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事故調トップ3人、100%安全はない〜再稼働の動き批判 

 10日、政府、国会、民間の事故調査委員会のトップ3人と、当時の米原子力規制委員会(NRC)委員長のグレゴリー・ヤツコ氏による討論会があった。報道から発言をまとめると・・

◇畑村氏「(避難)計画の正当性が確認されてから再稼働の議論をすべきだ」「一番、学ばないといけないのは、どんなに考えても気が付かない領域があること」「安全性が確認されたから再稼働というのは論理が違う」「想定外」だった福島の事故の教訓を生かしていない。

◇黒川氏「(国内の原発で5層の多重防護)やっていない所はたくさんある。5年たっても何も変わっていない」「あれだけの事故が起きても日本の社会が変わる気配がない。誰も責任を取らない」

◇北沢氏「原発事故の確率を減らすだけではなく、事故の拡大防止策についてもしっかり検討すべきだ」「(原発ゼロは)国民の総意としか言いようがない」「(再稼働後に事故が起きれば、日本は)世界の笑い者」「事故は(再び)起こるかもしれない。(再稼働の是非は)国民がしっかり議論しなければならない」

◇ヤツコ氏「汚染水の海洋流出や原子炉建屋の汚染は続いており、事故は終わっていない」「原子力は100%安全はあり得ない。社会としてメリットをどう考えるか、リスクがあっても受け入れられるかがポイント」
【再稼働議論教訓生きず 原発事故調トップが批判 福島民報3/11】
【「原発ゼロ 国民の総意」 事故調トップ3人、再稼働の動き批判 東京3/11】
【原発:再稼働積極的な政府の姿勢批判…3事故調の元委員長 毎日3/10】

・・「原子力防災」(07年)の著者である松野元氏は、原発はメリットもあるが、そのリスクの大きさから「覚悟をもって選択するもの」と述べていた。

 「規制基準をクリアしたら安全」というのは新たな「安全神話」である。規制委員会も「安全基準」と言っていない。


【再稼働議論教訓生きず 原発事故調トップが批判 福島民報3/11】

 東京電力福島第一原発事故から3年に合わせ、政府、国会、民間の事故調査委員会のトップ3人と、当時の米原子力規制委員会(NRC)委員長のグレゴリー・ヤツコ氏による討論会が10日、都内の日本記者クラブで開かれ、事故の教訓を生かさないまま再稼働の議論が進む現状に批判が相次いだ。

 政府事故調で委員長を務めた畑村洋太郎氏は、事故当時、富岡町で渋滞が発生し避難が困難だった事例を紹介。原発の半径30キロ圏の市町村が策定しなければならない避難計画について「計画の正当性が確認されてから再稼働の議論をすべきだ」と指摘した。

 国会事故調の委員長だった黒川清氏は、原発の安全性を保つために国際原子力機関(IAEA)が提唱する「5層の多重防護」について触れ、「(国内の原発で)やっていない所はたくさんある。5年たっても何も変わっていない」と批判した。

 ヤツコ氏は「汚染水の海洋流出や原子炉建屋の汚染は続いており、事故は終わっていない」との認識を示した。民間の有識者で構成された民間事故調の委員長だった北沢宏一氏は「原発事故の確率を減らすだけではなく、事故の拡大防止策についてもしっかり検討すべきだ」と述べた。

【「原発ゼロ 国民の総意」 事故調トップ3人、再稼働の動き批判 東京3/11】

 東京電力福島第一原発事故から三年を迎えるのを前に十日、事故の原因や対応を検証した政府、国会、民間の各事故調査委員会の元委員長らを集めた討論会が東京都内で開かれた。

国会事故調の黒川清元委員長は「あれだけの事故が起きても日本の社会が変わる気配がない。誰も責任を取らない」と指摘した。

 民間事故調の北沢宏一元委員長は稼働中の原発がゼロであることに触れ、「国民の総意としか言いようがない」と強調。再稼働後に事故が起きれば「(日本は)世界の笑い者」と述べ、慎重に判断する必要があるとの考えを示した。

 政府事故調の畑村洋太郎元委員長は「一番、学ばないといけないのは、どんなに考えても気が付かない領域があること」と指摘。それを踏まえた上で、国民全体で原発再稼働の是非を判断すべきだと訴えた。

 討論会には米原子力規制委員会のグレゴリー・ヤツコ元委員長も参加し、「原子力は100%安全はあり得ない。社会としてメリットをどう考えるか、リスクがあっても受け入れられるかがポイント」と述べた。(時事


【原発:再稼働積極的な政府の姿勢批判…3事故調の元委員長 毎日3/10】

 東京電力福島第1原発の事故原因を調査した、政府、国会、民間の3事故調の元委員長らが10日、日本記者クラブで開かれた討論会に出席した。政府が原発再稼働に積極的なことについて、「事故から学んでいない」などの批判が相次いだ。
 参加したのは、いずれも各事故調の元委員長の畑村洋太郎(政府事故調)▽黒川清(国会事故調)▽北沢宏一(民間事故調)−−の3氏と、米原子力規制委員会(NRC)前委員長のグレゴリー・ヤツコ氏。

 「規制委が安全と認めたものは地元の理解のうえで(原発を)稼働する」という政府の姿勢について、畑村氏は「安全性が確認されたから再稼働というのは論理が違う」と指摘。「想定外」だった福島の事故の教訓を生かしていないとの認識を示した。
 黒川氏も「あれだけの事故が起きても日本の社会が変わる気配がない」と厳しく批判。
北沢氏は「事故は(再び)起こるかもしれない。(再稼働の是非は)国民がしっかり議論しなければならない」と指摘した。
ヤツコ氏は「いまだに汚染水問題など課題は多い。事故は終わっていない」と述べた。【鳥井真平】


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