「貧困」拡大で、雇用者数、給与総額の増?! ~ 高齢者就業135万人増
安倍政権の「まず非正規の雇用が拡大したので、実質賃金が低下している。雇用者数、総雇用者報酬は増えている」とのべているが・・・・労働力調査、民間給与総額、家計調査、消費者物価指数から、この3年間を見てみた。
○2013.1-2015.11
雇用者数+174万 役員+30万 正規-36万 非正規+187万 高齢者就業者+135万人
○民間給与総額〔12-14年〕 約12兆円増/名目+6.15% 実質+3.91㌫
○家計調査〔勤労世帯・二人以上〕 実収入。実可処分所得は6~7%減
★ 雇用、給与総額の伸びは、主に高齢者の生活苦・不安からの非正規の就業が増えた結果と言えるのではないか~ 消費税負担8兆円、物価高、社会保障の改悪
★ 貧困をなくすため、社会保障を充実させ、労働力の「急迫販売」の防止をするのが歴史的に確立した基本の1つ~今は、真逆の事態=「貧困大国」の道を突き進んでいることが見て取れる。
【民間給与総額 2012-14年】
・給与所得者数 5422.1万人 5592.3万人 170.2万人
・給与総額 191兆996億円 203兆809億円 11兆9813億円
~総額の伸び 6.152ポイント
・消費者物価指数 12-14
持家の帰属家賃を除く総合 99.7 - 103.6 / 103.912
★実質・民間給与総額 2.156ポイント増 12-14
*社会保障改悪等による新たな負担増 0.92%〔12-15年度〕 〔労働総研試算〕→実質は、1%強か?
【参考】 公務部門 人件費 〔給与、退職手当、共済負担金〕
・2012年度 291.9万人26.9兆円
・2014年度 289.0万人 26.3兆円
【雇用者数〔労働力調査〕 12-15】
①13.1-15.11 比較〔12年以前と13年以降は、若干項目が違うので、13.1との比較とする〕
13.01 雇用者数5502 役員329 役員を除く雇用者5108〔正規3336、非正規1823〕 高齢者就業数593万
15.11 雇用者数5676 役員359 役員を除く雇用者5310〔正規3300、非正規2010〕 高齢者就業数728万
★ 雇用者数+174万 役員+30万 正規-36万 非正規+187万 高齢者就業者+135万人
② 総数 正規 非正規
12.10-12 5541万人 3370万人 1843万人
15.07-09 5644万人 3329万人 1971万人
2015.11 5676万人 3300万人 2010万人
★ 雇用者数+135万 正規-70万、非正規+128万
【家計調査〔二人以上世帯、勤労者世帯〕 2012年11月-2015年11月比較】
12年11月 15年11月 差
・実収入 432681円 425692円 ー6989円
・可処分所得 354350円 345012円 -9338円
・消費支出 300181円 294909円 -5272円
・物価指数 99.2 104.5
★消費者物価指数〔持ち家の帰属家賃を除く総合〕は、この3年、1.0534倍
★12年11月水準を100として物価変動を加味して数字で、15年11月は
・実収入 93.39%
・可処分所得 92.43%
・消費支出 93.26%
ちなみに【GDPドルベース】
アベノミクスで、日本経済の国際的地域は大きく低下している。
〔2020年までの予想がはいっており、そこが上向きになっているので、注意〕
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