国連の幸福度報告書 日本53位、2年連続後退
次の日曜、3月20日の「国際幸福デー」を前に報告書が発表された。
同報告は、2011年、国連で、加盟国の幸福度の調査を行い、結果を公共政策に活かすことを呼びかけた決議が可決。その結果、2013年に、最初の世界幸福度報告書(World Happiness Report)を発表。
同調査は、●国民1人当りの実質GDP(国民総生産) ●社会保障 ●健康寿命 ●人生選択の自由度 ●寛容度 ●汚職度 ●政治的自由度などを変数にし、幸福度を割り出している。
日本は2013年版43位。その後、2014年43位、2015年46位(調査対象158カ国)、2016年53位。
格差の拡大と実質賃金の低下、社会保障の切り捨て、報道の自由の抑圧など…安倍政権下で「幸福度」が連続後退している。
【国連の幸福度報告書、トップはデンマーク 日本53位 CNN3/17】
【国連の幸福度報告書、トップはデンマーク 日本53位 CNN3/17】国連の「持続可能な開発ソリューション・ネットワーク」は16日、世界の幸福度に関する2016年版の報告書を発表した。幸福度が高い国としてはデンマークが1位で、昨年トップだったスイスは2位に下がった。
4年前から発表されている同報告書で、デンマークがトップに立つのは3回目。16年版の3位以下にはアイスランド、ノルウェー、フィンランドが続いている。
6~10位はカナダ、オランダ、ニュージーランド、オーストラリア、スウェーデンだった。
経済大国の中では米国が13位、ドイツが16位に入ったが、英国は23位にとどまり、日本は53位、ロシアは56位、中国は83位と振るわなかった。
153位以下にはベナン、アフガニスタン、トーゴ、シリアが連なり、最下位はブルンジだった。
経済、政治情勢が悪化したギリシャ、イタリア、スペインや、政情不安のウクライナなどは順位を下げている。
上位の国には平均余命が長い、社会福祉が充実している、人生の選択肢が幅広い、汚職が少ない、社会の寛容度が高い、1人当たりの国内総生産(GDP)が高いなどの特徴があった。
アイスランドとアイルランド(19位)はともに金融危機で経済的な打撃を受けたにもかかわらず、幸福度に大きな変化はなかった。両国に共通しているのは高度な社会福祉制度だ。
報告書の執筆者は「経済成長ばかりに注目するより、豊かで公正、持続可能な社会を目指すべきだ」と主張している。
格差の小さい国は大きい国に比べて幸福度が高いこと、05~11年と12~15年のデータを比べると幸福度の不平等さは大半の地域で拡大する傾向にあることも分かった。
幸福度の平等さでトップに立ったのは、「国民総幸福量(GNH)」の指標で知られるブータンだった。
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