新型頃コロナ対策 諸外国では、個人・事業者へ生活保障に大胆な財政支出
感染拡大防止のため、外出・イベントなど規制するには、それを担保する生活保障がセットでないと有効に機能しない。アジアの話だと、後手後手にまわったイギリス、アメリカなど各国は、自国民を守るために大胆に機敏に動いている。
1月には国内で感染者が発生。武漢が封鎖された23日以前に多数の中国からの訪日者もあり、国内の感染拡大が予見されていた、それから2か月、自粛以外なにもなされていない政治の無策。
以下、報道などから各国の対応をメモしてみた。
こんな記事も・・・
【世界中の国が新型コロナ禍で国民救済の経済政策を打ち出す中、中身もなければ規模も小さく、タイミングも遅い日本の経済対策の愚 ハーボ―ビジネス 3/28】
【アメリカ】 現在検討。連邦政府が1.3兆~1.4兆ドルの財政支出。1つは、現金給付案 4人家族で3000ドル(約33万円)。「緊急事態宣言」が長引いた場合、これを4月と5月の2回おこなう予定で、合計で約66万円となる。第二は、中小企業支援に3000億ドルを充て、雇用と給与の支給を維持すれば返済を不要にする制度の創設。事実上、連邦政府が企業の給与支払いを肩代わりする仕組みで、解雇やレイオフ(一時帰休)を防ぐ狙いがある。
また失業給付は拡大し、3週間延長され、1週間につき600ドル(6万6000円)増額。自営業・フリーランスなども対象とり報道。
【イギリス】 国内企業が従業員の雇用を維持した場合、従業員の給与の8割、1人あたり月額最大2500ポンド(約33万円)を政府が補助する。 レストランや劇場などの閉鎖措置にともない仕事ができなくなった人に対しても適用される。3月1日までさかのぼって支給され、当面3カ月間継続。民間エコノミストの試算では、総額は780億ポンド(約10兆円)に達する。
また、四半期ごとの付加価値税(日本の消費税に相当)の今期分の納入を6月末まで延期すると発表。
・自営業・フリーランスに対しても、過去3年間の収益の8割、最大約33万円と、労働者と同様の支援をする
スナク財務相は「英国史上初めて、国民の賃金支払いを援助するために政府が乗り出す」 「職を失うかもしれないと大勢が心配しているのは承知している。家賃や住宅ローンが払えなくなると。食費が払えなくなる、色々な請求が払えなくなると。(中略)いま自宅にいて、将来が不安な皆さんにはこう申し上げます。あなたは決して独りではないと。自分だけで何とかしなくてはならないとは思わないでください」
【フランス】 外出禁止措置にあたり、給与所得者には給与の8割を国家負担で支給、フリーランス等を含む事業者には一律1500ユーロ(約18万円)を補償
【ドイツ】 約18兆円の対策。自営業者や従業員10人以下の企業を対象に、最大1万5000ユーロ(約170万円)の一時金を支払い。 労働者の10%が就労できない状況にあるなど労働時間短縮補償金の条件緩和・簡素化、新型コロナウイルスの影響で操業禁止や、従業員の隔離などが行われた場合、企業の給与支払いを支援
ドイツ文化大臣「フリーランスの芸術家への無制限の支援」を言明。「われわれは自己責任ではない困窮や困難に対応し、これを救済しなくてはなりません」「政府はいかなるコストを払っても、芸術家を救済する」と。
【NZ】 ロックダウンに際し、従業員1人当たり以下の金額が12週間分一括で支給
週20時間以上勤務する従業員 週あたり $585.80。週20時間未満の従業員 週あたり $350
【ノルウェーの文化・スポーツ活動への支援】 900億クローネ(約86億円)の緊急支援を発表
・日本音楽制作者連盟によると首相の中止要請から3月末までに中止・延期した公演は1550公演、450億円に上る。「228万人といわれるフリーランスの95%には一円も出ない」。返済免除特約付きの緊急小口資金等の特例創設も、返済免除は住民税非課税世帯だけ
【オーストラリア 帰国者の待機支援】 海外からの帰国者に2週間の隔離を義務付け。観光客減で空き室の出ているホテルを利用。その費用は政府が負担。感染防止とホテル業界への支援を一体で行う。
« 「保育士不足」の元凶 公定価格と配置基準の問題(メモ) | Main | 「スマート自治体構想」と公務労働 (メモ) »
「経済・政治・国際」カテゴリの記事
- 基礎控除引上げ、消費税減税…絶対額でなく負担比率の変化で見る (2024.12.09)
- 2024.11地方議員学習交流会・資料(2024.12.02)
- 所得などの「控除方針は金持ち優遇」と闘ってきた歴史(2024.11.15)
- 「立憲民主」の選挙政策を見る (2024.10.09)
- 「賃上げ・時短」政策と「人手不足」問題~ カギは、持続可能な働き方(2024.10.01)
« 「保育士不足」の元凶 公定価格と配置基準の問題(メモ) | Main | 「スマート自治体構想」と公務労働 (メモ) »
Comments