My Photo

« 14年度GDP 5年ぶりマイナス成長~「この道に先はない」 | Main | 内部留保増分の87%で、1.9万円賃上げ、雇用誘発1300万人、税収4.2兆円増の「好循環」  労働総研 »

消費増税の目的鮮明・・・介護報酬2.27%減  法人減税3.29%

  社会保障のためと消費増税。自民党と公明党は、“増税で財源を得られたら1兆円の国費を投入し、介護保険の公費負担割合を現行の50%から60%に引き上げる”と主張していましたが、公約は反故にされるだけでなく、逆に介護報酬の大幅減。
全体の報酬を引き下げておいて、処遇改善加算をいれても、事業全体が赤字となれば、サービス低下、職員の削減、事業所撤退という深刻な影響がでることは明確。
 財務省は、社会福祉法人に「内部留保」があるというが〔これ自身、事業からの撤退が許されず、運営規則で多額の借入も禁じられている非営利法人が、老朽施設の改修・建て替えなどのために長期保有しているお金は、大企業の内部留保とは性質が違う〕、削減で減る予算は、2270億円。
一方、巨額の内部留保〔285兆円〕をつみあげ続けている大企業には減税。2.51%〔2年で3.29%〕というから、1%で4700億円。1兆5千億円を超える。
 消費増税の目的がいよいよ鮮明になった。
【介護報酬2.27%引き下げへ 職員月給1万2000円増 東京1/10】

【介護報酬2.27%引き下げへ 職員月給1万2000円増 東京1/10】

 政府は九日、介護保険事業者に支払われるサービスの対価である介護報酬の総額について、二〇一五年度から2・27%引き下げる方針を固めた。介護職員の月給を一万二千円程度上げるなど待遇改善に向けた対策は進めるが、事業者の利益は減るため、職員削減やサービス低下が起きる恐れがある。麻生太郎財務相と塩崎恭久厚生労働相が十一日に協議し最終合意する。十四日に閣議決定する一五年度予算案に反映させる。
 介護保険は四十歳以上の人たちの保険料と税金、利用者の自己負担で賄われている。介護報酬はサービスの公定価格で、原則三年ごとに改定する。マイナス改定は九年ぶりで、〇三年度のマイナス2・3%に迫る。厚労省は改定率決定を受け、二月中に具体的なサービス価格を決定する。
 高齢化が進むため、政府は介護職員を二五年度までに最大で約百万人増やす必要があると推計している。だが、介護職員の平均賃金は月額で全産業平均に比べて約十万円低いなど、待遇改善が急務になっている。
 このため、今回の報酬改定では、労働環境を改善するなどの条件を満たした事業者に対して、賃金の引き上げに向けた報酬の加算措置を拡充する。職員一人当たりの月給を当初検討されていた一万円から二千円上積みできるよう待遇改善のための報酬は増やす。
 一方で、特別養護老人ホームなど施設介護は利益を上げているとして報酬を減額し、マイナスを求めてきた財務省側の主張を強く反映させた。現場には、報酬の引き下げは事業者の経営を圧迫し、サービス低下や職員の削減などにつながると懸念する声がある。

◆委員から反発の声「参入なくなる」
 厚生労働省の社会保障審議会分科会は九日、介護職員の処遇改善策やサービスの強化策などを盛り込んだ報告書をまとめた。委員からは、介護報酬が引き下げられる見通しとなっていることについて「職員の処遇改善と両立しない」などと反発する声が相次いだ。
 報告では、介護保険事業者が職員の資質を向上させたり、労働環境の改善に努めたりすれば報酬を増やすように要請。政府も介護職員の給与を引き上げる方針だが、二〇一五年度から施設サービスを中心に報酬の総額は切り下げる方向で予算編成を進めている。事業者の利益が減り、サービスが低下する恐れがある。
 分科会で、特別養護老人ホームなどでつくる全国老人福祉施設協議会の委員は「報酬の引き下げで赤字施設になれば(職員の処遇改善の)効果は損なわれる」と主張。連合の委員は「介護報酬の予算枠を確保してほしい」と求めた。
 公益社団法人「認知症の人と家族の会」の委員は、高齢化で介護職員を確保する必要性が高まっていることを指摘。「報酬が下げられれば、そもそも参入する事業者がいなくなる」と警鐘を鳴らした。

 <介護報酬> 介護事業者に介護保険から支払われるサービス費用の公定価格。今改定は2015年度~17年度分を決める。報酬は保険料、税金、利用者負担から支払われるため、減額されれば保険料負担も減る。介護費用は制度が始まった00年度は3兆6000億円だったが、高齢化で14年度は10兆円。改定率2・27%の引き下げで2270億円の必要財源が減る。65歳以上の保険料(全国平均)は、00年度の月額2911円から14年度は4972円に上昇している。

« 14年度GDP 5年ぶりマイナス成長~「この道に先はない」 | Main | 内部留保増分の87%で、1.9万円賃上げ、雇用誘発1300万人、税収4.2兆円増の「好循環」  労働総研 »

経済・政治・国際」カテゴリの記事

医療・介護」カテゴリの記事

Comments

Post a comment

Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.

(Not displayed with comment.)

TrackBack

« 14年度GDP 5年ぶりマイナス成長~「この道に先はない」 | Main | 内部留保増分の87%で、1.9万円賃上げ、雇用誘発1300万人、税収4.2兆円増の「好循環」  労働総研 »

September 2024
Sun Mon Tue Wed Thu Fri Sat
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ