電力需給 今夏も余力 再稼働の根拠なし
東京新聞の調査で「需要が最も高まるピーク時の電力使用率が95%を超える「厳しい」日はゼロだったことが分かった。」とのこと。夏を乗り切れた理由について、電気事業連合会は「節電が大きな要因」と説明〔最大需要は2010年比で13・5%減少〕
電力調査統計〔最新、7月分〕でみると、四国電力は他社受電〔電力卸会社、新エネなど〕が44.5%と決めて大きく、火力の設備利用率も66.2%にとどまっている。揚水発電も利用していない。
“老朽火力でぎりぎりの運営”のような説明をしているが、きわめて疑わしい。四電の火力は120万kWの余裕。他社では、火力だけでも電源開発210万kW、住友共同電力58万kWがある。朝日の調査では、8月最大電力483万kWのうち80万kWが太陽光であった。
他社受電も余裕がるあのではないか。火力設備はJパワー210万kW、住友共同電力58万kW。それに先の太陽光<発電実績>。水力、風力も・・・
しかも、最近は節電を呼びかけていない。「再稼働」か、「節電、省エネ」か、を問えば、国民の協力はさらな劇的に進むと思う。それも問わず「再稼働が必要」というのは、そもそも立脚点が違う。
【電力需給 今夏も余力 原発再稼働の根拠揺らぐ 東京9/28】この夏の全国の電力需給を電力各社に取材したところ、需要が最も高まるピーク時の電力使用率が95%を超える「厳しい」日はゼロだったことが分かった。
節電の定着や企業・自治体の大手電力離れで需要が減る一方、電力会社間の融通や太陽光発電の増加で供給力を確保し、電力の安定につながった。8月に川内(せんだい)原発1号機(鹿児島県)が再稼働した九州電力を除く地域は今夏も原発なしで乗り切った。 (岸本拓也)
本紙は、原発のない沖縄を除く電力九社に、今年七月~九月中旬までの月-金曜日のピーク時の電力使用率を取材した。使用率は、電力会社が気温などから需要を予測して事前に準備した供給力に対する実際の最大需要の割合で、どれだけ電力に余力があったかを知る目安となる。昨年の夏は中部電力と関西電力でそれぞれ一日「厳しい」日があった。
今年は東京で過去最長の八日連続の猛暑日となるなど、全国的に八月上旬に暑さのピークを迎え、冷房などの使用により各地で今夏の最大需要を記録した。
九電管内では八月十一日に川内原発1号機が再稼働。九電は「原発の再稼働がなければ、電力需給は厳しい」としていたが、再稼働前は中部、中国両電力から融通してもらい、余力を確保していた。原発が動いていない電力各社は既存の発電所の増強や、老朽火力も活用して供給力を確保。太陽光発電の導入が昨年に比べて倍増し、原発十二基分の出力に相当する計千二百万キロワットの電力を生み出したこともピーク時の供給を下支えした。
東京電力管内では、最高気温が三七・七度となった八月七日に今夏最大の四千九百五十七万キロワットの需要を記録したが、使用率は92・3%と余力を残していた。
原発依存度の高い関電管内は、原発稼働がゼロでも使用率が90%未満の「安定」した日がほとんど。同四日に今夏の需要がピークとなったが、中部、中国、北陸の電力三社から計百一万キロワットを融通してもらい、使用率は88・1%にとどまった。夏を乗り切れた理由について、電気事業連合会の八木誠会長は「節電が大きな要因」と説明。全国の最大需要は東日本大震災前の二〇一〇年と比べて、今夏は13・5%減少した。加えて、企業や自治体などが、料金値上げをした大手電力を解約して新電力へ切り替える動きが進んだことも需要減の一因となり、今夏の安定につながった。
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