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エネルギー基本計画への提言 原発ゼロの会

 超党派の国会議員でつくる「原発ゼロの会」が29日に「エネルギー基本計画への提言」を発表。
 政府案には、基本的視点として以下の点が決定的に欠落していると指摘し、提言している。

1. 東電福島第一原発事故の反省と教訓を踏まえていない。
2. 原発依存度を低減させる移行管理の課題が示されていない。
3. 地球温暖化対策や持続可能な社会経済に向けたエネルギービジョンがない。
4. 国民参加による意思決定手続きとガバナンスの適正化がない。

【「エネルギー基本計画への提言」を発表しました1/29】
【エネルギー基本計画への提言】

【「エネルギー基本計画への提言」を発表しました1/29】

 原発ゼロの会は1月29日、国会内で記者会見し、政府が策定を進めるエネルギー基本計画に対する提言を役員の連名で発表しました。近日中に経済産業大臣に提出する予定です。
 同提言は基本的な視点として、エネルギー基本計画案には以下の4点が決定的に欠落していると指摘しています。

1. 東電福島第一原発事故の反省と教訓を踏まえていない。
2.原発依存度を低減させる移行管理の課題が示されていない。
3.地球温暖化対策や持続可能な社会経済に向けたエネルギービジョンがない。
4.国民参加による意思決定手続きとガバナンスの適正化がない。

 そのうえで提言は、「エネルギー基本計画原案における原子力の『基盤となる重要なベース電源』との位置づけを撤回し、原発ゼロへの道筋を明確にすること。」と求め、22項目の提言を行なっています。
提言は、原発ゼロの会役員間で各課題を担当して起草し、有識者との「国会エネルギー調査会(準備会)」における提言や論議等も参考にしつつ取り纏められました。


他にダウンロードできる資料として
・提言参考資料(省エネ、再エネ等数値について).pdf
・参考資料2(再エネ導入試算).pdf

【エネルギー基本計画への提言 原発ゼロの会1/29】

 政府によるエネルギー基本計画の策定にあたり、以下提言する。

◆基本的な視点 

 エネルギー基本計画案には、以下の点が決定的に欠落している。

1. 東電福島第一原発事故の反省と教訓を踏まえていない。
2. 原発依存度を低減させる移行管理の課題が示されていない。
3. 地球温暖化対策や持続可能な社会経済に向けたエネルギービジョンがない。
4. 国民参加による意思決定手続きとガバナンスの適正化がない。

◆提言

 「エネルギー基本計画」原案における原子力の「基盤となる重要なベース電源」との位置づけを撤回し、原発ゼロへの道筋を明確にすること。あわせて以下の事項を明記すること。

1. 東電福島第一原発事故の反省と教訓を踏まえること

◇ 原子力政策の見直し

1) 福島第一原発事故を踏まえて立地指針を見直すとともに、原子力災害対策指針に基づく避難計画の策定のあり方をあらためること。

2) 福島第一原発事故のもたらした被害のレベルにも対応するよう原子力損害賠償制度を見直し、電力会社及び製造者責任のあり方等についても検討すること。

3) 原発輸出は行なわないこと。ウラン濃縮・再処理を認めず核不拡散を担保し余剰プルトニウムを国際管理下に置くこと。また、製造者責任の原則の徹底を計るとともに、輸出の相手国に対する安全確認体制等を抜本的に見直すこと。

◇ 福島第一原発の事故処理・廃炉

4) 国民負担の最少化と事故責任原則に立って、東京電力(株)の法的処理を含めて事故処理・廃炉体制を刷新すること。

5) 原発労働者の被ばく管理の抜本的改善と、除染ならびに帰還の前提として土壌の核種別測定に基づく詳細な汚染マップを作ること。

◇ 国際協力と信頼醸成

6) 福島第一原発事故の経験を世界に正確に伝えるとともに、汚染水を含む事故処理・廃炉の技術に関する国際協力を推進すること。

7) 放射能汚染のもたらす健康被害について、海外の長年の知見に積極的に学ぶこと。


2. 原発依存度を低減させる移行管理の道筋を示すこと

◇ 廃炉の促進と立地・周辺自治体支援

8) 建設中のものを含めて原発の新増設を認めず、運転40年で廃炉とする原則を厳格に適用すること。

9) 原発の危険度を多角的に評価した上で、危険度の高い原子炉から順次廃炉を着実に進めるため、廃炉会計の透明化を図り、必要な費用を再算定すること。(当会提案「廃炉促進法案骨子案」、「原発危険度ランキング」参照)

10) 国策として原発を推進してきた経緯があり、国には廃炉に伴う立地及び周辺地域への悪影響を最小化する義務があることを十分に踏まえ、立地自治体及びその住民のイニシアチブを最大限尊重しつつ、廃炉に伴う立地及び周辺地域の産業転換・育成、税制・財政支援等を十分に行なうこと。(当会提案「廃炉周辺地域振興特措法案骨子案」参照)

当会の提案2030年目標値(2010年比)
省エネルギー30%(発電量)
再生可能エネルギー40%
温暖化ガス削減50%

◇ 核燃料サイクル事業の中止・最終処分問題

11) 直ちに使用済み核燃料の再処理の停止を宣言すること。プルサーマル計画も即時に中止すること。併せて、再処理工場に関する債務支払いや青森県内の使用済み核燃料及び高レベル放射性廃棄物の移設先確保、青森県及び六ヶ所村に対する新たな経済支援、使用済み核燃料に関する電力会社の会計ルールの変更等を行なうこと。

12) 地層処分としている最終処分方針を保留し、中長期的に地上での乾式貯蔵を行ないつつ、国民的議論のもとに処分方法を決定すること。使用済み核燃料の責任保管量の上限を国民的合意の上で定めること。

13) 商業用の高速増殖炉の開発を中止すること。

14) 余剰プルトニウムは国際管理下に置くことを含め速やかに処分すること。

◇ 電力会社の経営

15) 東京電力(株)の法的処理を行ない、経営責任、株主責任、金融機関等の貸手責任を明確にすること。

16) 電力会社の経営健全化の観点から、一般電気事業者の社債権者に対してその会社の全財産についての優先弁済権を認める電気事業法37条を廃止すること。


3. 地球温暖化対策や持続可能な社会経済に向けたエネルギービジョンを示すこと

◇ エネルギーシフト

17) 省エネルギーと再生可能エネルギー導入促進、温暖化ガス削減について、国民と共有できる分かりやすい数値目標を作ること。

18) 再生可能エネルギーが十分に廉価になるまでの間、固定価格買取制度の継続を担保すること。

19) 地方の雇用や経済活性化に資するための再生可能エネルギーの普及のため、系統整備と優先接続・給電の推進、国が前面に出ての北本連系(北海道・本州間連系設備)の整備や広域系統運用機関の平時における運用など機能拡大を含め発送電分離・送電網の整備を進めること。

20) 電力インフラ整備のための新たな資金調達プログラムを検討すること。

4. 国民参加による意思決定手続きとガバナンスの適正化を確実にすること

◇ ガバナンス・意思決定のあり方

21) 国民のエネルギー主権の観点から、国民が示した原発ゼロへの民意を尊重すること。

22) 福島第一原発事故の責任と検証をふまえ、エネルギー・原子力政策のガバナンスを適正化すること(行政組織、人事、予算改革、利益相反防止)。

以上

【付記】

本提言の作成にあたっては、原発ゼロの会役員間で以下のように各課題を担当して起草し、有識者との「国会エネルギー調査会(準備会)」における提言や論議等も参考にしつつ取り纏めた。

◇ 原子力政策の見直し笠井亮
◇ 福島第一原発の事故処理・廃炉近藤昭一、阿部知子
◇ 国際協力と信頼醸成山内康一
◇ 廃炉の促進と立地・周辺自治体支援村上史好、山内康一
◇ 核燃料サイクル事業の中止・最終処分問題河野太郎
◇ 電力会社の経営河野太郎
◇ エネルギーシフト長谷川岳、加藤修一
◇ ガバナンス・意思決定のあり方 阿部知子


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