2015年3月議会にむけて ~資料
当初議会にむけて、各地区で行う「地方議員会議」の資料。
これまで書いてきたものをまとめて加筆したもの。
議会待ちにならず、いっせい地方選も見据え、
・補正「地域住民生活等緊急支援のための交付金」の活用の要望
・保育新制度に実施による保育料、自治体の施設へ補助金の扱い
・特養ホームへの介護報酬減への影響
・地方消費税増収分が、満額となり去年の3倍になる。社会保障の新規事業への活用
などなど・・
事前に要望、調査することが大事である。
以下、私の拙稿。
2015年3月議会にむけて
はじめに
◆2015年度予算案 スケッチ
・14年度当初比0・5%増の96兆3420億円と過去最大だが、消費税増税で苦しむ国民に社会保障削減を押し付ける一方、軍事費は過去最大、大企業に1兆円超える減税。
・原発推進、TPP対応、リストラ推進。 格差と貧困の拡大するOECDも警告する反成長予算。
・「消滅自治体」をショックドクトリンとして活用。道州制への布石としての「地方創生」
★「増田レポート」の最大の問題
05-10年の人口移動がそのまま続き、40年に20-30代女性が半減する自治体 「消滅自治体」
→ 急速な人口減少、少子化が進み、地域経済が「地方」だけてなく、大都市においても衰退したかという原因分析がない。/ 分析なくして正しい処方箋は書けない
①少子化の最大の要因 若者のワーキングプアの拡大
・ 青年労働者の不安定就業化、低所得化、長時間労働化が進行。結婚、子育てできる環境の崩壊 /30歳代の男性の既婚率 年収300万未満(9.3%/500万円以上 35-37% )、非正規雇用(4.1% /正規 29.3%)
→ 若者貧困層がもっとも集積しているのが東京圏。 その結果、東京の合計特殊出生率は全国最低
・労働規制緩和はさらに悪化させる。
②暮らしを支え、人口の再生産力を規定する地域産業と地方自治体を「構造改革」で破壊
・多国籍企業の海外移転と農林水産物、鉱産物、中小企業製品の輸入拡大、大型店の規制撤廃
・「地方分権改革」~「平成の大合併」、三位一体改革~ 特に大規模合併自治体の縁辺部で衰退と人口減の加速
→ 比較的、出生率の高い地方都市が衰退
・農業・医療の「構造改革」、TPP推進、地方拠点都市への集約化で、いっそう悪化する。
③今、必要なのは・・・ 、高齢化がすすみ、災害が頻発している国土において、誰がも住み続けられるような、小規模自治体をベースにした重層的な地方自治制度と、憲法・地方自治法の理念に基づき、住民の福祉向上を第一にした産業、エネルギー政策を含む地域政策を自立的に展開する地方自治体(岡田知弘京大教授)
(前回会議で紹介した町村会の「田舎回帰」も同趣旨)
●参考/ 「地域の経済2014 -経済の好循環の波及に向けて-」 内閣府1/27
第2章 地方の人口動向と活性化に向けた取組
2.条件不利地域等における取組と人口の動向
(それぞれの地域が個性を活かした取組を進めることが重要)
地域の取組の概要をまとめてみると、まず、好事例とされる地域の取組がその地域外の多くの人々を引き付ける要因として、その地域が有する個性ある資源、人材等が活用されていることがあると考えられる。こうした地域の資源等が、移住者等の地域外の人材の新しい視点、地域外からの技術や知恵の導入等により、魅力的な商品、観光対象等となり、インターネット等を通じて情報発信されることで、地域外の需要が創出され、地方への人の流れが作られている場合が多くなっているものとみられる。なお、活用される資源等は地域により様々であり、各地域は、自らの有する個性ある資源等を見い出し、それを活用し創意工夫していくことが重要であると考えられる。
(活性化の取組を進める団体の中には人口減少に歯止めがかかっているものがみられる)
活性化の取組と人口動向の関係を、活性化の取組を進める地方の22町村の人口の動きを例にみると(第2-2-3図)、取組を進める町村の中には、足元、人口が増加し、または人口減少幅が縮小している町村がみられる。
【税制】
・大企業減税 表面税率。2.51%減 〔2年で3.29%〕 /1%で4700億円。1兆5千億円の減税
・消費税収 会計年度の違いから1年目5兆円だったものが、満額の8兆円に
【社会保障】
*消費税増収8.2兆円のうち「充実」分 1兆3500億円
基礎年金国庫負担分 3兆円 年金以外の費用3.4兆円〔うち地方の社会保障財源分3兆円〕
~ 基礎年金分は、04年~07年に年金課税の強化、定率減税縮減・廃止ですでに財源確保していたもの
*概算要求の自然増分8300億円→ 4200億円に圧縮
・介護報酬 過去最大規模の2.27%削減。条件を満たした施設の介護職員1.2万円賃上げを含むだめ実質減はさらに大きい 本体は▲4.45% ~ 特別養護老人ホームの3割が赤字
・特養ホームの相部屋入居者から部屋代(月1万5000円)を新たに徴収/ 介護保険の利用料を所得に応じて1割から2割にアップ
・医療負担 70~74歳の患者負担は新たに70歳になる人から順次2割
・今国会提出の医療制度改革法案骨子案
ア 「患者申出療養(仮称)」を創設~患者の自己責任による混合診療を2016年度から実施。
イ 75歳以上の後期高齢者医療の保険料「特例軽減」 17年度から順次廃止 865万人に影響
①夫の年金 年80万円以下(妻80万円以下) 約311万人を9割減 →7割減、
②同 80万円超~168万円以下 約258万人を8.5割減 →7割減
③74歳まで夫に扶養されてきた妻 約296万人 均等割9割軽減 →5割軽減2年間
④低所得者の所得割(「賦課のもととなる所得金額」が58万円以下、年金211万円以下) 5割軽減廃止
ウ 現在1食260円の入院食費自己負担を16、18年度に100円ずつ引き上げて460円に。月1万8千円増
エ 紹介状のない大病院受診者に5000~1万円の定額負担を導入)
・国保 地方分もふくめ財政支援1864億円 〔参考 財政安定化支援事業1000億円〕
・障害者福祉 報酬「据え置き」で、働く人の賃金は上げるため事業者報酬は実質1・78%減
・生活保護 生活扶助の削減につづき、「住宅扶助」「冬季加算」を削減(60億円) 計330億円減
・年金 マクロ経済スライドの発動 物価2.8%増 に対し、給付増1%に抑制
(低年金者への月5千円の支給、加入期間を10年に短縮する措置 先送り)
【子育て】
・新システム 質充実 必要とされる7000億円に対し、 国費2030億円。地方分とあわせ5127億円
幼稚園型の認定保育園の返上対策 幼稚、保育の2名の園長分確保
子育て支援員の人件費 200万円から300万円に引きあげ
・「子育て世代包括支援センター」整備17億円 15年度100市町村で実施
・子育て世代への臨時給付金 1回きり計画だったが、15年度も3000円に減額し実施。587億円
・ 民間保育士単価2%引き上げ。処遇改善加算を一年延長し加算を0.15%増の3%に
【中小企業】
・14年度比 0.2%増、1856億円
・中小企業と研究機関による革新的な新製品開発 128億円
・中小企業・小規模事業者人材対策事業10億円、事業継承を契機にした新分野への挑戦支援「創業・第二創業促進補助金」7.6億円(新)
・事業所内の最賃を800円以上に引き上げる中小企業支援 24億円
・育児休業給付 給付率を最初の半年間67%に引き上げ 55億円
*ふるさと名物応援事業 16.1 億円(新規)、関連26 補正40.0 億円
中小企業・小規模事業者が、地域資源の活用や農商工連携により行う「ふるさと名物」等の新商品・新サービスの開発・販路開拓等を支援する。また、「ふるさと名物」等の地域の魅力を活かした海外展開を支援する。
※「ふるさと名物」については、あわせて、「地域住民生活等緊急支援のための交付金」により、「ふるさと名物商品券」として消費を喚起する。
【雇 用】
・リストラ促進の「労働移動支援助成金」 14年度比48億円増 349億円
・雇用維持をささえる「雇用調整助成金」 352億円減の193億円に大幅削減
【公共事業】
*「防災・減災」「老朽化対策」を柱に「国際競争力強化」関連予算増額
・道路の老朽化対策 10%増 2965億円/ 河川維持管理・更新 3.1%増 1792億円
「防災・安全交付金」 107億円増 1兆947億円[土砂災害警戒区域指定 70億円]
・三大都市圏環状道路 1%増の2379億円/ 国際コンテナ港湾の機能強化 71億円増の687億円
・整備新幹線 着工3区間の建設前倒し 4.9%増の755億円
【農林水産】
*0.8%減 2兆3090億円 TPPなどを見越した「農政改革」
・農地集積事業190億円 全農地面積の8割を「担い手」に集積へ/「農業耕作条件改善事業」(新)100億円
・畜産・酪農 収益力強化75.9億円(新) / 日豪EPAなど影響深刻(北海道、年200戸の酪農家が廃業)
・経営所得安定対策 コメの直接支払い交付金5.7%760億円 18年度廃止
・米価変動補填交付金200億円は廃止、その対策として15年度に限り「収入現象影響緩和対策」に加入してない農家の対象に「移行円滑化交付金」385億円・
・米・畑作物の収入減影響緩和802億円 認定農家に限定
・中山間地直接支払い 超急傾斜農地に新加算5億円[国2/1補助] [高知県 1億円増の11億円]
・農業油流出対策 産地リスク軽減技術総合対策事業 3億9300万円 1/2支援
*他省庁と連携した集落のネットワーク化、定住の促進
① 農村集落活性化支援事業【新規】6億円
地域住民が主体となった地域の将来ビジョンづくりや、集落営農組織等を活用した集落間のネットワーク化により、地域の維持・活性化を図る取組を支援
② 山村活性化支援交付金【新規】8億円
山村の所得・雇用の増大に向け、薪炭・山菜など未利用資源の活用等を図るための取組を支援
【文 教】
*1.3%減 5兆3613億円
・義務教育費国庫負担 38億円減。 教職員「加配定数」900人増(19億円)だが、少子化にともなう自然減3000、統合による減1000があり、実質100人の純減( 報道など「実質900人増」は、統合推進を無視したもの)
→ 小規模校統合ガイドラインの背景
・「道徳教科化」の推進 教師用資料の作成配布(新規1億円)など15億円
・総選挙公約の「幼児教育無償化」は見送り/ 幼稚園 住民税非課税世帯に限定して軽減 年間保育料3.6万円
・国立大学運営費交付金 学長の権限強化の法改悪をうけ、運営交付金の5%を下限に「学長裁量経費」新設
・無利子奨学金枠 1.9万人拡大。 国私大の授業料免除枠 各3千人拡大
・地域未来塾による学習支援の充実(補助率1/3) 2億円(新規)
学校支援地域本部を活用し、家庭での学習習慣が十分に身についていない中学生を対象として、大学生や教員OBなどの地域住民の協力による原則無料の学習支援(地域未来塾)を新たに実施。2,000箇所
→ 生活保護世帯に対する学習支援は、「生活困窮者支援事業」として1/2補助
・スクールソーシャルワーカー :1,466人→2,247人(781人増) 補助率1/3
【防衛費】
*SACO・米軍再編関係経費を含む総額 4兆9801億円で過去最高。/ 復興特別会計分の329億円 とあわせて5兆130億円 /14年度補正予算
・米軍再編関係経費 過去最高1426億円 / 辺野古新基地関連 80.8倍の1736億円
・オスプレイ5機(516億円)、グローバルホーク3機分の構成部品取得(154億円)、AAV7 30兆(203億円)、新型哨戒機「P1」20機(3504億円)、F35 6機[1032億円]
・部隊編成 佐賀空港の整備106億円、「日本版海兵隊」整備(179億円)
【外 交】
・OED 1.5%減、5422億円。日本企業の進出支援に重点化
外務省分 0.2%増 4238億円 インフラシステム輸出666億円、環境対策424億円
・首相の外国訪問関係費 4億円増 13億円
【警察・安全】
・海上保安体制の強化 52%増 371億円。 大型巡視船6隻就航、尖閣警備専従チームの完成
・ストーカー、DV対策2億円 ホテルなど一時避難のための宿泊費7800万円新設 7500人×4泊分
【地方財政】
○実際の財政をあらわす「一般財源総額」は、61.5兆円で、1.2兆円増
要因~地方税収増、消費税8%満額、「まち・ひと・しごと創生事業費」1兆円新設/パラレルの関係で交付税減
・不交付団体4500億円、社会保障費の地方負担増6千億円。交付団体では実質2千億円増
* それでも総額が増えたうえに、防災、地域経済、過疎地対策など、使える施策もすくなくない。
○地方消費税
① 地方財源の「赤字」の穴埋めが2/3。10%分4.3兆円のうち3兆円~ 臨財債1.1兆円減の4.5兆円
② 増収分 14年度の3倍に
政府は、消費税増税の増収分は、社会保障4分野(子ども、医療、介護、年金)に全額当てること、その内容を公表することを求めている(平成26年度の地方財政の見通し・予算編成上の留意事項等 2014/1/24)
県は14.5億円 新年度さらに+30億円
新聞報道では、14年度は、新システム、国保低所得者対策などで8億6千万円使った
高知市 4.5億円 14年度より、保育料第二子無料化2億円、子どもの医療費拡充9千万円
いの、佐川、南国 中学卒業までの医療費無料化 /室戸 出産祝い金
③消費税増税にともなう財政格差の是正
そのままなら、不交付団体は、増税分がそのまま増収。交付団体は、75%が基準財政収入額として交付税と相殺
→ 法人住民税の1部を国税化〔地方法人税〕し、消費増税までの臨時的経過措置の「地方法人税特別税」1.8兆円のうち、1.2兆円を継続 / 不交付団体の増収分を吸い上げて、交付団体に再配分
○道州制を視野に入れた計画
「連携中核都市圏」形成 2億円
公共施設等最適化事業費(仮称)1,000 億円 うち840億円は地方債
国家戦略特区における「地方創生特区」
一方で 集落ネットワーク圏の形成 4億円 (新規)、
合併特例終了対策 (従来の4-5割から7割程度を手当てする方向
○交付税制度の変質
①内閣府 地域再生戦略交付金 50億円 ~ 新交付金1/2、交付税1/2という、交付税を組み込んだもの
②まち・ひと・しごと創生事業交付税措置 人口基本に成果を反映 ~政策誘導に
・取組の必要度 (現状の指標が悪い団体に割増し)
人口増減率、・転入者人口比率、・転出者人口比率、・年少者人口比率、・自然増減率、・若年者就業率
女性就業率、・有効求人倍率、・一人当たり各産業の売上高(*)
・取組の成果 (指標を改善させた団体に割増し)
人口増減率、・転出入者人口比率、・年少者人口比率、・自然増減率、・若年者就業率 ・女性就業率
○防災など公共事業拡大、社会保障は抑制
・公共事業費の維持〔全国防災事業、 「防災・安全交付金」 増〕
全国防災事業 直轄・補助事業 3,900 億円程度( +2,200 億円程度、+128.2%程度)
・ 成長戦略の一環として「まち・ひと・しごと創生事業」。
・義務的経費を含む聖域なき歳出削減 〔医療・介護など社会保障給付見直し〕
○ 改革の推進/ 歳出の重点化・効率化、公営企業・第三セクターの効率化・財政健全化、簡易水道・下水道事業等への公営企業会計導入、新公立病院改革ガイドラインの策定、「公共施設等総合管理計画」の策定推進など
■ 地方大学を活用した雇用創出・若者定着の取組の促進について 総務大臣1/23
「地方大学への進学、地元企業への就職や都市部の大学から地方企業への就職を促進するよう、総務省と文部科学省が連携して、地方公共団体と地元産業界が協力し、将来の地域産業の担い手となる学生の奨学金返還を支援するための基金を造成する取組や、地方公共団体と大学等が具体的な数値目標を掲げた「協定」を締結し、連携して雇用創出・若者定着にあたる取組を促進するための財政措置等を決定」
→ 奨学金など基金 1/2に特別交付税措置 「協定」 4/5 特別交付税措置
■公共施設の老朽化対策の推進
・ 公共施設等総合管理計画に基づき実施する公共施設の集約化・複合化、転用、除却のために必要な経費として地方財政計画の投資的経費に「公共施設等最適化事業費(仮称)」を計上
・ 公共施設等の維持補修費を増額
〇 公共施設等最適化事業費(仮称) 1,000 億円(皆増)
〇 維持補修費1 兆1,600 億円程度(+1,200 億円程度、㉖1 兆357 億円)
(1)集約化・複合化事業に係る地方債措置(公共施設最適化事業債(仮称))の創設
・公共施設等総合管理計画に基づいて実施される既存の公共施設の集約化・複合化事業であって、全体として延床面積が減少するもの(庁舎等の公用施設や公営住宅、公営企業施設等は対象外)
・充当率:90%、交付税算入率:50% ・期間:平成29年度まで
・平成27年度地方債計画計上額:410億円
(2)転用事業に係る地方債措置の創設(地域活性化事業債の拡充)
公共施設等総合管理計画に基づいて実施される既存の公共施設等の転用事業(転用後の施設が庁舎等の公用施設、公営住宅、公営企業施設等である場合は対象外)
・充当率:90%、交付税算入率:30% ・期間:平成29年度まで
・平成27年度地方債計画計上額:90億円
(3)公共施設等の除却についての地方債の特例措置(平成26年度創設、継続) 充当率:75%(資金手当)
■ 公立病院改革
①方向性
・ 地方公共団体に対し、新たな公立病院改革プランの策定を要請
・ 都道府県の策定する地域医療構想を踏まえ、役割を明確化するとともに、経営効率化や病院間の再編等を推進
②財政措置
*公立病院の再編・ネットワーク化に係る施設・設備の整備について、病院事業債(特別分)を創設。その元利償還金の40%について地方交付税措置を講じる。 / 地方交付税措置については、病床割を廃止し事業割に統一。
*現在 30%地方交付税措置 → 改定 通常の整備 25%
再編ネットワーク化 40%
*公立病院の運営費に係る地方交付税措置(病床当たり単価:㉖707千円)の算定基礎を、許可病床数から稼働病床数に見直す等、所要の見直し ~ 医師不足の地方に打撃
◆補正 地域住民生活等緊急支援のための交付金~状況つかみ議会前に要望を
[地方創生先行型] 〔1,700億円〕
・ 中山間地域等における「多世代交流・多機能型福祉拠点」の推進 厚労省関係
「まち・ひと・しごと創生総合戦略」(平成26 年12 月27 日閣議決定)に基づき、中山間地域等において、地域交流、地域支え合いの拠点として、多世代交流・多機能福祉拠点を整備し、既存制度も活用しながら、居場所、相談、見守り、通所サービス等を柔軟かつ一体的に提供する。
[地域消費喚起・生活支援型] 〔2,500億円〕
・灯油助成も対象
「福祉灯油」~ 低所得世帯の灯油購入費を助成する自治体の制度として発足。
現在は、政府の原油高騰緊急対策のとして、自治体が実施した場合、国が二分の一を特別交付税で支援
・住宅リフォーム助成制度 「地域消費喚起・生活支援型」の対象になる 1/30 田村貴昭衆院議員
平将明内閣府副大臣は「消費喚起につながると認められれば(交付金の)対象になる」
・商品券での、介護用品購入、低所得者の介護サービス購入可能 吉良質問2/3
★ 「地方創生先行型」の上乗せ部分(300億円)を国の査定で配分に傾斜
全国知事会の山田啓二会長(京都府知事)「国が望むような芸をしたところにお金をあげるみたいな話は、一番地方にとっては変な形だ」と交付金に懸念を表明
◆介護保険料 「減免先送り」に対する自治体の減免 禁止されず
・介護保険料の低所得者減額措置のほとんどを見送ったため、自治体が補てんして減額を行うとしたところ、厚労省が「独自補てんはできない」などとする見解を自治体に通知〔1/16〕。
・同省は30日までに赤旗の問い合わせに対し「(独自減免は)法令上は禁止されていない」(介護保険計画課)と認めた。 ただし同省は、「公平性の確保」の観点などから、一般財源の投入による軽減や一律減免などは「適当ではない」としている。
・政府は15年度、低所得者に対して公費を1300億円投入して、所得別の第1段階から第3段階まで約1000万人を対象に、最大で7割の減額を行うと表明していた。
が、安倍政権は、消費税10%の「先送り」を口実に、来年度は最も所得の低い層(第1段階)だけを対象とし、減額割合も20%拡大する予定だったのを4分の1の5%にとどめましたことによる。
*県内では芸西村が保険料軽減のため、2千万円を一般会計からいれている。
◆新法のもとでの「保育料」等
①大原則 後退させない。 むしろ地方消費税増収分で、無料化の積極対応を
②短時間保育
国の事業主説明「9時~17時までの一律の時間の設定を想定」
→ 8-16時、10-16時、8時間内なのに、利用なら、延長保育料が発生する問題
→ 国の示した保育料イメージ 標準時間、短時間の差0-1600円とわずかであり、短時間保育なのに標準時間保育より保育料が高くなる逆転現象がうまれる
→ この混乱に対処するために、国は、市町村の裁量で「標準時間区分にできる」と認める
・そもそも国の保育料徴収基準が非常に高額/自治体は独自に減免。国基準は、国との清算基準としての取り扱い
→ 短時間、標準時間も、同様に清算基準として扱えば、短時間、標準時間の子どもの差をなくすことができる。
佐世保市 開所時間内でこれまでどおり保育、保育料も1本化
③県、市町村の独自の補助金の扱い
施設に出していた国の補助金が利用者への給付となり、補助金の廃止、交付金化
→ これに伴い、単独補助、上乗せ補助が削減される懸念
・公定価格に延長保育補助金の基本分〔450万円程度〕が含まれていると国が説明/延長保育補助の廃止の懸念
・従来の単独、上乗せ補助の実態を把握し、施設単位でカットされたば場合の影響等を調べ、継続させることが重要
~ 新年度予算で、 国民健康保険の財政安定化基金 都道府県に創設 200億円
◆安全保障法制整備 なし崩し的拡大問題
・集団的自衛権の行使容認を柱にした「閣議決定」を具体化する安全保障関連法案 5月の連休明けに国会提出
・1/25 安倍首相 NHKのインタビュー「海外で邦人が危害に遭った時、その邦人を救出するために自衛隊が持てる能力を十分に生かすことはできない。そうした(自衛隊による邦人救出のための)法制も含めて今回法整備を進めてく」
→ 昨年7月に行った「閣議決定」 /自衛隊が「武器使用を伴う在外邦人の救出についても対応できるようにする」。一方で、自衛隊の活動は「領域国政府の同意が及ぶ範囲、すなわち、その領域において権力が維持されている範囲」
~ 領域国政府が同意しその権力が維持されている領域内であれば、敵対する「国家に準ずる組織」は存在しない、として救出活動などの「警察的な活動」でも武器使用は可能とした。
→ 事件は、「イスラム国」の支配地域。シリア政府やイラク政府の「権力が維持されている範囲」とするのは無理。「閣議決定」の立場からしても、憲法9条の禁じる武力行使に抵触することは明白。
・武器を使用した救出活動に道を開く「閣議決定」自体が大問題
日本国際ボランティアセンター提言 自衛隊による救出は現実的ではなく、「近年の紛争の現場は非常に複雑で、誰が『敵』で誰が『味方』なのかを見極めることは、困難」で、「外国軍も武装グループからの攻撃の対象となり、攻撃に対する防御が攻撃に転じて、エスカレートしていく」と批判
◆内部留保増分の87%で、1.9万円賃上げ、雇用誘発1300万人、税収4.2兆円増 労働総研1/7
・2014 年7~9 月期を1 年前と比較 売上高が2.9%増、経常利益7.6%増加、が従業員給与・賞与の総額は1.9%の上昇にとどまり、内部留保が9.4%、42.8 兆円も増加。
・2014年の賃金上昇率は1.4%。消費税3%分の影響(日銀推計 2.0%)がカバーされていない。
・当期の純益を、従業員等に還元するように経営を改めるだけで、月11.7万円以上の賃上げが可能。
・生活防衛に必要な最低限の賃上げ1 万8843 円でも、GDP8.6 兆円、税収1.44 兆円、雇用78.8 万人増加する。
そのために必要な原資は、11.4兆円。当期増加した内部留保の26.6%。
・最低賃金の時給1000 円への引上げ GDP2.23 兆円、税収0.37 兆円、雇用2.8 万人の増加。
・ 働くルールの確立 GDP7.3 兆円、税収1.23 兆円の増加、雇用は、直接雇用510.9 万人と誘発雇用671.9 万人(生産の増加に対応した雇用増)を合わせて1182.8 万人の増加。
・非正規社員の正規化 GDP6.7 兆円、税収1.13 兆円の増、雇用84.9 万人分の誘発雇用
☆ 生活防衛のために必要な最低限の賃上げ、最低賃金の時給1000 円への引き上げ、働くルールの確立、および非正規の正規化を合わせると、37.24 兆円の原資が必要〔内部留保増加分の87%で対応できる〕
→ 国内生産45.6 兆円、GDP24.8 兆円拡大。510.9 万人の直接雇用と838.4 万人分の誘発雇用を創出。税収は、国・地方を合わせて4.2 兆円の増収を期待出来る。
◆OECD 所得格差は経済成長を損なう 2014/12/9
【筆洗 東京12/13】 ▼「金持ちをより豊かにすれば、貧しき人々も潤う」。サッチャーさんや米国のレーガン大統領は一九八〇年代、そういう考えで市場原理主義に沿った規制緩和や富裕層への減税などを進めた。いわゆる「トリクルダウン(したたりおちる)」効果を信じてのことだ ▼その結果どうなったか。経済協力開発機構(OECD)は今週の火曜日、「多くの国で過去三十年間で所得格差が最大となった。格差拡大は各国の経済成長を損なっている」との最新の分析を発表した ▼推計によれば、格差拡大のために成長率はここ二十年間で米国で6%、日本で5・6%押し下げられた。つまり金持ちはより豊かになったはずなのに、貧しき人は貧しいままで、経済全体の活力もそがれてきたというのだ。欧米有力紙はこの分析を大きく伝え、英紙ガーディアンは一面トップでこう断じた。<OECDはきょう、トリクルダウンという考え方を捨て去った> ▼格差是正の鍵は教育だが、例えば米国では公立大学の授業料がここ二十年で一・六倍に上がり、貧困層の進学を妨げているそうだ。日本の国立大学はどうかといえば、平成になってからの二十年で一・五七倍▼日米とも結局、したたり落ちているのは、若い世代の悔し涙なのか。
◆TPP交渉撤退を
・日米の事務レベル協議 2月3日(日本時間)から再開
・米農務省は昨年10月、TPPが妥結した場合2025年までに参加12カ国の農産物貿易は85億ドル増えるが、輸入増の70%は日本であり、米国産米の輸出は2倍強増えると発表
・「米国産豚肉にかかる1キログラムあたり最大482円の関税を50円前後に下げる方向で調整」 2/1 NHK
関税撤廃をもっとも強硬に主張してきた全米豚肉生産者協議会の声明「豚肉について日本の提案で重大な進展があった」ことを理由に、TPP交渉を支持することを表明 1月28日
・米国産コメ輸入5万トン増検討 TPP交渉、備蓄米で 1/30 共同
・医療 混合診療の解禁、残業代ゼロ法案、 「地方構造改革特区」
★ 「赤旗」主張 2/4 TPP 1/27 政党助成金廃止 1/21残業代ゼロ法案
◆地方議会改革 “私が感じた差別”-全女性地方議員アンケートの結果について 新婦人1/30
・調査は2014年9月から12月まで全女性地方議員を対象に3826人にアンケートを実施。日本共産党、無所属、公明、自民、民主、社民、維新などさまざまな会派の47都道府県964人から回答。
・女性蔑視や差別、暴言など不快だと感じたことが「ある」54・1%。「ある」と回答した人のうち現在経験している人48・5%。自分自身の経験75%、他の人のこと17・5%。議会内61%、議会外34・6%。
・事例のなかで最多は「早く結婚して子どもを産め」など性別役割分担意識にもとづく言動60・8%。
・「宴席でお尻や胸を触る」など性的言動にかかわる記述が22・3%。
(改善例)
・宮城県議会では都議会問題を受けて女性議員5人が専門家を招いての研修の具体化を議長に申し入れ、議長が全会派に案内し、11月25日にハラスメント(セクハラ、パワハラ等)をテーマで実施。
・新宿区では、議会議員政治倫理条例にセクハラ行為の禁止と、同政治倫理審査会の委員は原則として男女いずれか一方の性が委員総数の4割未満にならないこと。
・議会規則改正 欠席理由に「出産のため」(西東京市) 、「出産・育児」に加えて「介護」を明記(北海道苫小牧市)、月経痛等で本会議での起立採決が辛い時など「挙手採決」が可能(大阪の島本町)
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