福島事故に無反省 賠償金すえおき ~パブコメ中
原発事故の賠償の枠組みを定めた「原子力損害賠償法」の改定案が、9月10日まで、パブ・コメ中。
福島事故では、現時点で7兆円をこす賠償金が発生。除染や事故収束にかかる費用も入れれば政府試算で21.5兆円。なのに事業者が事前に備える賠償金額は1200億円でかわらず。
国外では、全額、政府が債務保証をつけないと勝負にもならない原発輸出。国内では、リスク無視で経営支援・・・
こんなことがひっそりと進もうとしている。まったく報道もされない。ゆるせない。
【賠償は「国」頼み? 原子力損害賠償法見直しにパブコメを!(9月10日まで) FoEジャパン8/21】原発事故の賠償の枠組みを定めた「原子力損害賠償法」の改定案が、9月10日まで、一般からの意見公募(パブリック・コメント)にかけられています。しかし、この案では、原子力事業者が事故前に保険などで備える賠償金(賠償措置額)が1200億円にすえおかれることになっています。
東電福島第一原発事故では、現時点で見積もられているだけで7兆円をこす賠償金が発生し、この賠償措置額を大きく上回りました。除染や事故収束にかかる費用も入れれば政府試算で21.5兆円とされており、この額はさらに上振れするとみられています。
事故後、東京電力を救済するため、国は「原子力損害賠償・廃炉支援機構」を設立し、公的資金や、他の電力事業者からの負担金(もともとは私たちの電気料金)を「機構」経由で東電に流し込んでいる状況です。
これでは、事故を引き起こした原子力事業者の負担はほんのわずかですみ、結局は国民が負担するということになりかねません。
利益は企業へ、事故が起きたときの費用は大部分は国民へ…?
そんなことは許されませんし、事故のリスクも含めた原発のトータルなコストが認識されないことにもつながります。
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