反教育的暴挙… 発達障害の生徒を「傷害」で警察へ 高知市教委
パニック状態におちいった生徒を、やってはならない力づくの制止行動で状態を悪化させ、振りほどこうとした生徒によって教員がケガをしたと警察に被害届。
届けを出す決断をした理由が、学校が治療費の支払を求めたことに、保護者が疑義を呈したことを反省してないと決め付けてのこと。
障害の特性が共有できていな学校の落ち度、ルール無視の治療代の請求、心理カウンセラーなど専門家の関与もなしに警察に被害とどけ。結果、当該生徒が「もう死にたい」ともらすまでに追い詰めた。
「重大な暴力には毅然と対応した」と強弁した教育長。西日本豪雨さなか、災害対策本部が設置されている中、教育次長、総務部長・同副部長らと函館市へ私的な競馬観戦の旅行〔7~9日〕に行っていたという「見識」の持ち主。
8月の母親大会の障害児教育の分科会で、ぜひ現地からのレポートとして発表をさせてもらったらよい、と思う。
【原因は、パニック状態への不適切指導なのに 発達障害の生徒を「傷害」で警察へ】この5月、市内中学校で、発達障害を持つ1年生の生徒がパニックを起こし、それを力づくで制止しようとしたことから、さらにパニックがひどくなり、制止を振り切ろうともみ合いになり、教員2名が全治1~2週間の怪我を負った件で、教員委員会、学校が、一方的に生徒の「暴力行為」と決めつけて、警察に被害届を出しました。
長身の教員ともみあいで、小柄な生徒〔身長は148cm、体重36kg〕も手首の捻挫など怪我を負っています。◆障害の特性を共有してなかった学校側の落度
生徒は小学校でも特別な支援を受けており、特に問題なく学校生活を送れていました。それは、障害の特性に応じ、「パニックがおきたら落ち着くまで待つ」「力で制止したり、追いかけたりは絶対しない」などの対応がされていたからです。
その情報は、当然中学校に引き継がれていたはずなのに、「落ち着かせる」とは真逆の対応をして事態を悪化させました。明らかに中学校側の責任です。◆一方的に警察に「被害届」、ルール違反の治療費請求
しかし、学校は、事態を悪化させた対応を反省するどころが、「発達障害者支援法」にもとづく、生徒や保護者との意思疎通をはかること、心理カウンセラーなどの専門家に意見をきくことなく、警察に被害届を出したために、生徒と保護者がそれぞれ警察に取り調べを受ける事態となりました。
学校や市教委が「反省していない」と判断した理由に保護者が治療費の支払いに疑義を呈したことをあげています。
しかし、ルール上は、「教育活動中で起きた怪我であれば生徒が相手でも公務災害の対象となる。支給されるかどうかは地方公務員災害補償基金が調査し判断する。保護者に請求すべきと判断されても、学校から直接保護者に請求することはない」〔県教委〕となっています。
ルール無視の治療費請求は、事実を調査され不適切な指導・対応が発覚しないようにするためだったのでないか、と疑われます。
◆「もう死にたい」 子どもをお追いつめた責任は重大この反教育的対応によって、生徒は傷つき、家族に「もう生きる喜びゼロ。もう死にたいわ!」とラインで送るまで追いつめられています。その責任は重大です。
市長は、「生徒に精神的な負担を感じさせたことは真摯に受け止めるべき」と言うものの、教育長は「重大な暴力には毅然と対応した」と強弁しました。市教委には真摯な反省と抜本的な改革が求められます。障害児とその家族が安心して学べる教育環境を築くために、今後とも全力を尽くします。
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