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国民には秘密 TPP交渉、原発事故証言

  TPP交渉の内容は4年間秘密にされる・・・以前から指摘されていた内容を東京新聞が契約書の素案で確認。一方、作業員の9割が福島第二に移動していた、ドライベントが検討されていとか・・原発事故に最前線で対応した故吉田所長の証言も「開示せず」と政府
 重要なことを国民に知らせない・・・・ 民主主義国家とは言えない。戦前と同じ思想。

【国民には秘密徹底 TPP交渉 守秘義務4年間 東京5/21】
【故吉田所長の証言資料、開示せず=菅官房長官 時事5/20】
【福島第一の原発所員、命令違反し撤退 吉田調書で判明 朝日5/20】
【ドライベント、3号機準備 震災3日後、大量被曝の恐れ 朝日5/21

【国民には秘密徹底 TPP交渉 守秘義務4年間 東京5/21】

 【シンガポール=吉田通夫】環太平洋連携協定(TPP)交渉の参加国が結ぶ守秘義務契約で、交渉終了後も四年間は交渉内容を口外しないよう求めていることが、本紙が入手した契約書の素案で分かった。一般の国民に対しては交渉終了後も秘密主義を貫く一方、契約では政府にアドバイスする立場の民間人は守秘義務の例外と規定。米通商代表部(USTR)の諮問委員を務める米大企業幹部など、商機拡大を狙う一部大企業などは随時情報が得られる内容だ。

 関係者によると、「秘密主義の源流」ともいえる守秘義務契約書の素案は事務局役を務めるニュージーランドが作成。各国はこの素案と同内容の契約書に署名しており、日本も交渉に初参加した昨年七月のマレーシア会合で署名した。しかし政府は守秘義務契約の内容については「言えない」とするだけだった。

 契約では、交渉の批准から四年間か、批准しない場合も最後の交渉会合から四年間は交渉経過を秘密にすることを要求。各国が提案した内容や交渉にまつわる条文案など「交渉のために交換した情報」を知ることができるのは、「政府職員」のほか、「(審査や諮問など)政府の国内手続きに参加していて、(情報共有の)必要がある人物」としている。

 米国では商工会議所や企業幹部など民間人約七百人がUSTRの諮問委員を務めている。このため、こうした米大企業関係者は、参加国の国民が知ることができない交渉の過程を随時把握できる形だ。一方、日本では経済団体関係者が「日本政府も米国と同じような契約を」と要望したが、政府は「日本では制度的に難しい」としていた。

 契約ではこのほか、交渉にまつわる文書は「かぎのかかった棚か保安管理の行き届いた建物」に保管し、「金庫に入れる必要はない」などと細かく指示。交渉関係筋によると、条文案は参加国で共有しているコンピューターで一括管理しており、印刷すると、だれがどこで印刷したのかが自動的に記載される仕組み。外部に漏れた場合に「犯人」を特定するためで、一般の国民には厳しい秘密主義が貫かれている。


【故吉田所長の証言資料、開示せず=菅官房長官 時事5/20】

 菅義偉官房長官は20日午前の記者会見で、東京電力福島第1原発の事故発生時に所長だった吉田昌郎氏(故人)が、政府事故調査・検証委員会の調べに応じた証言資料を入手したとの朝日新聞の報道について、「ヒアリングは非公開を前提に任意の協力を得て行われた」として開示しない方針を示した。「政府が保管しているものと内容が一致しているか申し上げることはできない」と真偽の確認も避けた。


【ドライベント、3号機準備 震災3日後、大量被曝の恐れ 朝日5/21

 東京電力が2011年3月14日、福島第一原発3号機で高濃度の放射性物質を人為的に外気に放出するドライベントの準備を進めていたことが分かった。国はこの時、混乱を避けるため3号機の危機を報道機関に知らせない「情報統制」をしており、多数の住民が何も知らないまま大量被曝(ひばく)する恐れがあった。当時の吉田昌郎(まさお)所長(13年死去)が政府事故調査・検証委員会の聴取に答えた「吉田調書」で明らかになった。

 ベントは原子炉格納容器が圧力上昇で壊れて放射性物質が大量放出されるのを防ぐため、格納容器内の気体を人為的に抜いて圧力を下げる最後の手段。水を通して抜くウエットベントと比べ、水を通さないドライベントは100~1千倍、濃度の高い放射性物質を外部に出す。今回の事故対応では実施されなかった。

 吉田調書などによると、3号機は14日未明、注入する水が枯渇して危機を迎えた。東電はウエットベントで格納容器の圧力を下げようとしたが下がらず、14日午前6時23分、次善の策としてドライベントの検討を始めた。午前7時前の時点で甲状腺がんを起こす放射性ヨウ素が南南東の風に乗って北北西方向に広がり、3時間で福島県北部の相馬郡付近が250ミリシーベルトになると予測。この値は甲状腺被曝の影響を防ぐため安定ヨウ素剤を飲む当時の国の目安100ミリシーベルトを超えていた。


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