争点隠し、国民だまし 安倍政治の常套手段
2012年 総選挙 「TPP断固反対」 → 「聖域なき関税撤廃を前提としない」のでと交渉参加
2013年参院選挙 「アベノミクス三本の矢」→ 終わったら特定秘密保護法を強行
2014年総選挙は 「消費増税の先送り」→ 終わったら戦争法の強行成立
ウソと争点隠しで、選挙に勝てば、「支持をいただいた」と全権委任をされたごとく暴走する。
これが、安倍内閣の基本的戦略。今回も「アベノミクス」の是非といっているが、待ち構えるのは、憲法改悪、TPP批准…国の形を大きく変える暴走路線。
【安倍首相 遊説で改憲語らず 「争点隠しだ」野党批判 毎日6/10】
【TPPに一言も触れず 安倍首相の応援演説に山形の農家怒り 日刊ゲンダイ6/11】
ここに危機感をもったのが市民運動の高揚を背景にした野党共同の前進である。
一方、安倍首相は「野合」「共産党攻撃」に熱心だが、野党の政策協定は前進しているし、多くの市民が注目、共感を寄せてもらっている今、共産党の真の姿を知ってもらえる、そして反共攻撃が国民の願いを圧殺するための攻撃であるという本質をわかってもらえる絶好の機会である。
【安倍暴走との対決鮮明 参院選 野党「共通政策」豊かに 赤旗6/9】
【これが日本共産党の本当の姿です 反共宣伝は事実か ご一緒に考えてみませんか 赤旗6/11】
【安倍首相 遊説で改憲語らず 「争点隠しだ」野党批判 毎日6/10】安倍晋三首相が参院選に向けた全国遊説で、悲願の憲法改正への言及を避けている。賛否が割れる改憲に重点を置かず、アベノミクスによる景気回復の是非に焦点を当てたほうが有利との判断とみられる。ただ、参院選後に改憲論議が加速する可能性は否定できず、野党は「争点隠しだ」と批判を強めている。【飼手勇介、朝日弘行】
「アベノミクスは決して失敗していない。デフレから脱却し、国民をさらに豊かにしていく」。首相は10日、奈良、三重両県で街頭演説し、雇用改善などの「成果」の説明に多くの時間を割いた。マイクを握った約2時間で憲法改正には一度も触れなかった。政府関係者は「自民党は憲法改正が党是だ。演説でわざわざ言う必要はない」と話す。自民、公明両党が発表した参院選公約も、憲法改正を正面から掲げていない。自民の憲法改正についての記述は全26ページのうち末尾の2項目のみ。「衆参の憲法審査会で議論を進め、各党との連携を図り、国民の合意形成に努める」との表現にとどめた。
首相は1月、参院選について「自公だけでなく、改憲を考えている人たちと3分の2を構成していきたい」と前のめりの姿勢を示した。一転して遊説で憲法に触れない意図について、首相周辺は「憲法改正が現実的な政治日程となってきたからこそ慎重になっている」と解説する。
公明は憲法に新たな条項を加える「加憲」の立場だ。ただ、争点化は好ましくないとみており、公約では憲法改正について全く触れていない。これに対し、野党は憲法への言及を避ける首相や与党を批判し、「アベノミクスの失敗」と並ぶ2大争点に据える方針だ。
民進党は参院選ポスターで「2/3をとらせない」と安倍政権での憲法改正阻止を呼びかける。山尾志桜里政調会長は10日、東京都内の街頭演説で「首相は選挙になると自民党憲法改正草案を蔵にしまってしまう。選挙が終わると蔵から出して、憲法草案も賛成してもらったと必ず言う」と指摘。自民党憲法改正草案の9条について「自衛隊を国防軍にし、集団的自衛権の制限をなくす。この国の平和の形を一気に変える」と批判した。
共産党は公約で憲法について「自民党憲法改正草案に反対」を掲げる。志位和夫委員長は9日の記者会見で「自民党改憲案を許していいのかどうかが大争点だ」と述べ、参院選で首相の姿勢を問う考えを示した。■憲法改正に関する主要5党の参院選公約
自民 衆参の憲法審査会で議論を進め、各党との連携を図り、国民の合意形成に努め、憲法改正を目指す
公明 (記述なし)
民進 「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」の理念は堅持。時代の変化に対応した憲法のあり方は国民参加で構想(公約案)
共産 自民党改憲案は海外での武力行使を無条件で可能にし、基本的人権を制限する。時代逆行の自民案にノーの審判を下す
おおさか維新 憲法改正による教育無償化、道州制実現を含む統治機構改革、憲法裁判所の設置
【TPPに一言も触れず 安倍首相の応援演説に山形の農家怒り 日刊ゲンダイ6/11】安倍首相が山形で墓穴を掘った。9日、山形県内で自民新人の月野薫(61)の応援演説をしたのだが、「経済政策が最も大きな争点」と強調しながら、TPP(環太平洋経済連携協定)について一言も触れなかったのだ。
午前中に山形入りした安倍首相は、和牛農家やサクランボ園を視察、特産品のさくらんぼ「紅秀峰」も食べ、演説で「甘くておいしかった」と絶賛。農業関係者との意見交換会にも顔を出して、農家に寄り添っている印象を与えるのには熱心だった。だが、県内の農業関係者は「山形県の地元農業にも大きな打撃を与えると懸念されているTPPについて全く話さないのでは、農家への説明責任を放棄したとしか言いようがありません」と呆れていた。
県の試算ではTPPで「農林水産物の生産額は3割減少」という結果が出ている。月野はJA全農山形副本部長だったのに、地元の農政連が自主投票を決めたのは、TPP推進の自民党に対する不満が残っているためだ。
安倍首相は約21分の演説で約3分間、農業について話したが、空虚で抽象的な決意表明にとどまった。「農業は大変です。毎日、土と向かいながら、時には厳しい自然と立ち向かい、闘いながら、そして、この美しい日本の田園風景を守っている。日本の地域の伝統や文化を守ってきたのは、農業に従事をしてきた皆さまだと思います」
農家の反発が高まるのは必至だ。
【安倍暴走との対決鮮明 参院選 野党「共通政策」豊かに 赤旗6/9】「安保法制=戦争法を廃止し、立憲主義を取り戻す」という国民的大義で結束した野党共闘に対し、安倍晋三首相は「民進党と共産党が一緒になってどんな経済政策ができるのか。対案を聞いたことがない」(8日)と攻撃しています。しかし野党4党は、国民生活と民主主義にかかわる幅広い分野で「共通政策」を豊かに発展させており、対決点は鮮明です。
【戦争法廃止】
安倍政権は、憲法じゅうりんの戦争法強行に反省もなく、戦争法成立によって「(日米)同盟の絆(きずな)は一層深まっている」と主張。戦争法廃止を求める野党に対し「日米の絆を壊すような無責任な試み」と攻撃しています。
4野党は「安保法制の廃止と集団的自衛権行使容認の閣議決定撤回」の大義をかかげて結束しています。「日本を『殺し、殺される』国にしてはならない。戦争法は廃止しかない」(日本共産党・志位和夫委員長)「違憲の法律はいつまでたっても違憲。廃止するしかない」(民進・岡田克也代表)と訴えています。【アベノミクス】
アベノミクスのもと、実質賃金は5年連続マイナス、個人消費は2年連続マイナスです。ところが、自民党公約では「アベノミクスのエンジンを最大限にふかす」と失政への反省がありません。
野党4党は、「アベノミクスによる国民生活の破壊、格差と貧困の拡大の是正」を確認。市民連合との間で「すべての国民の個人の尊厳を擁護する政治」も確認しています。
4野党は先の通常国会に、介護士・保育士の給与引き上げや長時間労働の法規制など、格差と貧困を是正し、個人の尊厳を守るための法案をすでに共同提出しています。【強権政治】
安倍首相は、環太平洋連携協定(TPP)合意や沖縄・米軍新基地建設など国民無視の強権政治を反省せず、「TPPの活用」「辺野古が唯一の解決策」と主張しています。
野党4党は、農産物重要品目を守るという「国会決議」に違反するTPP合意に反対。新基地建設について市民連合と「沖縄の民意を無視した辺野古新基地建設の中止」で合意。日本共産党は「沖縄の痛みも苦しみも怒りも分からない首相に主権国家の代表者たる資格はない」(志位氏)と批判しています。
【憲法】
安倍首相は「在任中に(憲法改正を)成し遂げたい」と執念を燃やし、「憲法改正を目指す」と参院選公約に明記しています。
4野党は安倍政権のもとでの憲法改悪に反対。「戦争と独裁に道を開く『安倍改憲』ストップ」(志位氏)、「(自公と補完勢力による)憲法改正のための3分の2確保を絶対に阻止する」(岡田氏)と主張しています。
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