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米国好景気・・・借金づけの「架空の需要」?!

格差と貧困が拡大するアメリカの好景気。「架空の需要」が支えているのでは・・
 消費者の債務総額は、リーマンショック前後の2兆数千億ドルから、現在4兆円弱まで膨らんでいる。家計負債は過去最高。
 2015年段階で、3分の1の国民が2015年時点で電気・ガス代などの支払いに難儀、GDPの7割を占める家計諸費もさすがに低下し始めている、とのこと。
 政府の方も、減税と歳出拡大のツケで、財政赤字は記録的なレベルに達している。
 「出口」戦略により、金利上昇もしているし、国債の海外投資家の購入が減り、利回り上昇の懸念はある。
 株価下落に、トランプは連邦銀を批判しているが、対中国貿易での懸念とともに、もっと深いところで、危機の進行をしめしているのでは・・・ 基本、米国の株価につられながら、日銀など公的資金で下支えしている日本。内需が低迷している日本、どんな影響がでるか。
【アメリカの家計負債が過去最高に 大野威研究室8/17】
https://blog.goo.ne.jp/terufw/e/46316103f4612b6cc33a9a5da1104eb6
【借金漬けの米国人が急増も、さらに積極融資へ? 経済成長の終焉を示す5つの根拠 マネーボイス10/25】
https://www.mag2.com/p/money/550280
【借金漬けのアメリカに「国債危機」が迫る ニューズウイーク日本 5/14】
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2018/05/post-10148.php

【アメリカの家計負債が過去最高に 大野威研究室8/17】

2018年8月14日、ニューヨーク連銀は2018年第2四半期の家計負債についてのレポートを公表した。
 同レポートによれば、2018年第2四半期の家計の総負債は13.3兆ドル(約1,470兆円:1ドル=110円)。これまでのピークだった2008年第3四半期の12.7兆ドル(1,400兆円)を上回り過去最高となった。
 内訳は、住宅ローンが9兆ドル(1,000兆円)、学生ローンが1.41兆ドル(160兆円)、自動車ローンが1.24兆ドル(140兆円)、カードローンが0.83兆ドル(90兆円)。学生ローン以外は、前期比で増加している。
 ウォールストリート・ジャーナルによると、金融緩和の縮小(テーパリング)をうけて各種金利は上昇基調にある。
 たとえば住宅ローンの30年固定金利は、2013年に3.4%だったのが現在は4.6%に上昇。
 消費者ローンやカード・ローンの金利は、過去10年間の多くは3.25%だったのが、現在は5%に上昇している。
 しかし、ニューヨーク連銀のレポートによれば、いまのところ借り入れが減少したり、支払い遅滞が増加する傾向は出ていないようだ。
 同レポートによれば、90日以上支払いが遅れている割合は、住宅ローンが1.2%(前期は1.1%:以下同)、学生ローンが8.6%(8.9%)、自動車ローンが2.3%(2.3%)、カードローンが2.3%(2.3%)。前期とほとんど変わっていない。
 新興国経済が不安定化するなか、世界経済の唯一のけん引役となりつつあるアメリカ経済の好調がいつまで続くか引き続き注視してみていきたい。

【借金漬けの米国人が急増も、さらに積極融資へ? 経済成長の終焉を示す5つの根拠 マネーボイス10/25】

◆ 借金漬けでも優良顧客?なぜ平均クレジットスコアが上がるのか
◆ 破産産する米国人はさらに増える

多くの米国人が借金漬けで苦しんでいるとの現地報道があります。
「もし米国が経済成長していると思っているなら、それは大間違いだ」とのこと。収入が減ったので、借金するしかない。つまり、破産する米国人は増えるだろうとの解説記事です。報道のポイントを翻訳しながら紹介していきます。・・・

もし米国が経済成長していると思っているなら、大間違い。その実、酷い状況で、平均的米国人は財布に金がない。
株価は良いかもしれないが、街の景気は悪い。景気は市民の生活水準全般が良くなっているかで判断すべきだ。
だから、下記の5つの事象を見てみれば判るはず。
出典:Economic Growth: Five Things That Point to It Being an Illusion – LOMBARDI letter(2018年9月25日配信)

◆米景気の悪化を示す「5つの現象」

<その1:光熱費が払えない>

多くの米国人は、基本的な電気・ガス・水道代などの支払いができていない。米国政府のエネルギー情報管理局EIAが実施した住民エネルギー消費調査では、3分の1の国民が2015年時点で電気・ガス代などの支払いに難儀しているという。/出典:同上

<その2:食料品を満足に買えない>

食糧品の購入に難儀していることは、生活保護を見れば良い。食糧無料受給カードで食品を調達する人達の数が現在も3,934万人いる。受給基準を無理矢理に厳しくして、受給者数は一時よりも減ったとは言え、2008年の金融危機よりも、現在では多くなっている。その受給人数は、カナダの総人口3,696万人よりも多い。/出典:同上

<その3:貯蓄はほとんどない>

貯蓄はほとんど無いのが現実である。もし米国が経済成長しているのなら、貯蓄も増えるはずだ。
だが、2018年のNorthwestern Mutualが公表したPlanning & Progress Studyによれば、米国人の3人に1人の定年後の貯金は5,000ドル以下、5人に1人は貯金ゼロ。
10人中8人は、定年後の人生に対して極度に(または少なからず)心配しているとの回答だ。/出典:同上

<その4:借金が増え続けている>

ここまで紹介した要因から、借金漬けの状態にある。
収入が不足しているので、借金するしかないのだ。これはセントルイス地区連銀の消費者の債務総額のグラフを見れば一目瞭然だ。リーマン・ショック直後には2.57T$だったのが、今や55%も増えて4.0T$の新記録を打ち立てている。/出典:同上

<その5:伸び悩む個人消費>

借金は増えているが、消費支出は伸びていない。
米国の景気指標はGDPであるが、そのGDPの多くを占めるのは消費支出である。月間実質個人消費支出の前年同月対比の増減率を見ると伸びが減っており、2015年上半期時点では4.5%だったのが、現在は37%も下がって3%を割ってしまった。/出典:同上

◆グラフを見れば一目瞭然
<(ア)電気代、ガス代、ガソリン代等のエネルギー費用が払えなかったのは全体の30%強>
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<(イ)消費者の債務総額の推移を示したグラフ>
1821025_usa_1_2

そして、このような状況でも米国人の平均クレジットスコア(信用度点数)は上がっており、銀行の貸付が増えているという報道があります。私にはインチキとしか思えない報道です。次項で詳しく解説しましょう。

◆なぜか平均クレジットスコアが上がっている

次に紹介するのは、米国人の平均クレジットスコア(信用度点数)が上がっているという報道です。私にはインチキとしか思えません。こちらもポイントを翻訳しながら解説していきます。ウォール街の提灯持ちがやって来た!と言えるでしょう。

個人のクレジットスコア(信用度点数)は非常に重要で、これ次第で住宅ローン、自動車ローン、新規クレジットカード申し込み、そして就職にまで影響する可能性があるものだ。

Fair Isaac & companies社の FICO信用度点数は、貸付の判断をする際に最もよく使用されている。同社の調査によると、現在の米国の平均信用度点数は704点に上がったとのこと。参考に、10年前の平均信用度点数は686点であった。
FICO社の副社長はCNBCのインタビューで、「2008年以降の超不況で、貸し手の金融機関はクレジットカード発行枚数競争をしている。その一因は、貸出審査基準を下げていることにある」と答えている。

民事訴訟判断や財産差し押えに関連する個人情報の新たな規制の影響もある。ローンを組む際に消費者は頭金を払ったりしているが、今後はそれも変化するかも知れない。
CNBCは現在、クレジットカード未払い残高と滞納額が再び増え始めていることに注目している。
カード未払い残高の増加は、サブプライム層レベル(スコア660以下)で顕著に見られる。
当然、この貧困層の借り手・消費者は、(スコア700から749の「健全な」借り手と比べて)高金利となる。スコアが750以上の借り手は「優良な」借り手と認識されるのである。
出典:Average US Credit Score Reaches All-Time High – 24/7 Wall St.(2018年9月25日配信)

信用度点数が上がれば、頭金を払わずとも借金できる傾向が高まると言っているのだから、凄いことです。
181025usa_2

上記の折線グラフは、2005年から2018年現在までの米国人の平均信用度点数の推移です。凄いですねぇ!と言うしかありません。
これでまた米国の金融機関は喜んで貸し出しをするのでしょうから、凄いですね。


【借金漬けのアメリカに「国債危機」が迫る ニューズウイーク日本 5/14】
ニコール・ストーン・グッドカインド

<膨らむ財政赤字、見放され始めた国債――米経済の危う過ぎる現在>

減税と歳出拡大のツケで、アメリカの財政赤字は記録的なレベルに達している。そんななか、外国人投資家が米国債の購入に後ろ向きになり始めた。
4月30日、米財務省は今年1~3月期の米国債発行額が約4880億ドルだったと発表。同四半期としては過去最大で、当初の予想を470億ドル上回る。

好況のさなか、債務が前代未聞の規模に膨れ上がる現状には危険が潜む。外国人投資家による米国債需要は16年11月以降で最低。米国債の外国人保有比率は08年には約55%を占めていたが、今や43%にまで低下している(保有額合計は6兆3000億ドル)。

「外国勢が国債を買ってくれなければ、現在の成長率とこれほど悪い財政見通しのなかでアメリカが存続することは不可能だ」と、米債券運用大手ルーミス・セイレスのアンドリア・ディセンゾ副社長は指摘している。
米国債を購入する外国人が減れば、米国内の投資家はその分の穴埋めをすることを迫られ、アクティブ投資ができなくなる。国債発行のせいで民間の経済活動が悪影響を受ける「クラウディングアウト」という問題だ。

「国債購入にカネを回すために企業などへの投資が犠牲にされる」。超党派の調査機関「責任ある連邦予算実現のための委員会」の政策担当上級責任者、マーク・ゴールドワインはそう説明する。「その結果、GDP成長率も賃金上昇率も鈍化する」

トランプ政権による大型減税で、アメリカの歳入は今後10年間に1兆9000億ドル減少。さらに、さまざまな歳出法案のせいで1兆3000億ドルがかかる見込みだ。財政赤字は20年までに1兆ドルを突破すると予想されている。

◆中国の「脅し」も懸念材料

この傾向が続けば、どこかの時点で外国人の米国債離れが国内投資家の購入ペースを上回り、パニック的事態になると、ゴールドワインは言う。「国債利回りが急激かつ大幅に上昇するかもしれない」。例えば利回りが2%から5%に上がれば、発行済みの国債の価値は低下する。

08年の金融危機の引き金の1つは、住宅ローン証券化商品の大量売却と価格急落だった。

「可能性は低いものの、米国債の大量売却がもし起きたら、08年の金融危機とは比較にならない深刻な事態になるだろう」と、ゴールドワインは危惧する。

中国という懸念材料もある。世界最大の米国債保有国(保有額は約1兆1800億ドル)である同国は、貿易戦争をちらつかせるトランプ政権にさらなる圧力をかけるため「国債カード」を切る可能性がある。崔天凱(ツォイ・ティエンカイ)駐米中国大使は3月、米国債購入の減額に踏み切る選択肢も排除しない、と米メディアに語った。

ムニューシン米財務長官は財政赤字拡大や中国の行動を不安視していないという。4月末には、「(米国債市場は)巨大で堅調で、世界で最も流動性が高い。供給は多いが、対処は容易だと考えている」と発言した。

しかしIMFは警鐘を鳴らしている。「経済活動が既に好転している時期に、景気に不必要な刺激を与える税制政策は避けるよう提言する。先進国や新興国、低所得の途上国は財政計画を実現し、赤字と債務を減少軌道に乗せるべきだ」。IMFのビトール・ガスパール財政局局長らは4月、IMFのブログでそう指摘した。
さもなければ、待っているのは暗い未来。IMFの予測によれば、アメリカの財政赤字のGDP比は23年までに、欧州の赤字大国イタリアを超える。


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