日本共産党高知県代表団 政府交渉〔2018.10.29〕の記録
《 要望を先と主なテーマ 》
◇文科省 小中校のエアコン設置、特別支援学校、発達障害児の進路保障、学力テスト
◇農水省 災害復旧支援、燃油対策等、廃プラ処理、日米FTA
◇総務省 会計年度任用職員、難視聴地域、緊急防災減災事業債
◇国交省・内閣府 所有者不明土地、中小河川整備、物部川水系・永瀬ダム管理
集団移転事業、被災者生活再建支援制度、地方ローカル線、
◇厚労省 ゼロ歳障害児、難病患者、条件不利地の介護サービス、障害者雇用、
国保「構造的問題」、保育の質・待機児、生活保護世帯の熱中症対策、ビキニ被曝救済
◇防衛省・外務省 低空飛行訓練中止、日米地位協定の抜本見直し、地方開催の国連軍縮会議
《 日本共産党高知県交渉団 》
松本けんじ・党県常任委員・交渉団〃長、/県会議員:つかじさち、米田稔・吉良富彦・中根佐知/高知市議 下本文雄、迫哲郎、はた愛/笹岡優・香美市議/東部地区・岡田芳秀、幡多地区・岡本和也/四国ブロック・白川よう子/仁比そうへい参院議員
10月29日、党県議団4名全員を含む日本共産党高知代表団による8府省に対する政府交渉を行いました。
限られた時間でしたが、切実な要望を届けてきました。その主な内容の報告メモ。
《 記述について 》
「・」1回目の回答。
「→」 交渉団の質問への返答。
「★」 交渉団の意見など
制度そのものの説明が必要な場合には、その内容を加筆しています。
【文部科学省】
1.小中学校のエアコン設置
・10月15日閣議決定で、補正予算に臨時の交付金を計上。補助率は従来と同じ1/3だが、地方負担分について、地方債の充当率を75%から100%に嵩上げ、交付税措置60%なので、実際の自治体負担は約26%と半減。地方債は10年分割なので、単年度ではかなりの負担軽減となる。工事の下限を400万円としていたが、何箇所かあわせて400万円となる場合も対象にする改善をした。教室優先で、全普通教室分の予算を計上した。北海道など冷涼な地域では不要にところも出てくるので、その分を特別教室、体育館で活用できるのではないか。
電気代については、特別な補助金はなく、地方財政措置の中で対応してもらっている。
→補正で、全教室部手当てしたので、31年度予算にも計上されるかは、現時点ではわからない〔今回手をあげなければ、新制度が使えなくなる懸念がある〕。
〔★参考 幡多地方議員会議での意見/設置する際は、高くても能力の高いものを選ぶ法が、その後の電気代が少なくてすむ。トータルコストを比較して導入すべき〕
2. 特別支援学校の過大・過密解消
・設置基準については、一人ひとり状況が違うことから柔軟に対応できようしている。ただし、教室不足は課題と認識し、調査している。また2014年、周辺整備にも補助制度をつくった。
→ 全国で3400教室不足。高知県は18教室
・教員定数。あるべき基準を設定。定数改善をしている。実際の配置は、国の基準に足りていない。
→ 高知県の教職員定数は、約800名だが、現在770名。まず、地方として基準を満たしてほしいと、話をしている。標準定数を超えて配置しても「足りない」という相談には、加配などで対応の努力している。
★設置基準がなく過密・過大状況が放置されている。最も支援が必要な子ども達であり、事態の解決に動くべき
→教室不足は課題と認識。新・増設の補助率1/3がある。国全体も財政がきびしく、嵩上げはきびしい。
3 発達障害児の中卒後の進路保障
・一人ひとりのニーズに沿ってやることが大事と認識している。多くは高等部に進学しているが、中学の特別支援学級、通級の子どもへの対応が「ハザマ」となっていたので、今年度から高校の「通級」を導入。来年度には全都道府県で実施される。発達障害児に対応した指導の改善、研修会などに取り組んでいる。
★高知県では入学試験に「発達障害に配慮したテスト」を実施。が、支援体制がないと進学をことわられたり、進学しても支援体制がなく中退するなど課題がある。中学卒業後の進路、学校への定着状況など調査すべきでは
→高校にいけない子を作らない。そう考えて、高校に「通級」を導入した。中卒後の進路については調査をしていない。一人ひとりの希望や通学範囲の問題などもあり、全国調査になじまないのでは・・県と市町村の対応を通じてと考えている。
4.学力テスト中止
・〔政府の立場での意義の説明のあと〕過度な競争に陥らない等を配慮するよう定め、指導している。
★現場では、学テの負担感がすごい。県版学テや付随するテストもあり、一番大きな負担。多忙化の原因となっている。負担感の割りにメリットが見えない。メリットないならやめてほしい。毎年毎年実施しても傾向が変わらず意味があるのか、の声が出ている。また、実際には、過去問をやっている。実施しているところが多数
→本来の目的が、まがって受けとめられているのかな、と思う。もともとフィードバックし、課題を見つけ出し、改善していくのが目的。「平日の読者が少ない」とかで対策に活用されたりしている。
過去問対策。適切な使用までは禁止しないが、実態について、県の担当者としっかり確認する。
【農林水産省】
1.燃油対策
・平成12年から高騰の場合の対策をとっているが、平成24年には、セーフティネットだけでなく、省エネなど基盤強化を目的にしたものに再構築。計画的〔3年間で15%削減〕に省エネに取り組む施設園芸産地を対象に、燃油価格の高騰時に補てん金を支払う『施設園芸セーフティネット構築事業』を開始。同事業は、燃油価格が一定の基準(発動基準価格※)を上回った場合に、国と農家で積み立てた資金(負担割合は1:1)から、その差額を補てん金として交付〔半額補助ということ〕。発動の条件…基準価格を7年間平均の84.5円〔A重油1㍑〕で設定。発動価格は、省エネ対応する15%分を加味し97.2円となっている。ただし、異常な提案、価格急騰には、特例措置をとり、発動条件を最大84.5円と発射台を低くしている。引き続きとりくんでいく。
2廃プラ処理
・現状は、適正処理とともに、手間と耐用年数2,3年の塩化ビニールから5年以上持つPOフィルムへの切り替えを進めている。張替え手間、コスト削減ができ重要。平成7年に基本方針を設定し、国、県、市町村それぞれの段階での体制整備をし、適正処理と、資材の切り替えをすすめ、現在7割以上が再生処理されている。POの利用率も以前の1割から、現在5割に拡大している。中国の輸入停止の影響は現在把握に努めている。
高知県では長く据え置かれていた処理費が4月から約3割高くなっているが、原因は、廃プラの回収量が減り、運送費など減少しない費用の分を反映し、単位あたりの経費が上昇したこと。また、高知県は処理公社〔運営は民間〕の施設老朽化の手当てのためと聞いている。一方、他県とくらべて、値上げされても処理費が極めて安い。公社でおこなっていること、他県の分も処理しているから。処理は民民の関係で行っているので補助は難しい。引き続き、県などと連携をとりすすめる。
3 中山間地の果樹園でのドローン使用による省力化
・今年度から5年間、研究事業を始めたところ。これまでは水田が中心。傾斜地での安全な使用には、障害物の自動回避などの開発がいる。また、ドローンは20リットルしか積めない。果樹園10アールで農薬は何百リットルもいる。その対策として、通常より100倍とか濃い農薬で対応する必要があるが、使用には登録が必要で、その登録拡大に取り組んでいる最中。水の散布は20リットルしかないので実際使えないと思う。スプリンクラーで対応することになる。
4 園芸ハウスの被災対策事業の拡充
・災害被害には、原則として共済で手当て。一方、今般の災害を契機に通常の「強い農業づくり交付金」を特例として活用し、規模拡大やより耐性のあるハウスに切り替える場合に交付できるようにし、被災地で対応している。被災の状況も見て、今後も活用を考えたい。
5 災害復旧。苗、施設への早期の支援
・気象災害の備えは、共済で対応するのが基本。今回、特別措置として過去に例のない甚大な被害から発動したが、恒久制度は難しい。共済自体が、生産者1対国1と国も負担をして運営している。
6.日米FTA交渉の中止を
・どんな交渉になるかの懸念があると思うが、共同声明に、過去の協定が譲歩の最大のラインと書かれてある。
★全体を通じ…高知県の農家は小規模で高齢化も進んでおり、基盤強化、規模拡大という支援の条件そのものが厳しいこと。食料需給率の低下、TPP、日米FTAの養豚産業への影響の懸念。10月16日の茂木経産大臣の日米交渉では「譲歩の最大は過去のラインとは全体を通じのこと、ある分野が飛びぬけることもありうる」と発言するなど、のんびりしている状況ではないなど、現地の状況や要望を届けました。
【総務省】
1.会計年度任用職員制度の財源確保
・2020年度実施、自治体で制度設計中。その状況の把握に努めている。その内容を踏まえ検討していく。
・任期の定めのない短時間任用職員・・・人材育成なでの観点から定めのない常勤職員が基本。様々な関係職場、民間の状況も見て、慎重に検討していく。
★財政確保のメドがいつになるのか。本当に財政がつくのか。どれ位の財政がいるか試算は
→ 来年度の概算要求に反映となる。試算は今の段階ではない。全国の数字がでれば、しっかり予算確保にとりくみたい。
★時や財政規模のメドがないので自治体で制度を詰めようにも、詰まらない状況。マニュアルで指導しているというが、正規職員を非正規に置き換える懸念かがある。全国の状況を把握して検討したいとの発言があったが、それでは進まない。
→ 財政措置を事前に示せ、という声があることを関係部署と共有し検討していく。
2..難視聴地域の共聴施設の維持・改修費補助
マンションなどを見ても利用者負担が原則。だが、難視聴地域であることで共聴施設に財政措置をしている。市町村所有、または補助し運営しているところでは、赤字の1/2を補填している。改修の場合は、過疎債、へき地債の対象とし、地方財政措置をしている。
★難視聴地域で、NHKが見られず、見るためにケーブルテレビに加入しているが、他のものは見ない。減免できないか
→ 視聴料は、NHKが受信できることが前提。NHKに確認を。
★NHKを見るために、ケーブル加入代が余計な出費になっている、ということ
→視聴料とケーブルテレビ利用料と別のものなので…
3.緊急防災減災事業債の恒久化
東日本大震災をきっかけに、事前の防災が大事だと創設。熊本地震をうけて、2020年度まで延長した。恒久的な対策では防災事業債〔充当率75%、交付税算定30%〕がある。2020年度までに緊急に対策をしってほしい。
ソフト事業は建設事業債なので使えない。ソフト事業に使うには別の法律がいる。
★財政の弱い高知県では、この財政措置があって初めて本格的に取り組みを前進させることができた。緊急に対策をすすめているので、さらに延長してほしい。
→ 要望はわかりました。
★交付税の確保を。交付税措置が充実しているのは重要だが、総額として交付税、地方一般財源が増えていない。総額が増えないので、自治体がそこで苦労している
→ 「骨太」で17年度水準を今後3年間維持すること決定。が、交付税の原資に不足額があり、財務省と対策をすりあわせているが、税率アップについては毎年要望している。
【国交省・内閣府】
1.所有者不明道路での補修・整備事業の推進について
・去年、関連各省、市長会なども参加して「研究会」を設置。どんな要件なら事業が可能か。「変更」「管理」「保存」の3種類に分けて検討。変更は全員同意。管理なら過半数でいいのでは…3人所有者がいて、不明者一人なら、二人の同意で可能とか。さまざまな事例をまとめ、先進自治体の例も含めガイドラインとして1月にホームページで公表したので活用してほしい
★ガイドラインは「研究会」としてのもと、政府としてのガイドラインにならないか。自治体の条例は以前のまま。根底には、現場職員にとって、ガイドラインに沿って事業をした結果、権利侵害として訴えられる危険はないのか、それが担保されないと、実際はすすまない。
→ 絶対に訴えられないとはいえない。先進自治体の事例もあるので、進めてほしい
〔現状は、「訴えられない保障はない」、だが、国としては「事業はすすめてほしい」というもの〕
2.中小河川治水対策の推進
・各地で被害が発生していると認識している。昨年点検し、今年度から「中小河川緊急対策プロジェクト」〔3ヵ年計画〕で、緊急点検に基づき、県計画を推進させる立場で支援をしている。防災安全交付金で対応している。
★土砂が堆積し、豪雨がきたら氾濫の危険のあるところが多数。緊急点検の結果は?県に行っても{予算に限度がある}となかなか進まない
→ 昨年、1,2級河川を対象に調査。近年被害がおきたところ、再度被害がおきそうなところを選んで緊急対策を支援している。北九州豪雨をきっかけに、中小河川の対策が必要である、となったと認識。努力したい。
県管理河川の総延長はきわめて長く全体を対照とするのは難しい。緊急性や財政面を考慮して箇所づけしている。
★「プロジェクト」の推進はよいが、ダム推進の基本はかわっていない。7月豪雨の被害も堆積土砂の浚渫を、いくら地元が要望してもしてこなかったことが原因、真備町ではあわてて樹木帯は伐採したが、河川事務所は「浚渫はしない」といまだに言っている。この姿勢が変えるとこが真剣に問われている。と決意を聞いた
3.物部川水系の対策、永瀬ダム・堆砂・耐震対策
・2010年の計画に基づき対策を進めている。上流の狭隘部分を広げた堤防を整備、現在、古い堤防を撤去。
7月豪雨で16箇所の被害が出たが、復旧事業を予定している。利水、濁水対策では県と協力して進める。
・永瀬ダム。1957年建設で老朽化しているが、問題がある状況ではない。堆砂が進んでいるが、2004年の豪雨による山腹崩壊で大量の土砂が流入、その後もジワジワと流入してきた。上流に貯砂ダムを整備し、適宜浚渫し流入を抑えている。南海トラフ地震の対策、県が耐震診断をし、安全性は担保できている、と聞いている。
★物部川は急勾配で氾濫すれば、南国市、高知市と広範囲に被害。無理な植林、移住・合併など国策によって過疎が進み、山があれた。また最大急の仏象断層があり、想定外のゆれの危険もある。水系全体の対策必要。/堆砂対策はどうか。耐震診断は信用できるか
→県単事業で毎年1.5万㎥のけていると認識している。水系全体を考えるのは指摘どおり。県や関係市町村で物部川清流保存協議会がつくられ…河川事務所も参加、森林公園なとについて取り組みが協議されている。なかなか成果としてはみえにくいが。ダムの耐震診断は、設定された基準値にもとづく計算。
★浚渫も、協議会も県のとりくみ。国がどうするかが問われている。/永瀬ダムに毎年57万立米が流入。県も浚渫しているが、交付金事業にならないか。今年度、県は防本部を創設し、日常的に取り組む体制をとっているが、その進捗は、いかに予算を確保できるかにつきる。予算の見通しは…
→ 57万立米は多い時期のものであり、現在は30万立米くらい。まず「止める対策」をとり、それから「除く対策」との考え。交付金の要望に、我々ももどかしさを感じている。08年頃に、国と県で仕事の仕分けがされ、担当の仕事は、それぞれの予算で、と整理がされた。手がしばられている。新交付金〔県提案〕ができれば対応できるようになるので勉強していきたい。
予算は増やしていきたいが、十分な状況ではなく、限られた中で、優先度のたかいものから進めている。
4.集団移転事業の柔軟な対応
・東日本大震災をきっかけに整備。災害前の事前の移転では活用例がない。問題は、生活している人の合意が難しいこと。合意が形成されていれば、対策については相談しながら対応していきたい。
★土佐くろの車両は、ディーゼル車で燃油高騰が直撃している。支援できないか。
→燃費は運営費に入る。国交省の支援は安全対策の支援。限られた予算の中では難しい。
5..地方ローカル線維持への支援
・現在、全国で地方ローカル線は110あり.7割が赤字と苦しい状況は承知している。鉄道事業にとって「安全、安定輸送」が最大の責務であり、レール、枕木整備など質的な面で支援している。老朽化対策の要望が多い。必要な予算額確保にとりくみたい。
・バリアフリー化。バリアフリー基本法で、1日利用3000人以上が利用する駅で整備。約9割まで進んだ。田野町の駅は、1日150人。支援は難しい。まず3000人以上を優先したい。同町では過疎債で対応したと聞いている。
6.被災者生活再建支援法の拡充
・同事業は、国と都道府県の負担で基金を作って対応。拡充は、それぞれの負担増にもつながり、慎重な検討が必要。同一災害での被害で、同制度の適用でない自治体の被災者に独自に同じ支援をするところが増えてきている。その際は1/2を特別交付税で支援している。半壊、一部損壊の場合も、水没、地盤が傾いたなど解体しなくてならない場合にも対象を拡大した。他は、ローンなどで支援している。
・見なし仮設の2年期限〔仮設は、安全確保のため建築基準法により期限設定〕。
→仮設との公平性の観点で期限を設けている。なお、国と都道府県が協議し、一年以内の延長できる。
【厚生労働省】
1.ゼロ歳児の障害者認定
・認定は医学的、客観的判断。おおむね3歳。3歳児未満でも明確な場合は認定。
★ 大人なら3級2種で介護必要なしだか、0歳児。その成長の度合いも考慮してほしい。県外の病院が通っており、交通費支援も、県内なら県で対応できるが、広域的な場合は、国が方向性を示してほしい。
→ 対象はJRとかになるが、「常時介護が必要な場合」を減免の対象にしている。国も民間に要請する立場。
★県とか自治体から相談があれば、厚労省は相談にのるのか〕の質問に、「相談にはのる」と回答。
★高知県は事業者は規模が小さく。運営自体が大変きびしい。地域や事業者の状況で支援に格差が出ないよう、福祉サイドからも検討してほしい
→ 検討してみようと思う。
2.難病で日常生活に支障を来たしている人の介護サービス利用
・市町村が基準にもとづき認定作業。「認定できない」と言っているのでSW、包括支援センターなど相談を
→ 何が活用できるか…実際の状況を「動画」でみてもらうことに
3 介護サービス 条件不利地の事業者支援
処遇改善で努力云々・・〔取り違え?〕
★保険料をとりながら、実際にはサービスを受ける環境にない問題をどう認識しているのか
→ 認識はしている。検討している
★仁比議員/自民議員の中でも問題に。国土交通委員会で議論になって2年前から同じ答弁だ。と指摘。
4 障害者雇用
・在職中に障害となった方も、新規雇用者も、障害者として算定している。ただし、新たな常勤職としての雇用、非正規で雇用しながら常勤にステップアップできる新制度を導入。厚労省としてもアドバイザーなどで支援。
★採用年齢を59歳にしたのは〔メモ者 一定の専門性のある3年間の任期付雇用のため〕。自治体の多忙化もあり、どの業務につけられるか現場も苦慮している。民間で配置しているジョブコーチを活用できないか
→ 地方自治体でも活用できるよう、検討中。
5 高すぎる.国保負担の改善を
・公的支援拡充。被用者府県からの支援金、あらたな3400億円の支援を実施。現在、保険料がどうなったか調査し取りまとめ中。それを見て、今後のことを検討する
・子どもの均等割の廃止。国と地方の協議の場で、継続して検討中。その行方を見て。
・ペナルティ廃止。窓口負担の軽減で医療費が増加する。公平性を担保するためのもの。
・境界層措置 実務の体制面の問題、公費拡充が必要で、検討を要する。条例で減免は可能。
★3400億円投入も問題は解決してない。無保険の人が多数いる。非正規の人は国保で傷病手当がない。境界層措置は重要…滞納となると高額医療制度が適用ならないとか、大きな違いが出る。条例で減免出来るというが、一般財源の繰り入れが厳しくなっているではないか。
→境界層措置は協議している。繰り入れをしなければ、独自減免が後退する事例もあり、一般会計からの負担は解消すべき方向性は出しているが、各自治体で判断できる。ゼロにしろとは言っていない。
6.企業型保育など質の担保、保育士処遇改善、待機児童解消
・企業型保育は、都道府県が、質の面、実務の面でそれぞれ原則年一回の立入り検査〔17年度はすべて実施と回答。ただし爆発的に増えたのは今年度〕。市町村が関与するシステムがないので、そこは県と連携が必要。
・処遇改善は課題と認識。2012年度から昨年度で、月3万円増。17年度から機能・経験重視し月4万加算の制度も。来年、平均月3千円アップ。引き続き人材確保につとめたい。
・国の施設整備補助は、通常2分の1だが、待機児解消の場合は2/3へ嵩上げ措置〔民間の話、と思う〕。建設と同時に質の確保も。三才児は1対20だが、15人の場合に16年度から加算措置。今年度「保育所等の質の確保に関する検討会」を設置し具体的方策を検討中。
・学童保育 9月に「新放課後総合プラン」を策定。19年度概算要求でも待機児童解消のための施設整備には公定の加算など計上。
★公務でも非正規の保育士は給与12-13万円。シングルマザーでもある方は、保育料1万円、奨学金返済1.5万円、家賃3.5万円で毎月赤字。ボーナスでやっと穴埋めしている。若い保育士はみんな「あと月5万円」と言っている。せっかく資格を持っている人が活躍するためにも抜本的な処遇の改善を。
7.生活保護世帯の熱中症対策
・家電は「やりくり」で対応する区分け。住宅費は、ガス、水道など住宅と一体が対象であり、家電はそうではない。夏季加算については、一般家庭での使用を調査した結果、冬季は確かに支出が増えているが、夏季は増えておらず、見送られた経過がある。
★ぎりぎりの生活で「エアコン代がない」が実際の声。一般世帯の比較というが、生活保護水準以下が多数存在する10分位の最下層と比べて、増えていないといっても実態にあっていない。実態をよく見てほしい。
8.ビキニ被災者救済
・地裁で国が勝訴。判決に救済に言及があるのは承知しているが、法的な責任はない。
★ 判決で被曝を認定したが、どう認識。どう対応するか
→「被曝したのは事実」と認識している。関係機関と協議している。控訴中で、中身は具体的には言えない。
【防衛省・外務省】
1.低空飛行中止
・機会ごとに安全確保、周辺住民への配慮を申し入れている。
★米軍は、昨年、防衛省の問い合わせにも答えなくしている。実際は後退している。
→ 苦情があると、自衛隊機でないことを確認したうえで、米軍に通報している。これまでは苦情の通報だけだったが、自衛隊機でないという根拠を明らかにし、より踏み込んだ通知となっている。
2.地位協定改定
・「改定ありき」でなく、起こった問題に速やかに対応できるよう協議している。この間、環境面、軍属の規定で補足協定をはじめて締結、改善している。
★全都道府県知事が賛同しての見直しの提言はきわめて重たい。回答する用意はあるのか、検討する機関をたちあけたのか
〔報告する用意、検討機関を立ち上げる用意について、一切言及なし。「無視」しているのが実態。仁比議員が、臨時国会で大きなテーマとなる、と指摘 → 11/6小池書記局長が質問〕
3.国連軍縮会議
・関心をもっていただき感謝。ほぼ毎年開催。今年は未定、地方自治体と国連事務所が協議するのが基本、外務省は窓口として調整。自治体負担は平均で2-3千万円だが、自治体のやり方で変わってくる。
・テーマは、最後は国連が決めるが、自治体の意見、政府の意見も伝え、調整していくが、自治体の意見を入れ込んでいけると認識している。自治体が、こういうテーマでやりたい、と手を上げるのが出発点。外務省はテーマに関してニュートルな立場。自由闊達な意見交換できる会議が、日本で開催されることに意義がある。費用負担もふくめ、手をあげていただければ外務省として相談にのる。
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