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19年度防衛費 「事項要求」「補正予算」を合算すれば実質6兆円に迫る

防衛費の19年度当初予算の概算要求は、過去最高の5兆3千億円。しかし、ここには例年計上される米軍再編費2200億円は、「事項要求」として、金額ゼロにして「小さく」見せている。実質、5.5兆円である。
 これに、19年度当初予算の概算要求に乗せ切れなかった分を、18年度補正として前倒しで要求されている分を考慮する必要がある。二次補正は、高額兵器購入のローン分が大半をしめる3600億円。11月に成立した一次補正とあわせると4200億円。
ということは、事項要求分〔その分を圧縮するため、防衛省は国内の防衛関連企業62社に防衛装備品代金の支払い延期を要請している。ただの先送り〕と補正あわせれば、実質は5.9兆円と6兆円にちかづく〔追記 予算案には、米軍再編費1900億円が入り、5兆2500億円となったので、5.7兆円規模に〕。消費増税が、大企業・富裕層減税と軍事費拡大のためであることがいっそう鮮明になっている。
  が、高額兵器の爆買いの結果、自衛力は強化どころか、の弱体化が進んでいる。
【<税を追う>過去最大の補正、防衛省要求 「第二の財布」に巨額注ぐ 東京12/13】
【<税を追う>防衛省補正案、最大規模 2次3653億円 兵器ローン返済に 東京12/13】

米兵器の爆買・・「対外有償軍事援助(FMS)」に基づく高額兵器の輸入を拡大。19年度のローン残高見通しは5兆3372億円と、安倍政権下の6年間で約2兆1千億円も増加。19年度のローン返済額は2兆708億円と、はてしなく拡大がつづいている。


高額兵器も目的も運用計画もあいまい・・・それなのに、その結果、これまでも貧弱だった情報、輸送など兵站、衛生の軽視は続き、訓練の減少、共食い整備の増加など、自衛隊の弱体化がすすんでいる。

以下は、東京新聞の「税を負う」の元情報となっていると思われる軍事ジャーナリスト清谷氏の情報を軸にして、2017年11月に整理したもの

【自衛隊の実態  ~ 安倍政権で「弱体化」する防衛力】

「戦うこと」を想定せず。日米軍需産業の利益確保、天下りポスト確保優先で歪められた組織の実態

1 戦略・運用計画の不在.
・諸外国ではどのような装備をいつまでに、いくつ調達を完了し、どう活用・戦力化し、その予算はいくらになるという計画を立てる。議会の承認も必要。だが防衛省・自衛隊の調達にはそれがない。

○富士重工が防衛省を訴え~62機のアパッチヘリ調達という「口約束」で、ライセンス料やライン整備したのに、13機で調達が終了し、初期投資の回収が不可能に。機体整備千億円以上、メンテナンスや近代化までいれれば1兆円を超えるプロジェクトが「口約束」で実施
→ 2014地裁、富士重工敗訴、2015年東京高裁、富士重の損害350億円の逆転判決
○オスプレイ17機導入 運用計画なし
1機の維持費 年10億円、17機で170億円、対して陸自のヘリの維持整備費は年220億円程度。
○諸外国で当然発表している稼働率を「非公表」としている。

○まともな調達体制の欠如
防衛装備庁 総兵力24万7000人に対して約2000人。
英軍は、総兵力15万5000人に対し約2万1000人(対外輸出関連部門は、通商投資庁に分離統合されたので、実態はさらに大きい)。兵力が2万2000人のスウェーデン軍の国防装備庁3266人
→ 真に必要な装備調達へのまともな調査・研究の不在 (アメリカ、国内軍需産業の意向優先)

2 国内メーカーへの仕事確保が優先
○機関銃
・米軍と同じもの(ベルギーのFN社のMINIMIをライセンス生産したもの)を採用~型式が古いうえに、品質的にもオリジナルより劣っており、しかも米軍の10倍の単価約400万円
・89式小銃…1989年に調達が開始。2017年現在まで調達が完了してない。いつ完了するか不明。
諸外国では小銃の更新は6~8年程度、少量長期調達のため調達単価は40万円と他国の小銃の7~8倍
・機関銃M2の後継に新型のM4でなくもM3採用。国内で組立てしている住重下請けが対応できる機種を選定
・性能偽装/住友重機、74年度から調達契約している7.62ミリ機関銃約1350丁と、84年度から契約の12.7ミリ重機関銃約4千丁は、納入当初から要求性能を満たす量産は出来ないわかりながら合格と偽装、指名停止に。
○7.62ミリは、西側共通のNATO弾でなく、国内生産の弱装弾を採用~こうした国内ライセンス生産品は、オリジナルより性能が低く、何倍も高額。零細企業が生産しており、有事での生産拡大は不可能。/また、弾薬備蓄量が一度も目標の「継戦能力1ヵ月」に達したことがない
○US2 120億円 新明和製 ほとんど使う場面のない高価な5発飛行艇。エンジンの耐久性に信頼がない
○陸自の迷彩服 難燃性の繊維が使用されていない。帝人が開発しているが東洋紡が調達を独占している。
○輸送機 ロッキード社のC130(30億円)にかわり、川重が試作している未完成のc2の導入決定。高価(200億円)なのに、低空での運動性も良くなく、不整地での運用ができない機体。
○F35の国内組立て…ロッキード・マーチンから派遣されているテクニカルアシスタンス10数名に、平均ひとり1億円支払っている(ブラックボックスなどの秘密を守るための監視でもある)/輸入の方がはるかに安い
○3.11では陸自の無線が通じず。3世代の機器が同居しているうえに、周波数対の設定に問題があるが、総務省と交渉して改善することをせず「周波数帯の問題から外国製品はムリ」と割高な国産無線機を導入。
・1機約100億円する電子偵察機(E2-c、13機)も、周波数の制限で、10数チャンネルのうち1-2しか使えない。

3、高価な正面整備偏重  情報、整備、兵站、衛生の軽視の「たたかえない部隊」
○F35、カナダ政府は全65機導入の白紙撤回。購入・維持価格が160億ドル(約1兆3360億円)から、3倍近い450億ドルに跳ね上がったため。日本は変更せず。未完成の機体をうけいれ。整備工場の建設に1100億円以上かける。そもそも敵陣地奥深く侵入してレーダー基地、司令部を破壊する目的の戦闘機。領空防衛には向かない。対空ミサイルの数が少ない。外部に搭載すればステルス性能は大きく低下。
○オスプレイ 17機導入も、運用計画なし、調達単価(120億円)、維持費も通常ヘリの3倍。固定翼機ほど高速ではなく、ヘリほど機動性がない。対空砲火に対しては回避性能が悪く脆弱。航空機。大型へりより輸送力なし。17機の調達費3600億円は、自衛隊のヘリ予算の10年分。それを5年で調達。他のヘリの運用、整備費がなくなり、5割と言われている稼働率がさらに低下
○グローバルホーク 週数日、1日数時間しか飛行でない。しかも旧式の機体
1次データの処理能力がなく、米軍に提供。整備拠点の建設も結局、米軍のため。
○AAV7 52両、すでに時代遅れ、踏破性能が低く、サンゴ礁や防潮堤の踏破が困難。島しょ防衛と無縁
○戦車 時代遅れの対戦車戦を想定した10式戦車を1千億円かけて開発。戦車の定数は400から300輌に削減。が新たに機動戦闘車250輛ほど整備する計画で、実際に550輛に。士官のポスト維持が目的
・ 陸自の車両にはクーラーがついていない。夏場、戦車、装甲車の長期稼動は不可能。
○戦車に随伴する歩兵戦闘車は70両もなく、一個旅団も賄えない少なさ。しかも貴重な装軌式装甲車である73式を近代化もせずに廃止。路外走行能力が皆無な96式を後継に導入。装甲指揮通信車も路外走行能力がほとんどない。装甲はせいぜいレベル1で事実上治安維持用装甲車のレベル。戦車に随伴できない。
70~80年代に調達したものが主流で、近代化もされず装甲車の稼働率は3-4割。
○輸送防護車「ブッシュマスター」8両購入。が、護衛する陸自の装甲車、機動者には耐地雷構造がない。
○戦車は4種類。訓練も、兵站も4重、弾薬も3種類、この非効率を放置、再編成も全く考えていない。これは空自、海自も同様で、調達に計画性がないために、何種類もの整備体制が必要となっている。
○兵站をになうトラックの充足率は3割台。
○海自の充足率は、実践部隊では7割程度。
一方で、へり空母「いずも級」を導入、潜水艦も16隻から22隻になっているが、定員はそのまま。
・米海軍等に比べると海自艦艇には「艦内」スプリンクラーが非常に少ない。基本は人力による消火が中心
○へり空母「いずも」には僚艦に給油するための燃料も積載。航空燃料積んでいる分だけ普通の護衛艦よりも脆弱なのに、更に脆弱さを増大。平時の演習では便利だが、実戦では簡単に火だるまになる。

○自衛隊使用のマイクロ波回線 
容量も小さくグローバルホーク1機分だけ容量は満杯状態。しかも旧式で実際の3-4割の能力しかなく、通信、ファクスが途絶えることがたびたびある。当然、F35などの情報収集能力を発揮できない。
○情報・ネットワークの立ち遅れ  米航空戦力とデータリンクを装備していない陸自が共同作戦は不可能
○大震災時・・・空自の偵察機は旧式のRF-4J。写真撮影後、基地に持ち帰って現像。時代遅れ、リアルタイムでの情報の把握は無理。阪神大震災でも問題になったが、空自は対策を怠ってきた。次期偵察機の導入は遅れて、しかも杜撰な計画のためにキャンセルとなった。
○精密誘導 副次被害の抑制の立ち遅れ
・陸自は人民解放軍ですら導入を進めている榴弾砲やら迫撃砲の精密誘導弾の導入もまったくない。またこれらの精密誘導兵器を有効に使うためにはネットワーク化もない。
・航空機  人口が都市部に集中している我が国の防衛に適した小型誘導弾の導入おくれている。

○自衛隊員の命軽視
戦傷医療の能力か皆無。医官の充足率2割。護衛艦には殆ど医官は乗っていない。国内のERにも携わっていない。メデイックは諸外国では15〜20名に1名が、自衛隊では120名に1人。しかも医療法の関係で緊急治療、痛み止めの麻酔ができない。ファーストエイドキッドは止血帯、包帯各1個で、約20個のアイテムの米陸軍と比べきわめてお粗末なもの。米軍用犬のものよりはるかにおとる。野戦装甲救急車もない。
 他国よりも、1ケタ多い犠牲者を生む、と指摘されている。

○大震災時に自衛隊は燃料の戦略備蓄を持っていない。つまり有事に備えていない。
○陸自の野戦給食システムは小型の牽引型だけで、大型のコンテナ式のものがない。大震災で給食の供給が不足。 
このため温かい食事は被災者渡し、隊員は缶詰や冷や飯ばかり食べざるを得なかった(美談として報道された)。

○隊員不足 ---幹部のポスト維持の結果
自衛隊の士長以下の兵隊の充足率は4割強しかいない。定年まで勤められる曹以上、将官はこの10年逆に人数が増え、ほぼ定員を充足。現場の隊員が減ったのは防衛省が真面目に部隊の再編成をしなかったから。

4 武器輸出 その実態は…
○本格的輸出には生産ラインを増強した上、受注をとりつづけて稼動させ続けることが不可欠。ハードルが高い。/よって競争がなく、言い値で買ってくれる防衛省相手が楽。なにより実戦を前提にしていないので耐久テストの時間が極端に短く、また実戦を通じPDCAサイクルをまわすことができず、競争力は皆無。
○次期戦闘機、輸送機、水陸車両、無人偵察機、ソナー、偵察システムなど独自開発しているがほとんど失敗。軍用へりは談合で開発中止 ~ 単に「税金」に寄生しているだけの「産業」

○空母持つ前 護衛艦隊の自前の早期警戒機を持つことが先。
早期警戒機がないと、敵の航空攻撃に極めて脆弱。F-35搭載したまま対艦ミサイルで海の藻屑と言うことになりかねない


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