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想定外? 北海道ブラックアウト~大規模集中型発電の脆さ露呈

北電最大の火力発電所が停止したことで、 需給バランスが崩れ、他の発電所も自動停止し、全域停電となった。その結果、震度2だった泊原発で、外部電源が喪失。非常用ディーゼル発電機による冷却に頼らざるを得なかった。被害が少なかった地域でも日常生活に大きな負担が生じたし、サプライチェーンが広域化しているもとでは、産業への影響も大きい。
 域内のメインの発電所(原発も強い揺れで緊急停止する)が止まって、連鎖的に全域停電になるような状況をつくらないための運転・システムはどうあるべきか、検証が必要。「想定がい」ではすまされない。
  以下は、高知大の岡村真先生のコメントをメインとした記事など。相次ぐ災害に自然の力の大きさを痛感させられる・・・一刻も早い救命と生活再建を願うばかり。
【震度2で電源喪失寸前だった北海道・泊原発「経産省と北電の災害対策はお粗末」地震学者 アエラ9/6】
【最大火力の一斉停止を想定せず 経産省、全面復旧に1週間以上 時事9/6】
【停電で休業相次ぐ=工場再開めど立たず-小売店・物流網にも打撃・北海道地震 時事9/6】

【震度2で電源喪失寸前だった北海道・泊原発「経産省と北電の災害対策はお粗末」地震学者 アエラ9/6】 西岡千史2018.9.

北海道を震度7の地震が襲った。気象庁によると、地震の発生は6日午前3時8分、地震の規模を示すマグニチュード(M)は6.7で、震源の深さは約40キロと推定されている。

 地震地質学が専門の岡村真・高知大名誉教授は、今回の地震について「石狩平野には馬追丘陵から南北に延びる地域に活断層が存在すると推定されていて、震源は石狩低地東縁断層帯の東側と思われる」と分析している。震源に近い厚真町などでは家屋の倒壊や土砂崩れが発生し、生き埋めの被害も出ている。

 これまで北海道では、太平洋側に延びる千島海溝でM9クラスの地震が想定され、前回の発生から約400年が経過していたことから「切迫性が高い」と警戒されていた。だが、岡村氏によると「千島海溝との関連性は低い」という。

「今回は内陸で起きた地震で、規模としてはそれほど大きなものではなかった。ただ、震源が深く、石狩低地帯は地盤が弱いところが多いため、地盤災害が広がったと思われます。余震も想定されることから、土砂崩れが起きる地域に住む人は警戒を続けてほしい。また、捜索活動を続ける人も、二次災害に気をつけてほしい」(岡村氏)

 さらに、被災地を混乱させているのは295万戸におよぶ道内全域の停電だ。道内の信号機はストップし、固定電話や携帯電話がつながらない地域も出ている。

「2003年のニューヨーク大停電のとき、日本では複数の系統から電源を確保しているから、1つの発電所のトラブルが原因で広範囲の停電は起こりにくいシステムになっていると言われてきた。なぜ、こんなことが起きたのか。訓練も行われていなかったのか。今後、徹底した調査による原因究明が必要です」(岡村氏)

 なかでも驚かされたのが、北海道電力の泊原発(泊村)で外部電源がすべて失われたことだ。泊村の震度は2。にもかかわらず、現在は非常用ディーゼル発電機で、燃料プールにある使用済み核燃料1527体の冷却を続けている。幸いにも、3基の原子炉は運転停止中だった。

2011年の東京電力福島第一原発事故による大きな教訓は、大規模災害が起きても「絶対に電源を切らさないこと」だったはずだ。それがなぜ、わずか震度2で電源喪失寸前まで追い込まれたのか。

「泊原発には3系統から外部電源が供給されていますが、北電の中で3つの変電所を分けていただけと思われる。北電全体がダウンしてしまえばバックアップにならないことがわかった。今回の地震で、揺れが小さくても電源喪失が起きる可能性があることを実証してしまった。『お粗末』と言うしかありません」(岡村氏)

 北電によると、地震発生直後に同社最大の火力発電所、笘東厚真発電所が緊急停止。電力供給の需要と供給のバランスが崩れたことで周波数の低下が起き、他の発電所も運転が止まった。笘東厚真発電所の復旧は、少なくとも1週間かかるという。泊原発の非常用ディーゼル発電は最低7日間稼働できるというが、「事故にならなくてよかった」ではすまされない。

「北電だけの問題だけではなく、監督官庁である経産省にも責任がある。このような事態が起きることを想定して、原発施設の電源確保の仕組みをチェックしていなかったということ。これは大問題です」(岡村氏)

 現在、発電所の再稼働に向けて作業が行われているが、電力復旧のめどは立っていない。もし、泊原発で非常用のディーゼル発電が故障などで使えなかった場合は、“最後の砦”であるガスタービン電源車に頼らざるをえなかったことになる。今回の地震は「原発への電源供給」という災害対応の“基本中の基本”に問題があったことを明らかにした。(AERA dot. 編集部・西岡千史)

※6日午後、厚真町鹿沼で震度7を観測していたと気象庁が発表したため最大震度を修正しました


【最大火力の一斉停止を想定せず 経産省、全面復旧に1週間以上 時事9/6】

 経済産業省は6日、地震による北海道全域の停電について、北海道電力が同社最大の火力、苫東厚真火力発電所(厚真町)が一斉に停止する事態を想定していないことが一因だとの見方を示した。経産省は広い地域で停電が長引くとし、病院などの自家発電機への燃料供給を急ぐ。懐中電灯やランタンを確保し、北海道に輸送する構えだ。全面復旧には少なくとも1週間かかる見通し。

 経産省は6日午後5時現在で約34万戸が復旧したと発表。約261万戸が依然停電している。

 経産省によると、苫東厚真は全3基で出力計165万キロワット。北海道電は3基が同時に停止する事態は検討していなかった。


【停電で休業相次ぐ=工場再開めど立たず-小売店・物流網にも打撃・北海道地震 時事9/6】

北海道胆振東部地震で発生した停電で、道内の工場や店舗は6日、相次いで休業を余儀なくされた。ビールや新聞用紙などを生産する工場は再開のめどが立たない。当面は在庫放出や自家発電でしのぐ企業もあるが、限界がある。物流網も機能せず、経済への影響は広範囲に及びそうだ。
 アサヒビール北海道工場(札幌市)やキリンビール千歳工場(千歳市)が停電のため操業できず、再開のめどは立っていない。サッポロビール北海道工場(恵庭市)は従業員を自宅待機とした。
 震源地から離れた京セラの北海道北見工場(北見市)には、設備の損傷はなかった。だが停電がいつまで続くか分からず、従業員の安全確保も必要だとして休業した。アルコールを製造する合同酒精の苫小牧工場(苫小牧市)は、電力供給が回復するまで設備の状況を確認できないという。トヨタ自動車北海道(同)も自動車部品の生産を停止した。
 苫小牧市などにある日本製紙と王子製紙の工場も操業を停止した。これらの工場では国内で使う新聞用紙の4割を生産している。自家発電装置を起動する電力を調達できず、機械を動かせない。当面は在庫放出で新聞発行への影響は回避したい考えだが、王子製紙の在庫は約1週間分という。
 一瞬でも電力を欠かすことができないのは、大量のコンピューター情報を蓄積するデータセンターだ。NECや富士通は道内のデータセンターを自家発電に切り替えて機能を維持している。両社ともあらかじめ用意した燃料は72時間分しかないため、追加の燃料調達を急ぐ。
 道内のコンビニエンスストアやスーパーも大半が停電し、一部が休業した。このうちイオンは店内の一部を使って食品や飲料の販売を続けた。札幌市などにある主な百貨店も休業した。
 影響は物流にも及び、ヤマト運輸と佐川急便が道内での荷物の集配を6日、停止した。道内ではJR貨物の列車も運行できなくなっており、北海道産野菜などの本州への輸送に影響が出そうだ。


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