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米史上最長のアフガン戦争 出口見えず--4千人増派へ

 トランプ大統領が、米史上最長の戦争を早急に終わらせるという公約を事実上撤回し、関与し続けることを表明した。
 武力では結局何も解決しない、解決の見通しも見えない。多くの血が流れ、テロが拡散したたけである。イラク・アフガンの負担が3兆ドルを超える試算したスティグリッツ氏は、対テロ戦争において「米国の石油、軍需産業以外には真の勝者をみつけることは難しい」と語っている。
北朝鮮問題の対応においても、平和的・外交的解決以外にないことを肝に銘じなくてはならない。

【米、「出口戦略」見えず=大統領がアフガン政策演説-軌道修正、4000人増派へ 時事8/22】
【トランプ米大統領、アフガニスタンで「勝つために戦う」 撤退はしないと BBC8/22】

【米、「出口戦略」見えず=大統領がアフガン政策演説-軌道修正、4000人増派へ 時事8/22】

【ワシントン時事】トランプ米大統領は21日の演説で、米軍のアフガニスタン関与継続を表明した。これにより、ブッシュ(子)政権時代から続く米史上最長の戦争は、3代にわたる米政権の安全保障戦略に重くのしかかることになった。駐留の期限や作戦計画を明示しないことで、幅広い選択肢を残す狙いもうかがえるが、明確な「出口戦略」は依然として見えてこない状況だ。

 米メディアによると、大統領は演説に先立ち、4000人規模の部隊増派を承認した。派遣部隊は約5割も増強されることになる。
 アフガンをめぐる米国の出口戦略は2015年10月、オバマ前政権が当初計画した16年末までの完全撤収を断念したことで、大きく目算が狂った。従来の計画で5500人だった17年の駐留規模は8400人に引き上げられた。反政府勢力タリバンに加え、過激派組織「イスラム国」(IS)傘下組織も台頭し、治安改善のめどが立たない状態で、トランプ氏は政権を引き継いだ。
 「もともと私の直感は『撤収』。これまでは直感に従ってきた」と語るトランプ氏だが、就任7カ月で出した結論は関与継続だった。必ずしも本意でないとみられる軌道修正は、アフガンを管轄する中央軍司令官も務めたマティス国防長官ら「軍人派」の意向に沿った決定だ。
 アフガン駐留米軍のニコルソン司令官が2月の議会公聴会で「数千人が不足している」と主張するなど、現場の軍人は早くから戦力不足を訴えていた。
 ホワイトハウスでも、陸軍出身のマクマスター大統領補佐官(国家安全保障担当)らは積極関与を主張。これに対し、バノン前首席戦略官・上級顧問らは撤収を求め、マクマスター氏らと鋭く対立した。バノン氏が安保政策立案から遠ざけられ、最終的に更迭されたことも、アフガン関与継続の決定に影響したとみられる。 
 だが、タリバンとの対話は糸口すら見えず、アフガン治安部隊の能力向上やパキスタンの協力取り付けに向けた処方箋も示されていない。トランプ氏は「勝つために戦う」と力を込めたが、前政権でアフガン・パキスタン担当の特別代表を務めたジェームズ・ドビンズ氏はロイター通信に「負けるか負けないかの選択だ。勝つという選択肢はない」と語った。(


【トランプ米大統領、アフガニスタンで「勝つために戦う」 撤退はしないと BBC8/22】

ドナルド・トランプ米大統領は21日夜、アフガニスタン戦略についてテレビ演説を行い、性急に撤退すればその空白をテロリストが埋めてしまうため、米軍の駐留は継続し、「勝つために戦う」ことにしたと発表した。大統領は選挙戦中から、アフガニスタンからの早期撤退を支持していた。

トランプ大統領は演説冒頭、直感的には米軍を撤退させたいと願っていたが、情勢を熟慮した結果、イラクでの間違いを繰り返さないため、「勝つために戦う」ことにしたと述べた。
大統領は、期限を区切った行程表をもとにした戦略展開を止め、現場の状況に応じた対応に移行すると表明。いつまでに何を達成するという期限は設けない方針を示した。
一方でトランプ氏は、だからといってアフガニスタン政府に好きなようにさせるわけではなく、「アフガニスタン政府にやる気があり、状況が進展する限りにおいて、米国はアフガニスタン政府と協力する」とくぎを刺した。

トランプ氏はさらに、インドとの関係強化を目指すと述べる一方で、パキスタンが過激主義者に「安全地帯」を提供しかくまうのを、米国はこれ以上容認しないと警告。米国の側につかなければパキスタンは「大きい損失」を被ることになると述べた。
「我々はパキスタンに何十億ドルも払ってきた。しかしパキスタンは同時に、我々が戦っているのとまさに同じテロリストをかくまっている」

トランプ氏のこの批判について、パキスタン軍報道官のアシフ・ガフール少将はただちに報道陣に対して、「パキスタンにはテロリストのアジトはない。ハッカニ・ネットワークを含めて、すべてのテロ・ネットワークに対して行動を取っている」と反論した。

大統領はさらに、アフガニスタンに対するこの新戦略について同盟各国の支援を期待する姿勢を明示し、「我々と同様に」貢献の度合いを高めるよう期待すると述べた。
ジェイムズ・マティス国防長官は、「複数」の同盟国がすでに、アフガニスタン駐留部隊の「人数を増やす意向」を示したと文書で明らかにした。
一方でトランプ氏は、米軍の追加配備があるかは言明せず、もしあるとしてもどの規模で増やすのかなど具体的な数値は示さなかった。アフガニスタン駐留米軍のジョン・ニコルソン司令官は米兵4000人の追加を要求していたため、大統領がこれに明確に応じるものと思われていた。

しかしトランプ氏は、過去の米政権を批判し、「兵の人数や作戦計画については明かさない」と発言。その一方で、過激派勢力のアルカイダやいわゆる「イスラム国」への攻撃は強化する方針を示した。
「(過激派勢力は)もう隠れる場所がないと思い知る必要がある。米軍の手が届かない場所などないのだと」とトランプ氏は強調した。

ジョンソン司令官はアフガニスタン新戦略について、「タリバンが軍事的に勝利するのは不可能だということだ」と述べ、「今こそ暴力を放棄し、和解すべき時だ」と呼びかけた。
トランプ氏はタリバンとの和平合意もいずれ可能かもしれないと示唆。「いつの日か、効果的な軍事行動の後には、アフガニスタンでタリバンの一部を含む政治情勢が可能になるかもしれない。しかしそれがいつのことか、果たして可能なのかは、誰にも分からない」。

これに対して、タリバンのザビウラ・ムジャヒド報道官は、トランプ氏の新戦略に「新しいところは何もない」と一蹴。AFP通信に対して、米国は「戦争を続けるよりも」終わらせる戦略を考えるべきだと見解を述べた。

タリバンに対する米軍の作戦行動は正式には2014年に終わったが、特殊部隊はアフガニスタン軍への支援を続けている。駐留米軍は現在、約8400人規模。

アフガニスタン政府の統治が及ぶのは国内の半分に留まり、アフガン軍は今でも反政府勢力との戦いを続けている。
米国は2001年9月11日の同時多発テロを受けて、同年10月7日にアフガニスタン空爆を開始し、同月半ばから地上部隊も投入した。

トランプ氏はかねてから駐留米軍の撤収を支持。7月には側近たちに「勝てていない」と述べたほか、今月初めには「ひどい状態を受け継いだ。ひどい状態をずっとましにする」と話し地得た。
一方で、マティス国防長官は、イスラム過激主義の脅威と戦うためには米軍がアフガニスタンに残る必要があると主張してきた。

ホワイトハウス首席戦略官だったスティーブ・バノン氏は、勝てる戦いではないと、駐留米軍の完全撤収を強く主張していたが、18日に解任された。

【解説】 支持基盤に傷が? ――アリーム・マクブールBBC北米特派員(ワシントン)

理屈の上では、トランプ大統領のアフガン新戦略を誰より問題視するのは、トランプ氏に投票した人たちかもしれない。
 選挙中のトランプ氏は支持者たちに、「アメリカ第一」政策に注力すると繰り返していた。それが今になって、これまでの犠牲を有意義なものにするため、アフガニスタンで勝ちたいと言い出したのだ。

 アフガニスタンで勝つというその目的達成のために、具体的に何をどうするつもりなのか詳細は語らなかった。米国の敵に戦略内容を知らせたくないのだと、従来の主張を繰り返して。
 しかし、バラク・オバマ大統領による大規模増派で達成できなかったことが、どの程度のわずかな増員で実現できるのか、分かりにくい。

 またインドに対してアフガニスタン関与の拡大を期待すると言いながら、どうやってパキスタンから今まで以上の協力を得るつもりなのかも不明だ。インドの関与拡大こそが、パキスタン主流派の恐れることなのだから。

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