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伊方3号機運転差止め 初の高裁決定~火山事象に安全性無し

 被爆地・広島の高裁が伊方3号機の運転差し止めを決定した。高裁では初。来年9月30日までとか、基準地震動については楽観的主張を踏襲しているなどの問題点はあるが、「伊方原発から約130キロ離れた阿蘇山が9万年前と同じ規模の破局的噴火をする危険性を重視し、火砕流が押し寄せる可能性があるとして「原発の立地は不適」(日経)と決判断した。いまだに6万人が避難し、事故が終息するメドも、核のゴミの処分方法もない。
人類と共存できない技術であり、当然だが、大きな一歩を築く判決である。
【伊方3号機運転差し止め決定 12/13 愛媛新聞】
【弁護団声明 (広島高裁決定を受けて) 12/13】

【伊方3号機運転差し止め決定 12/13 愛媛新聞】

四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを松山・広島両市の住民計4人が求めた仮処分申請の即時抗告審で、広島高裁の野々上友之裁判長は13日、住民側の申請を却下した広島地裁の決定を変更し、2018年9月30日まで運転を認めない決定を出した。高裁が原発の運転を差し止める判断を示すのは全国初。
 伊方3号機は10月から定期検査のため運転停止中で2018年2月20日の営業運転再開を目指しているが、異議申し立てや抗告で高裁決定が覆らない限り、差し止めの法的効力は続く。高裁は、広島地裁で審理が続いている本訴で異なる判断が出る可能性があるとして、運転停止期間を18年9月30日までとした。
 3月下旬の広島地裁決定に対し、住民側が4月に即時抗告していた。住民側は、四電の定めた基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)は最新の知見を用いた計算式では過小などと主張。四電側は十分に調査した結果で、東京電力福島第1原発事故を踏まえた評価を行っているなどと反論していた。火山の影響についても主張が分かれていた。
 福島事故後、全国の原発に対して同様の仮処分申請や訴訟提起が相次いでいる。事故原因が特定されていない中で策定された新規制基準の評価などを巡って司法判断は揺れており、福井、大津両地裁でも運転差し止めの判決や決定が4例出ている。
 広島地裁は新規制基準や、四電の基準地震動に対する審査は合理的で「具体的危険性はない」と結論付け、住民側の申し立てを却下していた。

【弁護団声明 (広島高裁決定を受けて) 12/13】 伊方原発運転差止広島裁判弁護団

1 広島高裁第2部(野々上友之裁判長,太田雅也裁判官,山本正道裁判官)は,本日,伊方原発3号機運転差止仮処分命令申立却下決定に対する即時抗告事件において,伊方原発3号機の運転差止を命ずる仮処分を求める住民らの申立てに対し,平成30年9月30日までの期限をつけて運転を差し止める旨の決定を出した。

2 高等裁判所として現実に原発の運転禁止を命ずるのは,史上初であり,また,被爆地ヒロシマの裁判所においてこれ以上放射線による苦しむ人々を増やさない決定がなされた意義はひとまず大きい。これによって,四国電力は,伊方原発3号機について,現在行なわれている定期検査に伴う運転停止を終えた後も(送電開始予定日は2018年(平成30年)1月22日),運転を再開することはできなくなった。

3 もっとも,本決定の内容については,原発の危険性について正しく認定していない点も見られる。
特に,傍論とは言いながら,地震動に対する原発の安全性については,地震科学の不確実性を見誤って事業者の楽観的な主張を踏襲している点,地震本部の策定したいわゆるレシピを絶対視して不確実性を踏まえない点で,福島第一原発事故の教訓を活かしきれておらず,再び深刻な事態が生じかねない内容となっている点で極めて不当である。ただし,これらの点はあくまでも傍論であり,判例的価値は有しないと考える。

4 なお,本訴において証拠調べをするためとの理由で平成30年9月30日までの期限付の差止めとしている点でも不合理である。現在本訴において証拠調べ等の審理の見通しは立っていない状況であり,被告側は反論すら出していない。
そもそも,本決定で示された差止の理由は,火山事象に対して全面的に本件原発が安全性を有していないという点であり,火山ガイドの抜本的な見直しや十分保守的な対策が講じられない限り,期限を経過したとしても,本件原発が安全でないという事実は何ら変わるものではない。
9月30日が迫った段階で本訴が終了していない場合,我々は,改めて本原発差止仮処分の申請をする予定である。また,四国電力に対しては,上記期限を経過した後も,本件原発を再稼働しないことを強く求める。

5 福島第一原発事故が発生してから6年9か月以上もの長い時間が経過した現在において,その被害は収束するどころか,深刻さを増している。国からは避難指示解除によって事故前の基準の20倍も汚染された地域で生活するように強いられ,必死の思いで避難して,ようやくみなし仮設住宅に落ち着いた人たちは,その住宅の明け渡し請求訴訟まで起こされている。避難指示が解除されても,汚染された地域へ戻る人は少なく,ふるさとの存続が危ぶまれる状況にある。

6 私たちは,本決定が現実に本原発の運転を差し止めたという事実を高く評価する。また,火山事象に対する問題点は,全国の原発においても同様に当てはまる問題であるから,他の原発においてもこの点を追求していく。原爆を投下され被爆を強いられた広島の地において二度と放射線による被害(被曝)を受けることを拒否するという申立人らの思いが実現するよう,原発事故による被害が二度と生み出されなくなるまで,闘い続けることを宣言する。

以上


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