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断水長期化  浄水場被害への対策強化を

 台風19号による断水が、広域かつ長期化し大問題に。

水道水は浄水場で浄化後、配水場に送られ、各家庭や事業所に届けられるので、浄水場に土砂が流入したり、水没すると、長期・広範囲の断水となる。

 昨年12月、西日本豪雨など受け、厚労省が水道施設の災害対策の状況を公表した。3カ年計画で対策を進めるが、市町村に対する財政支援の抜本的強化が必要だ(18年度の防災・安全交付金は、地方の要望額の半分。安倍政権5年間でダム予算は、22%増、一方、河川事業7%減)。

 下記に、同調査の高知県の状況を示した。

【浄水場被害、断水長期化の懸念=浸水想定区域にも立地-台風19号 時事10/20

【水道における緊急点検の結果等について 2018年12月14日】

 公共事業のあり方では、今年の参院選政策が参考となる(特に関連する部分を下記に紹介)

【国民のための公共事業政策  大型開発優先から、安心・安全の防災・老朽化対策に公共事業の大転換を 19年6月】

 

【浄水場被害、断水長期化の懸念=浸水想定区域にも立地-台風19号 時事10/20

  最大14都県が被害に遭った台風19号による断水は、広域に及ぶだけでなく、長期化も大きな問題となっている。発生直後に加藤勝信厚生労働相が「特に浄水場が水没しているところは、復旧に時間を要する可能性がある」と指摘したように、水道インフラの拠点である浄水場の機能喪失も大きく影響している。


 水道水は浄水場で浄化された後、配水場に送られ、各家庭や事業所に届けられる。浄水場から複数の配水場に届けることが一般的なため、1カ所の浄水場が機能を失うと、広範囲で断水が発生する。水没による電気系統の異常、泥水をかぶることによる故障が起きれば、機器の交換や修理が必要となり、復旧までの時間も長引く。
 2018年の西日本豪雨や、大規模停電(ブラックアウト)が起きた北海道地震を受け、厚労省は同年12月に水道施設の全国調査結果を公表。全国の浄水場のうち、土砂災害警戒区域や浸水想定区域に立地しながら特段の対策を講じていない施設が、それぞれ全体の1割以上を占めていることが分かった。
 こうした状況を受け、政府は20年度末までの3カ年の緊急対策計画に基づき、水道などのインフラ強化を進めている。国土強靱(きょうじん)化を掲げる政府・与党だけでなく、野党側からも強化を求める声が出ている。自治体水道での勤務経験がある立憲民主党の武内則男衆院議員は「国や都道府県の責務を明確にして、法律化した形で予算を確保すべきだ」と、踏み込んだ財政支援の必要性を訴える。
 ただ、厚労省幹部は「補正予算で新たに財源を確保することは考えていない」と話しており、小規模自治体が頻発する水害からインフラを守る予算をどう確保していくか課題が残る。

 

【水道における緊急点検の結果等について 2018年12月14日】

 高知県の状況

○停電対策

計  自然流下 可  自然流下 一部可 or不可  自家発電設備 あり 一部あり なし

152     83                     69                46     0  23

○土砂災害対策

計  警戒区域外  区域内  土砂対策あり、一部あり、なし バックアップあり、なし

152    132       20           0      0  20         5  15

○浸水災害対策

計  想定区域外  区域内  浸水対策あり、一部あり、なし バックアップあり、なし

152    131       21           7      2  12          3   9

○地震対策(耐震化率)

・浄水場30.9% 配水場67.2% (全国36.2%、59.4%)

・重要給水施設に至る管路(導水管、送水管、配水本管、配水支管)

耐震適合率25.7% 耐震管17.2% (全国34.7%  19.3%)

・重要給水施設に至る基幹管路(導水管、送水管、配水本管) 

 耐震適合率40.4% 耐震管31.3% (全国46.0%  25.0%)

・基幹管路(導水管、送水管、配水本管) 

 耐震適合率34.5% 耐震管24.5% (全国38.7% 24.4%)

 

  • 対策 2020年度まで

・自家発電機の設置

・土砂流入防止壁の設置

・防水扉、止水堰の設置

・耐震補強 耐震化率 浄水場3%、配水場4% 引き上げ

      基幹管路の耐震適合率 38.7%(2016年度末実績)を2022年度末に50%に

 

【国民のための公共事業政策  大型開発優先から、安心・安全の防災・老朽化対策に公共事業の大転換を】

より・・ 

 ◆防災・減災対策、老朽化対策に予算を重点的・優先的に配分する

 ○大型開発優先から防災優先へ

 公共事業は、防災対策の中で重要な柱であり、国民の命と財産を守るために、防災・減災の対策の強化が求められています。 

 ところが、安倍政権は、大型開発優先の従来型公共事業をさらに加速させ、防災対策を事実上後回しにしています。競争力・産業インフラ機能強化や国際競争力強化などを名目に、大都市環状道路、巨大ダム事業、整備新幹線延伸、国際コンテナ戦略港湾などの大規模開発事業に巨額の財政が投入されています。毎年、高速道路建設に2.5兆円、新幹線や首都圏空港、巨大港湾建設などに約5000億円、ダム建設に約2000億円などの事業費が注ぎ込まれています。

 凍結・見直しされた大型開発計画も、関門海峡横断道路、ダム再生事業、新たな新幹線計画への調査費計上など、復活させようとしています。「民間がやる」としてはじめたJR東海のリニア中央新幹線工事に、政府は財投資金3兆円を貸し付けています。

 大型開発には巨額の予算が注ぎ込まれる一方で、防災・減災対策の公共事業は大きく立ち遅れています。2018年度の防災・安全交付金は、11,028円ですが、これは地方の要望額約2兆円の半分程度です。政府は、地方が必要とする防災・老朽化対策の半分を切り捨てているのです。

 西日本豪雨災害では、ダムに依存し、河川改修を後回しにしている治水対策の問題点が噴出しました。ダムの緊急放流が下流域に大きな被害をもたらし、ダムの洪水調整力には限界があることを改めて示しました。倉敷市真備町では河川改修の遅れが甚大な被害をもたらしました。ところが、安倍政権の5年間で、ダム事業の予算が424億円(22%)も増やされた一方で、河川事業は292億円(7%)削減されました。

 安倍政権は、「国土強靭化」を掲げていますが、その中には「国際競争力強化の向上に資する」「国家機能などの重要な機能の代替性の確保」などは明確にされていますが、国民一人一人の生命と財産を守ることはもっぱら「地域住民の力を向上させる」ことにまかされています(国土強靭化基本法)。「国家機能」や「国際競争力」が優先され、国民の命と財産を守る防災対策は「後回し」にされているのです。

――公共事業といえば新規建設という従来型の発想を根本から見直し、大規模開発・新規建設を抑制し、防災・減災の事業、インフラや公共施設の維持・更新事業に、予算の重点的、優先的な配分を行い、人的資源も、建設資材も、優先的に投入できるように、公共事業政策を大きく転換します。

 ◆地方自治体の防災・減災・老朽化対策への国の支援を抜本的に強化する

  防災・老朽化対策は、地方自治体の姿勢と取り組みがカギとなります。学校や公共施設、上下水道はもとより、道路、トンネル、橋、河川なども国の直轄管理は一部でかなりの部分を地方自治体が管理をしています。 

 しかし、地方自治体が、この問題に取り組むには、財政とともに、体制と現場の技術力の確保が必要になっています。自治体リストラで土木・建築技術者も削減され、現場の技術力の低下が指摘されています。

 求められる仕事の量に対して“人も金も足りない”のが実情です。これまで、国は、もっぱら職員を減らすことを自治体に迫ってきましたが、自治体の技術力と職員の確保・育成を国が支援する方向に転換する必要があります。

――市町村に対し、計画策定と点検費用を国が全額補助するとともに、必要な建設・土木技術者が確保できない市町村には、国の責任で民間の力も借りて技術者を確保・派遣して総点検ができる体制をつくります。

――地方の要望額の半分程度にすぎない国の防災・安全交付金を大幅に増額します。

――市町村への国の補助率のかさ上げと、市町村の単独事業となっている維持管理費を補助対象に拡充し、財政難による必要な修繕や防災対策の「先送り」が起きないようにします。

 ◆住民参加で、災害に強いまちづくりを

○防災安全対策を住民参加で検証し、防災計画の作成・見直しをすすめる

  これまで経験のない豪雨や大規模地震による甚大な被害が起きていますが、“やるべきことがやられていなかった”ことが被害を大きくしたことも明らかになっています。「ダムが洪水を防ぐ」という「安全神話」もあって浸水ハザードマップが作成されていない、河川改修計画があっても工事未着工のまま「放置」されてきた、などの中で大きな被害が起きました。土砂災害は、その9割が危険区域に指定されていた地域で起きていますが、ハザードマップもなく避難誘導や防御策も不十分のまま、多くの犠牲者が出ています。

 また、政府が推し進める中心市街地への開発を集中させる「まちづくり」のもとで、浸水想定区域の一部が集客施設や住宅を誘導区域となっている例も少なくありません。

 災害に強いまちにするためにも、住民参加で、その地域、住んでいるまちの防災安全対策を検証し、住民の意見を反映した防災計画にしていく努力が必要です。そうしてこそ、防災に関する情報を住民が共有することができ、災害時に「命を守る行動」の大前提にもなります。

――災害危険個所の調査、防災インフラの緊急点検を行い住民に公開するとともに、ハザードマップの作成、見直しをすすめます。

――災害の頻発化、激甚化などの教訓をふまえ、これまでの防災安全対策を検証し、地域防災計画を見直します。とりわけ、ダムに依存した河川整備計画は根本からの見直しが必要です。

――まちづくり計画を防災優先にし、浸水想定区域や土砂災害危険区域など災害リスクが的確に反映されるようにします。

 

《 事業分野別 防災減災 命を守る》より

 ③異常気象等による経験したことのない大雨、洪水、水害対策の強化を

 ・治水対策の在り方を、ダム建設に頼るやり方から、河川改修等を優先した流域治水対策に転換する。

   18年7月西日本豪雨では、異常洪水時防災操作(緊急放流)を余儀なくされたダムが全国で8ダムありました。記録的な大規模広域豪雨で、ダムの洪水水調節機能は働かず、下流の流下能力を超える急激な放流を行いました。 

 肱川の野村ダムでは、ダムが洪水から守ってくれるという「安全神話」から、浸水ハザードマップも策定されていませんでした。また、ダム操作も、中小洪水対応の操作規則のまま操作し、大洪水に備えて事前放流して治水容量を増やしていたのに、そのための操作規則を策定していませんでした。ダムの洪水調節機能には限界があり、緊急放流すれば、下流に甚大な被害をもたらしかねません。肱川では鹿野川ダム改造、山鳥坂(やまとざか)ダムに対しては、18年度までの5年間に、376億円の予算を投入していました。いっぽう、堤防など河川改修等には5分の1の約70億円しかなく、堤防等の整備が遅れ、甚大な被害をもたらしました。

 洪水調整力に限界のあるダム新設や既存ダム再開発に頼った治水対策は根本的に改め、無堤地区の早期解消、堤防強化、河道掘削、樹木伐採などの河川改修、遊水池など流域全体を対象にした治水対策に予算を集中することが必要です。

 ・河川堤防の強化へ、ハイブリッド堤防など耐越水堤防の整備をすすめる。

  倉敷市真備町の浸水被害は、高梁川水系の小田川とその支流の堤防が破堤し、急激な浸水により被害を拡大しました。急激な浸水を避けるため、越水してもすぐに破堤しない耐越水堤防を整備し、避難する時間が確保できる対策を強め必要があります。

 同時に、支流と本流の合流地点付け替え、排水場施設整備などバックウォーターや内水氾濫対策、浸水箇所の嵩上げ、遊水池、貯水池の設置など流域治水対策を強化します。

 ④大雨、地震による土砂災害、山崩れと宅地等の液状化対策の強化を

 ・土砂災害危険箇所の調査・情報公開を徹底し、危険区域からの移転を、補助制度の拡充や危険地の公有地化などの支援で促進する。

  全国66万箇所と推定される土砂災害警戒区域や山崩れ想定箇所の危険区域の指定、公表が遅れ、被害を受けた地域が豪雨による土砂災害でも多く見られました。土砂災害、山崩れの危険箇所の調査、区域指定を全国で総点検し、危険性の高い箇所については、山の地盤変動を常時観測し、住民に知らせ、早期に避難できるように情報公開を徹底することが必要です。特に危険な箇所からの移転を促すため、移転先のあっせん、費用の支援など援助とともに、危険地の公有化など移転しやすい環境を整える必要があります。また、危険区域への新たな宅地などの開発、住宅等の建築を禁止するとともに、危険区域の管理を個人所有者まかせにせず、土地の買取りを含め、公的管理を強めます。
 避難計画などソフト対策と同時に、砂防ダム等のハード対策を、より効果的に見直し、緊急対策箇所への集中配分など必要な予算確保が必要です。

 ・液状化対策強化へ宅地造成法等の見直し、公的支援の取り組みを強化する。

  液状化ハザードマップを作成している自治体は、全国で2割程度です。内陸部での液状化は、川沼等を埋立て、盛土して宅地開発された地盤で発生しており、ハザードマップの作成とともに、地盤改良に対する公的支援の取組みを強化することが大事です。

 

 

 

 

 

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