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ウソと破たんのアベノミクス~ データは語る

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 吉田繁治氏のデータにもとづく「アベノミクス」の検証。国民経済と財政を破たんの危機に追いやりながら、「改憲」という自己目的のために、財界、富裕層など「お友達」にだけ利益を与え、「アベノミクス効果」のウソを振りまいてきた内実をわかりやすく示している。
 なお、グラフは、国家公務員一般労働組合のブログより。

【本当と嘘とアベノミクス。この5年で日本経済はどれだけ成長したのか?=吉田繁治 マネーボイス10/29】

【本当と嘘とアベノミクス。この5年で日本経済はどれだけ成長したのか?=吉田繁治 マネーボイス10/29】

この5年で日本経済は成長したのでしょうか?成長したとすれば、それは「アベノミクスのおかげ」なのでしょうか?なぜ多くの世帯で平均所得がマイナスなのでしょうか?解説します。(『ビジネス知識源プレミアム』吉田繁治)

【アベノミクスは国民を豊かにしたのか? データが語る本当の日本】

●経済の好調とは、何を言うのか?

景気がいい・悪い、経済が好調・不調と、いつも言われますが、これは何を言っているのでしょうか。
判断の元は、実質GDPの増加率です。GDPには三面等価があり、というより三面等価になるのがマクロ経済の領域のGDPの計算です。単純化して言えば、需要=所得=生産です。

商品とサービスの需要で計るGDP
=企業と世帯の所得額+減価償却費(約100兆円)
=商品とサービスの精算額

になります。

一般にGDPと言われるのは、需要面でのGDPです。企業と世帯の所得+減価償却費と、商品生産額に等しくなります。
商品は、衣食住の消費財、家電や自動車、住宅や企業設備の耐久財ですが、それに、無形の商品(医療、ホテルの宿泊、交通、通信、電力、エネルギー、財の金利、不動産の家賃など多種多様)が含まれます。
生産された商品は、買われるか、余剰分は繰り越しの在庫になるので、生産と需要は、等しくなります。需要は、所得で行われるので、需要と所得も等しくなります。
借入で設備投資(需要になる)をした場合、他の人の所得から貯蓄分(消費しなかった分)を借りるので、全体の所得と需要も等しくなるのです。

一方、輸入は、海外の生産の買い(マネーでは所得の流出)ですから、GDPのマイナスの要素になります。逆の輸出は、国の生産品を海外に売って、輸出国には所得が生じますから、GDPのプラス要素です。

●「実質GDP増加率」で見る過去11年間の景気

以上のようにして計算された実質GDPの増加率が、下の表です。

実質とは物価上昇分を引いたものです(インフレの逆のデフレーターという)。従って、実質GDPは、生産された商品の、数量の増減を示すことになります。所得でも、実質所得と言ったときは、物価のインフレ分を、デフレーターとしてマイナスします。

最新2017年4月-6月期(第2四半期)の、需要面での実質GDPは529兆円です(年換算:内閣府)。在庫の増減は少ないので、省略しています。

<実質GDP529兆円の内容>
民間消費301兆円、住宅建設16兆円、企業の設備投資83兆円、政府の最終需要106兆円、公共投資26兆円、輸出87兆円、輸入91兆円。

(注:交易利益を含む国内総所得では535兆円です。対外資産(1000兆円)からの、受け取り金利や配当、事業利益を含む国民総所得は、553兆円です。安倍内閣はGDPが約4.5%は大きく見えるように、この国民総所得で見るべきだと主張しています。経済の好調を言うためです。)

<実質GDPの増加率(11年間)>
2007年: 1.65%(福田内閣)
2008年:-1.09%(麻生内閣)
2009年:-5.42%(リーマン危機後:民主党政権)
2010年: 4.19%(金融危機後のリバウンド)
2011年:-0.12%(東日本大震災)
2012年: 1.50%(野田内閣 → 安倍内閣)
2013年: 2.00%(アベノミクス開始)
2014年: 0.34%(消費税増税)
2015年: 1.11%
2016年: 1.03%
2017年: 1.51%

●この5年間の成長は「アベノミクスのおかげ」ではない

与党は、「民主党内閣での経済は悲惨だったが、日銀が国債を買って金利をゼロやマイナスに保つ異次元緩和を中核にするアベノミクスで、好調になった」と主張しています。

「GDPが50兆円も増えたんです」という安倍首相の演説がこれでした。60%くらいの国民も、なんとなくそう思っているでしょうか。

民主党政権の時期には、08年9月(当時は麻生内閣)のときの、外発的なリーマン危機(世界金融危機に波及)がありました。このため、翌年のGDPは、マイナス5.42%という戦後最大の不景気になっています。このリーマン危機後の不況(輸出の急減)は、米国発であり、民主党政権だから起こったものではないでしょう。

2011年3月は、関東大震災に匹敵する「東日本大震災」でした。生産のサプライチェーンが壊れて、輸出が減り、年度のGDPはマイナス0.12%になっています。震災不況でした。

震災での資産(住宅、店舗、工場、道路、鉄道、公共設備)の損害は、商品生産額を計算するGDPでは、マイナスにはなりませんが、震災で失われた世帯所得が、商品購買を減らしたからです。
安倍内閣では、幸運にも復興事業の公共投資が必要になりました。これは巨額です。2011年から2016年までの5年で、26.3兆円に膨らんでいます。

大声では言われず、26.3兆円の復興国債が発行され(それを日銀が買って)、復興投資が行われています。

土木・建設需要が急増し、土木・建設の雇用が増えて、建設費も上がっています(復興庁)。小泉内閣の財政改革で、公共事業が減っていた土木・建設業は、震災特需で、利益を上げています。
GDPで言えば、2011年以降は、年平均4.3兆円で、GDP成長分の0.8%に該当します。原発事故の保証金も含まれます。

東京が本社の建設業は、震災特需に続くオリンピック特需で、潤っています(注:2019年の冬以降は、震災特需とともにオリンピック特需も消えて、不況になります)。

<実質GDP成長率と復興事業費(5%分)>
2012年:1.50% 復興事業費4.3兆円(0.8%)※野田内閣 → 安倍内閣
2013年:2.00% 復興事業費4.3兆円(0.8%)※アベノミクス開始
2014年:0.34% 復興事業費4.3兆円(0.8%)※消費税増税
2015年:1.11% 復興事業費4.3兆円(0.8%)
2016年:1.03% 復興事業費4.3兆円(0.8%)
2017年:1.51% 復興事業費4.3兆円(0.8%)

政府の復興事業によるGDPの増加(毎年約0.8%分)は、異次元緩和と成長戦略によるアベノミクスの成果ではないでしょう。土木・建設業の売上になる、26.3兆円の復興投資がなければ、2012年から2017年のGDPの合計成長は、5ポイント分、低下していたからです。

それを除けば、2012年0.7%、13年1.2%、14年-1.4%、15年0.31%、16年0.23%、17年0.71%というみすぼらしい成長です。アベノミクスによって、日本経済が成長したとは言えません。

●被災地以外は「景気回復の実感」がない

東北を中心とする震災地以外の県では、復興事業での政府投資は関係がないので、アベノミクスでの「景気回復(50兆円のGDP増加)の実感」がない。野党が、これを指摘し、「アベノミクスでの成長はなかった」としなかったのはなぜでしょう。

GDPの内容の分析をしていなかったからでしょうか。小池氏も、その発言を聞くと、GDPの内容への知識はないように思えます。このため、「皆さんには、景気回復の実感がないでしょう」とだけ主張していたのです。

実体では、アベノミクスの異次元緩和と、政府の補助金を使う森友・加計学園もその一環である成長戦略は、経済を成長させてはいません。
400兆円の円が増発されて、通貨1単位の価値が下がる円安になり、輸出企業の円換算での利益を増やして、株価は1.5倍付近に上げました。

株価と地価はGDP(=商品生産)の実体経済ではなく、金融経済の領域です。株価が上がり、地価が高くなっても、GDP(=所得)は増えません。

企業の株価が上がっても、企業の商品販売の利益は、増えません。ただし、増資での資金の調達金利は下がります。株主も資産額は増えます。GDPの所得は増えない。地価も同じです。

●世帯所得は増えたのか?

景気の実感は、他の何よりも世帯所得に現れます。世帯の所得が増えれば景気はいいとなり、横ばいやマイナスなら、景気は悪いと思われます。

物価上昇を含む、世帯の名目所得は以下です(厚労省:全世帯平均 ※主婦パート分の所得を含む)。

<平均世帯所得(指数)>
2006年:566万円(100)
2007年:556万円(98)
2008年:547万円(97)
2009年:548万円(97)
2010年:538万円(95)
2011年:548万円(97)
2012年:537万円(95)
2013年:528万円(93)
2014年:541万円(96)
2015年:548万円(97)

5000万世帯の平均所得は、ほとんど増えていません。むしろマイナスの傾向です。固定額の支給の、年金世帯の構成比が増えたためでもあります。平均的な世帯の名目所得が増えない中で、インフレ目標で物価が上がれば、生活は苦しくなって行きます。

2011年までの、物価が約1%下がるデフレのときは、名目所得は同じでも、商品価格が下がっていたため、買う商品の数量は増えていたのです。

所得階級別には以下になって、格差とも言われる低所得層が増えています。

<世帯所得と構成比>
200万円以下:19.7%(生活保護に近い貧困)
200~ 400万円:25.9%(20代、30代世帯と年金世帯)
400~ 700万円:21.9%(40代、50代世帯)
700~ 1000万円:14.9%(中間管理職世帯)
1000~ 1500万円:8.4%(部長~役員世帯)
1500万円以上:4.1%(経営者、資産家世帯)
(注1:2000万円以上は1.3%)
(注2:所得に含む年金の支給額は、1世帯平均で211万円)
(注3:平均貯蓄額(預金)は、全世帯で1033万円)

世代別の貯蓄では、29歳以下154万円、30代404万円、40代652万円、50代1051万円、60代1339万円、70歳以上1263万円です。この貯蓄の主なものは預金であり、生命保険、年金基金、株、そして債券を含む金融資産とは異なっています。

世帯の平均所得は、548万円(2015年)です。アベノミスクでも増えていないので、景気の回復を感じている人は、株をもっていて、自分の所得が増えた上位20%くらいの世帯でしょう。米国や欧州でも、所得上位20%の世帯所得だけが増えています。

世帯所得の平均で、最低でも年3%(15万円/年)は増えないと、景気がいいという、国民の実感にはなりません。このためには、名目GDPで3%以上の成長が必要です。

●.雇用から見る景気動向

<完全失業率と有効求人倍率、生産年齢人口(20~64歳)>
2007年:3.9% 1.04倍 7700万人
2008年:4.0% 0.88倍 7650万人(-50万人)
2009年:5.1% 0.47倍 7590万人(-60万人)
2010年:5.1% 0.52倍 7560万人(-30万人)
2011年:4.6% 0.65倍 7439万人(-21万人)
2012年:4.3% 0.80倍 7440万人(-19万人)
(2013年から、働く世代の生産年齢人口が急減)
2013年:4.0% 0.93倍 7331万人(-111万人)
2014年:3.6% 1.09倍 7223万人(-108万人)
2015年:3.4% 1.20倍 7136万人(-87万人)
2016年:3.1% 1.36倍 7063万人(-73万人)
2017年:2.9% 1.51倍 7002万人(-61万人)※6月時点
(注1:失業率と有効求人倍率は厚労省より)
(注2:2027年の生産年齢人口は6613万人であり、2017年比で389万人減少。毎年平均で約40万人減少する ※国立人口問題研究所「人口中位予測」より)


完全失業とは、すぐに就業が可能で、しかもハローワークで登録し、探している人です。仕事がなくても、ハローワークに登録しないと、失業率には入りません。

1961年から74年の高度成長期には、わが国の完全失業は1%台前半でした。資産バブル崩壊後の1992年からは、企業の設備投資が減って、失業も5%台に急増したのです。
有効求人倍率も、ハローワークに登録された、パートを含む求人の総数に対する、求職者数です。定期採用になる新規学卒者は、除いています。

パートの求人が増え、正規雇用を希望する人との、労働のミスマッチがあっても、有効求人倍率になります。この場合、失業者は求人があっても就職しない人になるのです。企業の生産性を高めるためのパート求人の増加が、有効求人倍率を上げています。

有効求人倍率は、1人当たり所得の増加と並び、雇用という経済の重要な状態を示す指標です。
そうした計算方法があっても、2014年からは、有効求人倍率が1倍を超え、2017年には1.51倍に上がって、経済が回復したもっとも有力な証拠として使われています。

●失業率が減っても景気回復とは言えない

しかし、わが国には、他の国にはまだない特殊な事情が加わっています。生産年齢人口(20歳から64歳)の、2013年からの急減です(2013年は111万人の減少)。

団塊の世代(1世代で約200万人)が、65歳になって完全退職し、年金を主な所得にする世代になったからです。年金の受給者は、男女で4025万人(2015年)に増えています(注:公的年金支給額は、総額で56兆円(2016年)。男女1人平均で139万円/年です)。

安倍政権の2013年からは、働く世代である生産年齢人口が、1年に60万人から110万人のボリュームで、2013年から急減し、企業では65歳の退職が増えたため、不足求人が増え、分母の求職者数も減ったため、有効求人倍率が1.5倍にも上がったのです。

景気が回復し(企業の売上と利益が増えて)、必要な雇用が増えたという理由ではありません。全体では、退職数が増えたため、補充の求人数が増えたのに、一方では、新しく就職する20代の人口が1年齢では100万人であり、求職数も減ったからです。これは、20年前からわかっていたことでした。

根底の問題は、今後の経済成長の力を示す潜在成長力です。

●「潜在成長力の低さ」という本当の大問題

潜在成長率は、経済の三要素である(1)資本(=企業設備)、(2)生産性、(3)労働をフルに活用したときの、GDPの成長力です。

潜在成長力=資本の増加+生産性の上昇+労働力の増加

資本の増加は、企業の設備投資の増加によって果たされます。このためには、企業の設備・機械・ソフトウェア投資が増えなければならない。店舗、工場、工作機械、倉庫、ホテル、旅館、レストランの増設は、資本の増加です。

生産性の上昇とは、労働1名当たりの、付加価値(粗利益額)の増加です。社員の生産性が高くなることが、生産性の増加です。

労働力の増加は、雇用数の増加です。1人当たりの、商品生産と処理の生産性が高まり、社員数も増えると、企業の粗所得(グロスマージン)である付加価値は「生産性×雇用増」で増加し、稼働している160万社の企業の付加価値(粗利益)の合計に相当するGDPも増えます。
(注:政府職員である公務員と、独立行政法人の準公務員の増加は、その雇用の財源が企業所得と個人所得からの税収であるため、GDPの増加要素にはなりません。NPO法人の付加価値の増加は、GDPの増加要素です。)

<日本のGDPの潜在成長力(概算でしか出ません)>

(1)1980年代:3~4%台
(2)資産バブル崩壊後の1990年代:1%台
(3)金融危機の1990年代後半は、1%未満に低下
(4)2000年代:0.5%~1.3%
(5)2010年代:0.0%~0.5%
(注:試算は、日銀と内閣府のものです)

現実の経済成長(需要の増加)が、潜在成長力(経済の商品供給力)を上回ると、その増加分は物価の上昇になって、バランスします。
潜在成長力を高めるには、労働生産性の上昇か、雇用の増加が必要です。生産性の上昇がないと、企業はコスト増にもなる設備を増加させないので、順序では、利益あるいは生産性の増加が先であり、設備投資は後です。

<労働生産性の増加の実績>
1956年~1970年:5.7%~10.0%/年
1970年代:2.9%~ 5.7%/年
1980年代:2.6%~ 3.7%/年
1990年代:1.6%~ 2.4%/年
2000年代:0.1%~ 1.8%/年
2010年代:0.8%~ 1.0%/年

生産性の増加は、働く人の、賃金の可能な上昇率を示すものでもあります。2010年代の0.8%~1.0%の生産性の増加なら、1人当たりの平均賃金も、0.8%~1%増えるのが上限でしょう。

2000年代からの世帯所得の増加のなさは、わが国経済の、生産性の増加が1%台に低下してしまったことが主因です。
わが国の生産年齢人口は、年平均で40万人(労働者数6000万人に対して0.67%/年)減少して行くことが確定しています。
労働人口の20年後の未来は、今年、産院で生まれる数で決まります。2016年の出生数は97万人でした。初めて100万人を割っています。
(注:68年前の1949年は260万人、1970年代190万人、1980年代150万人、1990年代130万人、00年代がほぼ120万人でした。死亡数が出生数を上回ると人口が減ります。)

2017年以降の、労働者1人当たりの生産性が、2010年代の0.8%から1.0%の実績のままなら、GDPの成長力(潜在成長率)は、生産年齢人口の0.67%の減少のため、実質では、0.33%程度しか見込めません。
これから先、長期での実質GDPの成長率は、0.33%付近が中心になるということです。物価上昇が1.0%なら、名目GDPの長期成長率は1.33%が中心でしょう。

日本経済の中心課題は、生産性の上昇の、企業の努力です。

会社の仕事での、ディープ・ラーニングのAI(認識する人工知能)の利用は、2022年ころから盛んになるでしょう。あと5年です。

●「第四次産業革命」と「財政破綻」のチキンレース

その間、財政赤字(国債発行)の増加から、財政が破綻に向かわないように、政府財政を運用する必要があります。予算を組む財務省の責任事項です(財務省は、まだ2015年のデータしか公表していません)。

日銀のゼロ金利策、マイナス金利策は、ゼロ金利の国債も、額面で売れるという国債バブルを生み、政府の財政赤字を拡大させる誘因になっています。一般会計との重複を引いた特別会計(142兆円)と一般会計(96兆円)の拡大は、国民も好み、政治家の行いたいことだからです。

拡大予算が可能だったのは、国債の発行残が1年に40兆円増えても(10年で400兆円)、日銀の400兆円の国債買いにより、国債金利は下がり、政府が払う国債の利払いは、年々、減ってきたからです。

財政の破綻は、借り手の政府が決めることではありません。国債(負債証券)の買いという形で、政府にお金を貸す金融機関が、10年債で言うと、発行額面より20%安くしか買わなくなると、国債の金利が2.5%に上がり、政府財政は予算が支払えず、デフォルトに向かいます。

国債金利が上がると、1069兆円の国債残(17年9月)に対して、8兆円程度(平均金利0.8%)でしかない利払いの増加のため、政府は、国債を増加発行しなければならなくなります。

このときは、企業が利払いのための追い貸しを銀行に求めて断られることと同じことが、起こります。銀行は、貸金の回収リスクが高まるため、審査をすれば貸付ができなくなるのです。今は買うときに審査の要らない安全資産とされている国債も、審査部がはねるリスク証券に転じます。
(注:財務省に反抗して国債の引き受けを降りた、三菱UFJグループは、ゼロ金利の円国債の、下落リスクを想定しています。)

金利の上昇による利払いの増加のために国債を増発しなければならなくなると、リスク資産になった国債の価格は更に下がって、金利は上がります。このとき政府は、ギリシア政府のように、金利を上げないため、必要な国債発行の停止を余儀なくされます。

政府は、公務員給料、年金、医療費、介護費、教育費、自衛隊費用の財政支出を緊縮しない限り、資金不足になり、財政予算を組んで約束していた支払いができなくなるのです。これがデフォルトであり、財政の破綻です。

企業でのAIの活用が間に合い、生産性が高まるように念じています。財政予算を決めることもできる政治家ではない我々は、念じるしかない。しかし、議員を続けるために国民の人気を得なければならない政治家は、財政支出の拡大を求めるのが、習性です。


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