My Photo

« 「夕張になる」 どこが?! 香美市のウソ | Main | ゴーン氏保釈と日本の「人質司法」 »

総務省「家計消費」も偽装?・・・突然、60歳以上世帯が減少

 総務省の「家計調査」が、昨年は個人消費がやや持ち直した形になっているが・・途中で調査用の家計簿を変更、さらに、年々増加していた60歳以上の世帯、無職世帯の割合が、突然、減少に転じ、代わって「勤労者世帯」が52.9%と前年の49.6%から大きく増加した、とのこと。

 やめさせよう! 偽造、捏造 安倍晋三 

【総務省にもデータ偽装疑惑、なぜか家計調査で60歳以上の世帯が減少する不自然さ
偽装エンゲル係数を作り出した前科あり。またも政府への忖度か… =斎藤満 3/7マグマグ】

【総務省にもデータ偽装疑惑、なぜか家計調査で60歳以上の世帯が減少する不自然さ  偽装エンゲル係数を作り出した前科あり。またも政府への忖度か…=斎藤満 3/7】

勤労統計の不正がうやむやになろうとしているなか、総務省の家計調査にも不自然なデータが出てきました。なぜか60歳以上の世帯数が減り、「個人消費がやや持ち直した」という見え方になっているのです。
(『マンさんの経済あらかると』斎藤満)

◆不自然な家計調査

アベノミクスにおいては、政府が雇用賃金の増加を強調する一方で、家計消費の不振が続いていた点が、最大の弱点と見られています。

その背景に、実は政府が言うほど賃金が増えておらず、「毎月勤労統計」では実質賃金の減少が続いていました。昨年の賃金増は、調査サンプルの入れ替えによる「人工的な」増加で、現実は引き続き実質賃金が減少していたことが判明しました。

その一方で、総務省の「家計調査」が、昨年は個人消費がやや持ち直した形になっていました。これをとらえて、政府もそれに近いエコノミストも、個人消費が回復を見せ始めたと、前向きに評価しています。

しかし、その家計調査も、途中で調査用の「家計簿」を変えてしまい、データの不連続や分かりにくさが強まったほか、「2人以上世帯」の改善に対して単身世帯を含む「総世帯」の不振が際立ちました。

そして、さらに不自然なデータが出てきました。

日本では着実に高齢化が進み、家計調査でもこれを反映して世帯主が60歳以上の世帯が毎年増加し、最近では過半を占めるようになり、同時に無職世帯(年金世帯)が増加傾向にあります。

ところが、2018年の世帯構成が突然若返りました。世帯主が60歳以上の世帯割合が52.3%と、前年の53.4%から1%以上も減りました。

また年々増加している「無職世帯」の割合も18年は33.8%と、前年の34.6%から減少。代わって「勤労者世帯」が52.9%と前年の49.6%から大きく増加しています。

無職世帯の消費額は勤労者世帯に比べて2割程度少ないため、消費額の大きい勤労者世帯の比率が高まると、それだけ平均消費水準が高まります。

定年延長で無職世帯に移らず、勤労者世帯に留まる世帯が増えることはある程度理解できますが、この動きはこれまでも徐々に進んでいたわけで、2018年に突然勤労者世帯が大きく増加したのはあまりに不自然です。

まして60歳以上の世帯が減るというのは、さらに不自然です。片方が亡くなって単身世帯が増えているなら、それらを含めた「総世帯」の結果を毎月公表すべきです。

このサンプルの変化が消費水準を高めるために、意図的に行われたとすれば、まさにデータ偽装になります。

◆実態隠しの前科

こうした嫌疑をかけられる背景には、総務省が安倍政権に「忖度」して指標を「修正」した前科があります。

昨年、安倍総理は国会で「エンゲル係数」の上昇を問いただされました。エンゲル係数とは、家計消費に占める食料支出の割合で、生活が豊かになるにつれてこの数字が低下するのが一般的です。実際、1980年から2005年にかけては所得の増加、生活水準の上昇とともに、エンゲル係数は29%から22.9%に見事に低下傾向を見せました。

また、所得階層別にみても、低所得層ほどエンゲル係数が高く、高額所得層はこれが低く、食料費以外の随意的な支出に振り向ける余裕があります。

このエンゲル係数は2005年に下げ止まり、以後2012年まではほぼ横ばいでしたが、安倍政権になって2015年、2016年に大きく上昇、2年間で1.8%ポイントも上昇し、2016年には25.9%となりました。

「これは安倍政権になって国民生活が貧しくなったことを指すのではないか」との質問を受け、安倍総理は生活パターンの変化で、外食などが増えたためではと苦しい答弁を行いました。恐らく、家計調査のデータを作っている総務省に問いただしたのでしょう。総務省はエンゲル係数の上昇を認め、これは食料品価格の大きな上昇によると説明、それでも半分しか説明できませんでした。

そこで総務省は、エンゲル係数の概念を逸脱して、「修正エンゲル係数」なるものを作成しました。本来の「食料支出/消費支出総額」に代わって、「実質食料支出/実質可処分所得」に置き換え、これなら数値は上昇していない、と説明しました。これは国民生活の悪化を示唆するエンゲル係数の上昇を否定するため、意図的に修正エンゲル係数を作ったのですが、そもそもこれは全く別の概念で、エンゲル係数ではありません。

アベノミクスを傷つけないよう、エンゲル係数が上昇したという事実を隠すために、似て非なる偽装エンゲル係数を作って総理を守ろうとしたのです。官邸への忖度以外の何物でもありません。

◆物価も偽装か

消費者物価統計については、以前にも当メルマガで低く表示されている可能性をご紹介しました。

【政府の統計以上に物価は上がっている~実質値上げラッシュで国民はますます貧乏に=斎藤満】

パンや牛乳パック、チョコレートなど、量を小さくして実質値上げを行っている食料品などが把握されず、実体より低くなっていること。パソコンやカメラ、電子レンジ、自動車など、機能向上分と称して、恣意的に統計値を下げているものが少なくありません。20年前に1台20万円程度だったノートパソコンは今50分の1の価格扱いになっています。現実はやはり20万くらいしていますが。

このため、消費者の「実感」は3%前後のインフレだというのに対し、消費者物価統計では1%弱の上昇と、両者に大きなギャップがあります。恣意的な価格の取り扱いを考えると、消費者の実感に近い物価上昇となっている可能性を指摘しました。

問題は、その影響です。

◆不都合な物価上昇

政府には物価が上がってもらっては困る事情があります。

インフレが2%を超えていれば、日銀に金融緩和を続けさせることができなくなり、国債の金利コストが上がり、国債の買い手が日銀以外に見つかるかも不安になります。金利が上がれば円高になり、産業界からも怒られます。日銀にいつまでも緩和を続けさせるためには、インフレ率は低いままのほうが良いのです。

もう1つ、インフレが進むと国は年金支払額も増やさねばなりません。物価スライドをやめ、マクロスライドに変えたところで、物価上昇分の一部は年金の増額で対応せざるを得ず、年金の負担が増えます。インフレがないとすれば、年金の支払いも抑制できます。ところが、現実の物価は統計以上に上がっている可能性があり、年金は年々目減りを続け、年金生活者の生活を圧迫しています。

金融緩和の副作用が指摘され、日銀の出口策が懸念されるようになると、政府は幼児教育の無償化、携帯料金の引き下げを提示して、さらにインフレを抑えようとしています。

政府は2%の物価目標を掲げつつ、現実のインフレを低く抑えて、金利や年金のコストを抑えたいのでしょう。懸命に貯蓄をして老後に備えようとしても政府が金利や年金増を拒み、老後不安が一層募る結果となっています。

忖度としか言いようがない

厚生労働省は統計の「素人」が知らずに変えてしまっただけで、官邸への忖度ではないとの良心的なコメントも見られます。

しかし、総務省統計局は統計のプロ集団ですから、これらの言い訳は通じません。

彼らの統計操作は、政治への配慮、忖度、ないしは政府の意向によって捻じ曲げられた偽装疑惑を持たれても仕方がありません。

●プロフィール:斎藤満(さいとうみつる)
1951年、東京生まれ。グローバル・エコノミスト。一橋大学卒業後、三和銀行に入行。資金為替部時代にニューヨークへ赴任、シニアエコノミストとしてワシントンの動き、とくにFRBの金融政策を探る。その後、三和銀行資金為替部チーフエコノミスト、三和証券調査部長、UFJつばさ証券投資調査部長・チーフエコノミスト、東海東京証券チーフエコノミストを経て2014年6月より独立して現職。為替や金利が動く裏で何が起こっているかを分析している。

« 「夕張になる」 どこが?! 香美市のウソ | Main | ゴーン氏保釈と日本の「人質司法」 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack

« 「夕張になる」 どこが?! 香美市のウソ | Main | ゴーン氏保釈と日本の「人質司法」 »

March 2019
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            
無料ブログはココログ