「多様な地方の意見」というなら小選挙区制解消を
知事会の合区解消の決議は、理由として「多様な地方の意見が国政の中でしっかりと反映される必要がある」
としている。
が、高知の衆参選挙区の議席をみると自民党が独占。県内国会議員の7名ともが改憲派、原発推進の自公。 高知の比例の力関係は、自民2対共産1である。また世論は、戦争法や再稼働に反対している。小選挙区が多様な意見が排除されているのが実際である。
また、小選挙区にするので、日本全体のことではなく、地域利益誘導の政治に陥ち入り、数の力で、東京一などの極集中を加速させている。
小選挙区制をやめ、比例中心の制度にすることが、地方の多様な意見を国政にしっかり反映させる道である。
同決議は、将来的な合区解消策として、「(参院を地域代表制の組織と位置付ける)憲法改正についても議論すべきだ」とした。決議は最終的に全会一致で採択されたが、大阪府が合区解消に反対したこと、愛知県は慎重であることも付記された、とのこと。
合区解消の主張は、道州制の主張とどう整合性をとるのか。
知事会は、真に地方分権に資するとか、国と地方の明確や役割分担などの条件はつけているが、道州制を否定していない。憲法改定も含めて、あくまで都道府県にこだわるなら、道州制議論は拒否すべきである。
【道州制に関する基本的考え方 平成25年1月23日 全国知事会】
憲法改定というが、憲法の大原則に法のもとの平等がある。仮に参議院を地方代表として1票の格差を是とするのなら、国政に関与できる権限はきわめて制限されることになるだろう。しかし、それなら国と地方の協議の場で、各県の意見が出されている。
なにより、東京一極集中しているのは、自然現象ではない。農業・農村を疲弊される政策をし続けた結果である。また、大企業と中小企業〔下請け〕の間で、対等な取引条件が構築されていない、という点もある。
さまざまな方法で経済支援をしている欧米では、グローバル化の中でも大都市部の人口集中はしていない。

(グラフは、「人口減少と地域の再生」中山徹 より)
この60年、先進国の中心部の人口割合は、パリ、ベルリンはほぼ横ばい、ロンドン、ニューヨークは減少気味。
東京を中心にした首都圏の人口割合が年々高まっている日本の状況が例外的、異常な姿なのである。
いままでの政治の枠組みでは、地方の多様な意見が反映されてこなかった結果である。
〔…と言うか、急速な資本蓄積をするために、農業では食べていけない状況をつくり、低賃金の豊富な労働力を農村部から確保する、という明確な意図をもってなされたこと。その後は、安価の外国産の輸入により、労働者の賃金を抑制〔労働力価格の低減〕すめたに、農業を切り捨ててきた結果である。〕
まずは、東京一極集中の真の要因にメスを入れるべきである。
地方で若者が生活でき、人口流出がとまれば、合区問題だけでなく、都市での保育、介護施設不足、過疎地での買い物難民や社会資本の維持・更新問題など、様々な点で巨大な社会的メリットを得ることができる。
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