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南北首脳会談・朝鮮戦争終結合意と辺野古新基地建設

朝鮮戦争を契機に、米国家安全保障会議(NSC)は「日本のどこであれ、必要と思われる期間、必要と思われるだけの軍を置く」(50年9月8日)という、世界に例のない「全土基地方式」を決定。これを前提に52年、旧日米安保条約が、占領時代の米軍の権利を維持する「行政協定」(現在の地位協定)とともに発効した。
 朝鮮戦争の終結が実現すれば、東アジアの安全保障環境の大きな変化をもたらす。
そんな中、6000億円という建設費(1兆円とも言われているが)の全額を日本が負担して辺野古に新基地をつくる意味があるのか。朝鮮国連軍地位協定に基づき「国連軍基地」の1つに指定されている普天間もその指定がはずれ返還だけでことたりるのでは・・・沖縄県民の多数が反対している基地建設はいったん中止すべき。
占領時代そのものの地位協定の抜本改定もいよいよ待ったなしの課題となった。
【<社説>南北首脳会談 非核化へ大きな一歩 琉球新報4/28】
【南北首脳会談 在沖米軍にどう影響? 緊張緩和なるか 沖縄タイムス4/28】
【朝鮮戦争の終戦合意 南北首脳会談 日本の外交・安全保障 求められる根本見直し 赤旗4/29】

【<社説>南北首脳会談 非核化へ大きな一歩 琉球新報4/28】

 完全な非核化を通じて核のない朝鮮半島の実現、恒久的平和へ向け大きな一歩を踏み出した。
 韓国の文在寅大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が板門店で初会談し、共同宣言に署名した。10年半ぶり3回目の南北首脳会談は、年内に朝鮮戦争の終戦宣言をし、休戦協定を平和協定に転換するための会談を進めることで一致した。米国や中国を交えた会談を推進することで合意しており、歴史的な共同宣言と言えるだろう。
 非核化に向けた道筋は示さなかったが、完全な非核化実現という共通目標を確認した。今後、6月初旬までに予定される米朝首脳会談で、非核化実現に向け、さらに踏み込んでもらいたい。
 共同宣言は一切の敵対行為を全面的に停止することや、現在双方が火器を配備している非武装地帯の実質的な非武装化を進めることでも合意した。韓国の文大統領が今秋に訪朝することや、北朝鮮の開城に南北共同連絡事務所を開設することで一致した。
 南北は2000年の第1回首脳会談で統一問題の自主的解決などで合意した。07年の第2回会談では朝鮮戦争の「終戦宣言」実現への努力を約束したがいずれも政権交代などで実現しなかった。
 3回目の首脳会談に、金委員長は北朝鮮の最高指導者として朝鮮戦争後初めて軍事境界線を越え南側の韓国に入った。金委員長は「対決の歴史に終止符を打つ」と表明し、文大統領は「分断の象徴だった板門店が平和の象徴になった」と応じた。
 朝鮮半島の恒久平和へ向けた意気込みを感じさせた。南北対立を乗り越え、北東アジアに新しい秩序が構築されようとしている。

 一方、朝鮮半島の恒久平和実現は、沖縄が担わされてきた基地の過重負担に変更を迫ることを意味する。
 嘉手納基地を中軸とする沖縄の米空軍は、朝鮮戦争と深く関わっていた。さらに嘉手納基地、米軍普天間飛行場、ホワイトビーチ地区は、在日米軍だけでなく朝鮮国連軍の基地でもある。
 現在でも、朝鮮半島の制空権確保のバックアップとして嘉手納基地にF15戦闘機が配備され、ステルス戦闘機F35Aも暫定配備されている。北朝鮮で核開発の動きがあると電子偵察機が米本国から嘉手納へ飛来する。
 朝鮮戦争が終結すると在沖米軍基地は、国連軍基地ではなくなり、北朝鮮の攻撃対象から外れる。朝鮮半島情勢が安定すると沖縄の基地の価値は低下する。海兵隊の地上戦闘部隊が沖縄に駐留する必要もない。普天間飛行場を維持し続けることや、名護市辺野古への新基地建設は大義名分を失うことになる。
 南北首脳および日米中ロの関係各国は、朝鮮半島を含む北東アジアで生まれつつある平和共存の枠組みを後戻りさせてはならない。


【南北首脳会談 在沖米軍にどう影響? 緊張緩和なるか 沖縄タイムス4/28】

 27日の韓国と北朝鮮の南北首脳会談は、朝鮮半島の緊張緩和への一歩につながる歴史的な会談とされている。日米両政府が沖縄に米軍が駐留する理由として強調してきた北朝鮮の核・ミサイル開発による脅威は緩和されるのか、南北首脳会談や今後予定される米朝首脳会談が沖縄の基地問題に与える影響などを識者に聞いた

◆脅威論、理由にならず 柳澤協二氏元内閣官房副長官補

 北朝鮮核開発問題の根源には朝鮮戦争以来の南北対立があり、東アジアの安全保障を巡る対立の源泉の一つとなっている。そのため、根源である南北朝鮮の敵対関係が改善されれば、地域にとって前向きな変化になり得る。
 南北の戦争状態が続いているがために、韓国と同盟関係にある米国と北朝鮮の対立があり、停戦協定の当事者である中国の思惑も無視できない。
 南シナ海や太平洋を含む海洋秩序を巡る米中の覇権争いも地域の大きな課題であるが、朝鮮半島の安定に向けた双方の利害は一致しており、緊張緩和に向けた協力関係が進展すれば、米中の東アジアの安定に向けた新たな協調の枠組みも展望できるのではないか。
 南北の緊張緩和が進めば、韓国防衛のための米軍の存在意義は薄れていく。そうなれば、米軍がどれくらいの規模で、どこにいなければならないという議論が必要になる。少なくとも、日本に駐留しなければいけない意味が、今まで通りではなくなる。
 そもそも、軍隊をどこに置くかは財政的、政治的な理由で決まるもので、米軍が対北朝鮮や対中国のために沖縄にいなければならない軍事的理由はもともとないが、それを説明する論理として北朝鮮や中国の「脅威論」が使われてきた。
 南北の緊張が緩和され、米中の協調が進めば、その脅威論はいずれも使えなくなる。特に、海兵隊が沖縄に駐留する理由として言われていた「北朝鮮に近い」という距離的な優位性も考える必要がなくなる。
 いずれにしろ、今回の会談で、東アジア全体の戦略的安定につながるような形で北朝鮮問題を解決していくチャンスが生まれる。それを、そういう形で使うか使わないかは政治の意志次第だ。(聞き手=東京報道部・大城大輔)

◆普天間 核の解決が鍵 山本章子氏沖国大非常勤講師(安全保障論)

 今年3月13日、米ワシントンで県が開催したシンポジウムでペリー元国防長官は「北朝鮮の脅威がなくなれば、在日米軍、特に普天間飛行場に駐留している部隊について、その存在理由が完全になくなり得る」と発言した。
 普天間の「返還合意」は北朝鮮の核・ミサイル開発と深く関わっている。北朝鮮は核・ミサイル開発を止める朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)合意に反し、ひそかに開発を続けていた。そうした中でペリー率いる国防省は朝鮮有事作戦の計画を作り直し、日本側の普天間返還要請を利用して「返還」の名の下に機能を強化した代替施設への「移設」を要求した。朝鮮半島に嘉手納基地と普天間から同時に出撃できるよう、移設先は県内が条件とされた。
 27日の南北首脳会談と6月初旬までに実現予定の米朝首脳会談は、北朝鮮の脅威の低下と、普天間の存在意義の解消につながるだろうか。
 南北首脳会談は両国が公の場で朝鮮戦争の休戦協定を平和協定にするとしており、これは初めてのことで「朝鮮半島の緊張」の問題で一歩前進となった。しかし、核問題は別だ。
 トランプ政権は「最大限の圧力と関与」戦略で北朝鮮の外交的孤立、軍事的な示威行動、段階的な経済制裁などの圧力と、金正恩との交渉を通じた核・ミサイル放棄を段階的に進める。
 圧力をかけ続けながら交渉を進める戦略のため、北朝鮮が核・ミサイルを完全に放棄した確証が得られるまでは、米政府はペリーいわく「陸と空の両方の部隊の迅速な対処」の要となる普天間を手放さない。
 普天間を含めた在沖米軍基地の正当性を低下させるためには、北朝鮮の核・ミサイル問題の解決と朝鮮半島の平和が不可欠となる。(聞き手=政経部・銘苅一哲)

◆沖縄駐留根拠に「北朝鮮」 地理的優位性 日米が強調

 沖縄に米軍が駐留する主要な根拠の一つとして、日米両政府は北朝鮮の脅威を挙げてきた。2017年度の防衛白書でも朝鮮半島や台湾海峡といった潜在的紛争地域に「相対的に近い(近すぎない)位置にある」という表現で沖縄の地理的優位性を強調してきた。在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官は昨年11月の記者との懇談会で、北朝鮮の核・ミサイル開発について、「日本と米国に迫る脅威は本物だ」と主張。沖縄に駐留する軍人は「韓国で過ごすことが多い」と朝鮮半島を警戒する実態を明らかにしている。
 一方、日米が普天間飛行場返還に合意した1996年に国防長官を務めたウィリアム・ペリー氏は、ことし3月の県主催シンポジウムで、普天間に所属する部隊は、北朝鮮有事の際の韓国侵攻を防ぐ補完戦力と強調。北朝鮮の脅威が消滅すれば、「アジア太平洋地域の安全保障情勢を塗り替え、普天間飛行場の存在理由もなくなる」と率直な意見を述べている。

【朝鮮戦争の終戦合意 南北首脳会談 日本の外交・安全保障 求められる根本見直し 赤旗4/29】

◆海兵隊も不要に

 歴史的な南北首脳会談で合意された「板門店宣言」は、朝鮮戦争の年内終戦を明記しました。1953年7月に国連軍(米軍)、中国、北朝鮮の間で交わされた休戦協定が平和協定に移行すれば、朝鮮半島のみならず、北東アジアの安全保障環境は激変します。朝鮮戦争を通じて形作られた日米安保体制をはじめ、日本の外交・安全保障政策は根本的な見直しを求められることになります。

◆「全土基地方式」

 50年6月25日に開戦した朝鮮戦争では、日本全土が米軍の出撃拠点となりました。こうした中、米国家安全保障会議(NSC)は「日本のどこであれ、必要と思われる期間、必要と思われるだけの軍を置く」(同年9月8日)という、世界に例のない「全土基地方式」を決定し、これを前提として、旧日米安保条約(51年9月署名)が結ばれました。
 安保条約に基づく在日米軍基地を前提条件として、日本から朝鮮半島への出撃態勢は今も維持されています。朝鮮国連軍地位協定第5条に基づき、横田、座間、横須賀、佐世保、嘉手納、普天間、ホワイトビーチが「国連軍基地」に指定されています。朝鮮国連軍の後方司令部は横田に置かれています。
 憲法9条を踏みにじる日本再軍備の指示(50年7月8日)も、米軍を朝鮮戦争に動員することで生じる“空白”を埋め、ソ連の侵攻を食い止めることが直接の動機でした。今日、日米軍事協力の指針(ガイドライン)で自衛隊が「朝鮮有事」に自動参戦する仕組みがつくられ、安保法制=戦争法のもとで、日本が集団的自衛権を行使する危険さえあります。

◆出撃態勢不要に

 朝鮮戦争が終結すれば、こうした出撃態勢は不要になり、北朝鮮の脅威を想定した軍事戦略は大転換を迫られます。トランプ米政権も朝鮮戦争の終結を支持しており、今後、米国の北東アジアへの関与の仕方も大きく変わる可能性があります。
 安倍政権は、北朝鮮脅威論を最大限に利用して政権の浮揚や大軍拡、さらに9条改憲の口実にしてきましたが、このような手法は今後、もはや許されなくなります。
 日本政府は、「軍事対軍事」の単純な発想から脱却し、朝鮮半島の非核化と北東アジアの平和構築、そして日朝国交正常化や拉致問題の解決といった諸懸案を解決するため、新たな外交戦略の構築が求められます。そうしなければ、日本は朝鮮半島情勢の進展から完全に置き去りにされてしまいます。
 在沖縄米海兵隊の存在理由も問われることになります。日本への海兵隊配備は、53年7月23日、米NSCが決定しましたが、その理由は、朝鮮戦争の休戦協定が「危険ないたずらになるかもしれない」、つまり休戦協定の崩壊に備えてのものでした。朝鮮戦争が終結すれば、当初の配備理由がなくなってしまいます。
 安倍政権は沖縄県民の民意を無視して、名護市辺野古で海兵隊の新基地建設を強行していますが、工事はただちに中止し、沖縄からの海兵隊撤退にかじを切るべきです。

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