/25

【受診抑制で健康悪化、医院経営にも影響深刻 新型コロナ感染拡大の影響に関する医療機関アンケート結果 保団連9/5

なお日産の件では、以下のような情報がある。

【日産への政府保証1300億円は『半沢直樹』のモデル日本航空の倍! 背景にゴーン逮捕から続く菅官房長官と経産省の日産支配 リテラ9/8】

【コロナ禍にも医療・社会保障抑制 骨太方針2020 「デジタル化」強調、経済界の要求加速 保団連8/25

(全国保険医新聞2020825日号より)

  新型コロナウイルス感染症拡大への対応が重要性を増す中、2020年の「骨太の方針」では、引き続き医療・介護負担増を定めた201819年の「骨太の方針」を継承するとした。他方、ポストコロナの社会に向けて、デジタル化・オンライン化を加速するとして、オンライン診療の拡大、マイナンバー利用に関わるPHR拡充などを強調した。政府は、コロナで明らかになった医療・社会保障の脆さを反省し、医療・社会保障抑制路線とは決別すべきだ。

 ◆患者負担増計画撤回せず

  安倍政権は7月17日、2020年の「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太の方針)を閣議決定した。コロナ感染拡大によって例年より策定が1月遅れた中、政府が示すコロナ対応と感染症が収束したポストコロナ下の社会・経済のあり方に注目が集まった。

 しかし、今回の骨太の方針でも、医療・社会保障費の自然増の抑制を掲げた2018年、19年の骨太の方針を「着実に推進」するとした。

一定所得以上の75歳以上の窓口負担の2割への引き上げ、国保料の大幅増につながる自治体独自の補助廃止や要介護1・2の生活援助を介護保険給付から外すなど、一連の医療・介護負担増は進めるということだ。高齢者の窓口負担増などについて、年末までに具体的な計画を取りまとめるとしている。

  厚生労働白書(2017年版)が示すように、高齢化に比べて国が社会保障にかける費用は低い。さらに、コロナ禍で生活・事業の困難が増す中、引き続き医療・社会保障の削減・抑制に固執する姿勢は極めて問題である。

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 ◆具体的な経営支援策示さず

  コロナ拡大の下、受診控えにより診療所では2~3割近い減収が続き、小児科・耳鼻咽喉科などでは半減する所も少なくない。コロナ対応として、2次補正予算では異例の10兆円の予備費が確保され、医療機関への経営支援策が注目されたが、骨太の方針では、医療機関の経営状況等に鑑みて「必要な対応を検討し実施する」として、具体策は示していない。

  補正予算で措置したコロナ患者用の病床・病棟等を確保した際の補助金、感染拡大防止策に係る支援金や公的融資の拡充などが示されているが、21年3月末までのワンショット対応や返済を要するものである。病棟確保の補助金については8月上旬でも半数以上の都道府県で交付のめどが立っていない。病院では赤字幅がさらに拡大し、夏季賞与の減額・不支給が病院の3割に及ぶなど経済的な医療崩壊が現実味を帯びる。

  他方、コロナ感染が拡大する中、医療界の強い危惧・反対にもかかわらず、Go Toトラベル・キャンペーンが7月下旬より開始され、薬価調査を9月に実施する方針が示された。

 コロナ治療と通常医療の両立に向けて、予備費を使い実質的な減収分を補填するなど迅速・実効的な医療経営支援が必要である。

 ◆抜本的な体制見直しを

 コロナ危機への対応では、「検査能力の拡充」「保健所の体制強化」や「医療提供体制の強化」などが掲げられている。

 感染症に柔軟に対応できる医療提供体制に向けて、都道府県・国で病床・医療機器の利用、医療関係者の配置等を調整する仕組みをつくるとしている。保健所については、コロナ感染者等の情報収集に向けて体制を強化するとしている。また、感染症病床やICU病床の不足が問題になる中、病床削減に関わって、「感染症への対応の視点」を踏まえて体制整備するとして、地域医療構想を一定修正する含みを持たせた記載となっている。コロナ禍により、医療提供体制を手直しせざるを得なくなった格好だが、そのためには平時から公衆衛生行政や医療供給体制に余裕があることが重要である。

  医療費抑制の下、この30年で保健所が852か所から472か所に半減され、先進国で最低水準に近い医師数にまで抑制された。直近20年では、感染症病床は9,000床強から2,000床弱に減され、診療報酬削減によって、一般病床で収益率2%、特に国公立・公的病院では赤字か収支差なしが常態化している。体制の強化を言うならば、公衆衛生行政や病院経営の逼迫を招いてきた施策の反省に立ち、保健所の増員・増設、公立病院の再編・統合の中止など抜本的な見直しが必要だ。

 ◆オンライン診療、自主服薬推進

  他方、骨太の方針は、ポストコロナ下の「新たな日常」に向けて、社会全体のデジタル化・オンライン化を加速することを強調している。医療情報連携ネットワークの構築などは必要だが、総じて、IT業界はじめ経済界が求めてきた儲け口を増やす要求をこの機に進めようとする色彩が濃い。

  医療では、診療から調剤・薬配送に至るオンライン診療の仕組みの構築、マイナンバーカード普及・利用を念頭に、生涯に渡る個人の医療・健康情報を本人や家族が管理する仕組み(PFR)の拡充や、患者の医療情報を全国の医療機関で確認できる仕組みの構築などを今後2年で集中的に進める構えだ。

 また、医師の処方を要しない一般用医薬品(スイッチOTC薬)普及などによるセルフメディケーション(自主服薬)推進が打ち出されている。同日閣議決定した規制緩和に係る答申では、患者の利便性を強調し、市販薬への転用手続を緩めスイッチOTC薬の大幅な拡大を図る方針を示している。スイッチOTC薬の保険外しも狙い、さらなる公的医療費の抑制を図る。

 さらに、5月に成立した改正国家戦略特区法を受けて、企業が患者・住民の個人情報を丸ごと管理して、複数の規制を一括りに緩和して、オンライン診療・教育、完全キャッシュレス化や自動運転などを実証実験する「スーパーシティ構想」の早期実現を図るとしている。2021年3月末までに区域を指定する予定だ。

 コロナ危機が明らかにした医療・社会保障の脆弱さを反省し、政府は医療・社会保障の抑制路線とは決別すべきだ。

 

【厚生労働白書(2017年版】より メモ者

2)社会保障給付の国際比較

(我が国の社会保障給付の規模は、OECD加盟国平均をやや上回る水準である)

ここでは、我が国の社会保障制度が諸外国と比べてどのような状況にあるか、OECD基準に基づく社会支出データを用いて見ていくこととする。

まず、社会保障給付の規模について国際比較をしてみると、我が国の社会支出の対国内総生産比は 23.1%とOECD加盟国 35カ国中 14番目であり、OECD加盟国平均の21.1%をやや上回る水準となっている。主要欧米諸国と比較すると、アメリカや英国を上回っているが、フランスやイタリア、スウェーデン、ドイツなど大陸ヨーロッパ諸国と比べると小さくなっている

 (高齢化の進展度合いから見ると、我が国の社会保障給付の水準は相対的に低い)

次に、高齢化率(65歳以上人口が全人口に占める割合)との関係でOECD加盟国の社会保障給付の規模を見てみると、高齢化が進展しているほど社会支出の対国内総生産比が高くなる傾向が見てとれる。我が国の高齢化率はOECD諸国の中で最も高く、OECD加盟国の平均を大きく上回っているが、社会支出の対国内総生産比については、先ほども見たとおりOECD加盟国の平均をやや上回る程度であり、高齢化の進展度合いから見ると、我が国の社会保障給付の水準は相対的に低いことが見てとれる

 

【受診抑制で健康悪化、医院経営にも影響深刻

新型コロナ感染拡大の影響に関する医療機関アンケート結果 保団連9/5

 (全国保険医新聞202095日号より)

   保団連ではコロナ感染拡大による医療機関への影響について、各地の保険医協会を通じてアンケート調査を実施した。4月診療分について約1万件、5月診療分について約6,600件の回答が寄せられた(結果の詳細はこちらから)。アンケート調査を通じて、医療機関の著しい患者減と保険診療収入減や、受診控えによる健康への悪影響が起きていることが分かった。

 ◆「財政措置で医療を立て直せ」

 4月、5月の外来患者数は、9割の医療機関(医科・歯科)で、前年同月と比べて減少。8割の医療機関では保険診療収入も減少した。

 医科では2割の医療機関(5月分)、歯科では3割弱の医療機関(同)で、30%以上保険診療収入が減少した。

 アンケートには、「今のままの状況が続くと、もたない」「閉院も考える」など、患者減・収入減による苦境を訴える声も寄せられた。

 患者とスタッフの感染防止に最大の注意を払いながら、日常診療を継続している医療機関の立て直しが必要だ。

 日本医師会など他の医療関係団体も相次ぎ医療機関の経営状況を公表。今後のさらなる感染拡大に対応するためにも、「すべての医療機関への財政措置の実施」「医療を立て直せ」は医療界の共通の声となっている。これらの声は、2次補正予算での医療機関支援策に反映されてきたが、十分ではない。引き続き、医療現場の実態に即した取り組みが必要だ。

 

★受診抑制の影響 (アンケートから要約)

 1月に腫瘤を自覚。4カ月後に受診したら「舌がん」と診断

緑内障治療中だったが、眼圧上昇の発見が遅れ、失明

コロナで半年ほど受診できず、診療時には進行乳がんの状況に

口腔ケアの低下で、歯周病の悪化が増えている

重症化で抜歯ケースが増加

解雇されたため歯科受診をキャンセル。痛みを数カ月がまんし、口腔内が悪化

通院・デイサービスを控え、高齢者の身体機能と認知能力が低下

  

◆患者の健康悪化 厚労省も動き出す

  アンケートでは、受診控えによる健康状況の悪化も明らかになった。

 コロナ感染拡大の下で受診を抑制した結果、がんや心不全の進行、重症化の事例や、検査の延期、服薬の中断によって心疾患、糖尿病などの病状が悪化する事例が多く寄せられている。高齢者は、外出控えによるADL低下、認知症の進行の例も目立つ。

 歯科では口腔状態の急速な悪化や、子どもの虫歯が増える傾向などが指摘されている。

 保険医協会では地元の新聞・マスコミ等を通じて、地域の患者さんに必要な受診を促す広報に取り組んでいる。テレビCMを放映している協会もある。

 保団連は厚労省に対して、受診、予防接種、健診を政府として国民に呼び掛けるよう要請。厚労省は8月下旬、ホームページや政府広報を通じて、必要な受診の周知に向けて動きだした。都道府県に対しても周知するよう、通知を発している。

 

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