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吉良よし子参院議員 高知県調査のスケッチ 2014/2

 吉良よし子参院議員、塩川てつや衆院議員(秘書)、衆参総務委員会の所属議員による高知県調査が2月12-13日にあった。
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 テーマは、地方財政対策・産業振興、過疎債、定住自立圏・市町村合併などなど。高知県、高知市(中核市、定住自立圏の中心市、合併自治体)、四万十町(合併自治体、県下一の面積。淡路島より広い)からお話をお聞きした。また、高知県自治労連から実態、要望などを懇談した。
 全行程同行したので、そのスケッチ的なメモ。国会だけでなく、県議会、他の市町村議会でとりあげるべき様々な課題を勉強することができた。

 なお12日昼休みに市役所前で街宣。翌日の地元紙朝刊は「アイドル 凱旋」と取り上げていた。

 吉良よし子さん。ティンカーベルのように、行く先々で、キラキラが舞っていました。

【高知県】  最初に、総務部長が「東京選挙区に、地方の実情をしっている国会議員がいるのは心強い」とあいさつ。その後、各課長から説明をいただいた。  終了後、県庁内で、岩城孝章副知事と面談。岩城副知事から「地方行政の実情を知ってほしい。こうした意見交換を今後もお願いしたい」。

◆地域元気創造事業費

・全国比2%で、交付税における高知県の比重とほぼ同じ。市町村分も同傾向。比較的高知県に有利、実際には上ぶれするのではないか。「交付税の主旨からいってどうか」という議論はあるが、成果を反映するのは前向きに捉えている。ただ成果はとらえづらい。
・指標のウエイト。行革の努力。地方債残高はかなりしっかり管理し削減してきた。それが指標に入ったのはよい。活性化の指標では、製造額は企業の意向に左右される。自治体として成果を出せるのは一次産業と観光。その指標も入った。
・課題としては、行革努力のスパン。早くから行革にとりくんできた。直近の5年でなく10年などさかのぼって。一方、仕事量も増え、もう削れないところにきている。
・計算式は、人口をもとに段階補正をかけたものが前提。段階補正は、高く設定され評価している。

◆過疎対策

・H23 中山間地対策課を設置。住民主体で住み続けられる地域をつくるため集落活動センターを現在11箇所配置。市町村から聞き取りで必要とされる130箇所めざす。
・H22、過疎法改正。適応自治体が増えたが、パイはかわらず。希望する事業が削られる。対応に苦慮している。ソフト事業は、融通無碍。なににでも使える。人件費には使えないというが委託事業にすると使える。枠の2倍まで使える。高知県は積極的に活用しているが、県によって差がある。
・あったかふれあいセンター(厚生労働省のモデル事業フレキシブル支援センター)の運営費に過疎債をあてている。(市町村の実質負担3割分のうち2/3分を県が補助する制度をつくり、センター設置をすすめている。)
・ガソリンスタンドの消滅が深刻な問題。旧西土佐村、梼原町、土佐町では、集落活動センターで住民が運営している。 
・全集落の聞き取り調査をして課題を洗い出した。飲料水確保など大きな課題。
・地域支援企画員(前知事の時代に設置)。県の目、耳、手足となり、市町村や地域の活動を支援。県の施策に生かすし、小さな自治体が多く、情報格差が大きいが、国、県の施策など、抜けがなく市町村に伝えられる。


★公共施設の除却費について
Q 過疎対策事業の延長(通常国会に議員立法で提出)。過疎債の対象が「地域鉄道、廃棄物処理場、火葬場、障害者施設、学校・教職員住宅・通学バス」など、ほぼ過疎自治体の要望が反映したが、「公共施設の除却費」だけがはずれたが・・・

A 過疎債のソフト事業で対応できる。その上、過疎債で手当できるようにすると、一般地域との差が拡大する。よって特例債(交付税算定なし)をつくった、と総務省の議論を聞いている。また、そもそも建設事業債は、(受益者負担、世代間負担の公平)ということで発行可能。壊すものに使えるかという意見があるのでは・・・とおもう。

◆定住促進、地方中枢拠点都市

・人口76万のうち、約半分が高知市。やりようがない。5万都市の要件で無理と二市で中心地の要件にするように提案し幡多で実施。
・地方拠点都市。特別交付金が2倍の8千万、2千万になるとのことだが、詳細不明。都道府県の補完は、地域企画支援員などを想定しているようだが、ただ既存の取組では財政措置はない、とのこと。

→ 説明を聞いて、道州制の土台となる「総合行政体」を、形だけ整えようとしていると見える

【高知市】

 テーマ以外にも長期浸水 無料塾(2500万円の一財)、生活困窮者支援センターについて市長から説明をうける。

◆定住自立圏

 もともと南国、香美、香南市で構想。実施する意図はなかったが、県らか要請があり名乗り。そのため南国市に入るはずだった年4千万円が1千万円に。そのことがネックになりうまく動いていない。南海地震の避難者は市内だけでは受け入れられず、香美市などの協力がどうしても必要だが進んでいない。

◆公共施設の除却費

 アセットマネジメントで、計画作りにとりかかる。3―4年はかかる。定住自立圏内での公共施設の統廃合、調整といっても、それぞれのアセットマネジメント計画ができないと、すりあわせもできない。
地域に必要な施設は必要で、定住自立圏内で、統廃合するのはムリではないか。

→ 特例債は、「公共施設等総合管理計画」が前提。圏内での統廃合の誘導策?

【四万十町】 13日    午前中、臨時議会だったため元参事の方の案内で、淡路島より広いという町内を超特急で視察。    住民等の双方向の情報サービスをめざすケーブルテレビ事業の説明を聞く。旧大正町、十和村の支所を外側から眺める。十和の道の駅まで足をのばす。途中、旧大正町にある海洋堂のホビー館を駆け足で見る。時間がなく、カッパ館は外から眺めただけ。    午後から、庁舎で高瀬町長、課長、教育長などから説明を受ける。  町長室には、町長のフィギュアが・・・   Data280_2

◆町政全般について

・コメ、しょうが、ミョウガ、養豚など農業を中心にした海岸部、台地の旧窪川、中山間地の林業を軸にした旧大正、十和で構成。面積642ヘクタール。淡路島より大きい。人口19000人弱。高知県のかかえる課題を解決していくモデル地区と言える。
・合併は3町村の「いいとこどり」で高い水準にあわせた。十和村で導入していたケーブルテレビ、窪川で中学校給食実施など。
・ 「自治区」の導入。9つ。区割りは区長会協議会に対応、今後、行政だけでは対応てきなくなる、住民の力発揮が不可欠。なぜ自治区か。住民説明会を繰り返し実施している。(まちづくり基本条例は、自治区の設置、ではなく。設置をめざす。とした。住民が納得して力を発揮することが大事だから。田辺町議)
地域資源、人材も豊富なので生かして生きたい。
・総合支所は、支所になったが、地域振興、防災、窓口センターの役割で約30名の職員。総合支所と同規模。広大な地域で、本庁一ヶ所は、かえって非効率だし、災害などでは対応できない。
・一次産業。就農者は比較的維持、高齢化はしている。国、県の新規就農者支援は40歳までだが、町単で50歳まで対象に。
・移住希望者が多い。100件。空き家はあるが利用できる状況になく住宅確保が課題。行政で対応したのは10組、実際は、30組50-60人が移住では。十和 四万十川ドラマの住民出資会社が、田舎パイプとして移住の発信、お世話事業をしている。3年間の体験型の市民農園クラインガルテン22棟あるが、待機者がいる状況。おためし滞在施設は2戸。
何年か住んだら時価ややすい値段で譲渡する住宅制度なども検討しなくてはならない。

→ 県では、自治体、NPOが、空き家を中間保有し改修し貸し出す事業を新設する予定。国制度(空き家再生等推進事業/住宅困窮者への既存住宅を改修し提供する際、1/2補助。目的にそった利用10年間が条件)を利用し、1/4分を県単で上積みする。

・働く人は農家が多い。冬場に林業で収入を少しでも確保できるようにしなくてはならないが、価格が安い。自伐林業の推進を考える必要がある。
・医師不足。窪川の中核病院と大正、十和に国保の診療所。中核病院の当直体制がままならない。
・廃校利用。ホビー館もそう。コールセンターが誘致される。100―150人の雇用。収入がアッすると公営住宅の家賃が跳ね上がる。対策が必要。
・地域おこし協力隊。4人プラス3人。十和の鍛冶屋存続に、と業種を指定し公募。全国から3人応募、紙すきなど伝統産業の残す力になる。期間が3年で短い。行政と本人が希望すれば延長できるなど改善を。
・合併。一本算定になれば11億円の影響。今回の支所の措置は歓迎だが、そもそもB/Cだけでなく、国土を支えている役割などしっかり評価してほしい。

◇総務
・県内で一番広い。情報格差の問題。携帯がつながらない地域が多い。補助は10戸以上が基準だが、それに乗らない地域が残る。300人。四万十町は景観条例で、20メートルの高さ制限しているので、基地局がたくさんいる。幸いケーブルのアンテナ10mが立っているので、そこに設置する場合の補助制度を。
・過疎債は、総枠の確保を。

◇教育 
学校のICT導入、莫大な予算がいるが補助制度がない。 若い教員には地域に住んでほしい。教員住宅はあるが改修が必要。

◇福祉関係
・障害者の計画策定相談事業。単価が安すぎる。1人で30人受け持ちが限度。年収100万足らず。自治体が200万円とか持ち出して、人を確保している。必致事業なのだからきちんと手当してほしい。
・80歳以上の高齢者、障害者に、庁舎から10キロ内6千円、10キロ以上1万2千円のタクシーチケットを支給。出かけることで元気にもなる。コミュニティーバスの運行。地域ごとに、一週間に一度、中心部と5-6往復する制度設計。朝出たら夕方まで帰りの便がないというのではなく、利便性を高めた。
・介護保険料4900円。18万以上が天引き。年金が年70万円以下の人が多い。消費税増税するなら低所得者対策を。要支援には、財政調整交付金10.5%があったが、地域支援事業にはない。どうなるか不安。
・特養待機者20人。29床増設、ショートステイ15床(県が支援制度を新設)も。
・2つの高校でヘルパーの初任者研修(130時間)を実施したい。ひとづくりとなる。小中もふくめ福祉教育に重点をおきたい。高齢者と接することでの教育効果。また都会に出で行ってうまく行かなくても、田舎に帰って介護職でやっていけるようにしたい。研修は夏休みを利用し7-9月でと検討。
・保育。10人以下は統廃合の方針。5園廃園。小規模になるほど持ち出しが多くなる。私立保育園4園。地方公務員並みの給与を保障。4-5千万円入れている。0歳児保育は、保育士が不足し十分なことができない。
・国保 地単のペナルティ分など一般財源繰り入れ。共同化事業で4千万円の持ち出し。県の調整交付金で半分は戻ってくるが、医療費抑制の努力が結果として損をしている。4-5万の年金の人が多い。国保の負担は収入の10-20%。入院すると7万円ほどかかる。低所得者の対策を。


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