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オスプレイ 「補修・整備の質、熟練度のレベルが保たれず」 事故調査で異例の指摘

米海兵隊が航空機の事故に関する内部調査を実施した結果。オスプレイについては「運用の要求に対し、補修・整備の質、熟練度のレベルが一定に保たれていない」と分析。
以前、アップしたがFA18の老朽化なども進行。また任務過多によるイージス艦の事故続発。パイロット不足による働き過ぎと… イラク、アフガンへの侵攻・泥沼化が深刻な影響をあたえている。
「オスプレイ、整備の質保たれず」 事故調査で米海兵隊、異例の指摘 沖縄タイムス 3/1】
【パイロットが足りない! 米軍が任務急増で悲鳴 newsweekjapan 2017/11/25】

一方、輪をかけてひどいのが、自衛隊である。
「火の出るおもちゃ好き」と「天下り先確保」のために、整備、訓練、補給など軽視し、自衛隊員の命を危険にさらすとともに、防衛力を空洞化させている。
【陸自の攻撃ヘリ部隊は、すでに瓦解している 墜落事故を機に長年の課題に向き合うべきだ 東洋経済2/10】

【「オスプレイ、整備の質保たれず」 事故調査で米海兵隊、異例の指摘 沖縄タイムス 3/1】

【平安名純代・米国特約記者】米海兵隊は2018年度の基本運用方針を示す「海兵航空計画」で、航空機の事故に関する内部調査を実施した結果、海兵隊の「安全整備の基準が標準化されていない」と指摘。特にMV22オスプレイについては「運用の要求に対し、補修・整備の質、熟練度のレベルが一定に保たれていない」と分析し、強い危機感を示していることが28日までに分かった。海兵隊自身が整備体制の不十分さを認めるのは異例だ。

◆CH53は過密運用で老朽化も
 普天間第二小学校に窓を落下させるなど沖縄でも事故が多発する大型輸送ヘリCH53Eについては、戦地の任務が続き、運用の過密さによる老朽化の問題を指摘している。
 本紙の取材に対し、事故増加の原因を調査していた海兵隊幹部は、196機の機体のうち、整備済みで飛行可能なものはわずか47機(17年5月時点)だったことを明らかにしている。
 事故が増加した主な要因について「海兵航空計画」は01年の米同時多発テロ事件後、イラクやアフガニスタン戦争など有事が常態化したため整備体制が変化し、さらに人員や軍事費の削減も加わり、戦争で疲労した機体の整備に大幅な遅れが生じたと分析した。

 即応態勢に関する調査では、01年を境に整備不足で飛行可能な機体数が減少したと指摘。CH53Eについて「イラクやアフガン戦争など16年に及ぶ戦闘作戦は、老朽化し数も限られている航空機をさらに圧迫している」とし、機体の維持に「幾重もの努力を重ねている」と説明した。
 MV22オスプレイについては、修理部品の供給低下に加え、整備士不足が深刻化し、実際の運用の要求に対して、整備体制が大幅な遅れをもたらしていると指摘した。

 調査は、機種別ごとに、米17会計年度(16年10月~17年9月)までに実施した。
 今後の展開については、軍事費の大幅削減で整備費の不足が続いてきたが、18米会計年度(17年10月~18年9月)予算が大幅に増加したのを受け解消され、20年度には整備能力が全面的に回復すると予測。海兵隊が保有する航空機1065機に対し、20年9月には整備処理能力は全面的に回復するとの見通しも示している。

【パイロットが足りない! 米軍が任務急増で悲鳴 newsweekjapan 2017/11/25】 ジョン・ハルティワンガー

<長時間労働に度重なる国外任務......相次ぐ米軍の事故は「働き過ぎ」が原因との声が>

「ずばり言おう。週100時間という任務時間は、若い兵士たちにとって長過ぎる」――米上院軍事委員会のジョン・マケイン委員長は11月14日、国防総省高官の候補者指名公聴会でこう指摘した。早急に改善しなければ、今年6月に米海軍が経験したような「悲劇」がさらに増えると警告した。

かつての米海軍パイロットで、ベトナム戦争で5年以上にわたる捕虜生活も経験しているマケインは、現在の米軍の状況を「軍の即応能力の危機」と呼び、予算の少なさにも危機感をあらわにした。

実際、米海軍は今年に入って以降、死傷者を伴う複数の事故を起こしている。マケインも指摘した6月にはイージス艦フィッツジェラルドが日本の沖合でコンテナ船と衝突し、乗組員7人が死亡。8月にはミサイル駆逐艦ジョン・S・マケインがシンガポール沖でタンカーと衝突し、乗組員10人が死亡。11月には原子力空母カール・ビンソンの飛行甲板で艦上機が乗組員に衝突し、1人が重傷を負った。

「これは深刻な問題だ」とマケインは言う。「海軍作戦部長によれば、こうした事故は明らかに防げた可能性がある。そして議会は、(米軍を見殺しにするという)犯罪に近い行為の片棒を担いでいる」

一方でマケインは、パイロットの深刻な人手不足についても指摘した。米空軍が任務遂行のために必要とするパイロットは約2万人。だが現在、その10%に当たる約2000人が不足しており、現役パイロットが長時間の任務を強いられていると、空軍関係者は言う。

■退役軍人復帰でも不足

米軍は今、世界各地で数多くの軍事的脅威に対処している。テロ組織ISIS(自称イスラム国)との戦いから北朝鮮に対する圧力に至るまで、各種の事態に対応するには大規模な空軍力が必要だ。

ヘザー・ウィルソン空軍長官も、11月9日に行った毎年恒例の空軍活動報告会見でパイロット不足への懸念を表明。「われわれは軍の人員を、機能しないほど疲弊させている」と、ウィルソンは語った。

「任務の急増が、米空軍の『新常態』になっている。先週会った人物は17回目の国外任務から帰国したという。数年間は対応できるかもしれないが、軍人の家族たちはいずれ、このペースで任務を続けていくのは無理だと判断するようになるだろう」

こうしたなか、ドナルド・トランプ米大統領は10月、パイロット不足の問題を解決するための大統領令に署名した。即戦力のあるパイロットを確保するため、退役したパイロット最大1000人の現役復帰を可能にする内容だ。

従来の法律では、陸・海・空軍が一度に復帰させることができる退役軍人の数はわずか25人に制限されていた。
だが空軍は、この大統領令も大幅なパイロット不足の解決策にはならないとの見解を表明した。既に2000人が不足している状態では、退役パイロットを復帰させるだけでは需要を満たせないという。

「柔軟な対応はありがたい。だがわれわれが望んでいるのは、数年だけではなく、長期にわたって働けるパイロットを確保することだ」と、空軍の報道官は14日、FOXニュースに語った。同報道官によれば、空軍では10~20年働くことができるパイロットを探しているという。
朝鮮半島では軍事的緊張が高まっているが、米軍の「敵」は足元に潜んでいるようだ。

【陸自の攻撃ヘリ部隊は、すでに瓦解している 墜落事故を機に長年の課題に向き合うべきだ 東洋経済2/10】 清谷 信一 : 軍事ジャーナリスト

2月5日、佐賀県神埼市の住宅街に陸上自衛隊目達原駐屯地(佐賀県吉野ケ里町)所属の「AH-64D(アパッチヘリコプター)」が墜落する事故が発生。乗組員2人が死亡し、激突して炎上した住宅の小学5年生の女児が軽傷を負った。
この事故に関して筆者は複数の陸自航空隊OBに意見を求めた。そうしたところ、見解はほぼ同じ。整備後は地上で十分な試運転を行っており、その後飛行試験をするため、整備不良であれば地上試験で気がつくはずで、部品の不良を疑うべき、とのことだ。いまだ調査の結果が出ておらず、現段階で原因などを安易に推測するのは避けるべきだが、部品不良の可能性は高いといえるのだろう。

◆調達価格が予定外の高騰

今回の事故を機に、陸自のヘリに対する関心が高まっている。この機会に、AH-64Dそのものの問題、さらにはヘリ部隊の運用全体の問題について論じたい。

陸上自衛隊は2002年からAH-64Dの導入を、富士重工(現SUBARU<スバル>)のライセンス生産により開始した。当初62機を調達する予定だったが、陸幕(陸上自衛隊幕僚監部)は調達開始からまもない2006年ぐらいから、急に調達をやめると言い出した。

その理由について陸幕は、米国が64D型から64E型に移行して追加発注ができなくなる、部品がなくなる、調達価格が予定外に高騰した、などと説明してきた。

だが内部関係者によると、調達をやめた最大の理由は、ボーイング社がアパッチの生産を終了すると聞いて狼狽したからだ。ボーイング社は韓国が採用したF-15Kのオフセットとして2003年からアパッチの組み立てラインを韓国に移管したが、2006年から新規の胴体の製造が止まり、D型からE型へのアップグレードだけに対応することになった。

だが、「実は生産ラインが止まるまで相当期間があり、それまでのペースで調達しても30機程度は調達できた。一部を安い輸入に切り替えれば予定数はほぼ調達できたはずだ」と当時の調達関係者は語る。

陸幕の担当者とスバルは、2006年に単年度で10機ほどをまとめて調達しようと画策したが、当時は装備の「まとめ買い」というシステムがなく(注:2007年からは可能になっている)、単年度の調達だと予算が膨大となり、また中期防衛力整備計画で定められた機数を超えるので実現できなかった。そこで陸幕と防衛省は、性急に調達中止を決定したというのが真相のようだ。

実際に調達打ち切りが決定されたのは合計10機が調達された2007年だ。先述のように皮肉にも、この年から防衛省の装備のまとめ買いが始まっている。当時は当初かかった生産設備などの初期費用などを機体に按分していたために、わずか10機で調達を打ち切られると、スバルは初期投資費用を回収できなくなった。

だが、陸自は62機調達する契約はしていないとして、2007年にその費用を払うことを拒否し、調達中止を宣言したのだ。恐ろしいことにライフ・サイクル・コストが2000億円を超えるプロジェクトで契約が結ばれずに、口約束で調達が開始されるのだ。このため2010年、スバルは初度費用などを求めて訴訟を起こすこととなった(過去記事「富士重勝訴でも晴れない防衛調達費の不透明」参照)。
この訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷は2015年12月16日に国側の上告を退ける決定を出した。これにより国に約351億円全額の支払いを命じた2審の東京高裁判決が確定した。

◆たった13機では部隊としての運用ができない

訴訟と並行して防衛省は2011年度から2013年度までに毎年1機ずつ予算計上して3機の追加発注を行い、合計13機の調達を行ったところで、AH-64Dの調達は終了した。この一件によって防衛省は2008年から装備調達の初期に、「初度費」という費用を別途払う制度を導入している。だが、調達方式の抜本的な見直しを行ったわけではない。

実は2010年から米軍のアフガンの戦闘などでの損耗機体の補充などの理由もあって、新規の胴体の製造が再開されたが、陸幕はすでにアパッチ調達は終わった計画だとして、決定した13機以降の調達の再開は行われなかった。

だが、たった13機では訓練や整備、人事のローテーションを考慮すれば、実際に常に稼働できるのは5~6機程度しかない。これでは部隊としての運用は困難だ。しかも整備予算を十分に確保できず、飛行可能な機体であっても射撃ができない機体もあるという。こんな状態では、事実上、攻撃ヘリ部隊して戦力化されたとは言いがたい。

通常軍隊では部隊の3割が撃破されると組織的な活動が不可能となり「全滅」と判断される。この伝でいくと、射撃のできない機体もある陸自のAH-64D部隊は、戦う前からして「全滅」しているともいえるだろう。

現在、陸自ヘリの稼働率は、公表はされていないが、関係者によると平均で6割程度という。これは整備予算が減らされていることが大きいという。飛行時間も10年ほど前は年220時間程度だったものが、現在では年120時間程度に減らされているという。飛行時間が減ることは搭乗員の技量が落ちるということだ。
のみならず整備の頻度も減るので整備員の練度も低下することを意味している。その分事故が発生する可能性は増大する。また複数の関係者によるとスバルのIRAN(Inspection and Repair As Necessary:機体定期修理)に出すと、悪くなって返ってくるという証言もある。

◆AH-64Dのメーカーサポートは2025年で終了

しかもつねに災害派遣という「実戦」に投入される可能性がある汎用ヘリの稼働率維持が優先され、戦闘ヘリや偵察ヘリの稼働率は後回しにされる傾向がある。

その上、AH-64Dのメーカーサポートは2025年で終了する。さらに2019年頃から部品の枯渇が始まる。米軍や主要ユーザーはE型に移行しているので痛くもかゆくもないが、D型を使用している陸自の機体は、全機とも射撃が不可能になるなどの障害が出る可能性が高い。部隊としての戦闘力はさらに低下するどころか、2025年を待たずに、まったく稼働できない事態すら推測される。

このような部隊を多額の税金を投じて維持を続ける合理的な意味はない。たとえばまったく使用されない空港や道路を巨額の費用をかけて建設し、これまた多額の費用と人員をかけて長年維持するようなものだ。単に税金の無駄遣いでしかない。

その揚げ句に民間を巻き込んで事故を起こしてしまった。命を落とすことになった現場の隊員にとっては、大きな悲劇だ。10機で調達を諦めた段階で、全部廃棄して部隊を解散し、他のリソースにつぎ込んだほうがよかったのではないだろうか。

ヘリ部隊はほかにも問題を抱えている。本来AH-64Dで更新されるはずの旧式攻撃ヘリ「AH-1S」〔コブラ〕も問題だ。AH-1Sは90機調達されたが、現在残っているのは半分の45機程度で、しかもどうにか稼働している機体はそのうち3分の2程度であるという。
稼働率が低いだけでなく旧式化したAH-1Sの対戦車ミサイルは命中するまで1分以上空中に停止してミサイルを誘導しなければならず、今日では生存性が極めて低い。だがAH-1Sは近代化も、延命措置や近代化は行われておらず、これまた多額の費用をかけて部隊を維持する必要性は極めて低い。赤字を垂れ流すだけのAH-1Sの部隊もすぐさま解散するべきだ。

これらの事実をみれば、陸自のヘリの調達と運用がいかに大きな問題を抱えているかがわかるだろう。まず実質戦力とは言えない状態のままにするのであれば、攻撃ヘリは不要だ。AH-64DやAH-1Sは即座に廃棄して部隊を解散し、隊員をほかの任務に回したほうがいい。浮いた費用はネットワークの充実やサイバー戦機能の向上などに振り向ければ、よほど国防に資する。偵察ヘリも、調達・運用コストが安く信頼性の高い機体に更新すればいい。

実際のところ、陸自の航空隊に予算の余裕はない。ティルトローター機であるMV-22オスプレイが陸自に17機配備されるが、その調達費用3600億円はおおむね陸自のヘリ調達予算の10~12年分である。オスプレイ1機の整備費は年間約10億円といわれており、17機ならば170億円だ。対して陸自のヘリの整備予算は年間220億円程度にすぎない。オスプレイがそろえばその3分の2を食うことになる。そうなればただでさえ不足している維持整備費は逼迫を免れない。
現状を放置するならば整備予算不足のために、墜落事故が多発する可能性が極めて高い。

◆では、どうすればいいか?

筆者は、攻撃ヘリが必要なのであれば、現在のAH-64DをE型にアップグレードし、さらに1個飛行隊と予備機を合わせ、現存12機に新たに18機ほど加えて30機程度の体制とするのが現実的な選択だと考える。

こうすれば、既存のアパッチの機体とインフラを生かせる。追加の機体は国内メーカーによるライセンス生産でなく、コストが安く早期に調達が完了する輸入で調達するべきだ。輸入であれば調達単価は80億円程度で、スバルの生産ラインを復活させて国産化するよりも半額程度で済みそうだ。この2個飛行隊を陸自のネットワークの基幹とし、空海自、米軍との共同作戦能力を獲得するべきだろう。

現在の陸自の予算では元の計画の62機の調達は不可能だ。数が足りないのであれば、武装型の軽汎用ヘリ、無人攻撃機、あるいはターボプロップエンジンのCOIN機(軽攻撃機の一種)など、より安価なシステムを組み合わせるという発想もある。COIN機であればAH-64E2機分の値段で1個飛行隊〔18機〕と予備機〔6機〕をそろえることができる。維持整備費も1ケタ安い。米空軍では、ゲリラ部隊と戦うような非対称戦においてはCOIN機を使用する「OA-X」という計画を進めている。

そもそも攻撃ヘリにどのような任務を与えるのか、またその任務をほかのプラットフォームで代用できないか、という点も検討するべきだ。
陸自はメンツに固執することをやめて現実を直視すべきだ。その上でスクラップ&ビルドを行い、現実的かつリーズナブルな航空兵力を整えればいい。そうでなければ抑止力にも戦力にならない部隊に無駄な税金を使い続けることになる。さらに、整備費不足の無理がたたり、今回のような墜落事故が多発する事態にもなりかねないのである。


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