高知大に期日前投票所 学生の運動、市議会質問実る
高知市選管が、来春の統一地方選で高知大の朝倉キャンパスに期日前投票所を設置することを発表。他県での実施例はあるが、県内では初。
きっかけは、若者の政治参加の向上をめざす学生グループが、県議、市議によびかけ、学生との交流会を重ねてきた。その中で出てきた意見。その声を、昨年、12月市議会でとりあげ、「課題を整理した上で,松山市の事例も参考にしながら,大学側への協議の働きかけも含めて,詳細に検討してまいりたい」との答弁を得ていたもの。
憲法改定では今後18歳以上に投票権ができる。大学の中での政治活動を自由にして、多様な主張と出会うことで政治意識、リテラシー能力の向上に資する機会が拡大がもとめられる。
以下、質問と答弁
【2013年12月議会 日本共産党・はた愛】投票率の向上と若者の政治参加について質問をいたします。
国も7月に参議院選挙からネット選挙運動を解禁しました。低投票率の問題,若者の政治参加をどう進めるかは国を挙げての課題となっています。
また,地方レベルでもこの問題にどう取り組んでいくかが問われてきています。市の選挙管理委員会も投票率を上げるために,さまざまな努力はしてきたかと思いますが,低投票率の歯どめにはなっていないという状況です。
現在99カ所の投票所,その中でも20カ所で期日前投票所ができていますが,高齢化や労働環境の多様化,そのような中ではさらに改善,工夫が必要だと思います。
また,若者の投票状況から見ると,直近の参議院選挙の結果では,20代に至っては25%,30代は33%とかなり低い状況になっています。
11月29日に県の選挙管理委員会と明るい選挙推進協議会が主催をしました,議員と若者の交流会が開かれ,私も参加させていただきました。参加している若者のほとんどは学生ですが,憲法や経済学,教育,福祉を学んでいる若者たちです。政治に対しても活発な意見がたくさん出され,本当にうれしく頼もしく感じました。
その意見の中で,どうして大学で投票ができないのですかと聞かれ,私はもっともな意見だと答えました。彼女の言うとおり,身近な大学で投票できれば,若者の政治関心は今以上に高まります。
ことしの7月の参議院選挙から全国で初めて松山大学に期日前投票が設置されました。投票されインタビューに答えた若者は,選挙が身近に感じた。学内でも話題になりそうと答えています。大学に投票所が欲しいという,この声は歓迎するべきことではないでしょうか。そこで,選挙管理委員会に幾つか伺います。
市の選挙管理委員会の投票率向上,特に若者のための向上策,どのようなことを行ってきたのか,その結果を伺います。
またあわせて,今回,大学や学生たちに選挙管理委員会のほうから期日前投票所の設置に向けての協議の依頼ができないか,その点について選挙管理委員会委員長に伺います。
◎選挙管理委員会委員長代理(清家悟君)若い世代の方々を対象としました投票率向上策への取り組みでございますが,毎年,新成人となられた方に選挙啓発の年賀状をお送りするとともに,成人式において模擬投票やアンケートを実施し,選挙意識の啓発,向上に努めております。
また,将来を担う子供たちにも,早い段階から社会の一員,主権者という自覚を持っていただくことを狙いとして,小学校の模擬投票も実施いたしております。そのほか小中学校,高校生を対象とした標語やポスターの募集,高校での出前教室,とさっ子タウンでの選挙啓発事業といった常時啓発にも取り組んでいます。
その効果につきましては,客観的にお示しすることは困難でございますが,20代,30代の若い世代の投票率は残念ながら20%前後の低落傾向が続いている状況です。
今後は,現在,取り組んでいます,さまざまな啓発メニューにさらに工夫を加えながら,粘り強く継続して啓発事業を積み重ねていくとともに,ことし7月に解禁されましたインターネット選挙運動の周知,啓発も進めながら,若い方々への啓発にも重点的に取り組んでまいりたいと思います。
大学への期日前投票所の設置に向けて,選挙管理委員会から大学側へ働きかけてはどうかとの御質問でございますが,大学の期日前投票所の開設に当たりましては,近隣に期日前投票所を開設していることによる費用対効果の問題,また選挙の公正を確保するための投票場所の借り上げや,本人確認で使用いたしますシステム運用のために必要な専用回線敷設などの課題がございます。
そういった課題を整理した上で,松山市の事例も参考にしながら,大学側への協議の働きかけも含めて,詳細に検討してまいりたいと考えております。
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