燃料輸入額増は、原発停止でなく、アベノミクスが主因
2013年度の貿易赤字11兆4800億円。アベノミクスによる円安誘導により、輸入額(ドル建て取引が約7割のため)が大きく膨らんだことにある。一方、輸出額は、円安によって見かけ上増加しているが、肝心の輸出量は、逆に1.5%減少。
安倍首相は国会で「燃料輸入の増加などによる貿易赤字」と述べ、原発停止の影響がさも大きいかのように印象操作している。実相について、政府よりの日本エネルギー経済研究所の永富悠研究員は6日のテレビ番組で語った内容が興味深い。
「原発停止による輸入増加というイメージがあるが」の質問に対し
・2010-13年の化石燃料の輸入額増加10兆円
うち
量の増加分1.3兆円分
価格高騰分6.1兆円
円安の影響3.5兆円
と量以外の要因が8割以上を占めていることを示した。
・特にアベノミクスが本格化した2012年と13年の比較
輸入の量 0.2兆円減少~省エネ、天候、経済動向などによる。
価格の影響 1.3兆円に縮小~石炭価格の低下
為替の影響 5.2兆円
安倍首相は、「アベノミクスによる貿易赤字の拡大」と言うべきである。
なお、日本エネルギー経済研究所が、原発再稼動による燃料費削減の試算をしている。
・9基稼働 原発稼働0に対して3000億円程度の貿易赤字縮小。
kWhあたり0・3円低下
永富氏は「家庭用電気料で2%弱」と説明している。
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