「高知県・有効求人倍率 過去最高1.00」考
高知労働局発表。
○ 県内の有効求人倍率(季節調整値)は、過去最高となった前月の0.98 倍を0.02 ポイント上回る1.00 倍で最高値を2カ月連続で更新、前年同月を0.15 ポイント上回った。
○ 正社員有効求人倍率(原数値/パートを除く常用)は過去最高であった前月を0.02 ポイント上回る0.50 倍で過去最
高値となり前年同月を0.04 ポイント上回った。
一見して、「いい方向」と言えるのだが、もう少し詳しく見たい。
【高知県の雇用失業情勢(平成27年9月分)】
①求職者の減少 〔全国的傾向だが・・・〕
・有効求職者数は、前年同月比4.7%(695 人)減の14,232 人となり、31 か月連続で前年同月を下回った。」
・有効求職者数 12年度平均 18,092人 13年度平均16,804人、14年度平均 15,225人
*「高知県の雇用・賃金情勢について」 2014年5月14日 日本銀行高知支店
「前回局面〔リーマンショック以前〕では、求人があまり増加せず、有効求人倍率は低い水準のまま推移した。その一方で、今回局面〔〃 以降〕では、まず2010 年から2011 年にかけては求人数の増加によって、また2013 年以降は求人数の増加に加え、求職者数の減尐もあって、有効求人倍率が上昇している〔図表6〕」
★人口減、若者の県外流出、また求職をあきらめたりとか、負の影響が、「効果」に反映している。これは喜べない。
② 正職員の求人は、医療福祉が中心〔「産業別・規模別新規求人の状況」より〕
・求人数 5551人 〔うちパートタイム2448人〕
・求人数の多い分野
①卸・小売業 1495人〔 〃 1137人〕
②医療・福祉 1238人〔 〃 371人〕
③宿泊・飲食 511人〔 〃 357人〕
④建設業 374人〔 〃 20人〕
⑤製造業 335人〔 〃 77人〕
となっている。
・卸・小売の求人数はトップだが、76%はパートタイム
・医療福祉は、70%は、正社員。正社員の求人全体3103人のうち、867人、28%をしめている。
★過疎、高齢化が進む高知県において、医療・福祉のニーズは高く、雇用者数としても5.5万人と一番多い分野。
が、責任の重さにくらべ、処遇が低く慢性的な人手不足・・・という現実が浮き上がる。
これも喜べない内容。
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