沖縄県知事との面会 「意味ない」と防衛大臣
知事選、国政選挙で示された沖縄県民の意思をまったく無視。県知事と会うことさえ拒否し続けている。
「問答無用。新基地建設!」。その「強硬さ」は、説明する言葉ももたない、もろさと一体、民意から孤立する道でしかない。
【翁長知事との面会 防衛相「意味がない」沖縄タイムス3/13】
【辺野古沖掘削再開 政府、「粛々」の裏に焦り 赤旗3/13】
【翁長知事との面会 防衛相「意味がない」沖縄タイムス3/13】【東京】中谷元・防衛相は13日午前の閣議後会見で、翁長雄志知事との面会について「より対立が深くなるのでは、お会いしても意味がない」と述べ、辺野古新基地建設への理解を得られない状況では面会しないとの考えを示した。政府は新基地建設について「沖縄に理解が得られるよう丁寧に説明していく」と繰り返しており、新基地建設を認めない限り翁長氏と面会しないとする中谷氏の発言に県内から反発が上がりそうだ。
中谷氏は「話し合いをしていい結果が出ればいい」とした上で、「双方の主張(の違い)がより深刻になれば結果的によくない。何とかご理解頂けるよう誠意を持ってやっている」と政府の立場を説明した。
また、建設反対を訴える翁長氏の発言について「知事のコメントを聞いていると工事を阻止するということしか言われていない。もう少し、沖縄県のことや日本の安全保障、そういう点を踏まえてお考えを頂きたいと」と批判した。
一方、臨時制限区域内への立ち入り申請を米軍に不許可とされ、県が沖縄防衛局に再調整を求める考えを示したことについて、「米軍の運用上の理由で認められないと聞いている。それ以上のことは考えていない」と述べ、防衛省として再調整には応じない考えを示した。
【辺野古沖掘削再開 政府、「粛々」の裏に焦り 赤旗3/13】「粛々、淡々と進めさせていただく」。沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に向けた海底掘削(ボーリング)調査再開について問われた菅義偉官房長官は12日の記者会見でこう述べ、今年夏を想定して本体工事着工へ突き進む考えを示しましたが、強権ぶりの背景には、新基地建設が思いどおりに進んでいないことへの焦りがあります。 (竹下岳)
■当初予定から大幅に遅延
まず、ボーリング調査自体が大きく遅れています。沖縄防衛局は昨年1月に入札した21カ所のボーリング調査を昨年11月までに終える予定でしたが、台風や知事選・総選挙などで今年3月まで中断。現時点で9カ所残っています。
加えて、昨年10月に3カ所の調査を追加。合計12カ所残っています。防衛局は「3月末までの完了」方針を崩していませんが、実際は6月ごろまでかかる見通しです。
一方、沖縄県は、防衛局が辺野古沖に投下したブイ(浮標)などを固定する巨大ブロックがサンゴ礁を破壊しており、県が昨年8月に出した岩礁破砕許可を逸脱している可能性があるとして、許可の取り消しを検討しています。その場合、「岩礁破砕」行為であるボーリング調査の強行は困難になります。■承認取り消しで根拠消滅
仮に政府がボーリング調査を強行しても、実施設計の段階で県と協議することになっています。この段階で県側の抵抗があります。
また、実施設計で建設計画の変更の必要性が生じた場合、公有水面埋立法に基づき、県に変更を申請して承認を得る必要があります。岩国基地(山口県)の滑走路沖合移設(1997~2008年)の場合、政府は8回の変更申請を出し、その都度、県と協議して承認を得ていました。
さらに、沖縄県の第三者委員会は仲井真前県政が13年12月に行った辺野古の埋め立て承認の「法的な瑕疵(かし)」を検討しています。翁長雄志知事は同委員会が7月に提出する報告書を基に、承認の取り消し・撤回を判断します。その場合、新基地建設の法的根拠は消滅して工事は止まります。政府による訴訟も予想されますが、少なくとも裁判の期間、政府は何もできません。
菅長官は12日の会見で「瑕疵があれば別だが、なければ粛々と進める」と述べました。裏返せば、「瑕疵」を認定されれば工事を止めざるを得ないと認めた発言です。
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