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「空爆はIS喜ばすだけ」 非軍事の手段提言 現地取材の独記者

ドイツで保守政党の国会議員を務めたこともあるジャーナリストのガーディアン紙に掲載された告発と提言。

現地取材をもとに「パリの攻撃以来、西洋の政治家は、用心深いテロリストによって設定された罠に歩いてきた。彼らは9月11日後に行ったように爆弾で報復する。しかしながら爆弾は、なぜ我々がそもそもテロに直面しているかという主な理由の一つである。
 なぜなら、爆弾は主に罪のない人々を殺し、従って、テロの原因のために新鮮な新兵を作成するのに役立っているからである。」、「子どもが1人殺されるたびに新たなテロリストが生まれる」、「対テロ戦争が推定100万人のイラク国民の命を奪った後、現在われわれが直面しているのは約10万人のテロリストだ。ISはブッシュの『申し子だ』」と告発。

 ISを喜ばす空爆でなく
(1)湾岸諸国からの武器供給の停止
(2)トルコ国境封鎖による戦闘員流入の阻止
(3)シリアとイラクの国民的和解の促進―の3点を提言。
(メモ者 (1)(2)は、アサド政権打倒の立場をとる周辺国の反政府過激派勢力への支援、という問題)

【空爆はIS喜ばすだけ 軍事手段でない方法提言 現地取材の独記者が寄稿 英紙   赤旗12/5】

【I know Isis fighters. Western bombs falling on Raqqa will fill them with joy 】

【空爆はIS喜ばすだけ 軍事手段でない方法提言 現地取材の独記者が寄稿 英紙   赤旗12/5】

 11月13日のパリ同時テロ以後、フランスや英国などが相次いでシリア空爆への参加・強化に踏み切っています。これについて、西側のジャーナリストとして唯一過激組織ISから許可されて支配地域の取材をしたドイツ人記者が、「空爆はIS戦闘員を喜ばすだけだ」と批判する寄稿を英紙に寄せています。現地でIS戦闘員たちに直接インタビューし、彼らの行動を目撃しての結論として、空爆は新たなテロリストを生み出すだけだと警告しました。

 この記者は、ドイツで保守政党の国会議員を務めたこともあるユルゲン・トーデンヘーファー氏。英紙ガーディアン11月27日付で、「西側の政治家たちはテロリストの仕掛けたワナに落ち込んでいる」と指摘しています。

 同氏はアメリカのブッシュ前政権が始めた「対テロ戦争」について「対テロ戦争が推定100万人のイラク国民の命を奪った後、現在われわれが直面しているのは約10万人のテロリストだ。ISはブッシュの『申し子だ』」と告発しました。

 その教訓を学ばないまま、欧米諸国が現在強化しているシリア空爆についても、「子どもが1人殺されるたびに新たなテロリストが生まれる。戦争はブーメランだ。後になってテロの形態をとってしっぺ返しがやってくる」と主張しました。

 2014年10月にIS支配地域に滞在した同氏は、米国のジェット戦闘機や無人機の攻撃が迫るたびにISの護衛が素早く地元住民たちの中に消えていったことを紹介。空爆は、地元住民に被害を広げ、新たなテロリストをつくり出し、欧米との直接決戦をのぞんでいるIS戦闘員たちを「歓喜で満たすだろう」と述べています。

 同氏は、軍事的手段によらないIS打倒の方法として、(1)湾岸諸国からの武器供給の停止(2)トルコ国境封鎖による戦闘員流入の阻止(3)シリアとイラクの国民的和解の促進―の3点を提言しています。

【I know Isis fighters. Western bombs falling on Raqqa will fill them with joy 】    もとの文章は、へっぽこ訳ですが、こんな感じ・・・

パリの攻撃以来、西洋の政治家は、用心深いテロリストによって設定された罠に歩いてきた。彼らは9月11日後に行ったように爆弾で報復する。しかしながら爆弾は、なぜ我々がそもそもテロに直面しているかという主な理由の一つである。なぜなら、爆弾は主に罪のない人々を殺し、従って、テロの原因のために新鮮な新兵を作成するのに役立つているからである。

私がシリアとイラク北部のイスラム国家のメンバーにインタビューの時間を費やし学んだとおり、ジョージ・W・ブッシュ大統領の「対テロ戦争」は、この種の古典的なテロリスト募集プログラムであることが判明した。
2001年.国際社会に脅威を与えたおよそ数百人のテロリストがヒンズークシ山脈にいた。対テロ戦争が推定100万人のイラク国民の命を奪った後、現在われわれが直面しているのは約10万人のテロリストだ。ISはブッシュの『申し子だ』。
どうして、14年間の逆効果の対テロ戦争から何も学ばず、主要な政治家でありえますか。どうして、ハチの侵入を取り除くための最善の方法がハンマーで巣を壊すことと信じることができるのか?

現在20万市民が住んでいるシリアのラッカは、フランス大統領、フランソワ・オランドのお気に入りの目標の一つとなっている。アメリカ、ヨルダン、ロシアとシリア軍機は、フランスの爆撃機によって強化されている。彼らの致命的な荷を街の基礎の残ることに落とすことに、英国もまもなく加わろうとしている。たとえ2万のISの戦闘員が街に身を隠していても、最高で2千しか残っておらず、大多数はとうの昔にモスルに逃げ出している。イラクで、または、シラクでもまたデイルイザーに。
小さな工場、共同ビル、病院:フランスは現在、キャンプや兵舎のように見えるすべてのものを爆撃している。アラブ世界の大多数は、ラッカで死んだ子供たちの写真を見ている。ISは、すべての手段をつかって、その様子を広めている。子どもが1人殺されるたびに新たなテロリストが生まれる。

もちろん、オランドは対応しなければならない。しかし、誰も、彼の頭のたりない対応を止められない。国家元首として、彼は都市ゲリラが爆弾で敗北することができないことを知っている必要がある。彼はISの戦闘員が、整然と行進したり、車両団で行動するのが、宣伝ビデオの中だけであることを知っている必要がある。それ以外の場面では、彼らは大きなグループでぶらぶら回避し、地元の住民(望ましくは家族を収容するアパート街)の中で、時間を費やしている。それはテロに対する初心者向き手引きの一番最初の章だ。

モスルを見てみよう。ここは150万人が住も、最大でも15,000のテロリストが住む都市である。モスルでISを取り除きたいなら、都市全体を倒壊さなければならない。空爆は、とりわけシリア住民に打撃を与える。それは、ISの戦闘員を喜ばすものである。

2014年10月に私はiSと時間をともにし、無事に帰ってきた最初の西洋のジャーナリスだった。滞在中、私たちは繰り返しアメリカの戦闘機や無人偵察機によって標的にされた。我々のIS護衛が地元の住民の中に消えるのに、どれくらい速く動くかは、強調しすぎるのが難しいほどである。
3台の車で「イスラム国家」の領土を通って運転している間—- その一台は、通常、無人偵察機のためのおとりだった。 車両の間は常に10キロの距離があった。そして頻繁にポジションを入れ替えた。IS戦闘員のマントラは、決して目標になってはならない、であった。

 フランスが採用した空爆—それは、もしかすると、英国が参加することになる- とりわけシリア住民に打撃を与える。そのこでISの戦闘員を喜ばすことになる。オランドが地上軍を送るなら、-- 西側の地上軍がシリアに派兵されることが最終的なISの夢である—彼らを、より喜ばすだけである。
主にイスラム教徒が殺害される代わりに、善と悪との間の想像上の終末的な対決を、彼らは生き抜きたい強く願っている。それに、地上での米国、英国、フランス軍との最後の戦いの場で、それは可能となる。
彼らは、戦いにそこでも勝つことのチャンスがある。狂信的な戦闘員は、優れた軍事訓練をしており、死を愛している。欧米の兵士が命を愛する。西側は軍事的手段でISを負かせることはできない。

しかし、ISを負かす方法がある。
1番目に、アメリカは、湾岸諸国がシリアとイラクのテロリストに武器を提供するのを止ること。
第2に、ISに加わる新しい戦闘員の流れを止めるために、西側は、トルコが、その長い境界を封鎖するのを援助すること。
第3に、ISがんとか存在できたのは、イラクとシリアの抑圧されたスンニ派住民と同盟することができたからである。かれらは、ISプロジェクトを運ぶ水である。西側が、なんとかイラクとシリアに国民的和解をもたらして、スンニ派教徒(そしてそれは、イラクで元バース党員を含まなければならない)を政治世界に融和させることができるならば、ISは陸に上がった魚のようで終わるだろう。

戦争でテロを打ち負かす試みが失敗したのを見るのは本当にそれほど難しいか? 
我々はテロとの戦いを再考しなければならないのではないか?
我々が、最終時に、イスラム世界を、気が向いたときに侵入することができる安いガソリンスタンドとしでなく、真のパートナーとして対応しなくてはならないのではないか?

市民への爆撃は、新たなテロリストを生み出していく、繰り返し、繰り返し。


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