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社会保障費抑制~財政誘導で、都道府県を下請け化

 国保の「都道府県単位化」、「地域医療構想」策定と、都道府県に社会保障抑制の役割を担わすための仕組みづくりが進んでいる。4月12日の財政諮問会議では、医療・介護の抑制で都道府県のガバナンス強化と調整交付金を活用したインセンティブ改革を進めることが議論されている。
  それに対し14日の知事会では、山田会長が「財政の引き締めを都道府県に主体的にかませようとする動きが随分でてきている」「住民サービスを提供する責務を負っているものとして、一番いいところは何かという観点から物事を考えるべきであり、今後非常に厳しい折衝が予定されている」と警戒感を示している。
 高知県は、中山間地が多く、家庭の介護力が低いといった地域の特性があり施設サービスの比率がたかくなっている。また低所得者が多いなど社会的要因によって医療費・介護給付費が大きくなる〔健康格差〕ことも示されている。
「地域創生」というなら、安心できる地域づくり、地域の雇用を支える医療・福祉・介護部分の役割が欠く事ができない。
なお、第5回経済財政諮問会議の議事要旨と民間委員の資料は、以下のとおり・・・


◆議長である安倍総理のまとめの発言から

「第二に、社会保障改革について議論した。
民間議員からは、1人当たりの医療費が高い地域は介護費も高くなる傾向にあり、健康増進や予防の推進とともに、医療と介護を一体的に改革していくべきという意見があった。
これに対し、塩崎大臣から、データの活用やインセンティブ改革を通じて保険者機能や都道府県のガバナンスを抜本的に強化するとの発言があった。
2025年には「団塊の世代」が全て75歳以上となり、医療・介護ニーズも大きく変わっていくことが見込まれる。あと残り8年となるが、それぞれの地域で、どの患者も適切な医療や介護を適切な場所で受けられるようにしていく必要がある。
その第一段階として、この3月までに、全都道府県において地域ごとの将来の病床数を盛り込んだ「地域医療構想」の策定が完了し、目指す将来像は明らかになった。
今後は実行段階であり、構想の具体化に向けた工程と手段を決定していく必要がある。その際、第一にデータを最大限活用する、第二に中長期的に持続可能で効率的なものとする、第三にアジア諸国の模範にもなるようにするといった視点で、取組を進めることが重要である。
民間議員の意見も踏まえ、塩崎大臣を中心に、自治体の先進事例の横展開や、病床のスムーズな転換方策等、実効的な施策を、スピード感を持って検討・実施していただきたい。」



◆【医療・介護をはじめとする社会保障制度改革の推進に向けて  民間委員資料】

1.最近の医療・介護費動向について
2013〜2015年度の医療・介護費は、医療は年平均2.6%増、介護も同4.0%と高齢化の伸びを上回って増加しているほか、2030年に向けて75歳以上人口は増加し続けることを踏まえ、「経済・財政再生アクション・プログラム2016」に掲げられた44項目の実行に着実に取り組む必要がある。
また、最近の医療・介護費の増加の背景には、以下に掲げる特徴が明らかとなっており、2018年度に向けて、①各種計画等の一体的推進、②保険者等のガバナンス強化、③健康増進・予防の推進に、重点的に取り組む必要がある。

(1)全体的な特徴
高齢者一人当たりの入院医療費と介護費は地域的に相関(医療と介護サービスを往復している可能性)。医療・介護の一体的改革が不可欠。
高齢者に係る医療費、80歳以上の要介護認定率・受給率・一人当たり費用共に増加。健康増進・予防の推進が重要。
一人当たり医療費、介護費ともに大きな地域差(高齢者の医療費、入院に係る医療費、在宅介護サービス等)が存在。優良事例を横展開すべき。

(2)医療費・介護費における主な増加要因、効率化要因
医療では、一日当たり医療費の上昇(入院、入院外、調剤)が顕著。薬価制度の抜本的改革、技術の高度化に伴う高額医療費の在り方の検討、医療の標準化や費用対効果の検証が必要。
介護では、介護度が軽いほど、その後の介護度が重度化(軽度者の介護依存の可能性)。自立支援に向けたインセンティブ改革が重要。
後発医薬品は効率化に貢献。医療扶助を含め一層の利用を促進すべき。

2.医療・介護費の効率化に向けて
(1)各種計画等の推進・実行と医療・介護の連携強化
①都道府県のガバナンスの強化
各種計画の策定主体であり、国保の財政運営主体ともなる都道府県が、医療・介護提供体制、医療費・介護費及び健康・予防に係るガバナンスを、制度・財政・データ等を利活用し、強化すべき。

②医療・介護の提供体制の一体的運用
地域医療構想における30万人の在宅医療等の受け皿整備について、国は推計方法等の指針を本年夏までに示し、都道府県・市町村は2017年度末までに医療・介護の両計画を整合的に策定すべき。
地域医療構想については、各都道府県において地域医療構想調整会議等を通じて、具体的な医療機関名を挙げた病床の転換等の方針を早急に策定すべき。

③専門職の業務範囲の拡大による幅広いサービスへの対応
医師の過重労働を緩和する観点からも、在宅医療等に係る業務の一部を看護師・介護人材等にシフトしていくべき。こうした観点から、看護師・介護人材等の業務範囲を拡大すべき。

(2)保険者等のガバナンス強化
①保険者機能の発揮等に向けたインセンティブ改革
後期高齢者支援金の加減算率を現状の0.23%から法律の上限(10%)まで引き上げていくとともに、保険者の多様な取組状況や効果を見える化すべき。
国保の保険者努力支援制度については、効果的なインセンティブ措置に充てるとともに、特別調整交付金1について、保険者の取組状況や効果を見える化し、インセンティブ措置を拡充・増額すべき。また、国保財政の都道府県化に合わせて、現行の都道府県調整交付金の利活用を促進すべき。
介護保険における保険者への財政インセンティブについて、調整交付金の活用も含めて早期に具体化すべき(大分・和光方式の横展開)。また、自立支援に向け、要介護度の改善等に応じて加算する介護報酬の仕組みを導入すべき。

1 国保特別調整交付金1,700億円のうち保険者へのインセンティブは150億円。
2 SCR: Standardized Claim Data Ratio。性・年齢を調整したレセプトの出現率。

②一人当たり医療・介護費の地域差縮減に向けた取組の明確化
一人当たり医療費については、外来医療費の適正化に向けた追加の取組の早期具体化、予防接種の推進や健康ポイントの活用等予防の推進、入院医療費の適正化に向けて地域医療構想の推進など必要な施策の具体化を行うべき。
診療行為の地域差(SCR2)を2017年度中に見える化し、各都道府県において、自治体、保険者、医療関係者等からなる協議の場を設け、住民の受療行動や医療機関の診療行為の変化を促す体制を構築すべき。国は、医療サービスの標準化と報酬体系の見直しを段階的に進めるべき。
一人当たり介護費については、在宅介護サービスをはじめとして、目標・工程・評価指標・各主体の役割を具体化すべき。

(3)生涯現役社会の構築と健康増進・予防の推進
高齢者の働き方改革を推進すること等を通じて、年齢に関わりなく、健康で、働くことを選べる生涯現役社会を構築すべき。また、高齢者が生活支援等のサービスの担い手として参加できるよう環境整備を促進すべき。
次世代型保健医療システムの構築を通じ、マイナンバーで過去の受診・検査・服薬情報を一元的に知ることができるようすべき。
人生最終段階の生活の質(QOL)の充実に向け、在宅医療の見える化や本人の意向確認、参考事例の横展開を、日本医師会との協力の下、関係府省が連携して推進すべき。
コンパクト・プラス・ネットワークと地域包括ケアの連携強化に向け、医療介護総合確保基金を重点配分し、健康なまちづくりを推進すべき。


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