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高知市の財政再建09-13年度 大幅改善のスケッチ

 市民要求に対し、どの部署も「金がない」と言う。ある意味、これは事実である。部・課ごとに予算枠が厳しく査定され、新しい取り組みをするには、従来の取り組みを削減する「スクラップ&ビルド」が導入されている。担当部署にしたら「金がない」のである。
 これは、市全体の財政の状況と一緒ではない。大きく改善しているのに、住民も職員も「金がない」と思わされている場合が少なくない。財政は複雑だし、毎年の説明だけではよくわからない場合も多い。
13年度決算も出たので、「09-13年度」の高知市の財政再建の姿――大きく改善した姿、もともと効率的なのに大幅な人員削減がすすめられた姿を、スケッチ的にまとめてみた。
この成果、暮らしの願いの実現、市民サービスを支える職員体制の充実に活用しなくてはならない。

■新財政再建プラン〔09-13年度〕

・計画より約166億円超過達成
 〔昨年の質問時「4年間で190億円」と比較すれば、起債残高の超過達成が100億円から57億円に減少。投資事業が拡大した結果とおもわれますが、いずれにしても大きな前進〕
 
■将来負担率 5年で109.4%減

・将来負担額-充当可能財源/ 標準財政規模-充当財源
    正味の財政状況の改善をトータルで見る場合に一番参考になる
・08年283.3% → 13年173.9% 5年間で109.4%改善

①-A 分子の主要項目である将来負担額
・3733億円→ 2885億円 688億円減少
・起債残高543億円減、土地開発公社など2公社の負担135億円減など

①- B 分子の充当可能財源
・地方債の発行を抑制した結果、交付税算入額も減るので、180億円ほど減少
・基金  88億円→141億円  53億円増加

①-C 分子のトータル
・08年1817億円 → 13年1154億円 663億円減。1年当たり132億円改善
・改善分の4分1近くが、新財政再建プランの超過達成分

→ 小学校卒業までの子どもの医療費の無料化、国保料の値下げなど暮らしの応援に使える財源の存在

■急激な改善をささえた人件費の削減

①もともと効率的。行過ぎた削減でゆがみ生む
・共産党 もともと効率的、大型事業偏重による借金返済のピークをずらせば、住民・職員負担増ふきで改善は可能、と主張〔09年〕、
・共産党 人件費・物件費をあわせた人的経費率で中核市3位〔06年度〕の低さ。市民サービスの低下につながると批判
→ 高知大による市の総合計画づくりの調査や財政懇話会での地方財政の専門家・小西砂千夫氏・関西学院大学教授の指摘でも「効率的」「ここから財政は出てこない」と評価。
→ 人手不足、専門性の継続の問題、メンタルヘルスの増加などなど

②合併し、地域、課題も広がったのに合併前より200名減少
 〔決算カードによる数字〕
・04年、合併時 2579人
 鏡村、土佐山村と合併。医療センターに病院職員移籍 
 うち鏡村、土佐山村の職員数は38名、39名。その分を除くと約2500名
・06年 職員数148名の春野町と合併
・12年 2326人 

③物件費〔一財分〕 合併前より4億円減少
 全国調査では、物件費の6割は、非常勤職員の賃金、委託料/人的経費の構成部分
・04年89億2千万円 /合併前の鏡・土佐山の物件費の計 3.1億円
・合併前の春野の物件費5.6億円
・12年 82億円   合併したのに4億円ほど減少

④人的経費で、中核市平均より33億円低い
・3月議会、財務部長答弁 「高知市は市民1人あたり9万3707円、中核市平均は10万3397円」
→ 市民全体で計算しなおすと、約33億円も人的経費が少なく運営
・高知市の人口は、中核市43市中33位、
人口が多いほど「一人あたり」は低くなることから、実際の差以上に低いということと推定される。

★2014.9月議会では、これら事実を示し、市民サービス、公務の専門性を支える職員体制の充実をもとめた。
~岡崎市長答弁
・08年「新・定員適正化計画」を策定。条例定数を3133人から2860人に削減
・それ以降、災害対策や権限委譲など新たな行政需要、既存業務の業務量増大で、職員の適正確保と適正な配置が課題となっている。
・総定数は改めないが新「定数管理計画」を策定する。削減を想定した「適正化」でなく「定数管理」。
・IT化、アウトソーシングにより生み出される人役を充てる。今後増加する再任用の活用する。

《 灰溶融炉撤去が示した職員の力  15年で57億円の財政効果 /整理して再掲 》

①セメント化に変更 年8100万円のコスト減
・新清掃工場〔06年稼〕 最終処分場の延命を「目的」に灰溶融炉を設置
・08年4月 スラグ流出事故発生 
共産党 各地で水蒸気爆発等の事故が発生。安全性が確立されていないと別方式の処理を求める。
・08年9月 焼却灰のセメント材料へのリサイクルが可能になる。
共産党 「国への補助金返還の義務がなくなる時点で速やかに廃止すべき」と提案
市の答弁 セメント資源化では費用が約2割、8,100万円減額となる
灰溶融    5億1千万円
セメント化  4億3千万円
・撤去が実現

②大量の電気を消費する灰溶融炉去で売電益増
・灰溶融を稼動させた場合の売電益  年330日稼働
灰溶融   31万円/日  1億230万円
・〃撤去後 2億5千万円 (2010年休止)
・現在   5億円(固定価格買取制度により倍加  17円、15年間)

③維持費、売店益で3.8億円の改善。
 固定価格買取制度の期間15年で計算 57億円の経費削減
 →次期、清掃工場建設の基金に活用するのも一案

④実現した職員の力
・高知市の清掃工場は直営で多くの技術職がいる。創意工夫した焼却炉の管理運営やメーカー側が提示する点検項目も自前で出来るものは削減するなど、低コストで安定的に運営。
→ 行政が別の方法を「自らの頭」で判断できる基盤があったから
参考〕 京都市 灰溶融炉がうまく動かず大問題に。全面的な委託での運営のため、自ら処理できずメーカーと契約破棄をめぐり、訴訟に発展。

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