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アサド政権を「資金援助」していた安倍政権

  一昨年8月、カタールを訪問した際、安倍首相は「シリア情勢の悪化の責任は、暴力に訴え、無辜の人命を奪い、人道状況の悪化を顧みないアサド政権にある」とアサド政権の退陣を迫っていたが、今年1-3月に、秘密裏に、アサド政権に火力電力の補修・復旧に25億円を提供する契約を結んでいたことを、西日本新聞がスッパ抜いた。
  日刊ゲンダイがとりあげているが・・・ 外務省が利権を守るために突っ走った。国際的信用を落とす・・・との角度でとりあげている。
が、「アサド政権崩壊で喜ぶのはISだけ」として、政策転換を模索するアメリカの意向により、コマとして使われたのではないか・・・という気がする。いずれにしても、テロを拡大させたイラク戦争の失敗---を認めていない日本、価値的外交を唱える政府の行動である点では、矛盾だらけである。また、主要メディアが取り上げていない点でも異常である。
【アサド政権を「資金援助」していた安倍政権のウソと言い訳  日刊ゲンダイ12/10】
【対IS戦争でロシアが外交攻勢  アサド政権の存続めぐり米も同調 ロシアがサウジとシリア高官の密会をセッティング
WEDGE REPORT 8/14】

【アサド政権を「資金援助」していた安倍政権のウソと言い訳  日刊ゲンダイ12/10】

安倍政権はアサド政権を支援していた――。国内有数のブロック紙「西日本新聞」(福岡市)のスクープ報道に激震が走っている。

 記事は8日付の朝刊1面トップで、〈日本、アサド政権『支援』 シリアの電力整備に25億円〉との見出しでデカデカと報じられた。内容はざっとこんな感じだ。日本は2011年5月から、内戦が激化しているシリアのアサド政権に対する新規の経済協力を中止している。ところが、安倍政権は今年1~3月、国連開発計画(UNDP)の事業として、アサド政権の支配下にあるジャンダール火力発電所の補修・復旧に約25億円を提供する契約を結んでいた、とスッパ抜いたのである。

 西日本は「緊急人道支援」名目とはいえ、電力は軍需産業や軍事活動にも欠かせないため、〈アサド政権の延命に利用される可能性もある。日本政府の資金提供は、アサド政権打倒を掲げる同盟国の米国の立場とも相いれない〉と安倍政権の姿勢を痛烈に批判した。

安倍首相は13年8月にカタールを訪問した際、「シリア情勢の悪化の責任は、暴力に訴え、無辜の人命を奪い、人道状況の悪化を顧みないアサド政権にある」とアサド政権の退陣を迫っていた。それなのにウラでは政権延命に資金援助していたなんてビックリ仰天だが、デタラメはこれだけじゃない。安倍政権が忠誠を誓った米国ににらまれるのが怖かったのか、西日本の取材に対し、外務省は「資金提供は一切ない」と完全否定。さらに取材直後に突然、UNDPのサイトから事業計画の記載が消えたのだ。
 ドタバタはさらに続く。西日本が1面で報じると、今度はUNDPのサイトに事業計画が「復活」。外務省側も一転して「人道支援」と認め、菅官房長官は会見で「事業計画はずっと掲載している」と言い放った。
「サイトから事業計画を削除したとなれば、『後ろめたいから隠した』となる。安倍政権は、あくまで『人道支援』と言い張る方針に切り替えたのでしょう」(事情通)

 証拠を突き付けられても平気でウソをつき、対応を二転三転させる外務省や菅官房長官は本当に許し難い。軍事ジャーナリストの神浦元彰氏はこう言う。
「おそらく外務省が利権を守るために突っ走ったのだろうが、今のアサド政権に資金援助していたなんて、米国だけじゃなく世界中が『何を考えているのか』と思うでしょう。日本に対する信用もガタ落ちですよ」

 不思議なのは、これだけ重大な問題なのに、全国紙やテレビが西日本のスクープを「後追い」しないことだ。
「国際問題に発展しかねない本質的な問題だからこそ、メディアは外務省の顔色をうかがって及び腰になっているのだと思います」(神浦元彰氏=前出)
 安倍政権を早く引きずりおろさないと日本は奈落の底にまっしぐらだ。


【対IS戦争でロシアが外交攻勢  アサド政権の存続めぐり米も同調 ロシアがサウジとシリア高官の密会をセッティング
WEDGE REPORT 8/14】

佐々木伸 (星槎大学客員教授)~共同通信社客員論説委員。ベイルートやカイロ支局長を経て外信部副部長、ニュースセンター長、編集局長などを歴任。

過激派組織「イスラム国」(IS)の暴力が吹き荒れるシリア情勢を鎮静化させるため、ロシアがこのところ新たな外交攻勢を活発化させ、米国、サウジアラビア、イランをも巻き込んだ水面下の動きが急速に加速している。

■敵の高官秘密会談も仲介するロシア

 ロシアのこの動きは先月、長年の懸案だったイランの核合意が達成され、中東の大きな問題の1つが解決されたことで急浮上している。ロシアの外交攻勢の狙いは、ISや反政府勢力の軍事的な圧力に次第に追い詰められつつあるシリアのバッシャール・アサド政権の当面の存続と、シリアの内戦終結の際に発足する新政権にアサド大統領の影響力を残すことにある。
 ロシアはシリア内戦では、シーア派の盟主イランとともに、軍事援助などでアサド政権を長らく支え続けてきた。しかし、米国や欧州各国、サウジアラビア、トルコなどのスンニ派アラブ諸国はアサド政権の追放が内戦終結と、ポスト・アサドの移行政府発足の前提条件だと主張して対立してきた。
 だが、シリアの情勢は昨年来のISの台頭で激変。ISや他のイスラム過激派の方が、世界や周辺諸国にとってアサド政権よりも緊急の脅威であり、「アサド政権が崩壊して最も得をするのはISだ」(米紙)という認識が強まったためである。特にオバマ政権は昨年末から、シリアのアサド政権の存続も選択肢の1つ、との考えに傾斜していった。
 米アナリストらによると、米国は最近、アサド大統領が移行政府の一翼を担うというロシアの立場に大きく近づき、アサド大統領の退陣については強く要求することはしなくなった。ロシアは今月初めカタールで、シリア問題についての米、サウジアラビアによる3者高官会談を開催したが、ケリー国務長官はこの際、「アサド退陣」という要求を持ち出さなかった、とされる。
 ロシアがとりわけ力を入れているのは、サウジアラビアとの関係だ。サウジのジュベイル外相は11日、モスクワでロシアのラブロフ外相とシリア問題について突っ込んだやり取りをしている。しかもロシアは最近、アサド政権の打倒のために反政府勢力に莫大な軍事援助をしてきたサウジアラビアと、当のアサド政権の情報担当の高官の秘密会合もセットした。
 ベイルートの情報筋などによると、ロシアは米国と、サウジアラビアとの3者会談の内容をシリアのモアレム外相に伝え、外相はシリアの盟友であるイランとの関係もあるオマーン当局者と会談。オマーンを通じてイランとサウジの高官会談を実現させ、サウジのアサド政権に対する姿勢を軟化させようと働きかけたものと見られている。
 米国はウクライナ問題でロシアに制裁を加えるなど対立を先鋭化させてきたが、シリアやイラクのISを速やかに壊滅させることではロシアと協力する姿勢を強め、またシリア問題の解決には、核合意を達成した地域大国イランの力に依存せざるを得ないことも認識しており、ロシアを中心にした舞台裏の外交工作がさらに活発化する公算が強い。

■急速に衰えるアサド政権  いとこが逮捕される異常事態

 米国がロシアの外交攻勢に同調する姿勢を示しているのは、予想以上に進むアサド政権の弱体化が顕著になっているからだ。政権が倒れるようなことがあれば、さらなる混乱に乗じる形でISが勢力を拡大し、今以上に収拾がつかなくなることを嫌っているためだ。民衆から遊離した独裁政権だが、ISよりまだマシ、という考えがオバマ政権内に強まっていることの表れだろう。
 アサド政権はシリアでは少数派のアラウイ派(シーア派の一派)が政権基盤。しかし最近は政府軍の戦死者や脱走兵の増加で兵力不足が慢性化、アラウイ派からも兵士を徴募できなくなり、大統領自身が政府軍への参加を呼び掛けたほどだ。これに加えて、政権内部の権力闘争も露呈し、今月には大統領のいとこであり、民兵の指導者のスレイマニ・アサド氏が逮捕されるという異例の事件も起きている。
 アサド政権の生き残り戦略は、ダマスカスやシリア西部の地中海沿岸の一帯に戦力を集中して反政府勢力の攻勢を持ちこたえ、米欧や周辺諸国にISとの戦いが最優先課題であるように仕向け、政権の有用性をアピールして活路を見出すことにある。ロシアの外交攻勢に米国やサウジアラビアが同調するようになれば、この生き残り戦略のシナリオがうまくいくという計算があるようだ。
 そういう意味で、反政府連合の強力な一翼を担っていた国際テロ組織アルカイダの分派「ヌスラ戦線」が最近、トルコの軍事介入を理由に同連合から離脱したことは、アサド政権にとっては圧力が軽減し、プラスに働くかもしれない。


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