14年度 経常利益194億円、原発コスト642億円 四電
・単独の経常利益は194億円。販売量は約3%減だが、値上げによる収入増177億円、燃料使用量・価格低下で150億円削減〔昨年の為替レートなら279億円の削減〕が、前期81億円の赤字からの主な要因。
・一方、原発コストは、前期の594億円から642億円と、48億円増加。アベノミクスによる円安と発電ゼロの原発が、経営困難の真の原因。
・電気事業の設備投資は、548億円。うち原発関連が269億円と半分を占め、自然エネの普及に必要な送電網は45億円。3.11以前の原発稼働率を前提とした自然エネの接続可能量は、すでに満杯であり、原発固執が、自然エネ普及の足かせになっていることがわかる。
【四国電力 IR資料室】
■2014年度の決算
【連結】経常利益 245.03億円〔前年 ▲17.37億円〕
当期純利益 103.33億円 〔 ▲32.89億円〕
【単独】経常損益 194.04億円〔 ▲81.17億円〕
当期純損益 93.40億円〔 280億円〕
前年は、特別利益〔関連会社からの配当〕342億円。
① 電気料金値上げによる収入増177億円〔決算説明資料〕。
②発電ゼロの原発発電費642.4億円〔前年594.5億円〕 〔有価証券報告書〕
③燃料費 150億円の減 「円安」誘導のもとで減
~ 13年度の為替レートなら、279億円の減。129億円は円安による増
( 数字は有価証券報告書 3月決算説明資料・補足説明資料による )
【電力供給】 火力93.3% 水力112.7% 新エネ157.2%
【電力販売】
・販売電力量 電灯96.1% 99.9% 電力97.5% 99.0% 融通等10.5% 111.9% 計97.1% 99.7%
・料金収入 電灯100.3 106.9% 電力104.1 111.0% 融通等95.9 146.5% 計102.3 110.1%
販売額5306.62億円 5187.52億円 102.3
【電灯電力収入】
・ 電気料金の値上げによる増 177億円(+304)
・ 燃調収入の増54億円(+118)
【原発コスト】
2012 574億円
2013 595億円
2014 642億円
【燃料費】
・14年 1415億円 13年 1687億円 12年 1574億円
・燃料価格の低下などによる減(▲150億円)
為替レートが100→110円になっているにもかかわらず
石炭価格は、108→93$/t 原油110→90$/t LNG836→800$/t
・ 消費量、14年、13年
石炭328.8万トン 307.2万トン
重油 73.6万kl 90.4万kl
原油 14.1万kl 27.2万kl
LNG 34.2万t 37.5万トン
・燃料価格の諸元
14年 13年 12年
石炭通関CIF ($/t) 93 108 127
原油通関CIF ($/b) 90 110 114
LNG通関CIF ($/t) 800 836 864
為替レート(円/$) 110 100 83
【設備投資・連結】
電気事業計 原子力 火力 水力 原子燃料 送電
14年 595億円 201億円 79億円 42億円 48億円 45億円
13年 548億円 230億円 69億円 31億円 39億円 40億円
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