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秘密保護法しょうがない・慰安婦どこもあった NHK新会長の「知性」

 もともとNHKのことを「国営放送」と発言した人物。戦前の大本営発表の反省から「公共放送」となったことへの理解がない人物。
 特定秘密保護法は、アメリカ国防総省、NSCの高官を務めたハルペリン氏ですら「政府の裁量が広すぎ、知る権利と秘密保護のバランスを定めた国際基準を逸脱している」と批判したことも知らないらしい。
 「慰安婦」と、売春一般の違いも知らない「知性」のレベル。河野談話を否定した政治的発言。「ヨーロッパはどこでもあった」と、軍管理のもとで女性に性交渉を強制したという発言だから、国際問題にならない方がおかしい。
 ジャーナリズムの使命は、真実の報道、権力の監視である。これほどふさわしくない人物はいない。
 安部首相の責任は重い。
【秘密保護法しょうがない・慰安婦どこもあった NHK新会長 問題発言 東京1/26】

【秘密保護法しょうがない・慰安婦どこもあった NHK新会長 問題発言 東京1/26】

 NHKの籾井勝人(もみいかつと)会長は二十五日、東京・渋谷のNHK放送センターで就任会見を行い、「特定秘密保護法はしょうがない」「国際放送で政府の考えと真逆になることはない」などと安倍政権寄りの発言を連発、「従軍慰安婦は戦争地域ではどこでもあった」とも発言した。視聴者の受信料で成り立つ公共放送の在り方について論議を呼び、国際的にも波紋を広げそうだ。 

 籾井会長は「放送法に沿った経営が重大な任務」と述べた上で、表現の自由を定めた憲法にも「従わなければならない」とした。
 その一方で特定秘密保護法が「NHKスペシャル」などで一度も取り上げられていないことを問われると「一応(国会を)通っちゃったんで、言ってもしょうがない。政府が必要だと言うのだから、様子を見るしかない。昔のようになるとは考えにくい」と述べた。
 また、政財界の一部から強い要請のある国際放送の強化を最重要課題とする考えを示した上で「尖閣諸島や竹島など領土問題について日本の立場を主張するのは当然。政府が右と言っていることを左と言うわけにもいかない」とした。
 これに関連して靖国神社や従軍慰安婦について問われ「コメントは差し控えたい」としたが、質問が相次いだことなどから、「昔の人は『死んで靖国に帰る』と言って心を慰めた。千鳥ケ淵(戦没者墓苑)ではだめだという人が大勢いる」「従軍慰安婦は今のモラルでは悪いが、現実としてあった。戦争地域ではどこにでもあったこと」などと持論を展開。その後、「発言を取り消したい」と弁解する一幕もあった。

◆会見の主なやりとり
 籾井勝人NHK会長の会見での主なやりとりは次の通り。
 【領土問題と国際放送】
 -国際放送の強化とは、政府見解を伝えることか。
 領土問題については明確に日本の立場を主張するのは当然。外交も絡むので、政府が右ということを左というわけにはいかない。
 【特定秘密保護法】
 -NHKスペシャルなどで取り上げられなかった。是非を幅広く伝えたほうがいいという指摘も。
 通っちゃったんで、言ってもしょうがないと思う。
 -議論を蒸し返さない方がいい?
 そういう意味ではない。必要ならやる。決まったことをしょうがないとは思わないが、世間が心配するようなことが政府の目的ということもないのではないか。
 あまりカッカする必要はないと思うし、変なことが起きるとは考えにくい。
 【靖国神社】
 -首相の参拝については。
 総理の信念で行かれた。それをいい悪いという立場に私はない。昔の人は戦争に行くときに「死んで靖国に帰る」と送り出した。こういう人が大勢いる。
 【慰安婦問題】
 -日韓間で取りざたされている。
 (慰安婦は)戦時だからどこの国にもあったことですよね?(個人の見解として)韓国がやっていることで不満なのは、日本だけが強制連行したみたいなことを言っている。補償は日韓条約ですべて解決されている。
 【放送と通信の融合】
 -東京五輪までに実現するのが目標か。
 いい悪いにかかわらずやらなければ、というのは変わらない。ただ、現実を聞くと一足飛びに行かない環境もあり、慎重にもう一度レビュー(見直し)したい。
 
籾井勝人氏 福岡県出身。1965年、三井物産入社。鉄鋼関連の業務を担当し、2004年、副社長。その後、日本ユニシス社長や同社特別顧問を務めた。70歳。NHKの会長任期は25日から3年間。

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